ロケットエンジン用縦型ターボポンプの設計例です。
一番上側に液体酸素ターボポンプがあり、その下がポンプ駆動用の速度複式2段衝動タービンで、一番下に燃料ターボポンプが有ります。
このターボポンプを使うロケットエンジン全体の設計を進めていきます。
<今日の流れ>
午前中は来客での打合せとなります。
ロケットエンジン用縦型ターボポンプの設計例です。
一番上側に液体酸素ターボポンプがあり、その下がポンプ駆動用の速度複式2段衝動タービンで、一番下に燃料ターボポンプが有ります。
このターボポンプを使うロケットエンジン全体の設計を進めていきます。
<今日の流れ>
午前中は来客での打合せとなります。
ロケットエンジンターボポンプに使う耐キャビテーション用の斜流インデューサーポンプです。
この斜流インデューサーポンプは通常のインデュサー羽根単体とは異なり、斜流羽根と静翼の組み合わせとなるのでより圧力を上げてポンプ遠心インペラに燃料を供給出来ることで、遠心インペラ入口でのキャビテーション発生を強力に抑えることが出来ます。
この斜流インデューサーポンプは燃料ターボポンプの入口に使います。
斜流羽根の回転数は毎分22000回転(22,000rpm)となります。
<今日の流れ>
7名の女性エンジニアがそれぞれ担当している設計や解析のプロジェクトにアドバイスをしながら過ごしています。
午後は自分の設計に入れそうに思います。
お客様への対応や皆へのアドバイスなどにより自分のまとまった設計時間があまり取れませんが、新製品設計は行わなければ会社の発展はないので頑張って設計していきます。
ロケットエンジン計画設計を進めています。
次図のような4ノズル液体ロケットエンジンです。
<今日の流れ>
今日は設計の1日としていましたが、昼前にインプラントの前段階準備で歯医者さんで治療を受けたら割とハードな内容でしたので、何とか終わって会社に帰ってきた時に心が折れてしまい、会社を早退しました。
自宅では夕方まで痛みはそれほどでもなく過ごしていましたが、現在だんだんと痛くなってきたのでもらった痛み止めを飲んでやり過ごそうとしています。
頬がかなり腫れるかもと言われたので、明日は午前中のお客様と午後からのお客様の両方に説明しなければならないような気がします。
今日の夜は痛みで寝られないことが無いように祈りたいです。
2段遠心圧縮機から軸流多段+遠心圧縮機へのターボファンエンジンの進化プランです。
ターボファンエンジン主軸中心線から下が2段遠心圧縮機プランであり、中心線より上が多段軸流+遠心1段圧縮機でのターボファンエンジン計画です。
非常に小型のターボファンエンジンにおいて熱効率を上げるために圧力比を上げようとすると、遠心2段圧縮機であれば遠心各段での圧力比を大きく取れるのですが、圧縮機断熱効率は遠心初段から2段までの戻り流路の損失などがあり少々低めとなります。
圧力比が上がっても圧縮機断熱効率が低くなると結局全体熱効率が下がるので、上図計画では2段遠心圧縮機を軸流多段圧縮機+遠心1段圧縮機に代えて多段軸流段での断熱効率の高さと、軸流から遠心入口への滑らかなつながりで損失を低くする相乗効果で圧縮機全断熱効率を上げる計画なのです。
遠心圧縮機2段に比べて軸流多段+遠心1段の利点のもう一つはターボファン中央部ガス発生機の直径が小さく出来るのでターボファンエンジンの主要な推進噴流である前部にあるファン部からの空気流れを損失少なく後方に噴射出来ることです。
<今日の流れ>
今日は昼から会社に出て席替えなどの模様替えを行います。
今日はちゃんと会社に出られそうです。
新卒で入社3か月の新人女性エンジニアが作成したロケットエンジン用1軸式ターボポンプモデルです。
中央に速度複式2段衝動タービンを持ち、左側に燃料ターボポンプ、右側に液体酸素ターボポンプを配置したロケットエンジン用1軸ターボポンプとなっています。
