| 本文PDFファイルを閲覧するには,ログインする必要があります. 左メニューよりログインして下さい. |
マイクロ波CTマンモグラフィ実験装置の開発
長山 好夫 山口 聡一朗 田中 俊幸 森山 敏文
誌名 電子情報通信学会論文誌 C Vol.J100-C No.8 pp.332-341 発行日: 2017/08/01 Online ISSN: 1881-0217 DOI: 論文種別: 招待論文 専門分野: マイクロ波,ミリ波 キーワード: マンモグラフィ, マイクロ波CT, 実験装置,
本文: FreePDF(1.5MB)
あらまし: 若年女性の乳がんの早期発見のために「痛くない,X線被曝しない」マンモグラフィが望まれており,マイクロ波CTはその有力候補である.マイクロ波CTとは,乳房に多方向からマイクロ波を照射し,その散乱波を多方向から測定し,乳房内部の電気定数(誘電率,導電率)の3次元分布を求め,それからがん組織を判別するものである.本論文ではマイクロ波CTマンモグラフィ実験装置の開発の現状を報告する.重要な装置性能は,乳房表面反射防止,周波数範囲,短時間測定,感度などである.本装置では,脂肪組織とほぼ同じ誘電率をもつFRPカップを乳房に密着することで,乳房表面反射を減らす.変形電極のダイポールアンテナと広帯域ミキサにより測定周波数範囲は1〜6 GHzである.短時間測定ができるように,コンピュータ制御のRFスイッチにより,16台の送信アンテナを順次切り替え,51台の受信器で強度と位相を同時に検波する.高感度であり,照射マイクロ波パワーは10 μWである.マーガリンの疑似乳房による散乱波は,5 GHz以上の高周波に顕著であり,高周波での測定が重要である.
| |