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【競馬・ボート・競輪】

[競馬]ヴィクトリアM レーンお見事! ノームコア、JRAレコードでG1初制覇

2019年5月13日 紙面から

ヴィクトリアマイルを制したノームコア(右)の馬上でガッツポーズするレーン。手前は2着のプリモシーン

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 「第14回ヴィクトリアマイル」(GI・12日・東京・芝1600メートル)は中団を進んだ単勝5番人気のノームコアが直線鋭く伸びて外から差し切り、GI初勝利を挙げた。タイムの1分30秒5は芝1600メートル戦のJRAレコード。ダミアン・レーン騎手(25)はJRA GI初勝利で、萩原清調教師(60)と共に同レース初勝利。プリモシーンが2着、クロコスミアが3着に入り、1番人気のラッキーライラックは4着だった。

 外から迫るプリモシーンの猛追を首差しのぐと、レーンはノームコアの背で左手で振り回していたステッキを1度、天に突き上げた。4月27日からの短期免許で騎乗を始めてわずか3週目。11日の京王杯SCからの2日連続の重賞勝利はうれしい日本でのGI初制覇となった。

 「日本でももちろん初めてだけど(地元の)オーストラリアの外でGIを勝ったことがなかった。来日の機会をもらえたことに感謝しているし、この素晴らしい雰囲気の中で乗れることに感激している」と満面の笑みを浮かべた。

 狙い澄ました位置取りだった。五分にゲートを出ると先行争いを一顧だにせず内に寄せてラッキーライラックのすぐ後ろへ。「レース前に何頭か印象の強い馬をリストアップしておいた。ちょうどついて行くことができて、スムーズな競馬ができたね。道中も手応えが良かったから、直線で前があけば勝ち負けだと思って乗っていたよ」。作戦がばっちりはまった。

 11日まで開催日にしてわずか6日で重賞2勝を含む10勝。12日も4Rを勝って勢いに乗っていた。これには萩原師も「今の実績を見ていると、任せてジョッキーの感覚でやってもらおうと思っていた」。あえて何も注文を出さず、全幅の信頼を寄せていたという。馬については「まだこれから伸びる余地がある。適性が分かりにくいが、いろいろレースを使ってみてと思っている」と幅広い距離での活躍を想定しているようだ。

 破竹の勢いのオーストラリアの若武者は19日のオークスではフラワーC勝ちから直行するコントラチェック、さらに26日の日本ダービーでは無敗の皐月賞馬、大本命サートゥルナーリアを任される。「いいスタートが切れている。こんな調子が続いていけばいいね」とジョッキーは言う。GIでの有力馬騎乗が続く春の東京後半戦。乗れば勝つといったこの勢いは、これからしばらく止められないかもしれない。 (若原隆宏)

<ノームコア>  ▽牝4歳・芦毛▽父ハービンジャー、母クロノロジスト(母の父クロフネ)▽馬主・池谷誠一氏▽生産者・北海道安平町 ノーザンファーム▽戦績・9戦4勝、重賞は18年紫苑S・GIII、19年ヴィクトリアマイル・GI(1着賞金1億500万円)の2勝▽総収得賞金・2億825万8000円

ノームコアの顔をなでるレーン=東京競馬場で

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