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【プロ野球】

広島、アドゥワで7連勝! 首位巨人にゲーム差ゼロ

2019年5月20日 紙面から

阪神-広島 2回裏2死、中谷のバットをへし折り、三邪飛に打ち取る広島・アドゥワ=甲子園球場で(北村雅宏撮影)

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◇広島5-1阪神

 広島が7連勝。アドゥワが7イニング4安打無失点で2勝目を挙げた。打線は1回に鈴木の二塁打で2点を先制。2回と4回はともに菊池涼が適時打を放つなど、効果的に加点した。阪神は3連敗で、勝率が5割に戻った。

      ◇

 リーグ3連覇の王者がついに“指定席”を射程に捉えた。広島が今季2度目の7連勝で貯金を6。勝率の差で2位ながら最大7あった首位とのゲーム差は、ついに0となった。この日の殊勲者は先発・アドゥワだ。7イニングを4安打無失点。規定投球回数には5イニング足りないが、防御率も1・42とする安定感で2勝目を手にした。

 1回、糸原への四球など「直球にズレがあった」(磯村)と、バッテリーで感覚を共有し、序盤は変化球主体を選択。修正を確認したところで直球を増やした。加えて7回には1死から中谷の中前打を野間が後逸、三塁まで走者が進んだが、ここで大きな成長が見られた。「いつも味方が打ってくれるので。エラーが出たところこそ、カバーして何とかゼロで、と考えました」

 続く木浪を左飛、代打・鳥谷を捕邪飛と、後続を抑えきり、味方のミスを無失点でしのいだ。

 2016年8月12日には、松山聖陵のエースとして全国高校野球選手権大会出場も初戦敗退。今回が、甲子園で初めての勝利となったが、特別な感慨は「何もないですよ」と、アドゥワの視線は常に前を向く。

 移動日だった16日にはベンチ入り唯一の後輩である山口を焼き肉店に連れて行ったが、自身が“焼き係”を務めて山口を恐縮させた。こんなところにも、その人柄が透けて見える。抜群の防御率も「先は長い」と意に介さない。

 緒方監督は20歳の孝行息子に「いいピッチングをしてくれた。(7回の)走者を出しても切り替える姿。彼の評価につながる」と目を細めた。4連覇に不可欠な先発右腕。もはやそう言い切っていい。 (西下純)

 

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