ごごナマ「神田松之丞」「最もチケットが取れない」といわれる松之丞さんの舞台と日常に密着。「絶滅危惧職」とも… New!
出典:『ごごナマ「神田松之丞」「最もチケットが取れない」』の番組情報(EPGから引用)
ごごナマ「神田松之丞」[字]
ゲストは講談師の神田松之丞さん。「最もチケットが取れない」といわれる松之丞さんの舞台と日常に密着。「絶滅危惧職」ともいう講談師の復活にかける熱い思いに迫る!
詳細情報
番組内容
ゲストは講談師の神田松之丞さん。「最もチケットが取れない」といわれる松之丞さんの舞台と日常に密着。「絶滅危惧職」ともいう講談師の復活にかける熱い思いに迫る!▽立川談志の落語に憧れ、師匠が高く評価していた講談を徹底的に勉強。「努力が報われる」芸であり「宝の山」だという講談をスタジオ生披露!▽異例の「9人抜き」で来年2月の真打ち昇進が決定。真打ち昇進公演に向けた野望とは?
出演者
【MC】船越英一郎,美保純,阿部渉,【ゲスト】神田松之丞,【出演】川島明
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『ごごナマ「神田松之丞」「最もチケットが取れない」』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数ベスト20)
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船越≫突然ですが
神田松之丞さんに質問です。
松之丞≫大体12年で
今35歳ですね。
誰も知らなかった
宝の山って感じですね。
タクシーの運転手さんに
気付かれるときですかね。
あんまり休みがなくて
つらいっていうことですね。
気持ち悪いんですけど
もう1回、自分がいいかな。
ではお伝えします。
前線と湿った空気の影響などで
沖縄から東北にかけての広い範囲
で大気の状態が不安定になって
います。
鹿児島県の奄美地方では
この先1週間も雨や曇りの日が
多くなる見込みで
気象庁はきょう午前、
奄美地方が梅雨入りしたと
見られると発表しました。
奄美地方の梅雨入りは平年より
3日遅く、去年より13日早く
なっています。
北朝鮮による短距離弾道ミサイル
発射についてアメリカの
トランプ大統領が信頼を裏切る
ものとは考えていないと述べた
ことに関連し、
岩屋防衛大臣は
米朝首脳の信頼関係に基づく発言
だという見解を示したうえで
日米の間で事実の認識に
ずれはないと強調しました。
北朝鮮が今月9日、短距離弾道
ミサイルを発射したことについて
アメリカのトランプ大統領は、
10日、
短距離ミサイルであり
極めて通常なものだった。
信頼を裏切るものとは
考えていないと述べました。
これについて岩屋防衛大臣は、
次のように述べました。
そのうえで
短距離であれ弾道ミサイル発射は
自動的に国連安保理決議違反だと
指摘し
北朝鮮の完全な非核化と
弾道ミサイル廃棄に向けて
引き続きアメリカと緊密に連携
していく考えを示しました。
中部地方の病院が発注する
医療事務を巡り、
談合を繰り返していた疑いがある
として
公正取引委員会は
独占禁止法違反の疑いで
医療サービス大手のニチイ学館
など3社の立ち入り検査に
入りました。
立ち入り検査を受けたのは
医療サービス大手で
東京千代田区にあるニチイ学館や
東京港区のソラストなど3社です。
関係者によりますと3社は
中部地方の複数の病院が発注する
保険請求の手続きや
カルテの管理などの医療事務の
代行業務を巡り
談合を繰り返していたとして
独占禁止法違反の疑いが持たれて
います。
ニチイ学館とソラストは医療事務
の代行業務の市場のおよそ8割を
占めていて
3社は数年前から
受注額が下落するのを防ぐため
事前に話し合って受注業者を
決めていた疑いがあるということ
です。
公正取引委員会は、3社の本社や
中部地方の支社などを
立ち入り検査し
詳しい経緯を調べています。
ニチイ学館とソラストは
18年前にも医療事務の入札で
談合していたとして
課徴金の支払いを命じられ
談合をやめたとされていました。
ニチイ学館は、
検査には全面的に協力します。
ソラストは、ご迷惑をおかけして
申し訳ありません。
検査には全面的に協力しますと
コメントしています。
米中の貿易摩擦がさらに激しく
なる中、トランプ政権は中国から
のほぼすべての輸入品に高い関税
をかける手続きに入りました。
手続きは来月下旬に開かれる
G20大阪サミットの前にも整う
見通しで
トランプ大統領は習近平国家主席
との首脳会談の開催を見据え
歩み寄りを迫るものと見られます。
千葉県野田市で小学4年生の
女の子が虐待を受けた末に死亡し
両親が起訴された事件で
女の子が以前、児童相談所に一時
保護された際、
父親から性的虐待を受けている
疑いがあると医師から診断されて
いたことが分かりました。
児童相談所は診断のおよそ
2週間後に一時保護を解除して
おり
県は当時の対応について検証を
進めています。
阿部≫今日のゲストは
講談師・神田松之丞さん。
松之丞≫成田の甚蔵
馬乗りになると、繁蔵、覚悟!
スッと前になぎなたを出しますと
そのお侍の後ろから、えーいっ!
阿部≫高座に上がれば客が殺到。
独演会のチケットは
いまや入手困難。
松之丞≫この続きがあるのか?
これからが
おもしろいのでございます。
阿部≫観客は、たちまち
物語の世界へ引き込まれます。
(張り扇の音)
松之丞≫一番しっくりくる音
出ますよね。
阿部≫今、演芸界で
最も勢いのある男の舞台裏に密着。
松之丞≫ありがとうございました。
阿部≫奥深い講談の世界に
とことん迫ります。
船越≫という
松之丞さんですけれど
実は来年2月に真打ち昇進に伴い
六代目神田伯山(はくざん)を
襲名するという。
大名跡ですもんね。
松之丞≫44年ぶりの
復活ということで。
船越≫ずいぶん、間が
開いたことになりますよね。
松之丞≫あんまり
知らないですよね
伯山については。
そんなに一般の人も。
逆に継ぎやすいかもしれないです。
前の人のイメージが
そんなにないので。
ただ、すごく大事な名前なので
現代に復活させるというのは
意義があるなとは
思ってますけどね。
船越≫実は、分かりやすく
講談と落語の違いみたいなものを
教えていただけるとありがたい。
ここにも
ごごナマ寄席とあるので。
松之丞≫落語と講談の違いって
結構いっぱいあるんですけれども。
落語のほうが
いわゆるフィクションといわれて
作り物なんですね。
講談のほうは歴史的な事件とか
歴史的な人物を
扱っている
ノンフィクション寄りなんです。
阿部≫例えばこういう
代表的な演目があります。
松之丞≫もっとも
かなり脚色はしているので
ノンフィクションといっても
いいかげんなところも
多いんですけど
そういうような演目もありますし。
あと、語り口が全然違うんですね。
落語の場合だと会話なんですよ。
例えば実例で
やってみようと思います。
会話で状況を
描写していくんですけれども。
なんだ、これ暑いな。
隠居いるかな。
隠居いるかい?
