巨人の丸佳浩外野手(30)が、ヤジをも味方につける“聖地攻略術”を引っさげ28日からの阪神3連戦(甲子園)に臨む。圧倒的なビジター空間での戦いとなるが、丸の虎党に対してのイメージは違う。広島の時から中堅の守備に就く時には決まってバックスクリーン両脇付近に陣取る阪神ファンから名前を呼ばれ、それに反応してスタンドにあいさつを返していたという。
そうした経緯もあり「『阪神ファンだけどお前は応援しているからな』って言われたりしました。意外と優しいんですよね。ヤジもありますけど、ファンの人たちはそれ込みで野球を楽しんでいる。それにのみ込まれることはないですよ」とうなずいた。
チーム単位では先手必勝が大事だと説く。現在、甲子園では昨季から1分けを挟んで過去最長タイの9連勝中だが、前カードの4月19~21日の3連戦で3連勝を収めた時にはいずれも先取点を奪った。「阪神が先に点を取るとすごく押せ押せの雰囲気が出来上がってしまう。なので最初に点を取ってこっち側の流れに持ってくることができれば」と、今回もその再現を狙う。
この日は新幹線で移動し、交流戦前最後の6連戦のスタートに備えた。首位・広島とは2ゲーム差の2位。「一人一人がやるべきことをしっかりやってチームとして戦っていきたい」。令和に改元後、初の甲子園での伝統の一戦で背番号8が躍動する。(後藤 亮太)