ロケットエンジンの設計を行っていますが、その設計の中で液体酸素ターボポンプの最新設計と性能流体解析の結果図です。
ポンプ性能は要求仕様に対しての充分な高圧、そしてポンプ効率80%という高効率設計が出来たことを性能流体解析で確認出来ています。
次図は流れの流線を見たものです。入口から渦巻きケーシング出口まで滑らかに流れています。
次は、耐キャビテーションインデューサーと遠心インペラの流れ表面圧力分布を見たものです。
インデュサーで圧力をある程度上げて遠心インペラに供給出来ていますが、遠心インペラ入口縁負圧側でまだ低圧領域の発生が見られます。
次は、インデューサーでのキャビテーション発生領域を見る為に圧力分布を最大入口圧力の赤色からキャビ発生圧力の青までの色分布でしめしていますが、インデュサー翼入口縁にキャビ発生領域が見えています。これが後流領域では消えているので、キャビ発生は流れへの影響は少ないと推測出来ます。
しかしながら、遠心インペラ入口縁負圧面でのキャビ発生領域が見られます。
遠心インペラ入口での負圧領域発生の原因は、次からの流れ面での流線群表示から見られるように、流体のインペラブレード入口相対流入角度に対してインペラ入口が立ち過ぎていて入口圧力面に相対流れがぶつかり、負圧面に回りこめずに発生する低圧領域の存在です。
次はメリディアン流れミーン流線を回転させた流れ面での相対流れ流線群表示と圧力分布表示です。
次はシュラウド近傍流れ面での相対流れ状態です。
<今日の仕事>
朝の各種打合せから、その後自分受け持ちの設計に入ります。
<今日の思い>
自分が最近心が震えるほどに最高のエンジニアと思う人はポルシェ博士です。
電気機器会社の丁稚のような状態から仕事を始めているのに、幼いころから持っている多大な好奇心・開発してみることへの多大な意欲・短期間で独学して製品設計と製作を完成してしまう集中力と仕事力など、私が評価するようなことを言うことがおこがましい数々の業績など、実際の優秀な製品を設計して次々製作して生み出すまさに最高に偉大なエンジニアがポルシェ博士であると感じています。
今日も久しぶりにポルシェ博士の経歴をウイキペディアで読んだだけなのに再び異常に興奮して感動しています。
それに比べて、色々な言い訳を心に浮かべては全力を出し惜しむような自分の設計作業、設計時の集中力の無さ、設計知識の無さ、経験と経歴の無さ、それらを考えると自分の機械設計エンジニアとしての不充分さが良く分かります。
死ぬ寸前まで設計にためらいなく全力で集中して素晴らしい製品の結果を残せと今日は自分に言いました。