東都大学野球リーグ第5週第1日は22日、神宮球場で行われ、東洋大の村上頌樹投手(3年・智弁学園)が9回2死までパーフェクトで11イニングを1安打完封で今季6勝目、2-0で亜大を破って2季ぶりの優勝に王手をかけた。
中大は優勝の可能性がなくなった。東洋大が亜大戦で勝ち点を落としたうえで、勝ち点を挙げることが優勝の条件の国学院大は2-3で中大に負けて、1つも負けられなくなった。入れ替え戦回避を争う対決は立正大が3-2で駒大に先勝した。
球威が衰えなかった。最後のバッターも自己最速の149キロで二ゴロに仕留めた。9回2死まで完全、1四球だけのノーヒットノーランで延長に突入。10回1死から初ヒットを許しただけで完封勝ちの村上は「正直7回ぐらいから狙っていました。きょうは直球が走っていた。それで押せたのがよかった」と胸を張った。
立ち上がりに好調を確信した。「初球で、いつも思い切り投げて出る数字がきょうは軽く投げて出ていた」。亜大は直球を狙いながらも先発全員の14三振を喫し、中前に詰まって落とすのがやっとだった。自己最速を1キロ更新したエースは「勝ち点を取らないと優勝できない。あしたはみんなで力を合わせて勝ちたい」と力を込めた。
2季ぶり20度目の優勝に王手をかけた杉本泰彦監督(59)は援護がない中踏ん張ったエースを絶賛。「あしたはゆっくり休んでもらいます」。勝ち点5の完全Vへフィナーレは野手が奮起する。 (小原栄二)