流体機械設計と流体解析シミュレーション

流体機械設計と流体解析シミュレーションを行っている株式会社ターボブレードの社長である林 正基の日々について記載しています

ロケットエンジン用電動ケロシンターボポンプの性能を流体解析シミュレーションで求める計算を開始

2018年04月13日 | 宇宙航空産業機械

ロケットエンジン用電動ケロシンターボポンプの性能を流体解析シミュレーションで求める計算を次図のように開始しました。

次図は流体解析シミュレーションの計算モニタリング画面です。

解析モニタリング画面の渦巻きケーシング断面流れを見ると、渦巻きケーシングの吐出部の形状が絞られすぎていて局所の速度増加をもたらし、しかもその後の流露拡大により流れの停滞領域が出来ているので、その部分の形状を変更します。

もうひとつ渦巻きケーシングの巻き終い部がインペラ外周と距離がありすぎて巻き終い部からケーシング出口に直接流れている流体が多いので、この巻き終い部も形状変更です。

またインペラのインデューサー部の流れから、もう少しインデューサーの入口方向への展開角を大きく取って、インデューサーでのキャビ発生を少なくします。

<今日の流れ>

今日は来客もない一日であり、進行中の複数プロジェクトの進捗確認と提出しないといけない書類作成が中心です。

ただ今週の来客との打合せでの疲れのせいか、少々元気がない状態ではあります。

明日の土曜日と日曜日は、疲労回復に努めたいと思っています。


1人乗り電動「空飛ぶ車」の計画設計

2018年04月12日 | 宇宙航空産業機械

1人乗り電動「空飛ぶ車」の計画設計です。

二人乗り電動「空飛ぶ車」の計画設計を受け継ぎ、今回は図のような一人乗りで小型軽量の電動「空飛ぶ車」を計画しました。

8基ある電動2重反転プロペラの直径は720mmほどの小型となり、それに応じて翼も機体もコンパクトです。

この図は水平に飛行している場合の2重反転プロペラの状態を示しています。

次図では、2重反転プロペラが上方を向いて機体が離陸する場合の状態です。

1人乗り電動空飛ぶ車の全体計画が出来ましたので、次はこの機体の性能流体解析シミュレーションに入ります。

<今日の流れ>

午前中はいろいろなプロジェクトの担当者との打合せが昼まで続きます。

午後は、来客での打合せとなります。

 


ロケットエンジン用電動ケロシンターボポンプの改設計が完成

2018年04月11日 | 宇宙航空産業機械

ロケットエンジン用電動ケロシンターボポンプの改設計が完成しました。

改設計の特徴としては、金属3Dプリンタで製作する渦巻ケーシング部に耐圧強度を上げるための多数のリブを付けた点です。

次が電動ケロシンターボポンプのカット図です。

回転する羽根インペラの入口部にあるインデューサー部がシュラウドを削ってオープン型に変更しました。

<今日の流れ>

今日は朝から海外からのお客様が6名来社されて打ち合わせとなります。

疲れた~!

