2019年の大河ドラマは、宮藤官九郎オリジナル脚本の「いだてん~東京オリムピック噺」です。
「いだてん」は、1912年のオリンピック初参加から、1964年の「オリンピック」開催までの激動の52年間を、歴史に翻弄されたスポーツマンたちの姿を通して描く「東京&オリンピック」の物語。
2020年の東京オリンピックを目前に控えた2019年の大河ドラマにふさわしい題材ですね。
こちらの記事ではドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』の第11話と次回の第12話のネタバレや感想とあらすじを紹介していきます!
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「いだてん~東京オリムピック噺」第11話あらすじや感想とネタバレ
第11話あらすじ
1960年東京オリンピックを控える田畑政治(阿部サダヲ)は開会式を研究すべく、ストックホルムオリンピックの記録映像に見入る。時は1912年7月のストックホルムオリンピック開会式。「NIPPON」のプラカードを持ち、四三(中村勘九郎)と弥彦(生田斗真)が日本初のオリンピック選手として入場。そして競技が始まる。大森兵蔵(竹野内 豊)に緊張を解された弥彦は100メートル短距離走で好タイムでゴールするも順位は惨敗し、200メートルも惨敗に終わる。プレッシャーと戦い続けた弥彦だったが、晴れやかに最後の400メートルの走りへと向かう!
第11話の感想やネタバレ
第11話の感想
タバコが反対なのが気になって仕方がありませんでした(笑)
こんな時代に、遠路遥々異国へ行き、強敵だらけの中で走るなんて…すごいことですね。
自分に言い聞かす母の姿に涙が出そうになりました。
自分にはできないことを後の世の誰かに託すための、第一歩、素晴らしかったです。約100年後、日本はメダルを獲ります。
朝太は「動」という手段で、四三は「静」の手段で気持ちを落ち着けるんですね。
弥彦の想いをみんなが受け入れ、包み込むシーン…涙が出ました!
励ましてくれた兵蔵に「あと3週間早く言ってほしかった」(笑)…確かに。
弥彦は破れましたが、次へつながる敗北でした。外国人との差をしっかりと理解できただけでも収穫ですね!今のオリンピック選手の礎になっているのは間違いないでしょう。結果はどうであれ、「一番初めにオリンピックに出た日本人」はこの2人に変わりないわけで、それは偉大なことですね!四三も何とか一段階の壁は超えたようです!
第11話のネタバレ
ストックホルムオリンピックの記録
昭和35年、黒澤明が東京オリンピックの記録映画を撮ることになり、田畑政治は東京都知事室でストックホルムオリンピックの記録映画を見る。しかし、四三と弥彦はまともには映っていない。残されていた写真も、片方が映れば、片方が隠れるといった具合だった。
開会式
自分は「JAPAN人」ではなく、「日本人」だと言い切り、プラカードの表記を「日本」にしなければ出ないと言う四三だが、兵蔵は西洋人に漢字は読めないため「JAPAN」にするべきだと主張。「JAPAN」でなければ、日本人が出ていることさえ伝わらないと続けた。治五郎は、日本を出発する時には仲良くやっていたのにどうしてかと問うと、弥彦のスイッチが入る。治五郎がいない間、それはそれは色々あり、治五郎が「12秒、12秒」と言うものだから、弥彦は一度潰れかけたと絡む。すると、治五郎は鮮やかに弥彦を投げた。そして、治五郎はお互いの意見を言い合えるのは素晴らしい相互理解だと言った上で、双方一理ありと言う。そして始まった開会式。28カ国、3000人の代表が集まり、四三らも少数ながら海外赴任中だった京都帝国大学の教授・田島や、通訳までも参加させ、開会式に臨む。弥彦が国旗を持ち、四三は「NIPPON」と書かれたプラカードを掲げた。
短距離の敵
開会式を終え、まずは弥彦の100m予選。一ヶ月も前から内田公使が予約していた観戦席は短距離のコースからは程遠く、双眼鏡で見るしかなかった。控室で深刻な様子の弥彦に兵蔵は「敵はタイムのみ」と言葉をかけ、他の選手を「タイム」という同じ敵に立ち向かう同士と思うようアドバイスをした。すると弥彦の気持ちは随分楽になるが、せめて3週間前に言ってほしかったと言った。
