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吸血鬼転生したらやっぱりチートだった。〜異世界転生の狂想曲〜 作者:ソラナキ(不定期連載中)

第3章 冒険者登録と自由旅

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部屋に籠る(意味深)

ヒロイン二人目。

 なんじゃこりゃ。スキル全取得って。

 そんな俺の驚愕に答えるように、ゼウスが言う。


「いいかい。君達は世界神―――いわば、世界創造を可能とする創造神以上の神格保有者だ。そんな君達が願うのだから、世界は、いや、世界を管理するシステムはそれを叶えるだろう。いいところの創造能力と思ってくれれば良い」


「……マジか」


 世界を管理するシステムは、俺の願いをきく、と。

 そんな権限もってんのか、世界神。

 さらに説明は続く。


「でも、神固有の能力である″権能″は未だに発現していない。だから、成長の余地はまだあるんだ」


「ん? じゃあこの『固有概念:最強・武』ってのは?」


「私の『固有概念:最強・魔』もどうなんですか?」


「それはシステムの作り出したものさ。所詮はシステム内限定のものでしかない。まあ、私位に経験を積むと、こんな風に出来る」


 ゼウスが指パッチンすると、俺達の前にステータスが現れた。ゼウスのものだろうか。

 早速見てみる。……うわぁ。


 ゼウス

 全能力測定不可能

 というか、神を図るとかどんなものでも無理だよ。


 全スキル保有

 スキルは人用に表示したものだから、私達神には意味をなさないんだよ。


 称号不可視

 数えきれる数じゃないのさ。


 ……もはやこれはステータスと言えるのか?


「神のステータスなんてみんな適当だよ。私という存在を軸にシステムを作り上げたものなんだ、これは。慣れればどんなものでも改変出来る。システムは私達の下僕のようなものさ。システムなんて無数に存在するし、それらすべては私達以下の神格しか持たない。アザトースとヨグ=ソトースの関係と同じさ。アザトースは万物の創造主、ヨグ=ソトースはその被創造物の中では最高だと言うのと同じようにね。システムは人から見れば比類なき力を持つ用に見える。《運命》なんて呼ばれてしまうぐらいには。けれど、私達神、つまり《全て》から見ればおそるるにたらない存在なんだ。まあ、絶対的な上下関係があるものと思ってくれればいい」


 最後に纏めたが、何となく理解出来た。天使の中ではルシファーが最強だけど、その創造主たる神には敵わない、的な事だ。

 と、ここでゼウスが爆弾発言をしやがった。


「そうそう、アザトースとヨグ=ソトースは美少女姿だからね。琥珀君、落とさないように」


「ハァ!?」


 最後のどういうことだよ。いや美少女ってのも驚いたけど。


「……呼ばれて参上。アザトース」


「はーい、呼ばれて参上! ヨグ=ソトース!」


「どっから湧いたんだ!?」


 唐突に、黒短髪紫目のメガネをかけた無表情美少女と紫短髪赤目の元気っぽい美少女が現れた。

 副は質素で真っ黒、それでも着こなしてるのは容姿がいいからか。

 胸はまあ、無表情美少女、アザトースがそこそこ……いや、オブラートに包むのはやめよう。はっきりいって貧乳だ。貧乳巨乳(どっち)も大好きですがね。

 元気っぽい美少女、ヨグ=ソトースはそこそこ。本当にそこそこ。でかくもないし平らでもない。

 二人とも、身長は俺よりも少し小さい位か。

 というか、マジでどっから湧いてきた。


「……そんなのは簡単。ヨグ=ソトースは全ての時と空間に触れている。だから転移で簡単にこれるのだ。私もヨグ=ソトースを生み出した創造主だし、地球人が造り出したクトゥルフ神話には『時空のすべてを支配する』と書かれている。時空間転移に必要なエネルギーも私の暴走エネルギーを使えば問題なし(ぐっ)」


 無表情のまま、サムズアップするアザトース。ノアクラスの美少女がやるとくだらないものでもなまじ絵になるからやめてほしい。


「あー、『魔女の家の夢』か。確かにエネルギー、いや魔力に変換するものもあの暴走エネルギーを使えば問題ないか……三次元に押し留められないエネルギーの塊だから、異次元世界にでも隔離しているのか? それともお前がいると言われている原子核の混沌世界に渦巻くエネルギーを使ったのか?」


 あ、つい答えてしまった。

 いやだって、旧支配者とか外なる神とか凄く面白いじゃん。一時期調べまくってたし。

 俺が答えた内容を聞くと、アザトースは目を輝かせた。


「……まさかここに話がわかる人がいるとは。そう、クトゥルフ神話の作者達には私が天啓を与えて作らせた。だから限りなく真実に近い。ならば私の異名とそれがのる本を当ててみて」