やはり海外の方との長時間がわたる打合せは疲労が大きいです。

午前中は激論となり、自分は言いたいことを言ってしまいましたが、夕方の打合せ終了時には打ち解けて笑顔で皆様帰られたので、良かったと思います。

請けた設計を短期間で完成とするべく、明日から頑張ります。


二人乗り電動「空飛ぶ車」の水平飛行時の推進力・抗力・揚力・流れ状態の流体解析シミュレーション結果

2018年04月10日 | 宇宙航空産業機械

二人乗り電動「空飛ぶ車」の水平飛行時の推進力・抗力・揚力・流れ状態の流体解析シミュレーション結果です。

ここまでの流線群を見ると、後方への直線的な流れが全体的に弱くなっており、それの原因を考えています。

後部の2段目プロペラ群が後方へ更に流れを加速するのが普通ですが、かえって前方からの流れを拡散しているようにも見えます。

この計画の前部翼と後部翼の上下の差が適切でないのかもしれませんので、この上下差を変更した新たな解析モデルを作成することとしましょう。

<今日の流れ>

今日は来客もなく、一日設計を進めることが出来ます。

ただ明日は海外からのお客様が朝から6名も来られるので、打合せが長時間になり大変そうです。

夕方までの設計は各担当者のものも割と順調に進みました。

自分は経産局に提出する書類のフォーマットに分かりづらいところがあり、途中まで書きましたがあきらめて明後日にまたやります。


ロケット構造解析の練習用モデルを作成

2018年04月09日 | 宇宙航空産業機械

ロケット構造解析の練習用モデルを作成しました。

主要構成品はほぼ揃っています。

まず自重による構造解析から始める予定です。

<今日の流れ>

午前中は来客での打合せです。

午後は、メールへの回答、MOMO2号機の流れ解析を飛行時パラメーターとしてマッハ数と迎え角をそれぞれ5パターンほど追加した流体解析計算の開始を担当者と打合せ、ロケットターボポンプタービン駆動型の基本設計、電動ケロシンターボポンプの性能解析開始の担当者との打合せ、既に終わっているプロジェクト関係の請求書作成、経産局へ出す書類の作成などです。


二人乗り電動「空飛ぶ車」の垂直離陸時の推力解析を行いました

2018年04月08日 | 宇宙航空産業機械

二人乗り電動「空飛ぶ車」の垂直離陸時の推力解析を行いました。

次図のように「空飛ぶ車」流体解析モデルの周りに外部空間を確保するシミュレーション手法で、2重反転プロペラ8基が全て回転して流れを発生させる厳密な流体解析シミュレーションです。

次図は、垂直離陸時「空飛ぶ車」の流体解析モデルを近づいて見たものです。

機体内部の人間や構成部は流れにこの場合関係ないので抜いています。

次が「空飛ぶ車」の流れ解析シミュレーションモニタリング画面で、解析計算を開始した直後です。

この中の収束必要値の数の多さと、それの収束グラフからもかなり重たい流体解析計算となっています。

収束必要値は主に2重反転プロペラの上下のプロペラの軸方向に受ける力と回転トルクを求めています。

次が、解析計算が収束して終了した機体周りの流線図です。

次も機体周り流れ流線群を機体下方から見たものです。

次は上空から機体周り流れを見たものですが、機体先端の4基の2重反転プロペラが強力に流れを発生させているのに比較して、後方の4基のプロペラ群は流れが弱いようで、その理由を解明しなければなりません。

<今日の流れ>

今日は息子が友達の結婚式で東京から帰って来た翌々日となるので、夕方に東京に帰るまで自宅で一緒にゆったりです。

息子は東京にある外資系のゲーム製作会社でゲームエンジンを使用した3Dゲームを作っています。

息子が中学生の頃には、スターウォーズギャラクシーというオンラインゲームのアメリカサーバーで大人の外人とパーティーを組んで活動していたりしたので、年期の入った3次元ゲーム好きの息子です。

さらにその前の小学生の高学年では、当時画期的と言われた6自由度を持つ3次元ゲームである「シリアスサム」で息子は相手モンスターキャラを蹴散らすことに熱中していました。

さらにその前の息子が小学校低学年では、実は自分は20年以上前からオンラインの空戦ゲームに熱中していたので、その当時多人数で同時にゲーム内で話せる「ロジャーウイルコー」をオンライン対人戦だけの「War bird」や「ヨーロピアンエアーウオー」のオンライン対戦である世界的なラダーなどで使っていましたので、それを自分が使っているのを聞いて育っています。

よって自分のオンライン対戦空戦3Dゲーム好きの息子への影響の大きさを感じています。

その20年ぐらい前の空戦ゲームの記憶を思い出すと、ヨーロピアンエアウオーでオンライン対戦をするためにアメリカのドイツ機好きのチームに所属してただ一人の日本人としてしばらく活動していました。

そのチームのメンバーからは日本人だから毎日寿司を食っているのだろ とか 別の対戦相手チームの人から自分がジャップと呼ばれたのをかばってくれたり とか チームのリーダーはなぜかアメリカ海軍の現役の兵士だったりとか いろいろとありました。

ヨーロピアンエアーウオーでは単騎によるオンライン空戦のランク付けである世界的なラダーと呼ばれるものがあり、それにも参加していたのですが、割と世界ランクで上位に入れた記憶があります。