こういうのが落語ですね。
美保≫すごーい。
松之丞≫ばかにされてる
みたいな…。
阿部≫いやいやいや…。
松之丞≫講談のほうだと
ト書きでナレーションなので
今のと同じような描写でも
ときは8月の
暑い盛りの頃合いでございます。
1人の男が
隠居を訪ねるところから
物語は始まる。
隠居、隠居はいるか?
男が尋ねます。
こんなような感じなんです。
ちょっとふかんで見ているのが
講談の芸で。
落語は会話でいくというね。
そういう違いは分かりやすく
ありますね。
船越≫会話の話芸
ト書きの話芸と。
美保≫この小さいテーブルも
使いますよね。
松之丞≫これが釈台という
講釈師の台なので
釈台といいまして、左の手に扇子
右の手に張り扇
これが講談特有の道具です。
これを使って。
(張り扇の音)
松之丞≫調子を整えて
物語を読むという。
阿部≫ありますよ、ここに。
音、出せますかね。
美保≫これ、紙ですか?
松之丞≫中が竹なんですが、紙で
特有の和紙で巻いて
音を出してます。
美保≫さわり心地
やわらかいですね。
(張り扇の音)
美保≫女が走っていく!
松之丞≫お上手ですね。
美保≫私は
バレーボール部だったので。
阿部≫スナップが。
松之丞≫イメージで言うと
張り扇が点とか丸の
イメージなんです。
そのとき、武蔵は…。
(張り扇の音)
松之丞≫歩きました。
大した文章じゃないんですが
これを入れるだけで変わる。
それから、3年後…。
(張り扇の音)
松之丞≫3年後っぽくなる。
そういう道具ですね。
船越≫お聞きしていると
息継ぎも、パンパンまでは
ないような感じがしますが。
松之丞≫人にもよりますが
たたいているときに
結構、息継ぎをしているときが
多いですね。あと、結構
物語を忘れるときあるんです。
そうすると
これをたたいて…。
(張り扇の音)
松之丞≫それで
思い出すときがある。
だから、不思議なんですけど
これがないと
しゃべりにくいんですよ。
1回、釈台がなくても
しゃべりにくくて。
ないと、前が
ガラガラになっちゃうんです。
そうすると、すごく
やりづらかったことがあります。
一度、なかったことがあって。
ないと恥ずかしい感じなんです。
裸になっているような
感じになって。
船越≫この張り扇ってちょっと
お手製ふうでもありますが
これは、ご自身で
お作りになったりするんですか?
松之丞≫まさに、自分で
手作りなんです。
人によって自分の声の大きさとか
強弱によって、張り扇も
変わってくるっていうね。
うちの師匠だと鉛入れてますね。
それで、すごく
滑らかな音が出るようにという。
おのおの、みんな
工夫しているみたいですね。
阿部≫いわゆる、長いものは
本当に長いんですよね。
松之丞≫長いんですよ。
だから、昔の江戸時代は
太閤記読みといって。
太閤・秀吉の話ですね。
365席あったといいますね。
船越≫毎日やって、1年かかる。
松之丞≫その人は「太閤記」しか
やらなかったようです。
1年かけて
亡くなるところまでやって
翌日また
生まれるところから始める。
それを繰り返す。
それくらい、長い読み物が
多いんです。
船越≫要は歴史も古いんですね。
松之丞≫一応、起源が
徳川家康の前で
赤松本因というお坊さんが
「太平記」という物語を
読んだと。
そこが起源とされているんですが
その前から
源流があるんじゃないかといって
どこを起源に定めるかも
難しいぐらい
長い伝統芸能といえます。
阿部≫その講談の魅力を
さらに伺ってまいりましょう。
美保≫張り扇いいですね。
松之丞≫小学生もそれを持つと
喜ぶんですよね。
美保≫だっておもしろいもん。
阿部≫テレビをご覧の皆さん
神田松之丞さんへの
ご質問、メッセージ
どしどしお寄せください。
番組ホームページからの
メール、FAXでお寄せください。
それでは今日のトークテーマです。
神田松之丞さん、今最も
チケットが取れないと
いわれています。
まず、「絶滅危惧職の逆襲!?」。
危惧職とはどういうことでしょう。
松之丞≫今、本当に
人がいないんです。
一時期は、江戸時代だけで
江戸に800人
講釈師がいたって
いわれているんですけど
今はその10分の1くらいの
80人とか90人に
なっちゃったので
すごく、だから
一時期の全盛に比べると
少なくなっちゃったなとは。
船越≫これ、歴史的には
どういう衰退というか
減少をたどったんでしょう。
松之丞≫一番、栄えていたのが
明治時代だったらしいんです。
そのときは
800人くらいだったのが。
船越≫講釈場も
たくさんあったといいますね。
松之丞≫江戸の町内とかに
200軒あったって
いわれてるんですね。
今、1軒もないんですよ。
船越≫上野で最後の1軒が
なくなったみたいな
ニュースがありましたね。
松之丞≫やっぱり映画とか
そういうものが非常に
盛んになって
当時は活動写真ですね。
明治から大正になっていって
どんどん、講談っていうものが
時代遅れだというふうなものに
なっていったんです。
要するに
取って代わりやすいものが
多く出てきたってことかも
しれないです。
娯楽が多様になってきたという。
船越≫いってみれば
さっき、おっしゃってましたが
ノンフィクションなわけですから
ニュースみたいな
ものだったわけですよね。
松之丞≫まさに、向こうで
心中事件があったら
それを講釈師が
取材に行って、翌日には高座に
かけてたんです。
江戸の人たちが、そうか
こういう話があったのか、へえと
今のテレビとか
ラジオを聴くような
新聞のような
ジャーナリストも
兼ねていたらしいんですよね。
それが
どんどん衰退していきまして
昭和43年には
講談師が24人までいくんです。
船越≫そんな本、出ていましたね。
松之丞≫東京23、大阪1人まで
いくんですよ。
翌年、さらに2人
亡くなるんですよね。
22にまで減るという。
ここが最底値です。
そこからちょっとずつ
今はよくなってきてますけど
まだ絶滅危惧職には変わりない。
阿部≫そういう中で、講談に
新しい風を吹き込んでおられる
松之丞さんですが
去年の高座の数
なんと、年間684ですよ。
純さん、この数。
美保≫もう、出すぎ!
