HIDEKI UNFORGETTABLE - HIDEKI SAIJO ALL TIME SINGLES SINCE1972
発売記念

<HIDEKI SAIJO FILM CONCERT 2019 THE 48 >
ファンクラブ限定特別上映回
『’85 HIDEKI SPECIAL IN BUDOKAN-for 50songs-』
徳光和夫×岩崎宏美×クリス松村 スペシャルトークイベントREPORT

HIDEKI UNFORGETTABLE - HIDEKI SAIJO ALL TIME SINGLES SINCE1972イベント写真

    5月14日から17日にかけて豊洲PITで、西城秀樹のライヴ映像を大音量と大画面で上映する 『 HIDEKI SAIJO FILM CONCERT 2019 THE 48 』が開催された。豊洲PITの会場入口には西城秀樹の大きなパネルが掲げられ、ロビーには日本レコード大賞などの受賞トロフィーやコンサート衣装や愛用ギターなども展示。故人を偲ぶ多くのファンが全国から駆けつけた会場は熱気に包まれた。

    一周忌にあたる5月16日。メモリアルボックスCD『HIDEKI UNFORGETTABLE HIDEKI SAIJO ALL TIMES SINGLES SINCE 1972』同日発売を記念して、通常上映とは別にファンクラブ会員1200人を無料招待した特別回では、’85年1月に行った日本武道館コンサートの映像『’85 HIDEKI SPECIAL IN BUDOKAN-for 50songs-』が上映された。

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    特別上映のためだけにリストアされた最新映像で29歳の西城秀樹がスクリーンに鮮やかに蘇る。甲高い「ヒデキ~!」の黄色い大歓声に包まれた会場は、スクリーンに映し出された武道館客席の灯りと、豊洲PITの客席ペンライトの光が交錯する眩い空間となった。「傷だらけのローラ」は総立ちで「ロ~ラ~」の大歓声、そして名曲「ブルースカイ ブルー」では多くのファンがハンカチで目頭を抑えながら大合唱。アンコールの「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」では「Y・M・C・A」のポーズを取りスクリーンの西城秀樹と会場は一体となった。

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    上映後には西城秀樹さんに縁のある人達によるスペシャルトークが催された。昨年、西城秀樹さんの葬儀の司会も務めた盟友でフリーアナウンサーの徳光和夫が司会進行、所属事務所の後輩でもあった歌手の岩崎宏美、ファン代表としてタレントのクリス松村が登壇した。

(登壇者の事前告知がなかったため会場から大きな歓声で迎えられた)

徳光   5月16日、きょうはあの日からちょうど一周忌を迎えるわけですが。私は秀樹さんに命を助けられたひとりでもございます。と言いますのは、秀樹さんから結婚式の司会を頼まれていたわけですが、その2か月まえに私は心筋梗塞で倒れました。この身体では司会は出来ないなと思って秀樹さんにお断りの電話をしたら、「徳さん、元気な声じゃん。是非やってくださいよ。式の前日まで待ってますから」と言ってくれたんです。この言葉のおかげで自然治癒力に結びついて元気になることが出来たんです。今日は、西城秀樹さんがあらためて「英雄」であるということを、ファンのみなさまと一緒に確認いただけたということが、何よりだと思います。 今日は、あとおふたりのゲストをお迎えしています。 岩崎宏美さん、そしてクリス松村さんです。

(会場の大きなどよめきと拍手)

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徳光   今日はいかに上質なコンサートであったかってことを再確認しませんでしたか?

岩崎   私にとって秀樹さんは芸映プロダクションの大先輩だったんです。当時は自分が未熟すぎて、激しく歌われながら、これだけ歌が上手だったっていうことに気づいていなかったんです。やっぱり歌手としてすごい方だったんだなと思いました。

クリス   宏美さんが今おっしゃたんだけども、初めてだったんですよ、日本人にとって、ああいう衝撃的な歌唱というものが。荒削りな感じという伝え方もありましたけど、聴いてる方はまだわからなかったんです。秀樹さんの魅力というものが……。そしてだんだん洗練されていくのが秀樹さんのライヴなんですよ。ジャズスクールから始まって、クラシックギターを覚えて、だんだんいろんな音楽素養を披露されていくのですが、それを全部融合されたようなショーを観て、ファンの方は二度目のびっくりで。テレビでは観られないんですから。たぶん、そこからどんどんどんどん、全部が新しいんです。野外のコンサートとか……牽引者ですから秀樹さんは。

会場 (大きな拍手)

徳光   いわば先駆者ですからね。クリスさん秀樹さんのコンサートは何度も行かれました?

