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3-1 毎月の通信量は3~5GB、通話時間は0秒のケース
もう少し具体的に料金の比較を行ってみましょう。
例えば毎月の通信量は3~5GBで、通話時間は0秒のユーザーであれば、新プランと旧プランでは以下の差が出てきます。
項目 | 旧料金プラン | 新料金プラン | 新・旧プラン の差額 |
---|---|---|---|
データプラン料金 | 5,000円 | 4,980円 | - |
通話プラン料金 | 980円 | 0円 | - |
オプション料金 | 500円 | 0円 | - |
インターネット 接続サービス | 300円 | 0円 | - |
月額合計 | 6,780円 | 4,980円 | -1,800円 |
年額合計 | 81,360円 | 59,760円 | -21,600円 |
旧プランは「ベーシックパック(3~5GB)」、新プランは「ギガライト(3~5GB)」での比較です。
結果、同じ利用状況にもかかわらず、分離プラン「ギガライト」のほうが月額で1,800円、年額だと21,600円も安くなることがわかりました。
ただし、これは月々サポートもdocomo withも適用されていないケースでの比較です。
docomo withはこのケースで適用されても分離プランに勝てません。しかし、1,800円以上の月々サポートが適用されていれば、分離プランより安くなるでしょう。
ちなみに、iPhone XS(64GB)を購入すると、毎月2,457円×24回の月々サポートが適用されるので、従来のプランのほうが安くなります。
3-2 毎月の通信量は20GB、通話時間は0秒のケース
今度は「ギガホ」と従来のプランを比較してみましょう。「ウルトラデータLパック(20GB)」VS「ギガホ」です。
ギガホは2019年9月30日までに申し込むと、最大6ヶ月間にわたり毎月1,000円が割引される「ギガホ割」を利用できます。今回はこのギガホ割を適用して計算しました。
項目 | 旧料金プラン | 新料金プラン | 新・旧プラン の差額 |
---|---|---|---|
データプラン料金 | 6,000円 | 5,980円 7ヶ月目以降: 6,980円 | - |
通話プラン料金 | 980円 | 0円 | - |
オプション料金 | 500円 | 0円 | - |
インターネット 接続サービス | 300円 | 0円 | - |
月額合計 | 7,780円 | 5,980円 7ヶ月目以降: 6,980円 | -1,800円 7ヶ月目以降: -800円 |
年額合計 | 93,360円 | 77,760円 | -15,600円 |
なんと、ギガホ割適用期間中は新プランのほうが毎月1,800円、ギガホ割がなくても毎月800円ほど安くなる結果に。
ただし、これも月々サポートまたはdocomo withが適用されていないケースでの比較です。ギガホ割適用期間が過ぎたら、docomo with(-1,500円)には負けてしまいます。
3-3 結局、分離プランは損なの?
ここまでの比較を見れば「分離プランにしない方が安いのでは?」と感じますよね。
実際、上でも記したように、iPhone Xs(64GB)を購入するようなケースであれば、分離プランのメリットは実感しにくいでしょう。
特に、これまで2年ごとに機種変更してきたユーザーにとっては、月々サポートの受付終了は痛手になってしまうかもしれません。
でも機種代金って高いよね……
月々サポートやdocomo withを使えば、月々の利用料金が分離プランより安くなるケースは確かに存在します。しかし、「だから分離プランは損だ」と考えるのは早計です。
なぜなら、月々サポートやdocomo withを適用するには、ドコモからスマホを購入しなくてはいけないからです。
iPhone XS(64GB)を購入すれば、毎月2,457円×24回の月々サポートが受けられます。しかしそもそもiPhone XS(64GB)を買うのに128,952円の費用がかかりますよね。
対して、分離プランなら機種を購入しなくても料金が安くなるのです。同じものを長年使い続けてもいいですし、誰かのお下がりをもらっても良いでしょう。
従来の月々サポートなどの割引額は確かに大きいものです。一方で、割引を受けるために新しいスマホを買わなくてはいけないというのは、改めて考えてみればおかしな構図とも言えます。
「分離プランのせいで機種代金が高くなる」のは誤解であると先に述べましたが、そもそも分離プランなら機種代金を気にする必要がありません。
新しい端末を持つことにこだわらないのであれば、ユーザーは機種代金を「0円」で済ますこともできるのです。
4 結論を出すのはまだ早い!夏まで静観もあり!
以上、ドコモ新料金プランと、新規受付終了する従来のプラン・サービスとの比較でした。
今回の話をまとめると以下のようになります。
ドコモの新しい分離プランの特徴
- 分離プランによって通信料金と機種代金は明確に分けられる。
- 通信料金だけで見れば、月々サポートやdocomo with適用時のほうが安いケースもある。
- しかし、それら割引サービスを受けるためには、ドコモから機種を買わなくてはいけない。
- 分離プランなら割引のために機種購入を強いられることはない。
- 定期的に新機種に買い替えたいユーザーにとってはデメリットかもしれない。
このように、ドコモの新旧プランについては、どちらが得でどちらが損と言い切れるものではなく、ユーザー個々の機種購入に対するスタイルで結論は変わってきます。
2年ごとにきっちり新機種に買い替えたいユーザーにとって、新プランの導入は痛手になり得ます。しかし、このようなユーザーはどちらかといえば、少数派でしょう。
よって、分離プランの導入は多くのユーザーに恩恵があると考えられます。
事実、分離プランを発表したドコモは、19年度は5,750億円もの減益を想定しているとも発表しています。つまり、分離プランによってそれだけの巨額がユーザーに還元されることになるというわけです。
駆け込み機種変更は本当にお得か?
すでにドコモ・吉澤社長は月々サポートなどに代わる端末購入補助の導入を予告しています。
詳細は夏の新機種の発表と同時に明かされる線が濃厚なので、この発表を待ってから機種変更を検討するのもアリでしょう。
月々サポートやdocomo withの新規受付終了前の駆け込みを勧める論調もありますが、本当にそのほうが得なのかは現状では断言できません。
ドコモの新料金プランが難解すぎる…結局誰がどう使えばお得なのか?