松之丞≫分かります、分かります。
確かにね、無理してますよね。
阿部≫1日で2から3
ということになりますね。
松之丞≫一番、マックスは
1日10席やりましたね。
5~6時間やってましたね、1日。
しゃべりっぱなしで。
結構、人殺しの話が
講談、多いんですけど
20人くらい、1日で
死んでたんじゃないですかね。
船越≫ずいぶん殺しましたね。
松之丞≫だから、一般的には
200席でも多いというか
普通ぐらいだと思うんですが
その3倍以上なので。
船越≫それだけ人気が
今、あるということですよね。
松之丞≫春風亭一之輔師匠という
落語家の方は
1000席くらいまで
いくような方なので
上には、やっぱり
上がいるんですよ。
だから講談では、ちょっと
多いほうかなってぐらいですかね。
阿部≫その講談人気復活にかける
松之丞さんの日々に
今回、密着させていただきました。
この日、最初の仕事は
ラジオの生放送のゲスト出演。
ラジオで見せる
軽妙なフリートークは
講談を知らない
新たなファン獲得に
つながっている。
阿部≫次の現場は日本橋の寄席。
この日は
松之丞さんの出演があるため
満員御礼の客入り。
阿部≫出番のおよそ1時間前に
楽屋入り。
寄席では、高座に上がるまで
ネタを決めない。
阿部≫その日の客が
何を楽しんでくれるのか
常に模索している。
≫待ってました!
(拍手)
阿部≫この日、高座にかけたのは
講談の中でも人気の高い
『忠臣蔵』の一節。
四十七士随一の剣客
堀部安兵衛を迫力満点に描き出す。
松之丞≫ところが安兵衛
腕が違う。
スッとを体かわすと、えーい!
横に払った一文字。
大坊主の中津川ののど元を
つーっ、斬って捨てた。
阿部≫全身全霊で
熱弁を振るう姿が
見ている者を魅了する。
出番を終えると
すぐに着替えて次の現場へ。
阿部≫移動の車中でも
仕事の依頼が
ひっきりなしにかかってくる。
マネージャーはおらず
スケジュールも
自分で管理している。
3つ目の現場は
千葉県市川市で開かれた独演会。
講談ファンの裾野を広げるため
全国を飛び回っている。
≫最近ね…。
≫チケットが。
阿部≫本番前に
会場で必ず音の響きを確認する。
(張り扇の音)
松之丞≫こっちかな。
これでしょうね、今日は。
千葉周作の門弟
平手造酒しげひろとは
わしのことだ。
さあ、どこからでも…
これ、だめですね。
阿部≫マイクの高さや向きにも
こだわりがある。
松之丞≫もうちょっと下。
阿部≫会場の照明についても
注文が。
松之丞≫どうだろう。
お客さん見やすいですか
これで?
阿部≫舞台と客席の
一体感を生み出すために
細部まで神経を注ぎ込む。
この日最後の演目は
歌舞伎や浪曲でも知られる
『天保水滸伝』。
江戸のきょう客たちの世界に
会場を染めていく。
松之丞≫ばかもん!
あそこで立ち会えば
店の衆の迷惑になるであろう。
貴様ら、わしの名を知らんのか。
北辰一刀流の使い手
平手造酒しげひろとは
わしのことだ!
阿部≫この日3つ目となる本番も
拍手喝采。
高座を降りた
その足で向かったのは
物販コーナー。
ファンと直接触れ合う
機会を作るのも、高座の一環。
客の目線を知ることが
次の活動へとつながっていく。
船越≫いや、お忙しいですね。
松之丞≫ちょっと
物販に関して言うと
あれなんですよ。
講談の本というのが
そもそも出ないんですね。
だから、これをある程度まで
売らないと、次が出ないという
使命感に燃えて、みんなの前で
物販をしているんですよ。
あれだけ見ると、ただお金が
欲しいみたいに見えて。
そこまで編集してほしかったです。
船越≫でも、出版社の歴史なんて
講談から始まったといっても
過言じゃない。
講談社って講談の講談ですからね。
松之丞≫速記を出していたのが
その流れで。
また講談社も、ちょっと講談に
注目してくれるようになって。
また今度、今年
動きがあるかもしれないので
ぜひぜひ。
まだ今後の話ですけど。
船越≫でも、そもそもですよ。
なぜ、今
ご自身で
絶滅危惧職といわれている
講談師になろうという道を
選ばれたんですか。
松之丞≫話せば
長くなるんですけど…。
♪~(コーナー音)
川島≫どうも、麒麟です。
ウワサの真相!