クリス   私ね、行ってないんです。

会場 (どよめき)

岩崎   ちょっと、ちょっと待って。行ってないのに先ほどの発言ですか(笑)?

クリス   だって。何をおっしゃるんですか。会場に行けなくてもビデオで観られますから。最初の野外のコンサートは日本にいないんです。

徳光   あ、そうか。クリスさんは外交官のご子息でいらっしゃいますから。

クリス   そこまではいらない情報ですけれども(笑)。でも、秀樹さんの魅力っていうのは、海外にも長く住んでいたからこそ(客観視できて)わかったんですよね。

徳光   今日はですね、まさに秀樹さんを支えてくださいましたファンの皆さん、1200人の皆さんが起こしくださったんですけど。スクリーンと会場内が一体となって、まさに最高のライブハウスだったんじゃないでしょうか。

会場 (大きな拍手)

岩崎   (会場を見渡しながら)本当に喜んでいらっしゃるのではないでしょうか。

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徳光   この1年はどういったようなお気持ちでしたか。日常の生活の中で、ふと秀樹さんが登場した瞬間も宏美ちゃんとかはあったと思うんだけど。

岩崎   私はある番組で、昔の西城秀樹さんの映像と一緒に「ブルースカイブルー」を歌わせていただいたんですよ。当時は共演したっていう記憶はないですね。なので、亡くなった後の形ではありましたけれど、すごく嬉しかったですし、本当にずっと尊敬しています。

徳光   そうだね。尊敬しているお兄さんのような感じでございますしね。

岩崎   私がデビューした時はすでに大スターだったので。でも今もずっとずっと大スターのまま。この人を応援してよかったっていう気持ちを大切にしていて、忘れないであげてほしいなと思いますね。

徳光   憧れの存在でもあった?

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岩崎   憧れでした。初めて生でステージを観たのは、名古屋でした。そのイベントは私達新人が1部で歌わせていただいて、2部が西城秀樹コンサートだったんですよ。私は10代だったんですが、「ラストシーン」という曲を聴いて、大人になったらこの歌を歌いたいって思って……大人になって歌わせてもらいました。

徳光   クリスさん、この一年間、いろいろな場で秀樹さんを語るっていう機会を我々設けさせてもらいましたね。

クリス   テレビでもラジオでもいろんな紹介の仕方があると思うのですが、我々残された者の使命っていうものは、素晴らしい歌唱をやっぱりきちんと語り継いでいかなきゃいけないと思っているんです。いつもテレビで取り上げられる曲って、だいたいヒット曲ですけど。それ以外にもこういう曲があるよっていうことをファンの方と語り継いでいきたいという気持ちで過ごしてきました。

会場 (大きな拍手)

徳光   この間ね、僕もね、そう思いましたね。ファンの皆さんはよくご存知な曲ばっかりでありますけれども、一般の方にはこれまであんまり皆さんに馴染みのない曲、そういったような曲をラジオの自分の番組なんかでもかけさせていただこうと思っています。この前も「ナイトゲーム」っていう曲を紹介したら、反響が大きかったんですよ。秀樹さんの……何度も言いますけど、歌の上手さといいましょうか、歌唱の緻密さ。丁寧に歌うよね、宏美ちゃん、秀樹さんは?

岩崎   そうですね。それと秀樹さんは声帯が強いですよね。歌の途中で叫んだら、普通は2番歌えないんですけどね。

会場 (笑)

徳光   なるほど。確かにそうだよね(笑)。クリスさん何か知ってる? 実はこれは秀樹さんが初めて世間に広めたみたいなことで?

