いつもこの場所を通るという女性は「普段は子供が多くにぎやかな通り。悲しいし、やるせない」と子供を抱えながら手を合わせた=2019年5月29日午前8時30分、川崎市多摩区、福留庸友撮影 © 朝日新聞社 いつもこの場所を通るという女性は「普段は子供が多くにぎやかな通り。悲しいし、やるせない」と子供を抱えながら手を合わせた=2019年5月29日午前8時30分、川崎市多摩区、福留庸友撮影

 川崎市多摩区の路上で起きた殺傷事件から一夜明けた29日朝、現場のバス停近くには、小雨が降る中、早朝から次々と花を手向ける人が訪れた。

 世田谷区の主婦小林真希さん(49)は、亡くなった栗林華子さん(11)と同じ小学6年の娘がバスで通学している。「常に一緒にいるわけにはいかない。どうしたらいいのか」と不安を口にした。

 NPO「日本ミャンマー・カルチャーセンター」理事長の落合清司さん(57)は、亡くなった外務省職員の小山智史さん(39)と、活動を通して会う機会があった。「現場に足を運んで学ぼうとする人だった。語学力があり、優しい人柄が魅力的な方。残念でならない」と肩を落とした。

 高校生の娘が2人いる川崎市多摩区の自営業知念隆司さん(46)は「未来がある子どもを襲うなんて。言葉にならない。どんな理由があっても許されないし、二度と起きてほしくない」。東京都町田市の橋本尚貴さん(41)は妻に用意してもらった花をそっと置いて立ち去った。「いつもバス停で見かけていた子どもたちだった。かわいそうでならない」

 勤務先がある登戸駅まで出勤している東京都立川市の会社員上田之彦さん(61)は「昨日の朝も通学する小学生の姿を見ていた。居たたまれなくて、どうしても献花に来たかったので、いつもより早い時間に家を出ました」と話した。(小林太一、林知聡)

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