概要
OculusQuestが注目されてるのは「デバイスの性能だけではなく、状況とタイミングがヤバイからだよ」という話。
OculusGOとの違い
QuestをOculusGOの時の経験で評価している方もいますが、この2つはまったく別物です。
JavaとJavaScriptぐらい別物。
なので、GOの歴史から語れる事はあまりないんじゃないかと思います。
何故別物か?というと、3Dof+ジャイロコントローラーと6Dofの間には「人が作れない」と「人が作れる」という越えられない壁があります。
VRChatやVtuberの流行を見れば一目瞭然ですが、だいたいエンドコンテンツ/キラーコンテンツは人とコミュニケーションになるわけです。
人が作れないという事はキラーコンテンツを作るのが難しいという事であり、人が作れる条件が揃うという事はキラーコンテンツになりうるという事です。
大事なのは「センサーの数が十分かどうか?」とかそういう話ではなく、その技術で何が作れて、何を訴求する事ができるか?という点です。
状況が整ってる
今でこそ、VtuberやVRChatは流行っていると言えますが、そんなコンテンツも当然影の時代はあるわけです。
facerig+Live2Dといったフェイストラッキング+2DアニメーションがVtuber界隈では浸透していますが、facerigのLive2Dpluginが出た1年間はそこまで流行ってませんでした。
私はLive2Dを2015年ぐらいから追いかけていて、カンファレンスに行ったりコンテストに作品出したりしていて、所謂なLive2D界隈?というようなものを、当事者の視点で見てきましたが、Live2Dの配信しても100pv超えるのがせいぜいでした。
(それでも当時のLive2D配信で見たら多い方)
VRChatも、今となっては平日で同接7000とかいくようなVRアプリとなってますが、自分がはじめた2017年の5月とかは同接100人もいかなかったわけです。
「毎日PublicのTheHubに行けば、VRCやってるユーザーとはだいたい友達になれた」みたいな時代があったりします。
つまり「技術があっても、ちゃんと訴求できるか?はタイミングと状況による」という事です。
で、Questが流行る要因となりうるのが…
・VRCがQuestに対応している
・VRCのクリエイターが成長している
・VRCのコミュニティーが成長している
ほぼVRCじゃねぇか!という話ですが…自分がVRCはじめた時は
・友達も数人(VR機材+グラボのハードルは高い)
・今みたいにBoothに行けばアバターが買える!というわけではない
(それこそBoothで売られてるアバターは0だった)
・VRCを宣伝するコンテンツが少ない
(今はVマケ・Vtuber・VRC民が主催してるイベント多数)
という状況で、必要な物は圧倒的に揃ってなかったわけです。
それでも草の根的にジワジワと伸びはじめ。
2017年末あたりから海外ではYoutubeで動画がのび、VtuberのミライアカリさんなどがVRCをプレイした事によって認知度を伸ばしました。
様々な要因が重なってTrackerが在庫切れになるなんて異様な状態になりました。
もし、QuestとVRCのローンチが同時であったら、今後起こりうる流行にギアがかかるのも1年や2年かかりうるわけです。
しかし、ユーザーやアセットやコンテンツやコミュニティを既に抱えた状態でのQuestローンチです。スタートダッシュができるわけです。
体験機会の圧倒的向上
Questを持ってる人が所属するリアルコミュニティーは既にVRの体験会場になってるわけです。
この事実が圧倒的にヤバイ。
それなりにVRをはじめた人から話を聞く事がありますが、やはり「体験してその日に秋葉行って買った」とか「体験したら想像を超えていて、それで買った」といった話はごろごろあるわけです。
しかし、それはPCが必要なので、出かけた先で体験してもらうというのはなかなか無理なわけです。
それこそ、DK1の時代はイノベーター達がゲーミングPC持って、Oculusを被せまくるという草の根的な活動をされてました。
(この時代 ホリエモンのQ&A vol.194~VRでビジネスチャンス!?~ )
そういった体験の場が、購入の連鎖によって鼠算的に増えうる状況な上に…
ただゲームやってお蔵入り ではなく VRCという継続的に利用する場 があって、
公式サイト ではなく Amazonで買える わけです。
そして パソコンやグラボの知識がなくても皆同じ環境でプレイできる
まとめ
自分は2017年にVRChatはじめた当時も(これ、いつか一気に流行するぞ)的な漠然とした焦りがあって、同時接続100人もいかないのに勝手に焦って3DとかUnityに本腰いれてました。
Live2Dや、VRChatや、Vtuberでしてきた経験や知識をふまえて、確証というか、Questは決定打になりうるんじゃないか?みたいな漠然とした予感があります。
こまかい事まで解説したら非常に冗長になるので切り上げますが、
要するに「Questは技術をちゃんと訴求できる状況で出てる」という実感があります。
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