単騎同士のオンライン空戦では、自分はドイツ機だったので横の空戦よりも上昇力を使った縦の空戦を得意としていたのです。

でもその失速寸前の独特な機動のせいか、相手からチーター呼ばわりされたのもありましたね。その当時はおれは動物のチーターじゃねいし、何? となったのですが、後でいかさま野郎のチーターかよ! と憤慨したりしていましたな。


ロケットエンジン用電動ターボポンプの改設計を進行中

2018年04月07日 | 宇宙航空産業機械

ロケットエンジン用電動ターボポンプの改設計を進行中です。

この電動ターボポンプは、ロケット燃料を強力に加圧するケロシン用ターボポンプですが、以前にこのブログでロケット用電動ターボポンプをご紹介した時はケーシング関係の構造が試作実験用の削り出し組立構造となっていたので、今回は量産用としての金属3Dプリンタで製作する渦巻ケーシングに変更設計している途中です。

残りのケーシング系の改設計内容は、構造フランジ部の軽量化の肉抜きとボルト数の増加、そして渦巻ケーシングの耐圧強度確保のリブの追加です。

次はロケット用ケロシン燃料電動ターボポンプの現状設計のカット表示です。

この内部構造の特徴としては、まず大出力を出すための永久磁石ローター式DCブラシレス高速モーター(定格回転数3万rpm)の軸方向の長さです。

軸受はすべりタイプとなり、ラジアル軸受けとスラスト軸受けの両方が自己動圧すべり軸受けの運転時非接触タイプで、スラスト軸受けは羽根の軸方向スラストを釣り合わせる効果も持ちます。

ポンプインペラ(回転する羽根)は、インデューサーと遠心ポンプブレードが一体となった耐キャビテーション用のインペラ設計としています。

現状の設計では、インデューサーと遠心インペラを全て覆うシュラウド付きのクローズドインペラですが、これでは製作時に金額が高くなりそうなので、インデューサー部はオープンとして遠心ポンプブレード部はクローズとする改設計をこれから行います。

それとフランジ部シール構造のより適切なものを選定して改設計も行います。

<今日の流れ>

今日は土曜日の休日なので、最近のいつものように自宅の自室でロケットの専門書を読んだり、ファンタジー系ネット小説を読んだり、ポンプの基本設計計算をしてみたり、ぶらぶらしたり、昼寝をしたり、になりそうです。

<最近のロケット関係設計と解析シミュレーションに対する会社の体制>

弊社では自分以外の社員は7名の女性エンジニアですが、先週ぐらいからその中の3名をロケット系の設計として担当してもらい始めました。

つまり現在はロケット系設計が旬であり、しばらくはそのロケット担当3名体制でいろいろと自主的で試験的なロケット関係設計業務を行っていきます。

3名はそれぞれ、ロケットエンジンターボポンプ担当、ロケット機体の流れ解析担当、ロケット機体の構造解析担当を開始しました。

女性でなになに担当と言うと、K-POPの女性グループみたいですね。


2段ロケットの最大動圧点MaxQ付近の飛行状態流体解析シミュレーションの結果図

2018年04月06日 | 宇宙航空産業機械

2段ロケットの最大動圧点MaxQ付近の飛行状態流体解析シミュレーションの結果図です。

次はロケット全体の機体表面圧力分布と5基のロケットエンジンからの燃焼ガス噴射を速度の分布で見たものです。

次図は、5基のロケットエンジンからのガス噴射の様子を近づいて見たものですが、噴射最大速度はノズル出口での2490m/sほどです。

次も5基のロケットエンジンからの噴射を見たものですが、ロケットエンジンに付くターボポンプ部分は解析計算で重くなりすぎるのでこの解析モデルでは除き、この状態でのロケットエンジン解析条件は燃焼室での燃焼圧力を5基それぞれに指定してガス噴射を行っています。

次図はロケット機体軸断面でのマッハ数分布を等値線群で見たものです。最大マッハ数は1.5程度です。

<今日の流れ>

今日はメールでの問い合わせに対する回答が中心となる作業です。


ジェットロケット機のジェット推進時の流れ解析シミュレーション結果図

2018年04月05日 | 宇宙航空産業機械

ナノ衛星を軌道投入する為のジェットロケット機(Shinden Kai Nano)のジェット推進時の機体周り流れ解析シミュレーション結果図です。

次図は、ジェットエンジン推進のみで飛行しているロケット機体表面のマッハ数分布を色分けで示していて、さらにジェットエンジンからの噴射流は、色で速度分布を示しています。