その頃、3週間前に弥彦が書いた絶望の淵の手紙が三島家に届き、字が読めない和歌子のためにシマが読み上げると、弥太郎は今すぐ呼び戻そうとするが、和歌子は頑として弥彦は勝つと言い切った。和歌子は字など読めなくても、息子のことは分かると言う。
100m予選、結果は最下位と惨敗。しかし、タイムは自己ベストの11秒8だったため、弥彦は満足し、治五郎や兵蔵もよくやったと褒めた。弥彦はこれからいかに世界レベルに追いつくかを課題とし、「日本人に短距離は無理だ。君にかかっている。頼んだよ。」と四三に託す。この後、兵蔵の持病が悪化し、思い雰囲気に包まれる中、4日後、弥彦は続く200m予選に出場するもやはり惨敗。
三遊亭朝太の初高座
一方、朝太はある日、出演順を書いた名簿に自分の名前を見つける。なんと、初高座を急に決められたのだ。小噺ひとつ教わっていないと言うが、「できるよ。君には何かあるから」と言う円喬。朝太は円喬の見よう見まねで稽古するが、今ひとつ上手く行かず、焦ってしまい、酒を飲んだ。清さんは初高座を見に行くと約束した。
モヤモヤの正体
さて、マラソンまであと3日と迫る中、四三もまた焦り、ひとり部屋で押し花をしていた。部屋を訪ねてきた治五郎は四三の様子を心配し、国民の期待など考えず、伸び伸びとやりたまえと言うが、四三の頭の中はモヤモヤしたままだった。そして弥彦の部屋を訪ね、次のレースを楽しみにする弥彦に驚きながらも、100mが終わった時の言葉に意味を尋ねた。弥彦は圧倒的力を見せつけられ、悟ったというが、徹底的に負けてやるさとスッキリした様子。そこで四三はモヤモヤが拭えないと話す。弥彦は「我々は走ればよか。精一杯やればそれでよかっですよ」と、3週間前、自分が自暴自棄になっていた時に四三が言った言葉をそのまま返した。そしてモヤモヤの正体はプレッシャーだと言い、外国の選手にも、自分にもあると話した。モヤモヤの正体を知った四三は「正体さえ分かれば、こぎゃんもん怖くなか」と気持ちが晴れた。
弥彦の想い
弥彦の最終レースとなる400m予選は兵蔵の代わりにコーチとなった四三。弥彦は正面から撮ってくれと写真撮影を頼んだ。このレースは、5人中3人が棄権し、上位2位が準決勝に進出するため、自動的に準決勝進出となる。しかし弥彦は「日本人に短距離は無理です。100年かかっても無理です。察してください」と、準決勝を辞退したいと言った。四三は、「楽しかったですか?」と聞き、治五郎は「悔いはないのか?」と聞き、辞退を了承した。
四三の覚悟
いよいよ、マラソン当日、一睡もできなかった四三は川で水を浴びていた。そこへ弥彦がやって来て一緒に浴びる。四三は、あれこれ考え眠れなかったが、腹をくくり、プレッシャーと二人三脚で走ると言った。そして、四三は弥彦の走りの素晴らしさを讃え、自分も笑ってゴールすると誓った。
「いだてん~東京オリムピック噺」第12話あらすじや感想とネタバレ
第12話あらすじ
まもなく四三(中村勘九郎)がマラソンに出場するころ、日本・熊本では、スヤ(綾瀬はるか)が金栗家と共に応援の宴(うたげ)を開催する。一方当の四三は、大森兵蔵(竹野内 豊)を抱えてスタジアムに入り、準備万端とは言えないままマラソンのスタートを切る。序盤は順調に順位をあげていく四三。だが、記録的な暑さと石畳の道が彼の体に異変を来し、幼いころの自分の幻影を見る。そして、森の中へ……。ゴールで待つ治五郎(役所広司)や弥彦(生田斗真)は戻らない四三を必死に探す。
第12話の反応と期待の声
第12話の展開予想
次回は四三のマラソンが始まりますね!しかし、環境の過酷さが四三を襲うようです!今ほど、色んな研究も進んでいないので、水分補給や道の舗装など色々と困難が待ち受けるに違いありませんね…。
第12話の感想
兵蔵に何かあったのかと思いましたが…違った…
四三の人柄がよく出ているシーンですね。これから過酷なレースだというのに、おぶって行くとは…。
現地で妙に待ち時間を持て余す関係者たちと、現地時間に合わせて陽気に応援する熊本と東京の関係者たち#いだてん pic.twitter.com/yGj8xZrYjo
— akir (@arien0727) 2019年3月24日
幼い四三が前を走ってくれたから、奮起できたのかもしれませんね。
ラザロ選手…。後になってなんて切ないシーンなのかと感じ入ります。
ここで笑ってくれたから、少し雰囲気もましになりましたね。
安仁子の気持ちは痛いほど分かります。よく言った!!