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クリス   そんなのいっぱいありすぎちゃって(笑)。今日もみなさん会場でペンライトを振られてましたけど、まだそこまで浸透していない時代でしたよね。秀樹さんにお話を直接伺ったんですけけど、あの時はなんていうんですか、懐中電灯みたいなものをふってくれていたって。

徳光   いろいろ話は尽きないんでございますけれど、ちょっとクリスさんの横に気になるものがありますね。

クリス   こちらですね。今日発売の……

徳光   『HIDEKI UNFORGETTABLE』っていう、5枚組のCDとDVDがセットになったボックスでありますけど。ちょっとここはクリスさんにご案内いただけますかね。

クリス   はい。ここで座りながらやるって難しい……

(岩崎さんがマイクを持ちサポート)

クリス   (申し訳ない顔で)あ、すみません、宏美さん。今まで秀樹さんのボックスセット、いろいろ私もね、購入してきたんですけど、これが一番重い。開けたら期待通りだったんです。(開封しながら)これね、ちょっとだけよって感じで……。写真集もすごい。これ、雑誌『明星』さんが秘蔵してた写真が載ってるんですけど、これね、何がすごいかっていうと、あのグラビアで見た、あの歌本の表紙だよねっていう写真なんだけど、ポーズが全然違うんです。ホント違うの。私はそれに感動したのと、わざと写真の退色を直さなかった。当時の色、フィルムの感そのまんま、そんな感じ。CD中身も素晴らしい。未発表曲も入ってます。沢田知可子さん、クリスマス用に作られた曲。

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   それから……あ、宏美さん(ずっとマイクを持ってもらってて)すみません。あの「炎」の別バージョンが入ってるし、「傷だらけのローラ」のフランス語バージョンとか、とにかくもう秀樹のシングルの魅力が全部詰まってる。まずね、秀樹さんをご存知ない方はこのCDボックスから初めてもいいと思う。

徳光   そうか。お子さんとか、もしかしたらお孫さんにも勧められますもんね。

クリス   たぶん年代順に聞いたら、この時になると違う作家の方が書かれてるんだなぁと、この時代はこんな曲調に変わってきたんだなぁとか。、え、バリー・マニロウとか、スティービー・ワンダーとか、何? みたいな。もういっぱい。語りつくせない。あ、宏美さんいつまでも(マイクを)ごめんなさい!

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岩崎   そろそろご自分のマイクで(笑)。

徳光   宏美ちゃんね、秀樹さんは常に休まずに勉強していたなっていう。音楽にはもう休むことなく、常に前向きに取り組んでいましたよね。

岩崎   そうですよね。途中で、劇団四季の方とミュージカルをなさったりとか。

クリス   『わが青春の北壁』!

岩崎   ありがとうございます(笑)。私が(『わが青春の北壁』を)拝見した時にも、どこまでこの方は向上し、どこまで上を目指してるのかな、って思っていました。常に違う分野に挑戦し、常に時代の1歩2歩先を歩いていて、本当にすごい勉強家な方なんだなって思っていました。

徳光   我々を大いに楽しませてくれるんですけど、楽しませてくれる以上の、期待以上のものを常にコンサートなんかでは出してくれてるっていうのは、これは水面下で、水鳥じゃありませんけれども、相当一生懸命水をかきながら、水面下で勉強してた、水面下でいろいろやっていた。だから、秀樹さんと一緒に仕事をしておりまして、思いますのは、こなすってことをしない。これ昨日やったことだ、一昨日やったことだ、10年前にやったことだぞって、その場だけでこなすって姿勢がないんですね。常に取り組む。これが秀樹さんの歌手としての姿勢ですね、生き方。クリスさんいかがですか?

クリス   本当にそうだと思います。でも、もともとたぶん本当に音楽がお好きなんでしょうね。ビートルズ、ベンチャーズから始まって、いろいろジミ・ヘンドリックスに出会ったりとか。でも’78年なんていうと忙し過ぎてボズ・スキャッグスの初来日コンサートに行けなくて、「行きたかった!」なんておっしゃってて。だから本当に幅が広いんですよね。だから本当に音楽が好き。それを身体で感じることが出来る能力っていうんでしょうか。

徳光   それでいてアイドルですから、すごいですよね。最終的にアイドルで貫き通して、エンターテイナーになった秀樹さんだけだと思うんですよ。

会場 (大きな拍手!)

