| 先日の「岡村増太郎の地理教科書11」のコメントとして、「結局、この論文というものは、彼らの頭の中にある「ドクトヌンウリタン」という絶対不変の真理を前提として日本の地理教科書を見るとこんなふうに見えてしまうのだという、なんと言いますか、仮想現実の世界を開陳したようなものになりました」と書いたのですが、考えて見れば、韓国人研究者たちの論文というものは、対象の資料が何であろうと結局そういうことになってしまいますね。韓国の資料を見れば全て「独島が朝鮮に属していたことが分かる」のであり、日本の資料を見れば全て「日本も独島が朝鮮のものであることを知っていた」になるのです。韓国のものであろうと日本のものであろうと、彼らは資料の本当の意味なんか理解はできないのだから。だから、新たな資料を見つければ見つけただけ同じことを言います。 『独島研究』に載っている論文もほぼそういうものばかりです。そういう下らない論文の中でも、これから紹介するものは特に自己中ぶりを発揮しています。
近代日本の官撰史料に現れた鬱陵島・独島認識の検討 ―『朝鮮国交際始末内探書』、『竹島考証』、『太政官指令』を中心にー
* この論文は、2016年大韓民国教育部と韓国研究財団の支援 (NRF-2016S1A5B8A02929224)を受けて実行された論文で、2018年2月23日嶺南大学独島研究所「春季学術大会」にて発表した発表文を修正・補完したものだ。
『独島研究』第24号 2018.06.30 p47 嶺南大学独島研究所
1. はじめに
2. 『朝鮮国交際始末内探書』に現れた鬱陵島・独島認識の検討
3. 『竹島考証』に現れた鬱陵島・独島認識の検討
4. 『太政官指令』に現れた鬱陵島・独島認識の検討
5. 結び
この研究は、近代日本の代表的官撰史料である『朝鮮国交際始末内探書』、『竹島考証』、『太政官指令』に現れた鬱陵島・独島認識に関する研究だ。19世紀後半の日本政府が発行したこれらの史料は鬱陵島・独島が歴史的・地理的に韓国の領土だったことをよく示していて、17世紀末の安龍福事件によって触発された鬱陵島争界(竹島一件)を通じて確認された「鬱陵島と独島は朝鮮領土」という事実をもう一度確認する史料だ。 まず、『朝鮮国交際始末内探書』13項の「竹島と松島が朝鮮の付属になった経緯」に関する検討を通じて日本外務省が「鬱陵島(竹島)はもちろんのこと、独島(松島)に関しても記録された書類がない」と認めることによって鬱陵島と独島は一つのセットと認識されたし、歴史的・地理的にも朝鮮の領土だったことを確認することができる。 次に、『竹島考証』において、北沢正誠は鬱陵島に対しては韓国の領有権を認めて独島に対しては日本の領有だと主張している。ところが1860年代以後で当時の日本は鬱陵島と独島の名称と地理的認識に対して非常に混乱していたことを示している。これは、当時の鬱陵島と独島に対する日本の歴史的・地理的認識が非常に不足していたことを示すものだ。最後に『太政官指令』に対する検討では、「竹島他一島は本邦と関係ない」ことを確言した太政官指令と添付地図「磯竹島略図」を通じて独島が歴史的・地理的に韓国の固有の領土であることを確認することができる。磯竹島略図で表記された朝鮮東海-鬱陵島-独島-隠岐島の間の地理的距離も現在の距離と数値的にほとんど一致しているので、「他一島=松島(独島)」は否定できない事実である。 結局、近代日本の代表的官撰史料である『朝鮮国交際始末内探書』、『竹島考証』、『太政官指令』を検討して見ても鬱陵島・独島が歴史的・地理的に韓国領土であることを確認できるし、17世紀中盤以来独島に対して実効的支配をして来たという日本の「固有領土論」は捏造された虚構的主張だという事実がより一層明白になった。
この研究は、近代日本の代表的官撰史料である『朝鮮国交際始末内探書』、『竹島考証』、『太政官指令』に現れた鬱陵島・独島認識に関する研究だ(注1)。
19世紀後半に日本政府が発行した上の各史料は鬱陵島・独島が歴史的・地理的に韓国の領土だったことをよく示していて、17世紀末の安龍福事件によって発生した鬱陵島争界(竹島一件)を通じて「鬱陵島と独島は朝鮮領土」という事実を再確認する史料だ。日本は、最近、「17世紀固有領土確立説」を前に立てて独島に対する領有権を主張している。日本の外務省はそういう主張を後押しするために10のポイントをその根拠として提示していて、特に<ポイント3>で「日本は17世紀中盤には既に竹島(独島)の領有権を確立しました」というごり押し主張を広げている。しかし、日本が主張する「17世紀固有領土確立説」の虚構性とその問題点は多くの独島研究専門家たちによってすでに十分に究明された。特に、筆者は「独島関連日本近世史料である竹島紀事、竹島考、元禄覚書などに現れた鬱陵島・独島の地理的認識」(注2)を通じて日本の「17世紀固有領土確立説」を批判して独島が韓国領土であることを論証したことがある。
窮極的に、この研究の目的は、近代日本の官撰史料に現れた鬱陵島・独島認識を検討して鬱陵島・独島の韓国領有を確認すると同時に、日本自らが不当な独島領有権主張に対する自己矛盾を悟るようにすることによって、日本の歪曲された領土認識を正そうとするところにある。
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