四三はゴールしませんでしたね。これが後の感動につながるのですが。今はとにかく四三がかわいそうというか…切ないです。治五郎先生も弥彦も兵蔵も安仁子も誰も四三を責めてはいません。しかし、四三自身が自責の念に囚われてしまうことが心配です。
第12話のネタバレ
安仁子グッドモニング。
産まれるばい
産まれるばい
産声
信彦生きろ… 四三
父ちゃんの分まで… 走れ…。
治五郎諸君の中に オリンピックに
参加する者が現れるかもしれない
歓声
ほら… 見ろ 世界記録だぞ
歓声
拍手と歓声
観客たち
ニッポン ニッポン ニッポン
四三もう こうなったら
俺は とことん考えます。
考えて 考えて…
プレッシャと二人三脚で走ります。
ひゃあ
子どもたちのはしゃぐ声
実次スヤさん
お気持ちは ありがたかばってん
送るにも スウェデンまで
週間かかりますたい。
スヤばってん
こぎゃん生きのよかタイ…。
週間かかりますけん 腐りますけん。
スヤばってん 持って帰ったら
お義母さんに怒られます。
重行だけん 母さんには
おるから話すけん。
ばってん どうしても
四三さんに食べてほしかです。
精ば つけてほしかです。
週間かかりますけん
マラソンは今日ですけん。
諦めようて スヤ。
ばってん 重行さんは胃弱で
なまものは医者に止められとるでしょ
私とお義母さん人じゃ食べきらん。
あっ… ちょっと スヤさん
上がって 上がって。 どうぞ どうぞ。
こっち こっち。
これ スウェデンの時間に
合わせてますたい。
あと時間で始まりますたい。
なら みんなで食べましょう
みんなでって…。
縁起物だけん 「おめでタイ」だけん
ご近所さんば呼んで みんなで食べて
四三さんば応援しましょう
えっ
台所ば お借りします。
ちょっ… あれ スヤさん
すいまっせん。
「ようっ」
太鼓の音
「ようっ」
拍子木の音
「マラソンのスタトは 午後時半。
余裕を持って 時に宿舎を出る」。
安仁子ノ ノ ノ…。
大森安仁子。
ヒョウ… ノ…。
安仁子行かないでよ 行かないで…。
すいません。
安仁子待って
頑張って。
はい。
大森行こう。
ヒョウ… プリズ プリズ。
ノ。 アイ ハフ トゥ…。
アイム ソ ソリ 安仁子。
行こう 金栗君。
ハァ… ハァ…。
大丈夫ですか
ああ。
監督として 君のレスだけは
是非とも見たいからね。
志ん生
え レス前の日記は ここまで。
ここからは
私 志ん生の「オリムピック噺」で。
…って言いたいところなんですが
私は私で 私が心配でしてね。
志ん生そうなんです。 月の下席で
初高座に上がることになったんです
演目は 「富久」に決めたようだが
どうにも気持ちが入らねえようで
同じところで つっかえちまう
孝蔵何だ… あ…。
何 清さん。
え…。
笑い声
駄目だ。 おい 清公 おい 清公。
車 どこだい
清さんあ 車 あっちだよ。
ん 何…。
車 引いて覚えたから
車 引かねえと駄目みてえだ。
おい…。
浅草阿部川町に
たいこもちの久蔵という男がおりまして
え 人間は真面目なんでございますが
どうも…。
志ん生片や
監督と共に会場に向かう 我らが韋駄天
おかしか…
ぎゃん行って ぎゃん行って…。
東京と一緒で ストックホルムにも
市電が走っている。
それに乗って
スタジアムまで行こうって算段だが…
一駅… あっ ここばい。
監督。 あっ あっ 大丈夫ですか
せきこみ
あれ あれ
ぎゃん行って ぎゃん行って… あれ
せきこみ
すいません すいません。
ホエア イズ ザ スタジアム
ここに行きたか。
外国語
えっ
外国語
監督 あの電車に乗るらしかです。
ばっ ちょっと待って。
ねえ 待って… ちょっと…。
せきこみ
ああ… あっ 四三。
重曹水。
父ちゃんな 体ん 悪かばってん
ご先祖さんの刀 命懸けで守ったとばい。
四三も いつかは
お国のために戦わにゃ いかんばい。
うんうん。
せきこみ
さあ 監督。
先に行きたまえ。
君の足手まといにはなりたくない。
よかけん。 ほら 監督。
こんな私を… 君は
監督と呼んでくれるのか。
監督
大森のせきこみ
行きまっしょう
さあ 皆さん あと時間で始まりですよ
皆さんの応援の声ば ストックホルムまで