新人女性エンジニアのターボ機械設計のモデリング練習として作ったターボポンプですから詳細部が無い部分もありますが、全体としては大変に良く出来ていて、新人の今後の実際のターボ機械設計への参加も楽しみとなります。
この全体構造で新人が苦労していた部分は渦巻きケーシングのモデリングでした。滑らかな流体断面変化として造りながら更にボルト取り付け部との干渉が無く作成するのは時間がかかっていました。
このターボポンプの流体部の羽根部分も最終的に調整をした羽根形状となっているので、もし実機をこのモデルから作成しても回転することは出来るであろうまでの流体形状となっています。
ただ、出来上がったこれを見ていて気が付いたのは、液体酸素ターボポンプのインデューサー翼と遠心インペラ翼のブレード方向が回転と逆方向形状になっていることに気づき今後修正します。
このような羽根回転方向と羽根形状が逆になってしまう間違いはターボ機械設計では時々あります。
この構成の1軸式ターボポンプであれば、ロケットエンジン機側上方に横軸方式として取り付けることが適しているように思いますので、これを使ったロケットエンジン本体も計画してみます。
<今日の流れ>
今日は大雨も降っているので自宅で過ごします。
<今日の思い>
これまでに設計を行ってきた発電用タービンとしての水力タービン、蒸気タービン、ガスタービンを使うそれぞれのタービン発電機設備データをまとめて発表していこうと思っています。
というのも沢山のタービン発電設備を設計して製作してきたことを、これまではタービンだけに焦点を当てた細切れなデータとしてしか発表していなかったので、先日お客さんが弊社のタービン発電機実績を全く知らなかったことに少々ショックを受け自分の認識が甘かったことに気づいたからです。
よってタービン発電機設備全体の3次元CAD設計データを整えてホームページとこのブログで公表していきます。
ロケット用に今回新設計した液体酸素ターボポンプの22000rpmでの呼称モデル01の流体解析シミュレーション結果図です。
次は、液体酸素ターボポンプ全体の流れ状態を3次元流線群を中心に見ています。
次も全体の流れ状態を見たものです。
次は解析計算のモニタリング画面の最終収束時のものです。
次は、インデューサー羽根入口の圧力分布を見るための解析結果表示です。
次は、インデューサー羽根から遠心インペラ羽根の全体の圧力分布と翼表面流れ相対速度状態を主に見る解析画像です。
次は、インデューサーブレード入口相対速度の入り方を見る解析結果表示です。
次は主軸断面での圧力分布と流れ速度ベクトルを確認する解析画像です。
次は、インデューサー出口相対速度流れがインペラ入口にどのように流入しているかを確認する解析結果画像です。
次は遠心インペラ翼間流れを見て、渦や偏りが無いか、滑りはどうか、出口絶対速度ベクトルは設計どおりか、などをみる解析結果画像です。
次はインデューサーの翼間流れを見ています。低圧領域を確認している解析結果表示です。
以上の解析結果図から羽根形状修正必要箇所が掴めたので、現在はモデル02を新しく設計して流体解析計算に入っています。
<今日の思い>
ロケットエンジン用のターボポンプ設計は本格的に最終的な設計仕様を達成するように開始されており、現在は順調に進んでいます。
年間に20ケース以上行っている開発設計業務の進め方と同じく短期間で仕様を満たす設計結果をこのターボポンプ設計でも出せそうに思われます。
このターボポンプ設計が通常弊社で行っている普通の開発設計業務と大きく違う点は、ターボポンプ設計の過程を公表することをインターステラテクノロジズ様が許可して頂いている点です。
それにより今回のターボポンプ設計が詳細に基本から開始され、高度な流体解析シミュレーションの多くの繰り返しによる改良設計により高性能なターボポンプとして設計が完成していく過程を見て頂くことが出来ます。
