【いだてん】第19話と第20話ネタバレ感想:第1回箱根駅伝!金栗が1位/森山未來が何役にも【東京オリムピック噺 大河ドラマ 中村勘九郎・阿部サダヲW主演】

2019年の大河ドラマは、宮藤官九郎オリジナル脚本の「いだてん~東京オリムピック噺」です。

「いだてん」は、1912年のオリンピック初参加から、1964年の「オリンピック」開催までの激動の52年間を、歴史に翻弄されたスポーツマンたちの姿を通して描く「東京&オリンピック」の物語。

2020年の東京オリンピックを目前に控えた2019年の大河ドラマにふさわしい題材ですね。

こちらの記事ではドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』の第19話と次回の第20話のネタバレや感想とあらすじを紹介していきます!

 

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2019.01.05

「いだてん~東京オリムピック噺」第19話あらすじや感想とネタバレ

 

第19話あらすじ

フランスのクーベルタンから治五郎(役所広司)に届いた手紙には、ストックホルムから8年ぶりにアントワープオリンピックが開催されるニュースが書かれていた。新しい「箱根駅伝」の構想に力を注ぐ四三(中村勘九郎)だったが、やはりオリンピック開催こそ待ち望んだもの。遠い熊本で離れて子育てに励むスヤ(綾瀬はるか)を訪ね、次こそ金メダルをとって引退し、家族と暮らす約束をする。しかし実は、前回死人を出したマラソンは正式種目に含まれていなかった。「箱根駅伝」がオリンピック代表選手の選考を兼ねて開催され、大盛り上がりを見せるなか、治五郎はクーベルタンにマラソンの復活を訴える。

 

第19話の感想やネタバレ

 

第19話の感想

 

ちーちゃんのなつき具合と、ちーちゃんを受け入れる雰囲気が暖かくて、ここだけ別のドラマでも見たいくらいです!

 

甘えん坊な雰囲気ですが、ちゃっかりネタ書いてます(笑)

 

 

 

慶応…(笑)。早稲田…(爆笑)。

 

やはりそう考えるのが自然ですよね!なんだか、嬉しくなる。

 

 

 

 

志ん生の天才ぶりを一瞬で感じたシーンです!

 

圧巻の一言です!同じ人が演じていて、似たような人を演じているのに、見事に別人に見える…。素晴らしいですね!

 

 

 

 

 

今回も見どころが多かったですね!まずは、実次の妙なペコペコ感(笑)そして安定の幾江の圧。個人的に一番はやはり馬生師匠と朝太のシーンですが、岸さんも結構好きです!足袋の裏の滑り止めがまさかここで誕生したこともびっくりでした!そしてそして箱根駅伝がアメリカ横断の予選だったとは…!!

 

第19話のネタバレ

箱根駅伝の始まり

四三は「もう日本に走る道は無か」と言い、アメリカ大陸をサンフランシスコからニューヨークまで駅伝で横断しようと考えた。4000キロの距離を走るには駅伝がいいと思った四三は、そのランナーの選考方法を考えていると、明治大学の沢田が播磨屋にゴム底の足袋を買いに来ていて、予選会を開いてはどうかと言う。四三は窓から見える富士山らしき箱根山をコースにしようと考え、箱根駅伝を提案した。アメリカ大陸を走る予選を平地ではできないからだった。

駅伝落語

さて、時は明治。正月を迎え、志ん生の元には色んな人が新年の挨拶に訪れた。今松と五りんは駅伝落語の稽古の真っ最中だが、五りんは物覚えが悪く、なかなか進まない。駅伝落語とは、話し手をリレー形式で繋いでいき、一つの噺をするというもの。その横で志ん生はおせちに黒豆がないとブツブツ言いながら、覚えられないなら、自分でネタを作れと助言。すると五りんは着物の内側に潜めていたノートを取り出す。それは五りんの創作落語「箱根駅伝」だった。

8年ぶりのオリンピック

四三は箱根駅伝を開催したいと治五郎に伝えると、治五郎も大賛成。しかし岸は金は誰が出すのかと渋い顔。すると四三は自ら協賛してくれる報知新聞を見つけてきていた。スポンサーも決まり、治五郎は四三に箱根駅伝の運営を任せた。箱根駅伝は学生の大会のため、四三は走れないのだ。続いて、治五郎から翌年にアントワープオリンピックが開催されると告げられる。四三は息をするのも忘れるほど喜び、興奮した。場所はベルギーのアントワープ。ヨーロッパは戦争の傷跡も生々しく残る状態だが、ベルギーのIOC委員・ラトゥールはその現実を世界に見せ、戦争の悲惨さを伝えようとしたのだった。治五郎はその心意気に感動していた。駅伝に、オリンピック、正月返上で頑張らねばという治五郎の言葉は四三の頭を一気に冷やした。冷水浴をしながら、四三はスヤや幾江、実次や母、そして生まれた長男・正明の顔が浮かぶ。オリンピックに行くには、池部家の援助が不可欠と分かっていた四三は…。

