「日本ヤタガラス協会」設立へ・発起人ら新宮市で会見(写真付)

2019年02月14日 20時21分 ニュース, 社会

熊野三山(くまのさんざん)のシンボルで三本の足を持つ神の遣いの鳥「ヤタガラス」の伝承を、地域振興や国際交流に役立てようと、地元の有志や有識者などが「日本ヤタガラス協会」を設立することになり、きょう(14日)新宮市の東牟婁(ひがしむろ)振興局で発起人らが記者会見を開きました。

設立会見に臨む発起人たち(2月14日・新宮市・東牟婁振興局)

日本ヤタガラス協会には「補陀落渡海(ふだらくとかい)」の研究や著書などで知られる日本宗教民族学会代表委員の根井浄(ねい・きよし)さんや、元・新宮市教育委員会の学芸員で国際熊野学会代表委員の山本殖生(やまもと・しげお)さん、 日本サッカー史研究会会員でNPO法人「サロン2002」理事長の中塚義実(なかつか・よしみ)さんらが発起人に名を連ねています。

ヤタガラスは、中国大陸から朝鮮半島を経由して日本に来たとされ、熊野から大和(やまと)へ向かう途中、山の中で道に迷った神武(じんむ)天皇の道案内をしたという伝説が有名です。

また、朝鮮半島にも古墳の壁画などに三本足のカラスが描かれていることから、ヤタガラス協会では、現地の交流協会などに働きかけて、韓国や中国などとヤタガラスを通じた国際交流を深めるため、シンポジウムの開催や情報誌の発行などを行いたい考えです。

発起人のひとり・山本殖生さんは「ヤタガラスを地域振興とアジアとの交流に役立て、ゆくゆくは世界文化遺産にしたい」と意気込みを語りました。

協会では、賛同する個人や団体から会費を集めながら、活動することにしています。

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