船越≫久しぶりだね、川島君。
川島≫お久しぶりです。
松之丞さんということで
いてもたってもいられなくて。
松之丞≫僕
一番好きな芸人さんです。
今日、3回目なんですけど
一番一緒にいて
安心感がある。大好きです。
いろんな芸人さんに
僕、嫌われてるんですけど。
一番、楽だなと思って。
川島≫これはめちゃくちゃ
うれしいですけれども。
今、講談師を目指した
きっかけという
お話がありましたが
ちょっと、そこにまつわる
うわさがあります。
「落語家に憧れて
講談師になった!?」
これはどうですか。
松之丞≫本当ですね。
僕、談志師匠がすごく好きで。
談志師匠に憧れて
講談師になりましたね。
川島≫でも談志師匠に憧れたら
普通は
落語家にいくと思うんですけども。
松之丞≫談志師匠の
「らくだ」っていう
古典演目があるんですけど
そこで、すごくそれが
聞いているとき
たまらなく好きだったんですよ。
それでね、自分の中で
なんで、この演目が
好きなのかなって
分解していったら
講談的要素みたいなものを
自分の中で感じて。
ここの部分が俺は好きなんだって。
ということは、僕は
談志師匠が好きなんだけど
談志師匠は講談に
素養があった方なので
分解していくと、僕は
講談が好きなんだなってことに
気付いたんですよ。
船越≫おいくつくらいの
ときですか?
松之丞≫19ぐらいです。
普通の人は落語にも
なかなか
触れる機会がなかったと
思いますけど
談志師匠は
もともと講談がお好きなので
聞いてみようと思ったら
これはおもしろいと思って。
最初は落語がきっかけで
どんどん講談が
好きになってきましたね。
川島≫家の中でも講談を
1人で練習してたんですか?
松之丞≫いや、そんな
気持ち悪いことはしてないです。
美保≫どこでやってたのかなって。
松之丞≫僕は
変なプロ意識があって
素人が、一般にやっている方は
いいんですよ。
アマチュアの落語家とか
いるんですけど。プロになる者が
変な練習をすると癖がつくから
僕は、プロになってから
教わるんだって感じがあって。
だから変な
投球フォームとかをやると
ひじを壊すなと思って。
プロになってから
ちゃんと、型を
全部教わってからと思いました。
美保≫役者さんも
教える演劇学校とかで
変なところへ行くと
変な癖をつけられちゃうんです。
川島≫あんまり
変、変って言うのは…。
ただ、愛情を持って
教えた方もいるんですかね。
松之丞≫ただ、VTRを見たら
変な癖が僕もすでについてました。
川島≫松之丞節というか。
でも講談師になるって
難しいことですか。
松之丞≫いやいや弟子入りすれば
すぐにでもなれますよ。
だって、僕なんか人前に
一度も立ったことのない
人間なので。
それが
弟子にしてくださいといって
OKが出たら、もう本当に
10日後くらいには
僕、舞台に立ってましたね。
船越≫お師匠さんは
神田松鯉(しょうり)さんですが
どうして、また
松鯉師匠のもとに
内弟子入りしたんですか。
松之丞≫松鯉師匠が
最高の芸人だったんですよね。
本当に、まず
講談の腕前もすごいっていう。
初めて聞いた人も
すごく楽しめるというのが
あるんですけど。
ネタも500持ってるんですよ
うちの師匠。
しかも、人格者なんですよ。
弟子も、育っているんです。
しかも、弟子も
変なキャラ付けというか
のびのび育ってるんです。
名伯楽でもあるんです。
名人でありながら名伯楽なので。
ああ、だったら僕も
甘えさせてくれそうだなって
空気がちょっとあった。
だから、松鯉師匠の弟子に
ならなければ諦めてました。
ほかの人のところへ行く気は
なかったです。
談志師匠のところに行ってたら
絶対潰されてた。
船越≫でも談志師匠も
お弟子さんたちには
講談を勉強しろっていうふうに
おっしゃる方だって
聞いたことがありますけど。
松之丞≫立川流は必ず
平場といって
講釈の独特の調子を
マスターしろといって。
美保≫なんか、裏打ちで。
このリズムが
できないとだめみたいな。
松之丞≫何が何してなんとやら
何が何までなんとやら…と
これ、最初何を言っているのか
分からなかったんですけど。
この調子で、全部
物語が進んでいくと言われたとき
あとで気付きました。
とりあえず今やってみろと
いわれて
そうしたら、その口調が
勝手に身に着いていて
うまくいったというのがあります。
だからゼロだったので、僕は。
逆に染まりやすかったんだと
思います。
川島≫吸収しやすかったと。
自分の癖もないから。
ということで
このうわさは、本当でした。
もう1つ、うわさがございます。
今では考えられないんですが
「高座を途中で
投げだしたことがある!?」。
今のVTRを見ていると
そんなことはしないだろうと。
船越≫いってみれば
職場放棄ですからね。
松之丞≫よく投げ出してましたね。
正確に言うと
やる気はあるんですが
言葉が出てこないんですよ。
だから、ほとんど素人ですから。
要するに
真っ白になっちゃうんですよ。
1回、「狼退治」という話で
宮本武蔵が狼を退治するという
コミカルな話なんですけど
30分くらいあるんです。
最初、武蔵が
かごに乗るところから
狼のところまでいきますが
かごに乗った時点で
絶句したんです、僕。
だから、一番見せ場の
狼が出る前に絶句したので
お客さんは
武蔵が、かごに乗っただけで
終わったという。
川島≫ただの交通手段…。
ちょっとゆっくり移動しただけ。
松之丞≫だから
なんの盛り上がりもないです。
起承転結の「起」までしか
いってないです。
乗りました…そのあとが
出てこなくなっちゃった。
そういうのが結構ありました。
川島≫若手のときですか?
松之丞≫1年目ですね。
でも、そのとき
ちゃんと覚えてないと
高座ってできないんだ、とか。
要するに、練習のときはできても
本番のときとは違うんだとか。
誰もそういうのって
やっぱり教えてくれないんです。
現場で覚えろと。
もっと難しい
平場になると
そのとき家康公
一騎がけにご出場となる。
このあとが
出てこなくなっちゃった。
出てこないから
ひたすらたたいてましたね。
ドラムソロ。
で、勉強してまいりますと。
だから、家康どこ行ったんだ?
ってことですよね。
そういうのを経て、自分の中で
ここら辺までだったら
大丈夫という
判断ができるようになりましたね。
川島≫大丈夫と思っても
そこからもっと練習してと。
松之丞≫でも今、逆に
あえて稽古せずに
いくときもあります。
すると新しいくすぐりというか
ギャグみたいなものが
思い出しながらやるので
できるんですよ。
そういうふうに、次の段階に
入ってきてるかもしれないですね。
川島≫ちなみに、今
完全に覚えてるネタは
どれぐらいありますか。
松之丞≫大体160ぐらいです。
川島≫ぱっと、やって!って
言ったら、できますか?