それは弊社の技術力を広く知って頂くことにつながり、大きな宣伝効果を持つと考えています。
よってここしばらくはターボポンプ開発設計過程の記事ばかりにこのブログがなるかもしれません。
ロケットエンジン液体酸素ターボポンプの設計の過程です。ポンプ回転数は22,000rpmを設計回転数として最適化を行います。
今回の開発設計で最初に設計した液体酸素ターボポンプの形状は次のようなものです。
次は流体解析により性能を求める液体酸素ターボポンプ流体解析モデルの姿です。
ポンプ入口インデュサー羽根と遠心ポンプインペラを示しています。インデューサーはキャビテーション発生を抑制します。
遠心ポンプインペラは3次元羽根となり、高比速度タイプのインペラです。
次図はポンプ渦巻きケーシングも含めた図です。
次は最初の解析での断面の流れ状態図ですが、逆流領域が見られます。
次図は、渦巻きケーシング出口の巻き終い部が適切でなく流れが渦巻きに戻っている様子です。
次図は左からシュラウド近傍流れ円錐曲面上の流れ状態図、中央図が流れ中央円錐曲面上の流れ、右図がボス近傍での流れです。
<今日の仕事>
今日は横軸2射ペルトン水車発電装置の全体計画図を作成します。
ペルトン水車+増速機+発電機+盤+共通架台を設計します。
液体ロケットエンジン燃料ターボポンプの設計モデルを25000rpmで流体解析してみた結果が次です。
次図は25000rpmで流体解析シミュレーションを行う前にインデューサー翼形状とインペラ翼形状を改良した解析モデルです。
この燃料ターボポンプ解析モデルでの解析計算は次の解析モニタリング最終画面のように安定して計算出来ています。
次図からは解析結果図です。
インデュサー流れとインペラ入口流れが改善されています。
そしてここまでの一連の燃料ターボポンプ流体解析の結果値をまとめたデータが次です。
解析計算のポンプ回転数を段々と落としていくと良い感じで設計点に性能が近づいています。
ただ設計点を満たす回転数は23,000rpmでは少々足りずに24,000rpm程度に落ち着き、効率も60%以上を確保出来るようになるでしょう。
<今日の仕事>
今日の仕事はいろいろと計画設計です。
燃料ターボポンプの回転数を前回よりも5000rpm下げての流体解析シミュレーション結果です。
次図は燃料ターボポンプの入口から渦巻きケーシング出口までの流れが流体解析シミュレーションで問題なく計算された様子を示しています。
矢印付きの3次元流線群で流れが示されていて、その色分布は圧力の分布を示しています。
渦巻きケーシング内での流れも渦はほとんど見られず綺麗に流れています。
次の図は流体解析シミュレーションのモニタリング画面の収束した最終状態です。
沢山のパラメーター値を収束判定対象としてモニタリングしていますが、それら値はほぼ問題なく収束しています。
前回の燃料ターボポンプの解析計算回転数よりも5000rpm下げた毎分3万回転で計算したのですが、設計圧力を発生出来ている状態でまだ流量は設計流量の2.4倍も流れています。
よって次の流体解析はこれよりも更に回転数を8000rpm下げた22000rpmにて行い、それぐらいの回転数が設計流量を設計圧力で流せることとなりそうです。
回転数22000rpmで燃料ターボポンプの仕様を満たせば、液体酸素ターボポンプも22000rpmにて設計仕様が出せそうなので、同軸に燃料ターボポンプと液体酸素ターボポンプがあり、それを1台の圧力複式2段衝動タービンで駆動する1軸式のターボポンプユニットが実現出来そうです。
次図は耐キャビテーションインデューサー羽根と遠心インペラ羽根の表面圧力色分布と流れ軌跡線、相対速度ベクトル矢印を見たものです。
次図は軸断面での流れ状態図ですが、色は圧力分布であり流量が過多であるためにインデューサー入口からインペラの中間あたりまでは相対速度が大きすぎて圧力が低くなり過ぎです。
