流体機械設計と流体解析シミュレーション

流体機械設計と流体解析シミュレーションを行っている株式会社ターボブレードの社長である林 正基の日々について記載しています

MOMO2号機の飛行時熱シミュレーションをMaxQ付近で行った結果

2018年05月13日 | 宇宙航空産業機械

MOMO2号機の飛行時熱シミュレーションをMaxQ付近で行った結果です。

次が熱シミュレーションモデルとなります。

図の左側が全体がGFRPの塊となっている状態、そして右側は内部は空洞で先端がGFRPでそれ以外はアルミの薄板となっています。

次図は、飛行時の機体表面の流体温度です。

左側機体では表面に突起物があるので、それらの周りの流体は温度が高くなっています。

次は、機体表面の熱流束を示しています。

熱流束は機体の材料内に伝わる熱量の程度を示します。

このロケットMaxQ付近での熱流束はそれほど大きな値ではなく、特に先端部フェアリングではGFRPによる断熱効果が充分に機能していると考えられます。

 


ケロシンターボポンプと液体酸素ターボポンプの同時運転解析シミュレーションを開始

2018年05月12日 | 宇宙航空産業機械

ケロシンターボポンプと液体酸素ターボポンプの同時運転解析シミュレーションを開始しました。

次がケロシンターボポンプと液体酸素ターボポンプの同時運転状態をシミュレーションする解析モデルです。

流体部は、ケロシンターボポンプと液体酸素ターボポンプ、そして両ポンプの吐出配管、再生冷却ノズルスカート、再生冷却燃焼室、液体酸素噴射器チャンバー、以上となっています。

次の解析モニタリング画面で見られるように、2種類の液体(ケロシンと液体酸素)を使い2台のポンプが同時に回転して液体を吐出する解析計算は開始出来ています。

ただ、この初めての計算ではソルバー異常が少ない繰り返し数で現れてしまったので、現在細かい設定などを調整して再計算を進めています。

近々、ケロシンターボポンプと液体酸素ターボポンプの同時運転流体解析シミュレーション結果をお見せできるでしょう。

<今日の流れ>

今日の予定はまだ決めていません。

 


MOMO2号機飛行解析シミュレーションの解析領域拡大での計算結果

2018年05月12日 | 宇宙航空産業機械

MOMO2号機の飛行時の流れ解析シミュレーションの解析領域拡大での計算結果の一部です。

迎え角1度、4度、8度でのマッハ数0.65~2.0での抗力、揚力、圧力中心を出しています。

このMOMO2号機の飛行解析シミュレーションでの解析計算領域の2倍化は、値の振れを少なくしたより正確な結果を得ることが出来たと考えています。

 今後の予定としては、MOMO2号機の飛行時に動圧最大点付近で空気との摩擦によりロケット機体に生じる熱をより詳しく熱流体解析して熱流束分布や温度分布を求める作業を進行中ですので、その結果を載せてみます。

<今日の流れ>

今日の午前中は自宅にこもり、専門書によるロケットの全体的な設計手法学習や最新のロケットビジネスの学習などを行っています。

午後もそれの続きになりそうです。

ロケットを学習し始めてからは、休日にそれの学習で自宅にこもることには抵抗感は無く、割と熱中しているように思われます。

ロケットに熱中する理由は、スターウォーズ世界のような科学技術世界を造るには、ロケットが必須だからです。

最近の自分としては、既に2年間行っている高性能ジェットエンジン設計と今回開始したロケットエンジンの設計で、自分の考える未来世界の基礎部分となる開発設計を行うことが出来ているので、少し宇宙技術世界の発展へ貢献出来ているとおもわれます。


MOMO2号機飛行解析シミュレーションの解析領域を倍にして行った結果

2018年05月10日 | 宇宙航空産業機械

MOMO2号機の飛行時の解析シミュレーションの解析領域を倍の大きさにして流体解析計算を行った結果です。

次図が前回のMOMO2号機飛行時流れ解析シミュレーションの解析領域とそれを今回倍の大きさにして新たに行っている解析領域の比較図です。

解析領域を倍にした流体解析結果の図が次からですが、MOMO2号機飛行の条件としてはマッハ数1.2で迎え角4度の結果図です。

解析領域が小さい時の結果と比べると、解析領域が大きい場合は特にこのマッハ数1.2付近でのロケット機体の安定翼前方あたりの圧力分布が変わっています。

圧力分布の変わり方は、解析領域が小さい時と比べて機体後半部でのくさび型の圧力分布がハッキリと出ています。

次図はマッハ数の分布図ですが、なぜ機体後半部の安定翼前方付近での流れ状態が解析領域の大小で差が出たのか、それについては考えていますが現時点では分かりません。

次は機体廻りに限定した流線群の状態ですが、解析領域が小さい場合にあった安定翼上流の局所的な速度増加領域が解析領域が倍の場合は出ていないことが分かりました。

<今日の流れ>

今日は設計中心の一日となりそうです。


ロケットエンジンターボポンプから再生冷却燃焼室までの流れ解析シミュレーション

2018年05月09日 | 宇宙航空産業機械

ロケットエンジンのケロシンターボポンプから再生冷却を行う燃焼室までの流体通路でのポンプ運転時流れ解析シミュレーションの結果図です。

次のケロシンポンプ運転によりケロシンがポンプにより吐出され、ケロシンが配管を通り再生冷却を行うノズルスカート下部からケロシンが流入して、ノズルスカート2重壁隙間を通り、ノズルスロート部から燃焼室までの流れの全体を流体解析シミュレーション出来ています。