四三、熊本にて

四三は正月に熊本へ帰省した。池部家で新年の食事会が開かれ、そこにはどことなく余所余所しい実次もいた。幾江から新年の挨拶を長男として任された四三は、翌年にオリンピックが開催されると皆に報告した。興奮気味の四三と喜ぶ実次を尻目に幾江は話を遮り、乾杯と一言。この頃、東京で治五郎が激怒していた。次回のオリンピックではマラソンが除外されていたのだ。前回のストックホルム大会で死者が出たこと、戦争のせいで、街中が瓦礫の山で、ランナーが走ったり観衆が応援できる状態でないことが理由だった。治五郎はストックホルムでクーベルタンがラザロの死を無駄にしないと誓った言葉を思い出していた。そして、幾江は四三にいつ玉名に帰るのかと圧をかけた。結婚して6年、まだ一緒にすまないのはスヤが不憫だと言う幾江。四三はスヤに、次のオリンピックで勝ち、引退して熊本に戻ると約束した。

揺れる治五郎

四三は東京に戻り、日々練習に明け暮れた。体協では明るいニュースもあった。次回のオリンピックには名誉理事たちからの義援金により経費が出ると言う。喜ぶ治五郎だが、マラソンがないことに未だ納得していない。直談判しようとする治五郎に、永井は死者を出してしまった競技は危険だと思われるのが当然と正論をぶつける。治五郎は8年間努力し続けた四三や四三に続き走り出した学生にそんなことが言えるかと激怒。そこへ四三がやってくる。トクヨは四三にオリンピックにマラソンがないと告げようとするが、治五郎はそれを制止し、四三の話を聞く。四三はキラキラした目で、マラソンの枠を6人に増やしてほしいと言った。有望な選手が多く、金、銀、銅メダルを全て日本が取るかもしれないと言う。治五郎はついに言い出せず、「検討しよう!」と啖呵を切る。

初の箱根駅伝

1920年2月14日、初の箱根駅伝が開催された。明治大学、東京高師、早稲田、慶応の4校で戦われた様子を、五りんの創作落語「箱根駅伝」にて伝える。落語の第一走者はまさかの志ん生。話すのは箱根駅伝前夜の様子。初めての箱根駅伝には足に覚えのあるものから目立ちたいものまで色んな人がいたと言う。

第二走者は五りん。話すのはスタート地点の有楽町の様子。箱根駅伝はコースの長さから午前中にスタートしなければいけないと言う四三だが、永井やトクヨらの逆鱗に触れる。授業を休んで駅伝など言語道断だと反対された。結果、スタートは午後1時となる。有楽町報知新聞社前には観客も少なく、4校の第一走者がスタートラインに並び、四三の合図でスタートした。四三は車で伴走する。

第三走者は今松。有楽町から鶴見までの話をする。その時、志ん生の楽屋に若かりし頃の志ん生(孝蔵)に瓜二つの男がやって来る。五りんが誰かと尋ねると、志ん生の長男・清だと言う。清は五りんの書いたノートにらさっと目を通すと、高座へと上がった。

というわけで、第四走者は清(金原亭馬生)。鶴見から戸塚までの様子を話したが、さらっと見ただけの落語を見事に話した。この時、一位だった高師を明治が抜き、順位は明治、高師、早稲田、慶応となる。そこへまた見知らぬ男が楽屋に挨拶に来た。これまた孝蔵と瓜二つで驚く五りん。この人は次男の強次。強次もまた五りんのノートを見て、高座へ上がる。

というわけで、第五走者は強次(古今亭朝太)。小田原から箱根の様子を話す様は二つ目ながら見事なものだった。さて、箱根駅伝のコースを下見していた学生たちはそれぞれ近道などを見つけ、印をしていた。しかしすっかり日も暮れ、印が見当たらず迷子寸前の明治大学5区の走者。そこへ地元の青年団や中学生ランナーも松明を持って案内してくれた。

第六走者は引き続き古今亭朝太。さて、箱根駅伝の往路は7時間をかけ明治がトップ、続いて高師、早稲田、慶応だった。箱根に一泊し、復路は朝から雪が降り厳しいものだった。本部の野口から中止を打診されるが、地元青年団をはじめ色んな人が雪かきをしている姿を見た四三は諦めない。しかし雪で滑るのは事実で、どうにかしようとした四三は足袋の底のゴムに溝を彫り、滑り止めを作る。エンジンが凍った車は動かず、四三は車での伴走をやめ、学生たちと走り出す四三。それを聞いた治五郎は居ても立ってもいられなくなり、現地へ向かった。

第七走者は再び金原亭馬生。平塚から戸塚では、再び雪が降り、ペースが落ちた。沿道の観衆は傘でトンネルを作ったという。一足先に楽屋を出る朝太は五りんになぜ箱根駅伝なのかと問う。すると五りんは父が箱根駅伝に出たことがあると答えた。五りんの父はその後戦争で亡くなったという。最終区間まで、ついに順位は変わらなかった。

第八走者は再び今松。鶴見から有楽町を話そうとしたが、舞台袖で手を上げた五りんと交代し、五りんが第九走者となる。誰もが明治が勝つと思っていたが、ゴール前に現れたのは四三だった。明治のアンカーが足を負傷し、ギリギリのところで高師が抜き去り、優勝を飾った。マラソンを始めて目の当たりにした岸は感動し、マラソンのないオリンピックなんて…と声を詰まらせた。と、同時に五りんも言葉を詰まらせた。なんと、下げを考えてなかったのだ。その様子を察した志ん生が高座へ上り、第十走者となる。そして、「マラソンのないオリンピックなんて、黒豆のないお節料理みたいなもんです」と下げた。

