ラノベ編集者『三木一馬』氏「作家さんから質の高い原稿を上げてもらうコツは『厳しく追い詰めるような叱咤』でもなく『誉めて籠絡させるような甘言』でもない」
15年ほど編集者の仕事をして来て分かった、作家さんから質の高い原稿を上げてもらうコツについて。それは、「厳しく追い詰めるような叱咤」でもなく、「誉めて籠絡させるような甘言」でもありませんでした。
今までで一番の出来だったのは、ある打ち合わせ上、どうしても互いの意見がうまく合わず、シビアを極めた末に「もうこの作品は書くのはやめよう」という結論になり、互いに剣呑な空気のまま別れたときでした。締め切り前に、しっかりと質が上がった改稿が送られてきたのです。
僕はそれが届いた瞬間、すぐにメールをおくって、感謝と謝罪、そして次の打ち合わせ日を設定しました。作家さんとの打ち合わせは、ロジカルな理論でも、一時の感情でも、当意即妙なアイディアでもなく、カオスで導かれるときがあります。
これは結果論だけど、「良いものを書き上げる方法」は、叱咤でも甘言でもない「書くのをやめよう」と結論が出た時だったのです。作家さんは、その結論のあと、想像もできないくらいのガッツと反骨精神で、改稿を上げてくれました。
無駄になるかもしれないのに、ある意味ケンカ別れしていた僕を信頼してくれたのです。その作家さんとは、今までもこれからも作品作りのアシストをしたいと思っています。
作家さんの性格によるところが大きいだろうな~反骨精神でこんにゃろーってなる人もいれば、落ち込んじゃう人もいそう、最終的には編集者との信頼関係次第だとは思うんだけど、築き上げるまでが大変そうでもあり楽しそうでもある >RT
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何美談にしとんだこいつは
自分が無能だっただけじゃねえか