日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会の定例会合が27日、東京・両国国技館で行われ、夏場所中の取組で物言いがついた際、審判長の勝負説明が不明瞭だったとして苦言を呈した。
11日目の朝乃山―佐田の海戦では、阿武松審判長(元関脇・益荒雄)が「朝乃山のかかとが先に出ており、朝乃山の勝ち」と言い間違い、館内からブーイングが起きた例などがあった。
矢野弘典委員長(産業雇用安定センター会長)は「大事な場面がいくつかあった。もっと分かりやすく、説明の仕方の問題。審判の権威、信頼を高めてほしい」と土俵下へ異例の“物言い”をつけた。
夏場所は一人横綱の鶴竜が失速し3大関は低調で、優勝は25歳の朝乃山。同委員長は「横綱には厚い壁になってほしかったが、若手が相撲界に刺激を与えると思う」と総括した。