治五郎はクーベルタンにマラソンを競技に入れるよう手紙を書いた。日本ではマラソンは発展し、そして何より、マラソンの歴史を考えた時、オリンピックにはマラソンが必要だと綴った。

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2019.01.05

「いだてん~東京オリムピック噺」第20話あらすじや感想とネタバレ

 

第20話あらすじ

治五郎(役所広司)の手紙によってマラソンがオリンピックに復活し、大正9年、四三(中村勘九郎)は十種競技に挑む野口(永山絢斗)ら15人の選手たちとアントワープへ旅立つ。現地には、欧州で銀行家として働く三島弥彦(生田斗真)が激励にかけつけ、四三と弥彦はたった二人だったストックホルム大会からの日本の成長を実感する。四三は後輩ランナーたちと激走を繰り広げる。しかし、16位とまたもや惨敗。帰国後、四三不在の中で野口が各選手の奮闘を伝えるも記者たちからの激しい批判をうける。夫を迎えにきたスヤ(綾瀬はるか)は、夫の長きにわたる闘いは金メダルだと反論する。そのころ、敗北した四三は因縁のドイツの地をさまよっていた…。

 

第20話の反応と期待の声

 

 

 

 

 

 

第20話の展開予想

 

次回は、治五郎の直談判が実を結びますね!!四三さんはマラソンが外されたことをほとんど知らないまま解決されるのですね。それはそれで良かったですが。そして三島天狗再び…。みなさん楽しみにしているようです!さて、アントワープオリンピックですが、なんだか苦しそうな四三が見えちゃいました…。

 

第20話のネタバレ

   
   (孝蔵)<金栗さん発案の箱根駅伝。
    第1回は 大成功>

    
  (岸)嘉納さん!
   マラソン やれませんかね!?

        
        (治五郎)何?
  やれんのかな… やるべきでしょう!

  こんな感動的なレースなら
   絶対やるべきです。

  <嘉納さんが IOC会長 クーベルタンに
   直訴状を書きまして…>

            ばんざい!
       <マラソンは

  オリンピックの正式種目に復活します。

   この手紙がなければ
    無謀で危険なスポーツとして

  マラソンは
   永久に葬り去られたかもしれません>

    (治五郎)はい 始めます。

  いよいよ アントワープオリンピックに
   出場する選手を選抜する!

  その前に 一つ うれしいお知らせ。

  今回 会計監督の岸君の手腕により
   体協から渡航費が出ます!

         ばっ! おお!
         (拍手)

   え 今回は 選手15名プラス
   監督1名分 賄えます。

   では 復活がかなったマラソンから
   決めるか。
はい。

  マラソンは4名。
それ以上は出せません。

     何だよ! 泣いてたくせに。

     ああっ!

    (永井)となると金栗君を除いて3名か。

  (武田)箱根の記録だと
  
   高師 最終走者の茂木君と

              早稲田5区の
               三浦君だが…。

   
   小樽中学の八島君は どぎゃんでしょう?

  若い選手にこそ
   オリンピックば体験してほしかです。

   (武田)テニスは どうかね?
   アメリカ在住の強い選手がいたね。

  
  熊谷と柏尾ですね。
熊谷は
   全米で ベスト4まで いったらしいです。

        (一同)お!
   メダルが期待できるじゃないか。

         (野口)あの!
    (岸)えっ 何だね? 野口君。

     私 デカスロンに エントリーします。

  (武田)デカスロン?
         十種競技です。

         100m

        
         走幅跳

      
       砲丸投 走高跳

      400m 110m障害

      
       円盤投 棒高跳

       
       槍投 1,500m

         以上 10種目の総合点を競う
         陸上の王様です!

      私が デカスロンに目覚めたのは

      金栗さんが
      ストックホルムから持ち帰った

   投てきの道具を触った時でした。

       あっ…。
      (治五郎)なるほど!

   突出して秀でたものはないが どれも
    満遍なく まあまあの記録を持つ君に

        ぴったりの種目だな。
         やってみろ やってみろ。

         …はい。
      水泳は どうかな?

   そりゃ 君
    浜松の内田正練で決まりだろう。

    
    (志ん生)浜松って言やあ
    そのころ 私は性懲りもなく

   
   勝鬨亭の世話になってましたが

  どこの一座にも入れてもらえませんで。

  でもね ちいちゃんという
   ちょっと色っぽい コレがいまして。

         (笑い声)

   (孝蔵)あ 田舎の客は やだねえ。
   重くって しょうがねえや。

   (ちいちゃん)ねえ 孝ちゃん
   いつまで こっちいるつもりでぇ?

  心配だで。
うちは
   ずっと いてもらってもいいけえが…。

          ほかに 行く当てはねえし
          1年は東京に戻れねえ。

  そいでやぁ
   八百庄のまーちゃん 覚えてるら?

  造り酒屋の ほら。

      
      (政治)面白かねえら。

            
      あ 浜名湖の河童か。
      溺れて死んだかい?

  (ちいちゃん)なに バカ言ってるでぇ。

   春から はあ 帝大の学生だでぇ!

    みんな 集まってくりょ!

       
  ほれ ほれ 早う! しょろしょろすんな!