 しゃーない、やるか。

 記憶を辿り、口を開く。


「『闇に囁くもの』〈死霊秘法がアザトホートという名称で慈悲深くも隠した、あの角のある空間に向うのもの凄い原子核の渾沌世界〉。

 『闇をさまようもの』〈万物の王である盲目にして白痴の神アザトホース〉。

 『魔女の家の夢』〈時空すべてを支配するという、白痴の実体アザトホース〉。

 これでいいか?」


 言い切ると、何故かアザトースは目をキラッキラさせていた。

 いやあ、あの時の俺、おかしかったからな。神話の神々十柱くらいはみんな言えるもんだと思ってたし。友達に言われなければ、たぶん今も継続していた。


「なら、私がいつもいる場所は?」


「まだやるのか。別にいいけど。

 〈白痴の魔王アザトホースが君臨する、《渾沌》という窮極の虚空の暗澹たる螺旋状の渦動〉。

 さすがに『未知なるカダスを夢に求めて』は面倒だからやらないぞ」


 もういいだろう。ノアが拗ねてるんだ。

 ノアは俺しか知らないこと等を教えないと、拗ねる。俺のことならなんでも知りたいんだと。

 あとは、ノアが知らないことを他人と喋り続けると嫉妬する。

 クトゥルフ神話等、ノアは知らない。なので、当然対象になりうる。といっても、可愛く頬を膨らませてしばらくそっぽ向くだけなんだけど。

 アザトースもそれに気付いたようだ。


「……ごめんなさい。つい熱くなってしまった」


「いえ、別にいいですよ。コハクさんも楽しかったようですし」


「……むう。ならば、贖罪ということでコレを贈る。有効に使って」


 俺はいやいや贖罪って、と思ったが、アザトホースが取り出したビンのラベルを見て凍り付いた。

 ……おい。それは。


「……超強力媚薬。地球で作られ、違法レベルになった媚薬を私が特殊配合した一品。元々のでも一滴で巨大生物を発情させるレベル。神の耐性を貫く濃度と効果を持つ。くれぐれも、コハク以外には使わないように。死ぬから」


「……ふむ。これはいいものを……わかりました。受け取りましょう。アザトースさん、今後も友好を築いていきましょう」


「……ん。こっちからもよろしく」


「アハハ、アザトースはこういうことを平気でするからね。気をつけたほうがいいよー?」


 待てよ。おい。それは駄目だろう。ノアも平気で受けとるなよ。




 その後、俺はノアに拘束されました。

 ええ、ご想像の通りです。

 途中、アザトースが紛れ込もうとしていましたが本気で頼んでやめてもらいました。ノア的にもアザトースならいいのだとか。俺の意見は?





「ぐぅ……」


 痛い。大事なところが痛い。

 直接的な痛みではない。

 隣を見ると、幸せそうにノアが寝ている。くそう。


「……マジでこれはヤバい」


 ノアめ、原液を大量に使いやがって。そんなん強すぎるわアホ。


「仕舞うか」


 媚薬を異空間に収納する。もう使わせないぞ。


「……一度発散しなきゃな」


 無理だから。このままとか地獄だから。

 俺は異空間部屋に行こうとして―――


 丁度転移してきた、アザトースとかち合った。

 沈黙する二人。そして見つめ合う。甘い雰囲気など一切なかった。


 っていつか今すぐ逃げないと!

 こいつは美少女だし、今の俺じゃちょっとヤバい!

 意思で押さえながら、異空間部屋に転移しようとする。しかし、出来なかった。

 それもそうだろう。なんてったって。


 俺()、アザトース()押し倒していたんだから。

 はぁはぁと荒い息を吐き、俺を見つめるアザトース。何故だ?


「……とりあえず、アザトース。どけ。正直もう無理っぽいから」


「……だが断る。大丈夫、証拠は残さない。速やかに済ませる」


「は……?」


 なにいってる、と聞こうとした瞬間。

 周囲の風景が変わった。


 石で作られた部屋で、奥には玉座が設置されている。

 そして、今俺が倒れているのは。

 赤い絨毯の上だった。


「……ここは私の住みか。さあ、誰にも見つからない」


「おま、ノアにヤられ」


「……許可は貰っている」


 くそっ、既に仕組まれてたのか!

 最高神であるアザトースに押さえつけられ、体にはおそらくノアであろう呪縛がかかっている。アザトースに接触したら発動するようにしてたのか。


 俺は一つの結論を導きだした。


 ―――あれ? 詰んでない?


 そう考えた刹那、俺は意識を失った。




そして喰われたコハクさん。

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