届けまっしょう はい
クベルタンオ ハハハ…。
お
英語で
シソウ・カナクリ。
カナクリ
治五郎イエス。
ザ グレト ランナ。
イダテン。
イダテン。
歓声
監督… 行きまっしょう。
すいまっせん すいまっせん…。
おい カペンタ カペンタ。
マラソンシュズのひも 解けとるばい。
ひも ロプ… ロプ。
ラザロサンキュ ミスタ カナクリ。
ああ…。
フォティスリ
うん。
アッ アハハハ…。
ばっ
笑い声
オケ エブリワン…。
レッツ ゴ。
ちょ… ちょ… ちょっと待って
拍手と歓声
号砲
えっ
えっ えっ
弥彦金栗 金栗君
どこだ どこだ 韋駄天は。
いや 分かんないから呼んでんですよ。
金栗君
金栗
田島いた
ちょっと 貸せ
弥彦金栗君は
あっ あの後ろの方に。
金栗君
金栗君
金栗
弥彦金栗 頑張れ
金栗 金栗 金栗 金栗
金栗君 金栗君
いや みんな 速いな。
金栗君なら 心配いりません。
彼なりの作戦でしょう。
ハァ ハァ ハァ ハァ…。
ちょっと 皆さん お静かに。
実次えっ
重行どぎゃんした スヤ。
もう始まっとるばい
ええっ
こっちばい こっちばい
四三 頑張れ
スマ四三
実次四三
四三さん 頑張って
スヤ 夜中ばい。
「外いたかばってん 外われんたい」
「たった一目で よかばってん」
重行スヤ 夜中ばい。
「あの山 一丁越すとしゃが」
あん人は 何しに来よっただろか
「今朝も今朝とて 田のくろで」
歓声
焦ることはないぞ 世界記録を
出したんだ。 堂々と走ってこい
治五郎金栗
弥彦金栗君
ハァ ハァ ハァ ハァ…。
スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。
気温は度以上。
舗装路から 熱気が跳ね返ってきます
スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。
出だしで むちゃして
息のあがった連中を
我らが韋駄天 どんどん抜かしていきます
そのころ 地球の裏側じゃ…
どけどけ どけどけ 火事だい
火事だ 火事だ 火事だ 火事だ 火事だ
邪魔だ 邪魔だい
スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。
邪魔だ 邪魔だ 邪魔だい
…って 誰もいねえや 邪魔なやつは。
ヘッヘッヘ
失敬
フィンランド コレマイネン…。
どよめき
フィンランドのコレマイネン 抜いたね。
なぜ分かるんですか
見たまえ。
順位が変わる度に 旗を差し替えてる。
志ん生
当時は テレビもラジオもありません。
ただ一つ レスの様子を
伝えてくれたのが この旗ざおでして
やはり コスで応援すべきだったな。
いや 外は外で つまらんでしょう。
内田つまらんなあ。
やっぱり スタジアムで見てた方が
よかったんじゃないか
歌声
この人たちは何してるかってえと
嘉納校長からの電報を
ひたすら待ってるんです
スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。
バッテン バッテン
ヘイ バッテン
「旦那」。 「おう 久蔵じゃねえか」。
「へい 駆けつけてまいりやした」。
「どっから」。 「浅草阿部川町から」。
「浅草から日本橋まで よく来たなあ。
よし 出入りを許してやるぞ」。
スラスラ出てくらあ。
よし いける いける
いける… こりゃ いけるばい
回想
四三 はよ 来んか
急がんと
急げ 急げ
声援
勝とうと思うな。
何も考えんでいって 走ったらよか
順道制勝の精神たい ほれ いけ
永井金栗君 ばんざい
一同ばんざい
可児勝利か しからずんば死を与えよ
「敵は幾万ありとても」
「すべて烏合の勢なるぞ」
頑張れ
はい
「斃るるまでも進めよや 裂るるまでも」
ハァ ハァ ハァ ハァ…。
ダニエルカナクリサン
内田金栗君 大丈夫か
ハァ ハァ ハァ ハァ…。
何も考えんと…
ただ走ればよか
英国。
田島いや 南アフリカの選手だろう。
英国の植民地だからな。
どうなっとるんだ…
日本の国旗は あるんだろうね
田島おっ 日の丸
貸せ 貸せ
よし よし
よし きた
金栗 いけ
おい おい… おい
何だよ。