松之丞≫ぱっとできるネタは
多分30くらいで
1日待ってくださいって言ったら
100席以上は思い出せますね。
川島≫でも、漫才やと
相方がいるから。
こいつ、ネタ
飛びよったなってなったら
ちょっと、ヒントを
出せたりするんですけど
1人となるとね。これは…。
松之丞≫相方がネタ飛んだら
腹立ってしょうがないですよね。
川島≫うちの相方
また特殊で。ネタ忘れて
なんてつっこむんやったっけ?
って言ったら、僕に
なんてつっこむんやったっけって
つっこんでくるんです。
分かりやすいんです。
松之丞≫そういう意味では
こっちは一人芸なので
自分の責任なんです。
そういうのが
おもしろいところですね。
全部、自分で処理する。
でも、本当にウケないときは
お客さんのせいにしますね。
川島≫ということで
若手のとき、本当だった
ということでした。
以上、ウワサの真相でした。
阿部≫続いては
「“宝の山”のスポークスマン」。
先ほど、ちらりと出ましたね。
宝の山と。
まさに、これは講談のことですね。
松之丞≫講談を
初めて聞いたときは
一部の常連の方は
知ってましたし
講釈師の方も知ってましたが
本当に宝の山を見つけたと
思いましたね。
こんなおもしろいものが、なんで
こんな評価されてないんだろう。
過小評価されているんだと。
まあ、若気の至りもあって。
ちょっと、生意気ながら
これを広めたいというか
いいものだから
みんな聞いてっていうのは
思いましたね。
美保≫出会いが
どこに行っていいか
分からないですもんね。
「渋谷らくご」とか
行くようになって
すごく身近になりましたね。
松之丞≫だから
ふらっと行っていいんだなんて
そういうふうに、どんどん皆さん
思っていただければなと。
ふらっと入ってきてくださいと。
船越≫講談を聞きたいときには
どこへ行けばいいんだろう
というところから
まだ、テレビの前の皆さんは
疑問に思われる方が
多いんじゃないかと思うんです。
松之丞≫ホームページとか
今、SNSが
発達しているので、調べれば
出てくるものもありますし。
あと、寄席ですよね。
落語家さんと一緒にやってる。
ああいうところにも出てますし
おのおの
いろんな媒体があるので。
例えば、上野を通ったら
上野でやってる劇場があったり
いろんなところに
ふらっと、ただ見たら
行ってほしいと思います。
阿部≫しかし、その
講談が宝の山であるという
お気持ちは、最初からずっと?
松之丞≫ありましたね。
正確に言うと、最初聞いたとき
全然おもしろくなかったんですよ。
そうすると、耳が慣れてくると
1年くらいしてですかね
僕、しつこい性格なので
談志師匠が勧めているので
つまらないわけがないと
自分を疑ったんですよ。
1年くらいすると、急に
パッと、おもしろいって
なるときがくるんです。
僕、英語しゃべれないけど
英語がしゃべれる方も
そうじゃないですか。
急に相手の言葉が分かったりとか
リスニングが
できるようになったり。
そういう感じです。
それで、これはおもしろいと。
最初、ちょっと
とっつきにくいところも
あるかもしれないですけど
その先が、ものすごい
芳醇な世界が
広がっているので。
私だけじゃなくて
いろんな講釈師が今
頑張っているので
聞いていただければと思います。
船越≫生意気ながら
思うんですけれども
松之丞さんが、入り口には
すごくいいかなと思うんですよね。
やっぱり、講談って
どんなものなのか。
これから話すお話って
こんなお話だよってことも
マクラで、ものすごく
おもしろおかしく
話していただける。
それから、本題に入るので。
初めての人でも十分
楽しめるんじゃないですか?
松之丞≫そう言っていただけると
ありがたい。
結構、VTRでも
年配の方でも分かりやすいって
言っていただいたので。
でも、本当に
いろんな講釈師が今
頑張っているので
特に今、ベテランが
70代の男性講釈師が多くて
その人たちのすばらしい芸を
ぜひ、聞いていただければ。
あと10年後、生きてるか
分からないですから。
美保≫お宝ですよね。
阿部≫松之丞さん、テレビ番組の
ナレーションですとか
アニメの声優までやられて。
松之丞≫いや、川島さんには
かなわないんですけど…。
川島≫いえいえ。
松之丞≫すごいいい声出しますね。
そういうふうに講談って
いろんな機会が
あるんだというふうに
いろんな媒体で講談に来る
きっかけになればいいなと。
全部、講談に
来ていただきたいために
やっていることです。
川島≫広報活動として。
船越≫よくご自身でも、私は
客寄せパンダですからなんて
おっしゃいますよね。
松之丞≫実際に私を
聞きにきてくれている人は
ほかの講談師が出ていると
こんな人もいるんだと
そっちのファンに
なってくれるんですよ。
それでも、うれしいことで。
川島≫嫉妬しないですか?
松之丞≫でもすばらしい芸の人
多いので。
ときには、なんでこいつに?