       来なっせ! ほら。

   我が遊泳協会の希望の星 内田正練さんが
   なんと なんと…

  アントワープオリンピックの代表選手に
   選ばれた!

         (歓声)

  (内田正練)浜名湾の名に懸けて
   欧米人をやっつけるぞ!

        うお!

  (孝蔵)<当時 日本人の泳ぎ方といえば
   日本泳法。

  そもそも 源平の昔から武術として
   受け継がれてきた伝統的泳法です。

   一切 顔を水につけることなく

  いかに
   静かに かつ 体力を消耗せずに泳ぐか。

  はて そんな泳法が
   オリンピックで通用するのでしょうか?>

  (堀井)西洋じゃ クロール?
   …とかっちゅうのが盛んらしいのけ?

       自由形の選手が
        こぞって習得しよるそうです。

   クロール?
   そんなもんは恐るるに足らねえ!

  あっ… まーちゃん! まーちゃんは
   医者に止められとるら。
いたたた…。

    (小野田)
    クロールって 一体 どんなもんでぇ?

      ちょっと やってみるら。
       お ハハハハ!

   まず 手は
   このように左右交互にかくそうだ。

       
        早抜手だな?
        (一同)あ!

    いやいやいや それが少し違う。

    顔を水につけるのだそうだ。

            はあ?

              大丈夫ですか!?
  大丈夫か!?

     ハァ…。
         (笑い声)

  息 続かんら!

    欧米人が みんなクロールだとしたら

    内田河童の敵ではないでぇ!
       (一同)そうだ!

     
   俺の片抜手一重伸に
   勝てる者はおらんだろう!

        ああ そうだ!

      ついてこい!
        (一同)オ!

            わ 行け!

       行け! 行け!

   アントワープまで行きさらせ!

  というわけで 今週は陸上だけじゃない
   アントワープオリンピックの巻!

 

   「ようっ!」
   (太鼓の音)

 

                   

 

 

 

 

  「ようっ!」
  (拍子木の音)

  (シマ)スッスッ ハッハッ
   スッスッ ハッハッ…。

        ≪ひゃあ!

    えっ うそ… ちょっと 早…。

        ひゃあ!

       よし 行くばい。

           よし。

  スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。

            おはようございます。

  スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。

  あっ おはようございます。

        んんんっ!?

          シマちゃん?

          何ね? そん格好。

  あっ あっ… しっ。

          何?
     しっ。
えっ?

   どぎゃんした? ちょちょ… 何?
   嫌!

       あ!
  シマちゃん?

     いや たまがったばい。
      毎朝 走っとると?

   すみません。
いつもは

  金栗さんの「ひゃあ!」が
   聞こえるまでには帰っていたんです。

   でも 今朝は いつもよりも…。

        ひゃあ!

     …が早かったので。
               すんまっせん。

          あの… 近頃 寝つけんで。

     オリンピックの決まったけん。

       えっ… 女子は?
       うん? じょし?

       女子の参加は?

         ああ… おなごん選手は…。

    お… おなごは 体のつくりの違うけん
     男のようにはいかん。

  運動は推奨するのに競い合ってはいけない
   だなんて理不尽です。

    男が走れば喝采を浴びるのに

   女は人目を気にしながら
   こっそり走るしかできないなんて。

   女子体育には間に合いましたが

   女子スポーツには
    私 まだ早すぎたんでしょうか?

          そぎゃんこつなかばい。
          こん世の中が変われば

     オリンピックの輪に
      女子の輪が加わるかもしれんけん。

  ねっ?

   
  (可児)総勢15人の選手団。
いや
   引率する監督は苦労するでしょうな。

   まあ そろそろ
    誰が引率するとか しないとか

  そんなうわさが立ってもいい頃ですよね?
   永井さん。
フフッ。

         何だね?
     「何だね?」 ハハハハハ。

  風格。
もう勝者の風格 余裕。

  もう来たんでしょ? 校長から。
   あったんでしょ? 監督の打診。

           あったが… 断ったよ。

       えっ?

    なぜだ? 永井君。
    あんなに行きたがってたのに。

       せっかくですが
        私は国家のために辞退します。

  国のため?

       私が行っても 何一つ
        選手を指導できないからです。

       随分前から分かっておりました。

      
    もう肋木…
     スウェーデン体操の時代ではないと。

         だが 自分を変えられない。

  日本人がオリンピックなど

  10年… いや 50年早いでしょう。

  「学校体操教授要目」。
   肋木とスウェーデン体操を基盤に

      
    健康で強靱な肉体を作る方法を
    まとめたものだ。

  (トクヨ)あなたは もう古い!
   女子の体育は女子の手で。

  子を産み 母となる体を作るために

    優雅なるダンスを学ぶのです。

              
          私は古い 淘汰されるべき
          人間なのでしょう。

   日本スポーツ界が変わるため そして…

         自分の美学を貫くために

           私は体協を去ります。

 

      ということは…。

           おめでとう… 可児君。

  <大正9年5月
   日本選手団の壮行式が行われました>

       金栗 頼むぞ!

     お任せ下さい。

    <陸上と水泳 選手総勢13名。

                 
        主将は十種競技の野口源三郎>

          (永井)しっかりやれよ!
         はい!