徳光   宏美さんは同じアイドルとしてテレビでもよく一緒に出演していましたが。さっきクリスさんが集英社『明星』の話をされてましたけど、一緒に写真の表紙になったりとか?

岩崎   先ほど(楽屋でも)クリスさんに言われたんですけれど……

クリス   ‘75年の10月発売12月号。『明星』さんのことに限って言わせていただきますけど、これが宏美さん初めての表紙です。その相手が秀樹さん!

会場 (笑)

岩崎   (遠い目をしながら)なんか……冬の格好してました?

クリス   すごい紫のドレスですごかった。ほら、宏美さんもシングルで連続1位を獲ってる時だから。

岩崎   そうでしたか? 私は、いつも眉毛が見えないくらい前髪がギリギリの線で……とにかく顔が大きすぎると言われていたので、顔を隠していて(笑)。確か表紙撮りの時に、何かを頭に被せられて、前髪がもっと下がってしまって目が見えなくなってしまい、「宏美は目が見えてないよ」って言われてたような気がします(笑)。……私、先ほどの秀樹さんのCDボックスでとても感動したのは、ずっとマネージャーをおやりになってた片方さんが1曲1曲にコメントされているのもそうでしたが、最後に載っている野口五郎さんのコメントが素晴らしかったです。

徳光   本当はね、時間があれば、ここで秀樹さんと五郎さんのことも語りたいくらいだよね。彼はまさに盟友、刎頸の友とはこういう人のことを言うんじゃないかと思うほど。今、ご家族同士でも、いい交流を持ってるようでございますしね。

クリス   なんかね、秀樹さんって男性にもモテる。共演した男性の方でいい思い出しか言わないっていうか、本当にいいことばっかりおっしゃる。

岩崎   それはね、人の悪口を言わないからかもしれませんね。

クリス   だからこそ、今日だってこれだけの方が集まって、一緒にスクリーンと一体になってるっていう、それは秀樹さん在り方そのものなんですよね。

会場 (大きな拍手)

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徳光   なるほどね。ちょっとここでね。時間も迫ってきてしまったんですけれど。ちょっとおふたりから、宏美さん、クリスさんの中の秀樹ソングベスト3を教えてもらえないでしょうか。

クリス   ベスト3!?  そういう質問がインタビューとかでも一番困るんですよ。そういうことじゃじゃないんですよ、たくさんあるんですもん。困りませんか、宏美さん?

岩崎   はい。

徳光   それじゃ、そこの『HIDEKI UNFORGETTABLE』に入ってる中から。

岩崎   ちょっと、徳光さん! 簡単すぎる!!(笑)

徳光   今、『HIDEKI UNFORGETTABLE』の曲解説本をそのまま閉じててくださいね。はい!クリスさん、パッと見開いて、出てきた曲はなんでしょうか!

クリス   (パッと見開いて)「聖・少女」。(作曲は)吉田拓郎さんです。

徳光   クリスさんは今後はそれが好きだとおっしゃってください。

会場 (爆笑)

岩崎   私は先ほども申し上げましたが、初めて生で聴かせていただき大人の恋愛に憧れた「ラストシーン」ですね。先ほど(上映では)森光子さんと歌っていましたね。一番好きな1曲です。

徳光   秀樹さんを支え続けてくださった皆さんと今日こうして過ごすことが出来ました。

岩崎   今日は皆様に会えて本当に嬉しかったです。(目に涙を浮かべながら)私はこれからも西城秀樹さんをずっと尊敬しながら、歌っていきたいなと思います。今日はありがとうございました。

クリス   これからも、もっともっと秀樹さんって皆さんのなかで生きていくと思うんです。私も常に秀樹さんが天国からご覧になってると思って、いちファンとして語り継げたら幸いです。今日はありがとうございました。

徳光   今日お越しいただきました皆さん、そしてファンの皆さんと秀樹さんはまさに永遠に「至上の愛」で繋がっていると思います。ありがとうございました。

会場 (大きな拍手)

写真/斎藤竜喜 文/安川達也(otonano編集部)

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