っていう人もいますが。
川島≫ひと言多いな…。
松之丞≫川島さんが、ちょっとは
昼の番組でも、そうしろよって
目を出すから…。
美保≫ちょっと
毒がある感じですね。
松之丞≫要するに、僕の年齢の
若い講談師が
そんなに当時はいなかったんです。
今でこそ、結構多いんですけど。
なので、年齢が近い人のほうが
どんな芸能も
聞きやすい
追っかけやすいというのが
あると思うので
だから、僕は今35なんですけど
僕に近い人が
同じくらいの人が来てくれると
とっつきやすいかもしれないです。
阿部≫その講談、ご存じの方も
初めてという方も
その魅力、味わっていただきます。
1席お願いできるということで今
日の題目を
ご紹介いたしましょう。
『源平盛衰記』より
「扇の的」です。
ご存じの方も多いと思いますが
源平合戦で有名な
屋島の合戦が舞台です。
源氏に一矢報いたい平家は
舟の上に
扇の的を用意するわけなんです。
そして、源氏方に
これを射てみよと
挑発するわけです。
そこで、源義経は
16歳の那須与一に
その大役を命じます。
松之丞≫1席申し上げたいと
思いますけれども。
今の解説で、ほぼすべて
分かったんじゃないかな
という気もするんですが。
とにかく
『源平盛衰記』というのも
長いお話でございます。
というか、本来、講談というのは
30分、40分、50分という
長い話なんです。
ところが今日、NHK側に
言われたのが
なんと、7分でやってくれという。
なかなかのものでございまして。
ただ、講談というのは
いいところで切ることができる。
張り扇でもって
さあ、いよいよ物語は
これから、おもしろく
なるわけでございますが
なんとなんと
時間がいっぱいいっぱい。
こういうやり方が
できるわけでございまして。
この『源平盛衰記』っていうのは
また、非常に難しい言葉が
続くときがあるんです。
そうすると、テレビ見てる人も
なんだい、なんか
よく分からないなと
思いがちだと思うんですけど
そういう難しい言葉が
連なっているときになったら
心の中で
こう思ってください。
よく覚えたねって。
そう思うと、お互い優しい関係に
なれるんじゃないかなって。
早く話、入れよ
ということですが
1席申し上げたいと思いますが
『源平盛衰記』といいますと
平家方が大変な隆盛を
誇っておりましたが
後に没落していく。
人間の有為転変、栄枯盛衰を
描きました物語でございます。
今しも平家方、屋島の戦いの
頃合いとなりますと
内裏をも滅ぼされまして
海へと逃れたんだそうです。
片や源氏方は陸路へ陣を張る。
平家方としては
もう絶体絶命の窮地に
立たされる。
そこで編み出されたのが
扇の的の計略でございました。
1そうの舟に伸びたさお。
そこに張られましたのが
扇の的でございます。
これでもって、源氏が
これを弓で射れるかどうか
試そうというやつだ。
ところが
大きな問題がございまして
この扇には
日の丸が描かれております。
日の丸というのは
今も昔も天皇の象徴で
今しも、源氏が
えい!と射抜いた瞬間
天皇に逆らう者
逆賊ということになります。
そしてまた、スッとそれましても
これは、腕がないと笑われる。
つまり
この扇の的の計略というのは
平家方にとって大変に有利で
源氏方にとって
大変不利な計略でございました。
すべてを分かったうえで
平家方は挑発をいたします。
これに対しまして源氏方の源義経
あれはいかなる計略であろうか。
かくかくしかじかの計略にて。
さようであるか。
いかがすればよきものか…。
中で優秀な男というのが
おりまして
いかがでございましょう。
日の丸ではなく扇の要に当てては。
ところが
これ、1つ問題がございます。
日の丸に当てるのだって
至難の業だ。
ましてや、要なんて
当たるもんじゃございません。
もちろん、失敗すれば
腹を切らなければいけない。
那須与一が弓を放ちました場所は
今でいう、70mも
離れているといわれております。
さあ、命をかけて
那須与一は呼ばれる。
与一、こちらへまいれ。
ははー。
年のころ、16歳の
那須与一。馬にまたがりまして
今しも海へ突っ込んでいく。
大きな岩に乗りまして
弓を放とうというやつだ。
はいよー!パッパッパ!
海へと突っ込んでいく。
小波を
乗り越えることができますが
大波は乗り越えられず。
小波は乗り越え
大波は乗り越えられず
馬が波打ち際で、ブルブル!
与一は、馬の手綱を
ちょいちょいと引っ張りますと
馬は自然と水を見るようになる。
いいか?この中へ
乗り入れるんだぞと言いますと
馬は、乗り手の心を
よく知ると申します。
人間なら、はい
よろしゅうございますよと
言うところを
馬ですから、ヒヒーン!と
一斉、いなないた。
はいよー!
ぱっぱっぱっぱ…。
再び、海へと突っ込んでいく!
小波を乗り越え
なんと、今度は大波も乗り越え
乗り越え、乗り越え、乗り越え。
目指す
白波の立っている駒立岩まで
馬が、ヒヒーン!
ようよう、ここまでやってきた。
ところが、2月と8月は
二八の荒れ月に
2月18日でございますから
海原の風は激しく
波が高い。舟は動揺するから
扇の座が定まりません。
与一は、差し向かう鳥にも
うちは水なれや
心の月のすまばうつるにという
古歌を思い出しながら
臍下丹田に力を入れ
伊勢の国、山田に
安置したてまつる
天照大神をはじめとし
日本の六十余州の神々へ
敬って申す。
ことさら
下野国、那須湯前大明神は
弓矢に名のある御神と承る。
なにとぞ、あれなる扇を
射落とさせたまえ
もし射ることあたわざれば
矢を放たる。
そのうちに海底深く沈めたまい
水神の餌食となさしめたまえ!
念じつつ
ひょいと眼、開き見れば
風はなぎ、波は爽やか。
舟の座は定まり
扇はぴたりと止まっている。
ここぞと思う宗隆。
臨兵闘者皆陣列在…。
九字の真言を切りながら
きりきりきりっと引き絞れば
えいや!
弓はさながら満月のごとく!
のっぴき、ひょうと射て
放った矢は
りーん、りーん…。
うなりを生じて飛んでいきます。
源氏方、平家方
どうなる?どうなる?と
見ていると、矢は
りーん、りーんと飛んでいく。
どうなる?どうなる?と見ている。
矢が、りーんりーんと飛んでいく。
さあ、物語がここから
おもしろくなるわけで
ございますが
なんとなんと!
お時間がいっぱいいっぱいと
やるわけですが
私にあすはございません。
早速に、この続きを
申し上げても
よろしいでしょうか!
(拍手)
松之丞≫聞くほうもやるほうも
疲れますね。
扇の要に当たるかどうか。
矢が、りーんといきますが
見事、見事、見事、見事!
那須与一の弓が、ずずずっと
扇の要を貫くと
ひら、ひら、ひらひらひらひら…。
波間へ突っ込みますが、波は
太陽の光を受けておりますから
金波銀波のごとく。
那須与一を皆、褒めたたえまして
与一あっぱれ、あっぱれ与一!
男たちの声が海中に
こだまをしたと申します。
本来なら35分ある「扇の的」を
なんと、7分で申し上げるという
神業で、「扇の的」
読み終わりでございます。
(拍手)
船越≫すごい!
