@chablis777  
シャブリ

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♪~
(泰樹)お前が もし…東京で幸せになるなら…それも 立派な親孝行じゃ。それを忘れんな。
♪~
(とよ)あっ なっちゃん。
(なつ)とよばあちゃん…。
あっ 東京のことかい?柴田のじいさんから…。
ばあちゃん!おっとっと!
どしたの?
私は ずるい…。
ずるい?
じいちゃんを… 裏切ってしまった。
♪~
♪「重い扉を押し開けたら暗い道が続いてて」
♪「めげずに歩いたその先に知らなかった世界」
♪「氷を散らす風すら味方にもできるんだなあ」
♪「切り取られることのない丸い大空の色を」
♪「優しいあの子にも教えたい」
♪「ルルル…」
(雪之助)なっちゃん あの川村屋のマダムに電話して聞いてみたんだわ。
マダムに?うん。 そしたら マダムはいつでも なっちゃんに 来ていいってさ。えっ?
お兄さんに会えるようにするって言ってくれたよ。
(妙子)いかったね。
そんで 向こう行ったら仕事を見つけなきゃなんないと思うけどなっちゃんがよければ川村屋で雇ってもいいってさ。
えっ!(雪次郎)いかったな!
俺も なっちゃんがいてくれたら心強いわ。
(妙子)バカ!あんたが なっちゃん頼ってどうすんのよ。
あんたが なっちゃんの力になってあげるんでしょや。
あっ そだった。俺がついてるよ なっちゃん!
(妙子)白々しい…。
どうした? なっちゃん。川村屋は嫌かい?
なんも そじゃないとっても ありがたいわ。
けど…仕事は 自分で見つけるつもりだから。
いや… なっちゃん 人の世話になることを心苦しいなんて思うことないから。
知ったようなこと言うんじゃないよ。
なっちゃんにはなっちゃんの考えがあるべさ。
何でもかんでも 親切にしてやることがなっちゃんを助けることになるとは限らんべさ。
とよばあちゃん いいのさ…。
全部 私のわがままだから…。
わがままに選んで 何が悪いの?
それが柴田家を裏切ることにはならんべさ。
違うの…。
そじゃない…。
私は ずっといつか ここを出なくちゃなんないってそう思ってた。
それを隠してた。
隠しながら 酪農をするのが自分の夢って言ってきたんだわ…。
そりゃ しかたないべさ。
なっちゃんには 本当のきょうだいが…本当の家族がずっと どっかにいたんだから。
なっちゃんは ずっと苦しんでたのかい?
(とよ)だから ずるいのかい?
そんなこと ちっとも ずるいなんて思うことないわよ。
違う!
本当は違うの。
本当は 自分勝手で…自分勝手な理由で…今は あの家を出たいって思ってんのさ。
ここまで大きくしてもらって何の恩返しもやんないままじいちゃんにまで 気ぃ遣わせて…。
私は じいちゃんをだましてしまったことになったんだわ…。
なっちゃん… よく分かんないけど東京行ったらいい。
そこまで 自分の気持ちが分かってんなら行くべきだ。
したけど そういう気持ちもじいちゃんに しゃべったらいい。
なっちゃんと じいちゃんはな~んでも言い合える仲になったんだべ?
な~んでも 我慢しないで言い合えなければここでは 心まで しばれてしまうんだわ。
とよばあちゃん…。
そう思って私は 舅 小姑とも戦ってきたよ!
夫が エンドウ豆の相場で女と借金作った時も子どもを守るために 家を出たんだ。
後悔はない。したから なっちゃんも強くなんないと…。
お義母さん! お義母さんの体験なっちゃんには当てはまらんべさ。
そうかい…?
ありがとう とよばあちゃんおじさん 妙子さん 雪次郎君 ありがとう。
なっちゃん 東京行くべよ。一緒に頑張るべ!
あんた やっぱり頼ってるっしょ。
お前は お前が頑張ればいいんだ。
うん。ハハハハ…。そだね。
みんな 本当にありがとう。
うん… じいちゃんに話してみる。
うん。
♪~
 回想 (天陽)泰樹さんはたった一人で 海を渡って北海道に来たんだべさ。泰樹さんは なっちゃんにとって見本だべさ。誇りだべ?
したら なっちゃんが どうすべきか自然と分かるだろ。
♪~
(悠吉)なっちゃん。
東京行くって 本当かい?
(菊介)おやじ。
うん… 春になったら そのつもり。
そのまま こっちに帰らないってこともあんのかい?
(菊介)そんなことないべさ。 帰るべよ。
帰るべ?
帰んなきゃダメだ!
そりゃ 兄さんのことが心配なのは分かる。
したけど… おやっさんの気持ちだってちょっとは分かってやれんべか…。
分かってる。
それは よく分かってる。
おやじ。俺らが口挟むことじゃないべよ。
おやっさんも言ってたべなっちゃんを自由にしてやれって。
俺だって…なっちゃんの家族だと思ってんだよ!
俺だって そうだよ!家族だから 待っててやればいいべさ。
おい 仕事しろ。
はい…。じいちゃん…。
♪~
じいちゃん!
ここにいる時は 牛のことだけ考えろ。
♪~
ごっつぉうさん。
じいちゃん… ちょっと待って。
♪~
ごめんなさい。
私 うそつきました。
(富士子)なつ…。(剛男)うそって何だ?
(明美)もしかして東京行かないってこと? なつ姉ちゃん。
本当は 東京に行きたいのは兄に会うためではなくて…本当は やりたいことがあるからです。
やりたいことって何だ?
黙って聞いてやればいいべさ。ああ…。
しゃべれ… 何でもしゃべれ。
漫画映画を作りたいのさ。
(剛男)漫画映画?(富士子)やっぱり…。
えっ 知ってたのかい? 富士子ちゃんは。
黙って聞こ。うん…。
作れるかどうか分からんけど…どう作ってるのかも分からんけど…やってみたいのさ。
挑戦してみたいのさ。
じいちゃんが 一人で北海道に来て開拓したみたいに…。
私も 挑戦したい。
さっき やっと分かったのさ。
私 じいちゃんみたいになりたかったんだって…。
それが 私には漫画映画を目指すことなのさ。
そんなの無理って思おうとしたけど今は そう思えなくなったのさ。
思いたくない。
じいちゃん ごめんなさい。
酪農を… じいちゃんを裏切っても私はやりたい。
何が裏切りじゃ!
ふざけるな!
♪~
よく言った。
それでこそ わしの孫じゃ!
行ってこい。
漫画か映画か知らんが行って 東京を耕してこい!
開拓してこい!
じいちゃん…。
行ってこい… なつ。行ってこい。
(照男)それが なつの夢だったのか…。
(夕見子)初めから そう言えばいいのよ。
♪~
・天陽く~ん!
天陽君!
どうした?
許してくれた!
じいちゃんが認めてくれた!
そうかい…。
天陽君のおかげ。
ありがとう。
なつよ… それは 天陽君に別れを告げてもいるぞ。


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