勝てば10勝。大関復帰をかけた大一番で、栃ノ心が阿炎のはたきにしてやられた。
これまで3度対戦して負けなし。油断したわけではないだろうが支度部屋に戻ると「フーッ」とため息が。「いきすぎたな」と自問自答した。
今場所はまわしをしっかり取る安定感ある取り口が光るが、負けた2番はつかまえられなかったとき。「気をつけても(はたきを)食うときはあるよね。残念だね。クソーッ」と悔しがった。
22日は師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)の57回目の誕生日。大関復帰を誕生日プレゼントにしたかっただけに、その話題を振られても無言。勝ちたい気持ちが強すぎたのだろうか。「我慢して待てばよかった」と勝ち急いだ自身を反省し、気持ちを切り替えていた。 (岸本隆)