松之丞≫ありがとうございます。
テレビを見ている方もね
本当に何を言っているのか
分からないなと。
なんとなく迫力があるので。
那須与一が
弓を射れるかどうかっていう
単純な話なんですけど
こんな調子で
表現しているという
これが一番難しい講釈の
1つかもしれません。
船越≫血わき肉躍りましたね。
美保≫立体感がありましたね。
馬にね。
すごかったです、波が。
船越≫3D講談って感じですね。
松之丞≫そうかもしれません。
これが500人とか
1000人のお客さんがいると
さあ、いかがでございましょう?
って言ったときに
うわーって、その1000人が
うなりを上げるときがあるんです。
そうすると一体感があって
おもしろいです。
♪~(コーナー音)
船越≫いいところで
こちらのコーナー
船越のクエスチョン5。
でもね、聞かせていただくと
どうあっても
高座に行きたくなりますね。
美保≫今日、渋谷で
ありますからね。
でも満席ですよね。
松之丞≫当日も
ちょっと出るんですが。
船越≫今からでも
遅くないかもしれませんね。
阿部≫汗だくで
演じていただきまして。
美保≫汗、拭きますか?
松之丞≫ちょっとメークさんに。
船越≫1回
クールダウンしていただいて。
松之丞≫言ってる意味が
分からない。
でもイエスで。
船越≫振り返ります。
大河ドラマにぜひ出演したい
イエスでした。
松之丞≫今、大河ドラマの
「いだてん」の
レコメンドっていって、毎週の
感想をNHKさんから
要望されて、書いてるんです。
でも本当に
楽しい作業なんですけど。
やっぱり、昭和から結構講釈師が
活躍していたので
落語の、たけしさんも
もちろん、すばらしいんだけど
僕でも
よかったんじゃないかという。
ただもちろん、レベルが違うので。
美保≫でも、滑舌はいいですよ。
松之丞≫滑舌はって…。
汗吹こう…。
船越≫そこで運動すると
芸がさびる。
これはどういうことですか。
松之丞≫外で運動すると。
川島≫されるのかということで。
松之丞≫僕は結構ね
毎日走ってるんですよ。
1時間くらい。昔は、かみさんと
皇居前が
ちょうど、10kmぐらいですか。
あれをね、デートで
よく走ってましたね。
近くの温泉場みたいな
貸してくれるところで
着替えて、走って
また、そこに入って
鍋でも食べに行くと最高でしたね。
船越≫そこまではいいんですが
さびるって、どういうことですか。
川島≫ちょっと腕が落ちるとか。
松之丞≫運動してるほうが
頭の回転、回りますけどね。
船越≫これはノーですね。
美保≫だって、キレが
すごいですもんね。
体の動きが。
昔、NHKでやってた
人形劇の人形みたいですもん。
松之丞≫それ、褒めてます?
美保≫ほめてますよ。
船越≫そして実は飲み会が苦手だ。
こちらはイエス。
松之丞≫飲み会で
芸論をする人とかがいるんですよ。
それをするんだったら家に帰って
稽古してたほうがいいなと。
吉本の若手とかもそうですよね。
芸論する人、嫌われますよね。
そんなことないですか。
川島≫僕も、こっち側なので。
あんまり先輩に
かわいがってもらってないので。
自分の論がある。
でも、行かないから
ちょっと、常識がないのかも
分かりませんが
先輩が、飲み会開いてくれても
よかれと思って
先にお会計したりするんですって。
松之丞≫すごい最初のころですよ。
あとでお金もらおうと思って。
そうしたら、その先輩が
大激怒で。なんて
無礼なやつだっていうことで。
そういうルールが
ちょっと僕の中で
昔ですが身に着いてなかったので。
最初のうち、学ばせてもらって
よかったですけど。
もう十分学んだので。
美保≫どの辺に座ります?
松之丞≫もちろん、一番下座とか。
立場によりますけど座りますね。
あと、ここだけの話
講談ファンとかの打ち上げとかで
面倒くさい素人が多いんですよ。
川島≫どういう意味ですかそれは。
松之丞≫芸論とか吹っかけてきて。
落語家さんなら
落語ファンとかでも
俺が入門してたらな
まあ、柳家小さんくらい
人間国宝くらいになってたから
みたいな
どう処理していいか
分からないことを。
それで、ストレスがたまるので
誰ともしゃべらないのが
一番いいなって。
船越≫そして
文句を言いたい芸能人がいる
イエスですが。
これは、ちょっと言ってみますか。
松之丞≫やっぱり
川島さんかもしれないですね。
川島≫俺、何も
うらまれることしてないよ?
松之丞≫今日、ちょっと
ノリが悪いんじゃないかと。
川島≫違うよ!あなたを乗せると
生放送に向かないから
手綱を引いてるんだよ。
松之丞≫いろいろしていただいて。
美保≫川島さん、私服のセンス
よさそうじゃないですか。
川島≫これ、思いっきり
衣装さんに選んでもらったやつ。
松之丞≫川島さん
NHKのラジオの番組に
一番最初に
出させていただいたとき
呼んでいただいたんですが
普通、そういうのって
ゲストの本とかって
ちょっとは
読んでおくじゃないですか。
川島さん、びっくりしたのが
休憩時間に
目次だけ読んでいたんです。
川島≫知らないほうが話がはずむ。
今、言わんでええやん。
松之丞≫でも
すごい優しい人ですよ。
雑なフォローですけど。
船越≫ということは
文句を言う相手は川島君ですか。
松之丞≫それが一番午後の生だと
当たり障りがないかも。
何人かいますけど。
美保≫女優さんとかいないですか。
松之丞≫いないです。
それは美保さんが
言いたいんじゃないですか?
船越≫あえて、もう1人だと?