        <監督は…>

      
      辰野さん よろしくお願いします。

  <東大陸上部出身の弁護士
    
   辰野 保氏。

     …って えっ? あれ?>

         誰だよ 辰野って。

     日本選手団 ばんざい!
      (一同)ばんざい!

  ばんざい!
(一同)ばんざい!
   ばんざい!
ばんざい!

   (一同)ばんざい! ばんざい!
     誰だよ! 辰野って! ふざけるな!

  <今回の旅は
   アメリカ回りで約5か月の遠征です。

  まず 選手13人と監督を乗せた船が
   横浜を出て サンフランシスコへ到着。

    陸路 アメリカ大陸を横断し
     ニューヨークで

   嘉納団長と
   テニスの熊谷 柏尾両選手が合流>

         (汽笛)

   <その名も オリンピック号という
    客船に乗り

    ロンドン経由で
     アントワープを目指します>

         (汽笛)

  
  (幾江)「母上。
四三は
   二回目のオリムピックに旅立ちました」。

         ハッ…。

  (スヤ)
   「スヤ 写真ば送ってくれてありがとう」。

  ストップ! ストップ デンジャラス。

   
   「正明は また大きゅうなったね。

   おるも数え年で30 ベテランたい。

   今度やらにゃあ 二度と
    チャンスは巡ってこんだろう。

  
  生半可な気持ちでは大志ば果たせんけん

  
  獨協中学に…」。

         なし!?

              「辞表ば出した」。
             どぎゃんしたと?

      いいえ…。
  (正明の泣き声)

   なし また何の相談もせんで…。

    
  「職場失うた今
   おるには オリンピックしかなか。

  思えば シベリア鉄道で
   ストックホルム大会に向こうた際

  選手は 三島さんと おるの2人だった。

    今度の選手団は 15名。
    8年前のような孤独はなか。

      調子すこぶるよし。

  必ずや 金メダルば手土産に帰るよ」。

             っしゃ!

    「四三様 いよいよですね。

   立派なご覚悟 必ずやり遂げると
    スヤは信じております」。

        (かしわ手)

       
  (スヤ)「お義母さんも
   毎日 神棚に手を合わせております。

    口には出しませんが
     気にかけているようです。

   本当は励ましに行きたかです。
   身の回りのお世話ばしたかです。

  私の心も
   はるかアントワープに飛んでおります。

          どうぞご無事で。
スヤ」。

  (美川)
   「スヤさん ご無沙汰しております。

  居候の美川です。
金栗氏宛ての手紙
   住所が東京の下宿になっておりました。

  心はアントワープに飛んだようですが

   残念ながら
   お手紙は東京に届いております。

     美川が転送しておきます」。

   
   (辛作)美川! てめえ 暇なら
    少しは 店 手伝ったらどうだ!

   ご主人 僕は アリとキリギリスで言えば
   断然 キリギリスで…。

  うるせえ ゴキブリ! ほら来い おら!
                あっ 痛い!

   「追伸 中身を読むべきかの葛藤は

  もはや 美川にはありませんでした」。

      (ノックとドアが開く音)
      (茂木)失礼します。

  おう どがんした? 茂木君。

  (茂木)イギリス入国の手続きのために
   旅券を回収するように言われまして。

             あ そぎゃんね。

           はい。

          ご苦労さん。
  失礼しました。
うん。

      (三浦)あ どうだった? 茂木君。
  旅券から抜き取られてしまいました。

  失敗か。
     だが ちらっと見えました。

     あれは おなごの写真です。
       (一同)おなご!?

  マラソンバカの金栗さんに
   おなごのうわさなど聞いたことないぞ。

  (三浦)いや…
   マラソンバカの金栗さんとて人間だ。

      恋物語の一つや二つ。

      ご存じありませんか? 野口さん。

         マラソンバカの金栗先生の
          心を射ぬいた おなご。

      心当たりが3人いる。
        (一同)3人!?

        1人目…。

  こん人 水ば ぶっかけると
   おとなしゅうなりますけん。

     (野口)冷水ぶっかけ女。

        2人目…。

  うん うまか。
         うん。

  (野口)ミルクホールの女。
3人目…。

    (トクヨ)来るな! 大バカ者!

    (野口)女高師のじゃじゃ馬。

        正解は…。

             二階堂トクヨだ!

        (一同)え!?

            シマちゃん。

     シマちゃん?
          あなた ご幸福ですか?

  わ… 私ですか?

           私は胸が苦しいのです。

         弟が勧めてくれた見合いを
          断ってしまった。

        分かってます。
もう後がない。

  何としても 満足な結婚をしなくちゃ
           
   女として生まれた甲斐がない!

  それなのに… 私は 今
   新たな男性に心を奪われてしまっている。

           はあ。

  (トクヨ)その方は 今 海のかなたにいます。

   近くにいると
   裏腹な態度をとってしまうのに

       遠くにいると…。

             やっ!

      ああっ!
              大丈夫ですか?

                 やっ!
         ああっ!
ちょっ…。

      私の代わりに
       見合いに行って頂きたいのです。

      えっ?

     (トクヨ)行って 断ってきてちょうだい。

             ええっ!?

   <向かう者と待つ者
   さまざまな思いが交錯しながら

  オリンピック号は ロンドンに到着。

   手続きを終えて
    旅券を返してもらうって時に

      事件は起こりました>

            ミスター イケベ!