このことからも次の解析回転数である毎分22000rpmで設計流量での相対速度の低下は圧力降下を適切なものへとしてくれるでしょう。
次図はシュラウド近傍での流れ円錐曲面上で流れを見たものです。
速度ベクトル矢印は翼間では相対速度ベクトルとなっていて、インデューサー翼入口では入口角度(この角度は円周方向からの角度でポンプ設計で普通に使われるものです)が大きくなり羽根背面へ衝突して圧力を上げる流れとなっています。
インデューサー翼間の流れを見るとインデューサー翼の入口から出口までの転向角度を非常に小さくしているために出口圧力面付近では翼面に沿わない流れとなっています。
そして遠心インペラでは入口ブレード角度を立たせ過ぎているため翼圧力面に衝突する流れとなっているのでインペラブレード入口角度の見直しを行っています。
次図でも翼間流れを見ていますが、遠心インペラ出口部での相対流れの羽根に沿わないスベリが大きくなり過ぎているので損失を減らすために羽根出口角度とブレード展開角度の見直しを行います。
以上のように流量が出過ぎている状態での燃料ターボポンプの流れ解析結果ですが、静圧効率計算では効率は60%近くて悪いものではなかったのです。
よって回転数を22000rpmにて最適な圧力上昇と設計流量となれば、かなり効率が高くなる手応えを持っています。
<今日の流れ>
今日は自宅での色々な学習です。
Youtubeで興味ある分野の動画を詳しく見たり、専門書を読んで学習したり、3次元CADのより詳しい使い方を学習したりと、時々昼寝を入れて過ごします。
液体ロケットエンジン用燃料ターボポンプの流れ解析シミュレーションの結果図です。
解析の条件は、適切な回転数よりも高速回転での設計圧力点となります。
次図が流体解析手シミュレーション計算のモニタリング画面の計算収束時のものです。
流体解析計算の羽根回転数を適切な回転数よりも高速回転として計算させているので、設計圧力に達している状態で流量が設計値の3倍ほど出ています。
次図はポンプ全体を流れる燃料の流れの流線を示しています。
流線の色は圧力を示しており、ポンプ渦巻きケーシング出口で設計圧力に達する赤い色になっています。
次図は燃料ポンプの耐キャビテーション用インデューサー羽根と遠心ポンプインペラの圧力分布を色で示しています。
インデューサー入口では流量が設計の3倍も流れているために相対速度の軸方向成分が大きすぎてインデューサーの入口負圧面が逆に圧力が高い状態です。
インペラは入口から出口に向かって滑らかに圧力が上昇しています。
次図はインデューサーからインペラ出口までの流れの中間ラインにより作られる円錐曲面状の流れ面での圧力分布と相対流れ流線、速度ベクトルを示しています。
燃料の流れは滑らかに翼間を流れていますが、流量が設計の3倍あるために過剰な流速による圧力の降下が入口側にて非常に大きくなりキャビテーション発生にまずい状態です。
次図は羽根シュラウド側の流れ円錐曲面での解析結果表示です。
この状態ではインデューサー入口の相対速度はインデューサー羽根を回転方向に押すように働いているのでポンプ羽根としては回転と逆方向トルクが働きタービンのようになっています。
圧力や相対流れの状況は流れ中間のものとあまり変わらず、キャビ発生が厳しい状態です。
次図はインペラ背面圧力を下げる働きの背面翼の圧力分布を色分布で見ています。
これを見ると背面翼の圧力降下作用が強すぎて、普通はインペラ入口軸方向へスラスト力がかかるのが、インペラ背面軸方向に1トン近い推力がかかっています。
この現象は回転数が設計よりも高いことによる背面翼の圧力降下作用の強すぎが有りますので、羽根高さの修正で圧力調整することで軸方向スラストを0にすることも出来ることを示しています。
<今日の流れ>
今日は早起きしてネットを見ていましたが、今後益々ロケットエンジン用ターボポンプ設計を加速して頑張ろうと思ったところです。