月謝というのは「年間でお渡しする謝礼を月賦にしているもの」です。ですので、行こうが行くまいがお渡ししなきゃなりません。この、行かないけれどお渡しする月謝を「空月謝」と言います。
近年は「行かないんだから、払わなくてもいいよね?」みたいな風習がありますが、講義単位の支払制なカルチャースクールと習い事を勘違いしてはいけません。
ただ、先生方は、教える機会があれば教えてくれますから、行かれなかった月の分は詰めて稽古するか、別の日に行かれたら行くという気持ちを持つことが大事です。
さて、その月謝ですが、当流は現在7000円が基準。
何年か前に変わったそうですが、五十年前でも5000円だったそうです。
あれれれれれ?
五十年前というと、サラリーマンの平均月収が4万5000円~5万円ぐらいだった時代です。その時代に5000円だったんですね。それでも、当流では、今より習う人が多かったと聞きますから、皆さん他のものにお金を使わず茶道を習われたんですねぇ。
今はサラリーマンの平均月給が33~35万円です。
となると、月3万円ぐらい払っていたという計算になりましょうか。
7000円だとして、中元・歳暮を含めて9万8000円。
茶道の場合、許状を取る以外には任意の茶会に誘われることと先生がお席を持った時の点前料や水屋料があるぐらいで、それでも+2万を超えることはほとんどありません。
これを高いと思う人は、習わないほうがいいでしょうね。
他のものを我慢してもやろうと思えない人は、続きません。
しかし、精神的な豊かさは、物質的な豊かさに勝ります。
美味しい物を食べる、きれいな服で着飾るのも悪くはないですが、教養というものは、失うことがない身の宝であり、心の宝です。
月7000円、決して高いものではないと思うのですが。