        ミスター イケベ!

   (野口)誰だ? 誰と間違えてんだ?
       (治五郎)ノー。

         イケベ イズ ノット ヒア。

        リアリー? シソウ・イケベ?

       (一同)シソウ?

                 シソウ?

         イエス。
        えっ?

    イケベって どういうことだ? 金栗君。

        ほら ちょっと… 見せたまえ。
        うん? ほら。

         君… 金栗じゃないの?

          君… 池部なの? 金栗君。

      はい。
        (一同)え?

  実は… 7年前に
   熊本で養子縁組みばしまして

  去年 長男の生まれました。

        (一同)えっ!?
             長男!?

  あっ すんまっせん。
   池部家の養子になり

  嫁ばもろうて
   長男の生まれました。
すんまっせん。

  こぎゃんことなら…
   もっと早う報告すりゃよかった。

           そうだよ。
報告が遅い。
  すんまっせん。
なあ 野口君?

  あっ あの 実は… 私も…

  松本で結婚して 息子がおります。

                 ばっ!
       (一同)ええ!?
何!?

         あっ… そぎゃんね!
          「そぎゃんね」じゃないよ。

      どこに住んでるんだ? その妻は。

  はい。
熊本におります。

  嫁いで7年
   ただバカんごつ走りよる亭主ば

  何の文句も言わんで支えてくれる家内ば
   おるは…

       金メダルば取ってから
       晴れて 紹介するつもりでした。

  そうか。
   ならば 金メダルを取らんといかんな。

     そぎゃんですね!
         (笑い声)

         うん… 写真 見せろ。

  あ そうですよ。
見たいです!
   見せて下さいよ。

     じゃあ… 嘉納先生だけ。

               えっ!?
      ちょっと… 金栗さん。

      見るな。
              ちょっとだけ…。

                  おっ!
  はい はい…。

         え!
        (一同)え!

   <そして 1920年8月3日
   ベルギーのアントワープに到着。

   14日には開会式が行われます。

  オリンピック経験者は金栗四三のみ>

   金栗君!
はい。
    客人だ。

   
三島さん!
  (弥彦)ハハハハ!

            
      久しぶりだ 韋駄天。

         ば… なし? なし?

  去年から
   ロンドン支店で勤務してるそうだ。

     そぎゃんですか。
いや… 懐かしか!

      三島さん ご無沙汰しております。
   うん! ハハハハ。

     おい みんな!
     知ってるやつもいるかもしれんが

   この方が ストックホルム大会の日本代表
   三島弥彦さんだ。

         わ!
        三島さん!

    ひゃ… 100m 200mの
    か か… 加賀です!

     うん!
        マラソンに出ます 茂木です!

           八島です!
     三浦です!

  おるが韋駄天で
       
   三島さんは天狗だったばい。

  やめてくれよ。
   今は ただのエリート銀行員だ。

   ばっ!
         (笑い声)

         相変わらずですね!

             15名おっとですよ。

                   
    私や あぁたに憧れて運動ば始めた者も
    相当おっとです。

  あっ こん部屋も… 日本チーム専用ばい。

         ハハハ… すごいね。

     日本のスポーツ界も発展したものだ。

  8年前は たった2人だったもんね。

            さあ 撮るぞ。

       ヘイ! 諸君 どうした?
        えっ? 覇気がないな 覇気が。

          元気を出さんか 元気を!

     じゃあ 三島君
     あれやってくれ 景気づけに。

       ああ! うんうん。
え?

     我らは スポーツを愛し
      スポーツに愛され

  ただ純粋に
   スポーツを楽しむために活動する

        元気の権化!

            奮え!
       (一同)おお!

         奮え!
       (一同)おお!

       ジャ パ ン!

        (拍手と歓声)

          いよっ!
      (弥彦)ハハハハハ!

  「いよいよ 平和の祭典 開幕致し候」。

    「帰ったら 報告会のあるけん

  金メダルと共に スヤば 皆に紹介しよう」。

        (拍手と歓声)

        (ざわめき)

        (戸が開く音)

         (拍手)

  <3か月後 アントワープオリンピックの
   報告会が行われます。

   …が そこに
   金栗四三の姿はありませんでした>

    おらん。
     やっぱり おりませんね お義兄さん。

   
   (実次)何ばしよっとか あいつは。
    便りも電報もよこさんで。

    それでは 報告会を始めます。

  ご覧のとおり まだ
   帰国の途についておらぬ者もあります。

  嘉納団長はベルギー ドイツなどを
   視察 訪問してから戻られるそうなので

    私 主将の野口が代わりまして
    報告いたします。

      まずは 庭球から。

           シングルス 熊谷選手

             銀メダル。
           (一同)お!
(拍手)

       (野口)ダブルス 熊谷・柏尾組

       同じく 銀メダル。
        (拍手)

    我が日本に 初めてのメダルを
    もたらしてくれました!

        (拍手と歓声)

        続いて 陸上。

  私 野口は 十種競技に出場しました。

      100 400 砲丸 幅跳

       走高跳 円盤 槍

      棒高跳 障害 1,500

     以上 10種目の総合得点

     3,669点。
12人中 最下位。

       最下位だとは!
       何してんだよ!

