思わず二度見した。今季加入したMFシミッチが帰り際、青竹踏みを大事そうに抱えていた。
「クラブハウスにあったから使ってみたら、気に入った。自分用に買ったんだ」。価格3000円のマイ青竹踏みをゲットしたという。
ブラジル出身のシミッチは竹にどれほどなじみがあるのか。聞くと、母国にも竹林はあるが、生活用品として使った記憶はないのだとか。記者から「日本では箸やクシ、弁当箱にも使うよ」と伝えられると、竹の万能性に目を丸くしていた。
来日から3カ月。日本文化に興味を持ち、同じくブラジル出身のMFシャビエルに連れられて、富士山を見に行ったこともあるという。ボランチとしてピッチを駆けずり回るシミッチは、リーグ2位で破竹の勢いのクラブに欠かせない。そんなブラジリアンが自宅で青竹踏みを使って足裏マッサージをしている。その光景を思い浮かべてほっこりした。