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【野球】

前が完投、津田学園高初V王手 東海大会、きょう浜松商と決勝

2019年5月26日 紙面から

最後の打者を三振に抑え、県岐阜商に完投勝利した津田学園の前=静岡市の草薙球場で(川戸賢一撮影)

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 春季高校野球東海大会の準決勝が25日、静岡市の草薙球場で行われ、津田学園(三重1位)と浜松商(静岡1位)が勝ち、26日の決勝に進出した。津田学園はプロ注目の148キロ右腕、前佑囲斗投手(3年)が完投し、県岐阜商(岐阜2位)に3-2で逆転勝ち。浜松商は、菰野(三重2位)に9-3で快勝した。また、春季近畿大会は奈良県橿原市の佐藤薬品スタジアムで開幕し、近江(滋賀1位)が7-4で高田(奈良3位)を下して4強入りした。

 最後の打者をカットボールで空振り三振に仕留めると、涼しい顔で整列に加わった。津田学園の前が、県岐阜商を7安打2失点に抑え、101球で完投。初優勝に王手をかけた。「夏への通過点だけど、勝ちきることは大事」と満足げだった。

 県大会準々決勝・近大高専戦以来の先発マウンド。「直球に強い印象がある」(佐川監督)という相手打線に対して、変化球中心の配球で勝負した。その変化球の制球が定まらない場面もあり、2失点した6回は直球を痛打された。それでも粘り強くスライダー、カットボールを低めに投げ、追加点は許さなかった。

 前は「直球は30~40球くらい。これだけ変化球を多く投げたのは初めて」と苦笑いしたが、最後の2イニングは直球中心に変え、力で押し切った。

 この日は9球団のスカウトが視察した。中日・中原スカウトが「状況に応じた投球ができる。間合いの取り方も、遅い球の使い方もうまい」とうなれば、楽天・後関スカウト部長も「きょうはバランスがもう一つだが、甲子園では良かったし、持っているものはいい」と潜在能力を認める。

 救援で1イニングを投げた24日の1回戦・加藤学園戦に続く連投で決勝は登板しない見通し。それでも「ピンチや接戦になれば準備する」と頼もしく言い切った。 (麻生和男)

 ▽ヤクルト・中西スカウト(津田学園・前について)「スピードガンと勝負することなく、メリハリを利かせて、ちゃんとピッチングができる。センスを感じる」

 

 ▽準決勝

菰野(三重) 020000100―3

浜松商(静岡) 00006030x―9

(菰)池田、中野、花村-吉田

(浜)細田、瀬戸口-山崎

 

県岐阜商 000002000―2

津田学園(三重) 00010200x―3

(岐)田中、西内、野崎、松野-高木、石川

(津)前-阿萬田

 

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