  しかし 23人のうち11人が棄権する中

  私は
   10種目 全てやりきった! 悔いはない!

        (非難する声)

  以下 結果報告にとどめる!

         加賀!
        (加賀)はい!

      (野口)100m 200m

       ともに予選落ち。
        (落胆する声)

         大浦。
             (大浦)はい!

     (野口)5,000m 失格。

       10,000m 棄権。

        (非難する声)

           続いて 水泳!

  (2人)はい!
  すいません すいません。

  競泳は 私 内田正練 そして 東京高師の
   斎藤兼吉選手の2名が参加しました。

        結果は…

             両名とも予選敗退。
               (落胆する声)

           
         (内田)惨憺たるものでした。

          一つ言えることは

        世界の競泳界は 今
         クロール 一色であります!

      日本も 早急に クロールを習得し
       普及させなくてはならない!

  そのためには優秀な指導者が必要であると
   痛感しました! 以上です!

        (非難する声)

      最後に マラソン!
      (茂木 八島)はい!

      8月22日 午後2時

  小雨の降る中
   選手団は スタジアムに到着しました。

  よし 茂木 来い。
  お願いします。

      肩の力ば抜いて…。

    (野口)<初参加の茂木や八島君
    早稲田の三浦選手は

  完走することを目標にしていましたが
   金栗さんは違いました。

  高ぶる覇気を
   必死で抑えつけているようでした!>

       自分のペースで。
         
         金栗。

         はい。

      永井先生! ああ…。

     わざわざ 自費でやって来たそうだ。

       ああ…。

   プレッシャーを与えるのは本意ではない。
   アドバイスもない。

    ただ見届けたいと思って やって来た。

        日の丸が 高々と揚がるのを。

           あっ… 言ったそばから
           プレッシャーですよ。

  いや うれしかです 永井先生。

  何より励みになりますたい。

           
      
金栗。
       金栗です。

           雨が心配だな。

    ばってん そるも
     羽田の予選ば思い出します。

  よし 行け! 走れ! 韋駄天ども!

        (一同)はい!

     金栗先生は立派でした。

     戦争の被害も生々しい
      アントワープの街を

     我々3人を引っ張って
      走って下さいました。

  西洋の選手が 出だしから飛ばしても

  少しも慌てず 励まして下さいました。

    心配せんでよか!
     あれは粋がっとるだけたい。

       すぐバテるけん。
        (一同)はい!

  よかペースばい。
寒さに気ぃ付けて
   自分のペースで。
失敬!

  スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。

     「よかペースばい。
自分のペースで。
     よかペースばい。
自分のペースで」。

      何を言っているんだ!
  「よかペースばい」。

     記録によると
     金栗さんは 25位で折り返し

    その後も ペースを崩さず
    順位を上げていったようです。

  (茂木)途中
   折り返した選手と擦れ違いました。

  1位のギッハム 2位 コーレマイネン

  その後ろ
   イタリアの選手と競い合いながら

      金栗さんが来ました。
      この目で見ました。

   金栗さんは一度
   順位を5位まで上げたんです!

    それは間違いありません…。
     それが何で負けたんだ?

  35km地点まで
   快調に飛ばしていたようですが

  その後 ペースを落としています。

        (ざわめき)

     (野口)原因は やはり

   ひたすら走り続けた8年間の
    無理がたたったのではないかと。

      8年か… よく こらえたね 君。

  なん 俺は ただ走っとっただけたい。

  ばってん… ベルリン中止からの4年は

      半ば やけくそでした。

          
       目標ば失うて。

  ただ走っとる間だけ
   不安から解放されたとです。

            金栗!

              痛むのかね?
  急に決まるけんね オリンピックは。

  もっと早う言ってくれれば
   ちっとは セーブばできたけん

  もっと楽に メダルば取れたけんね。

 

  記録は 2時間48分45秒! 16位でした!

         え?
       話になんねえよ!

  (野口)茂木 20位 八島 21位 三浦 24位!
        (非難する声)

  期待に応えられなかったことは甚だ…。

  金栗さんを責めないで下さい!
   金栗さんは立派に走りきりました!

  僕らを
   ゴールまで引っ張って下さいました!

  金栗さんのおかげで 完走できました!

  金栗さんは… 金栗さんは…。
        (非難する声)

      (八島)金栗さんは…。

            この非国民が!

    あんたに何が分かるんだよ!

        あんたに何が分かるんだよ!

        (言い争う声)

  スヤさん 出ましょうかね。
さあ…。

        (言い争う声)

  嘉納団長の会見は いつ開かれますか?

     それは帰国後 改めて…!

            出たな…。

  今回の惨敗
   会長の責任を問う声もあります。

  特に 一度は廃止が
   決まっていたにもかかわらず

  日本がメダルを狙えるという理由で
   正式種目に加えてもらった

  マラソンにおいて
   金栗選手は ぶざまに負けた。

  言ってみれば
   国際舞台で赤っ恥をかいたわけです。

         そうだ!
        そのとおり!

  (トクヨ)
   この責任を誰が取るおつもりですか!?

       (責めたてる声)

        せからしか!

    金栗選手は負けとらんたい!

   (実次)ばっ!
    ちょ… スヤさん やめなっせ!

  (スヤ)しまいまで走ったとでしょうが!