松之丞≫いるかな…。
でも、僕が思ったのは
結構みんな、優しいですよね。
ここの世界。
だから、本当に言う人って
陰で言いますよねイメージだと。
それは、ありますね。
でもね、船越さん、今
頭に5~6人
浮かんだんですけど
炎上しそうなので
やめておきます。
船越≫「ごごナマ」には
炎上も、おいしいお料理です。
阿部≫続いての項目は
「真打ち昇進
前代未聞の野望!!」という項目。
松之丞さん
来年2020年2月に
真打ち昇進と
神田伯山襲名が
発表されているということですが
この昇進は落語芸術協会としては
本当に異例の人事
ということになりますね。
これ、すごいことなんですよね。
松之丞≫そうですね。
9人抜きってことなんですけど
ただ、落語さんと講談って
全然ジャンルが違うので
イメージで言うと
ちょっと早めに私だけ
先にいかせていただきますという
感じで。
船越≫普通は15年はかかると。
松之丞≫大したことないです。
3年ぐらい
短くなったぐらいなので。
たまたま、ちょっと今
波が少しだけきているので
今のタイミングが
絶妙なんじゃないかということで
みんなの優しさで
していただきましたね。
阿部≫真打ちになりますと
いろんなことが変わるわけですね。
松之丞≫お弟子さんを
取れたりとか。
この前も弟子入り志願とか
ありましたね。
手紙とかでね。
メールアドレスとか
電話番号、書いてあって
連絡くださいって
書いてあるんですけど
なんか分からないけど
破り捨ててましたね。
船越≫連絡くださいじゃなくて
お前が来いって話ですね。
松之丞≫それが、もう
分かってないから。
まず、その礼儀だけで
もうだめだなって。
悲しい思いで
この人とは縁がなかったなと。
美保≫女性でもいいですか。
松之丞≫もちろんですね。
むしろ女性のほうが
僕は好きかもしれないですね。
船越≫神田一門
女性の講談師多いですよね。
松之丞≫男性も女性も関係なく
いろんな方が業界を
発展させるために必要なので。
川島≫でも楽屋から出たとき
待っている人が
多くなっちゃいますよね。
松之丞≫でも、今はまだ
二ツ目という身分なので
弟子は取れないんですよ。
まだ無理なので。
だから、その人も、僕は今の
破り捨てたというだけだと
イメージが悪いので
フォローしますけど。
あとでちゃんと拾って
セロハンテープでつけてましたよ。
阿部≫1つ、おわびがあります。
「台」の字が違っていましたね。
「代」という字ですね。
松之丞≫家電みたいですね。
いかに愛情がないのか…。
阿部≫失礼しました。
そして真打ちとなると出演料も。
松之丞≫いろんなことが
ちょっとずつ
変わってきていて。一人前に。
ようやく、スタートラインって
感じですね。
だって、長いですから。
死ぬまで皆さん、やってるので。
まだ35なので。
船越≫師匠の年まで、まだ40年
あるんですもんね。
松之丞≫今、77なんですけど
元気で。
ぜひ皆さんにうちの師匠の芸を
聞いていただきたいと思います。
阿部≫真打ちになったら
かなえてみたいことが
野望としておありなんですよね。
松之丞≫歌舞伎座で
真打ち昇進のお披露目をしたいと。
美保≫私、昨日の夜
この前にいましたよ。東銀座。
松之丞≫うちの師匠が
もともと歌舞伎出身なんです。
1年ぐらいやっていて。
新しい歌舞伎座の舞台に
立ちたいだろうなって。
それは親孝行も含めてですね。
あと、僕も歌舞伎座に
思い入れがありますし
いろんな、いい意味で
2020年2月の中席以降に
僕が真打ちになるので。
いい花火になればなと。
2020年は
オリンピックイヤーですから
2月っていう一番最初に
結構、大花火を
上げられればいいかなと。
京都の南座では
もう独演会をやったんです。
なので、次にぜひ
歌舞伎座でっていう
野望はあります。
美保≫花道とか使います?
松之丞≫使いました。
阿部≫これまで、講談師の方は
歌舞伎座で
やられたことありますか。
松之丞≫僕の知る限りはないです。
落語家さんはありますけどね。
船越≫伝統芸の殿堂ですから
ここで大きな花火を
上げていただければ。
美保≫この近くにおいしい
焼き肉屋さんを
見つけておきます。
川島≫打ち上げの心配じゃなく
まず本番ですよ。
阿部≫今夜のおすすめ番組です。
小郷≫五木ひろしさん
郷ひろみさん。
谷原≫ゴーゴー!
小郷≫横山剣さんも。
谷原≫いーね!
≫今夜の
「プロフェッショナル」は
人生を変えるカリスマ美容師。
阿部≫今夜の
「プロフェッショナル」は
予約は常に2か月待ち。
今、予約が
最も取りづらいとされている
カリスマ美容師
高木琢也さんです。
日本最大規模のヘアコンテストで
前人未到の3連覇。
予約を受け付けると
1か月分の500人の枠が
僅か3分で
埋まってしまうというぐらいの
人気なんです。
月に美容師さんは
400万円を売り上げれば
一流とされているそうですが
高木さんの売り上げは
なんと1200万円。
その人気の秘密は
どこにあるのでしょうか。
番組では、そのカットの技術を
紹介するだけではありません。
さらに、海外での新たな挑戦も
密着します。
今日のお客様
神田松之丞さんに
イラストが届いています。
おなじみ
名古屋のじーこまろさん。
激アツ危惧種と書いてありますね。
船越≫川島君の顔が…。
川島≫若干、悪意のある顔…。
口がね。でもそう見えているなら。
阿部≫そして、東京の方からも
イラストですね。
こちらも違う感じで。
松之丞≫うれしいですね
ありがとうございます。
阿部≫そしてメッセージです。
松之丞さんの舞台を拝見してから
つい最近まで
知らなかった講談という世界に
足を引っ張られています。
その日に見た演目と
著書の「講談入門」を
照らし合わせながら
家路についても
ストーリーのイメージを
頭の中で広げていくのは
とても楽しいですと。
松之丞≫ありがとうございます。
なんか、ちょっと足を
引っ張られていますっていう
表現が気になりましたけど。
阿部≫世界に引きずり込まれて
ということですね。
悪い意味じゃないです。
船越≫スポッとはまりそうだって
意味ですよ。
松之丞≫ディスられてるのかと。
船越≫でも今日ご覧になった方は
ここから講談に行ってみよう
講談に興味を持たれた方
すごく多いと思いますよ。
来年、襲名披露の前に
またぜひおいでいただければと
思います。
今日のお客様
神田松之丞さんでした。
ありがとうございました。
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