次図は、ロケット機体表面は速度の分布を色で示しています。ジェット噴射流も速度の色分布表示です。

次図のロケット機体表面は圧力を色分布で示しています。ジェットエンジンの噴射力で機体が上昇している場合の機体下面を見た図です。

次図は、ロケット機体がジェットエンジン噴射で飛行している場合の機体圧力分布と機体主軸断面の圧力分布等値線群を示しています。

このジェット3段ロケット機は、ランチャーからのロケット1段目のロケット噴射上昇で垂直に離陸し、直後にキックターンで水平方向に傾きジェットエンジン噴射を開始して1段目ロケットエンジン噴射を停止すると高度1万5千mまではジェットエンジンのみの噴射力と翼揚力で到達して、そこからはジェットエンジンを停止し再度1段目ロケットエンジンに点火することで高度を数十Kmまで上げます。

1段目ロケットエンジンの噴射で高度が数十Kmに到達すると1段目ロケットエンジンの噴射を停止して、2段目を切り離し、2段目ロケットエンジンが点火噴射することで3段目を宇宙空間まで到達させます。

2段目を切り離した主翼付きの1段目は落下をしながらジェットエンジンを点火し再度ジェット噴射させてジェットエンジン推力と翼揚力を利用して地上へのゆるやかな帰還飛行を開始します。

1段目は帰還で地上に接近した時に機体姿勢を1段目ロケットエンジンに再度点火することで推力を確保して姿勢を垂直に近く変更し、1段目ロケット推力で姿勢制御しながら垂直姿勢着陸を行います。

2段目で宇宙空間まで到達した3段目ロケットは2段目から切り離され3段目ロケット噴射を開始して地球周回軌道に衛星を投入します。

<今日の流れ>

今日はロケット飛行時機体周り流れ状態の流体解析結果データのまとめと重要値の算出を行います。

その他は、書類のまとめや請求書関係の作成となります。


電動で二人乗りの空飛ぶ車の基本設計がほぼ完成しました

2018年04月03日 | 宇宙航空産業機械

電動で二人乗りの空飛ぶ車の基本設計がほぼ完成しました。

この空飛ぶ車に使う直径1200mmの2重反転プロペラ1基は4000rpmで推力を100kgほど出せるので、その2重反転プロペラ8基での総合推力は800kgとなり、垂直離陸時に800kg弱の機体全備重量が許され、それを超過しないように機体全体の骨格・乗員・バッテリー・制御機器などの構成設計を進めてみました。

次のような水平飛行時には翼に働く揚力があるので、2重反転プロペラの回転数は低くしても充分な推力となり、バッテリーの消耗は少ないことからある程度長距離を飛べることとなります。

次のような垂直離陸・着陸時には2重反転プロペラの最大推力運転となることからバッテリーの消耗が激しくなりますが、垂直離陸から水平飛行に入るまでの時間を短く出来る制御が出来れば短時間のバッテリー消耗で済み、水平巡航でのバッテリー電力を残すことが出来ます。

二人乗り電動の空飛ぶ車計画では機体と機材の徹底した軽量化設計が必須となりますのでバッテリーを多く積むことが難しくなり、バッテリー駆動よりも長距離飛行が求められる場合はレンジエクステンダーとして小型軽量のガスタービン発電機を追加した計画に進化させる予定です。

よってバッテリー電動のみの空飛ぶ車の計画として次は、バッテリー電動だけで長距離を飛べるように、小型軽量な1人乗り電動の空飛ぶ車の計画設計をすでに開始しています。

<今日の流れ>

午前中は、女性エンジニアがそれぞれ担当しているプロジェクトの状況を把握すること、これからの方針打合せを中心として作業をしています。

午後は来客がありますので、その打合せ準備を開始します。

午後の来客での打合せは短時間で終了することが出来て、その後は経理関係の打合せをしたりしていました。

もうすぐ終業時間の午後4時ですが、今日は少しだけ自分は残業しそうです。

今残業してデータ関係の処理をしていますが、もう少し残業して7時ごろに帰ろうかと考えています。