  42km 日本人で初めて
   完走ばしたとでしょうが!

  16位ばってん うちにとっては大勝利。

    金メダルたい!
    金栗四三は 金メダルったい!

      (選手たちの泣き声)

       あんたたちも ようがまだした!
       がまだしたばい。

   がまだしたばい。

  金栗が世話になったね。

     (トクヨ)あなた 誰ですか?

          うちは 池部と申します。

    池部? あなたが池部さん!?

         はい。
金栗四三の家内です。

        (ざわめき)
  いや… そうですか あなたでしたか。

          まだ話し終わってません。

   体協のオリンピック最優先の体制を
   改めない限り

        我が国の体育の向上はない!

    50年後 100年後…
     世界レベルに達するには

     私たちは何をすべきか…。

  二階堂君
   それは ここで論ずる問題ではない。

          私も 退くことにしたよ。

         えっ…。

         会長職を辞する決心をした。

  体協を 岸君や野口君に任せてみようかと。

       フフッ 私も古い人間だからね。

          お 肋木か。

        一緒にやるか? ヘヘッ。

         よっと!

       ほら やろうよ。
        あっ はい。

                 はあ…。

       日本が世界と肩を並べるのに
       50年を要すると 君は言ったね。

          うん… そうかもしれん。

      あの金栗でさえ 歯が立たんとは。

             あっ…。

  重要なのは その50年後 100年後の…。

    あっ 痛い痛い… 痛い痛い…。

  あっ 会長 大丈夫ですか?
いたたた…。

  何を言いたかったのか忘れちゃったよ。

    いや そんな…。

               あっ そうだ。

   50年後 100年後の選手たちが
  運動やスポーツを楽しんでくれていたら

      我々としては うれしいよね。

  野口君… 二階堂君…。

  日本の体育を頼んだぞ。

            はい。

  ところで 野口さん 弟は 今 どこで何を?

  あっ… 金栗さんは無事です。

  ただ 少し傷心といいますか…。

    (美川)ストレイシープだね。

        つまり… 迷える子羊さ。

            誰ですか?

  えっ? いや…。

  (小声で)美川… 美川。

   <そのころ 迷える子羊 四三は

  戦火の跡もおびただしい
   ヨーロッパをさまよっていました。

     東京に戻ったところで
     職もない 目標もない。

    妻との約束も果たせなかった>

      どぎゃんしよう…。

   <四三は 因縁の地
   ベルリンに たどりつきました。

  4年前 金メダル確実と言われながら

  戦争のため
   中止を余儀なくされた 夢のひのき舞台>

  (ドイツ語)
       グーテンターク。

   <潔く熊本に帰るか それとも
    このまま世界を放浪しようか。

     珍しく なげやりな…。

       って 危ねえ!>
       ばばっ! 危なか。

         (ドイツ語)
         はっ?

         (ドイツ語)
       はっ? うん?

  オーケー?
       ああ… 大丈夫。

         おなご?

  はっ? あぎゃんとこから?

              ア!

         ばっ!

  お日様ん下で 体ば動かして汗ばかいたら
   もっともっと シャンになっとばい。

    <韋駄天が女学校の先生に?>

       くそったれ!
        <うわっ!>

   嫁になんか 行かなきゃいい!
        <ええっ?>

     結婚のために
      何も犠牲にしてほしくないんです。

     もう そんな時代じゃない。
     <ラ… ラブストーリー?>

          ば…。
               <韋駄天 髪形>

    
    金栗が メダルを逃した
     アントワープオリンピック。

  この大会で
   テニスプレーヤーの熊谷一彌選手は

   硬式テニスで
    日本初のメダルを獲得しました。

   テニスが日本に伝わった明治時代

   硬式ボールは輸入品しかなく
   当時は とても高価なものでした。

  そこで 安い国産のゴムボールを代用した
   軟式テニスが

  日本で生まれます。

  熊谷は
   軟式のプレースタイルで大活躍した後

  ニューヨークに渡り
   銀行員として働きます。

    アメリカでもプレーを続け

   全米3位まで駆け上がりました。

    そして 迎えたアントワープ。

     金栗たちの苦戦を受け

     今までにない緊張の中
      試合に臨んだそうです。

  
  錦織らの活躍が期待される東京五輪。

  熊谷のメダルから ちょうど100年です。

 

「いだてん~東京オリムピック噺」の見逃し配信を無料視聴する方法

 

【いだてん】動画を見逃し配信視聴!PandoraとDailymotionも【東京オリムピック噺 中村勘九郎・阿部サダヲ主演大河ドラマ】

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「いだてん~東京オリムピック噺」第19話と第20話のネタバレ感想やあらすじの紹介まとめ

 

2019年の大河ドラマは、33年ぶりに近現代史を扱う「いだてん~東京オリムピック噺」です。

オリンピック初参加から「オリンピック」開催までの激動の52年間を、描く「東京&オリンピック」の物語。

第19話では…箱根駅伝が駅伝落語で伝えられました!

第20話では…

この記事では、ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』を各話ごとに詳細にネタバレとあらすじや感想を更新していきますので、ぜひご覧ください!

【いだてん】最終回ネタバレ感想!初回(第1話)から随時更新【東京オリムピック噺大河ドラマ 中村勘九郎・阿部サダヲW主演】

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