ノズルスカートと燃焼室の2重壁冷却通路には冷却縦溝を入れていないため、ケロシンはスカート下部ケロシン入口側からの流れが主流となり、反対側スカート部から燃焼室にはほとんどケロシンが流れないことが分かります。

ノズル2重壁部分に細かい縦溝ケロシン通路を入れても流体解析シミュレーションは出来ると考えてますので、次の次ぐらいのポンプ性能解析では細かい冷却通路を追加します。

ノズルスカート2重壁縦溝冷却通路での流体解析が問題なく出来れば、次は通路部の全ての素材を適応して燃焼室で高温の燃焼ガスを発生させたノズル壁面温度を熱流体解析で求めます。

このケロシンターボポンプと既に流体部設計が出来ている液体酸素ターボポンプの両方が同時に運転している流体解析シミュレーションも近々始めます。

<今日の流れ>

今日は午後から来客なので、午前中に書類の作成などを進める予定です。


ロケット用ケロシンターボポンプのノズルスカート手前までの運転時流れシミュレーション

2018年05月08日 | 宇宙航空産業機械

ロケット用ケロシンターボポンプのノズルスカート手前までの運転時流れシミュレーションの結果図です。

次図のように縦軸のケロシンターボポンプが回転して、ケロシンをノズルスカート入口までの配管に吐出するポンプ運転時流れシミュレーションとなっています。

次図のようなケロシンの流れが、回転数毎分3万回転のケロシンターボポンプ内で発生しています。

次は上からポンプから配管への流れを流線群で見たものです。

次図は、解析計算のモニタリング画面で解析計算終了時付近です。

次が今回のケロシンターボポンプからノズルスカート手前までの配管での流れを求めるための解析モデルとその解析範囲を示す四角い枠が見えています。

<今日の流れ>

午前中は書類作成業務があり、昼からは最近計画した2軸縦軸ターボポンプの詳細な断面計画図作成に入れそうです。

 


ロケット用の縦軸ケロシンターボポンプの流体解析シミュレーションを開始

2018年05月07日 | 宇宙航空産業機械

ロケット用の縦軸ケロシンターボポンプの流体解析シミュレーションを開始しています。

次がケロシンターボポンプ性能を求める解析モデルの全体です。

ポンプ入口、3万回転ケロシンポンプ、ポンプ吐出配管、ノズルスカート、燃焼室と、全体の流体解析範囲を指定した解析モデルとしています。

次は解析状況のモニタリング画面です。

計算途中でエラーが起こり解析計算が止った画面です。

このケロシンターボポンプ解析を色々と調整しながら続けています。

<今日の流れ>

今日は女性エンジニア7名がそれぞれに連休明けから行うプロジェクトの打合せが中心となっています。

その他に解析計算用PCのメモリーを増やす作業も行っています。

自分の作業環境もこの際少し整えてみます。


100Kg以上人口衛星を高度500km軌道に投入するロケットの構想図

2018年05月06日 | 宇宙航空産業機械

100Kg以上の人口衛星を高度500kmの衛星軌道に投入するロケットの構想図です。

3連の液体ターボポンプブースターロケットを1段目として、液体ターボポンプロケットを2段目の衛星軌道投入用ロケットとしています。

3連ブスーターロケットにはそれぞれに推力12トンの1TP4N型ターボポンプロケットエンジンが付いており、3連での総合推力は36トンとなります。

2段目の液体ターボポンプロケットエンジンは、真空中推力が4トンであり、1段目推力36トンとの組み合わせで100kg以上の人工衛星を高度500kmの衛星軌道へ投入します。

このロケットの特徴は、昨日構想図を紹介したCS小型人工衛星を打ち上げる1段目のブースターロケットをそのまま3連とすることで、既開発ロケットを有効に利用する総合的に開発費を削減した人工衛星打ち上げロケットシリーズを構築していける点にあります。

<今日の流れ>

今日は夕方まで上図の100kg級人工衛星打ち上げロケット構想図を描いていました。

段々と絵が上手くなってきているように感じますが、字は下手です。

<今日の思い>

「俺はロケットで行く!」 感涙・・・・・・


小形衛星CS軌道投入用ロケット構想図

2018年05月05日 | 宇宙航空産業機械

小形衛星CSを軌道に投入するためのロケットの構想図です。

このロケットの1段目であるブースター液体ターボポンプロケット部を試験的に設計開始します。

1段目ブースターロケットに使うロケットエンジンの構想は昨日の1TP4N型ターボポンプロケットエンジンとなります。

試験的な設計期間は3か月ぐらいを目途として、流体解析シミュレーション、構造解析シミュレーションも含めて行います。

<今日の流れ>

午前中は上図を描いていたので、午後からはロケット全体の学習です。

夜は映画を見に行きます。


12トン推力ターボポンプロケットエンジンの設計

2018年05月04日 | 宇宙航空産業機械

12トン推力を出すターボポンプ方式のロケットエンジンの構想設計です。

特徴は、1台のターボポンプで4個の噴射ノズルを賄う流体部設計です。

この方式により、ターボポンプは1台で済み、噴射ノズルは小型化して作り易く安価となり、全体も小型・軽量となります。

ターボポンプ1台ということは故障の確立も減ります。

流体設計の利点では、ケロシンポンプの流量が多くなり比速度の大きなポンプインペラを使え、効率が高くなります。

また、LOXポンプでは逆に1台当たりの流量を減らすことで入口でのキャビテーション発生を少なく出来ます。

つまり良い全体性能を持つロケットエンジンとなります。

<今日の流れ>

朝から上図を描いていました。

やっと出来たので、ホッとしています。

好きなことなので、あまり疲れてはいません。

好きなことをやるべきですね。