拍手と歓声
何だって 今度は浅草で火事だ
…ったく
とんだ火事の掛け持ちだな こりゃ。
…。
金栗君 無事だといいんだが。
ハロ。 フィンランド
コレマイネン…。
田島おっ コレマイネン 棄権か
大森皆 この日ざしと暑さに
やられておるのでしょう。
金栗君 日本のスポツ界のために
黎明の鐘と なってくれたまえ
ハッハッ… ハァ…。
スッスッ ハッハッ… ハァ…
スッスッ ハッハッ…。
ハァ… ハッハッ… ハァ…。
ハァ… ハッハッ アァ…。
ハァハァ ハァハァ…。
≪おい
はよ行かんと 遅れるばい。
脚 大丈夫か
呼吸をする時は 「スッスッ ハッハッ
スッスッ ハッハッ」 回ずつばい。
そぎゃんこつ… 知っとるばい。
ばってん… それができん。
じゃあ 先 行くばい。
スッスッ ハッハッ
スッスッ ハッハッ…。
…スッ ハッ ハッ。
スッ スッ ハッ ハッ。
スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。
ラザロ。
鐘の音
折り返し地点を通過した
我らが韋駄天。
下り坂だから 面白いように
スピドが出る スピドが出る
スピドが出てんじゃねえ
止まれねえんだ こりゃ ハハハ
「さあ これからだ」
ムラムラと野心が わき起こった
カナクリサン
えっ
ダニエルカナクリサン
内田おい おい
バッテン バッテン
行っちゃった。
声援
スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。
ラザロと四三の荒い息遣い
失敬
暑い… 暑か…。
あれ
志ん生あれ
おい しっかりしろよ まだ半分だぞ おい。
何だ こりゃ。 ええ
手も… 足も 力が入んねえ。
何だ 自分が自分じゃねえみてえだ。
ハァ… ハァ…。
≪おい おい
「スハ スハ」じゃなか。
スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ
回ずつばい。
小声で分か… 分かっとるばい…。
脚 痛かと
苦しかと
うん…。
ラザロノ
ノ… ノ ノ ノ
志ん生レスの結果は
着は 南アフリカのマッカサ
着が同じく ギッシャム
着が なんと 我らが韋駄天
一同お
拍手
うそです。
笑い声
何とかってね
アメリカの選手だったそうですよ。
マッカサズ タイム イズ
アワズ アンド ミニッツ。
時間分
金栗君の羽田の記録は…。
時間分秒ですね。
ハッ 分も遅いじゃないか。
来た
来た
うん
拍手と歓声
あの選手が最後だそうです。
田島
最後 じゃあ 金栗選手は やはり…。
しかたあるまい。
選手のほとんどが完走できないほど
過酷なレスだったんだ。
いや それが… 棄権した者の中に
日本人はいないと。
何
何度も確かめたんですが
病院に搬送された選手の名簿にも…。
田島どういうことかね
ゴルしてない 棄権もしてない
ということは…。
まだ走ってるってことだろう。
そういうことになりますね。
いや しかし…。
帰ってくる。 必ず。
羽田でも 運営側が
死人が出ると騒いでおったが
彼は帰ってきた。
信じて待とう。
永井記録にこだわるのはよそう。
完走すれば御の字。
可児やってくれますよね。
野口俺も行ってくる。
重行四三さんは
子どもん頃は 体ん 弱かったそうで。
はい。 俺たちきょうだいが 尻ば
ひっぱたいて 学校に行かしたとです。
そぎゃんですか。
それから一念発起して 気が付きゃ
韋駄天通学ばい。
はあ とつけむにゃあ男ばい。
実は おるも 生まれつき胃弱で…。
だけん
体ん丈夫そうな嫁ば もらいました。
荒い息遣い
オケ。 サンキュ ソ マッチ。
クベルタンオ ミスタ カノ。
エクスキュズ ミ。
カナ… ケリ
カ ナ ク リ
オケ。
ノ
ここにいないのは分かってるんだ
アイム ルッキング フォ
ア ジャパニズ ランナ。
ヒ イズ ミッシング。
アイ ドント ノ。
金栗君
マラソンコス…。
カモン ディス ウエ。
オケ。 行きましょう。 金栗君
ヤパン ランナ。
ヤパン ランナ
ヤ。 ジャパニズ ランナ。
スウェデン語
アイド ライク トゥ チェック…。
ノ ノ ノ。
ノ ヤパン。 ノ ヤパン。
お 内田君。
あっ お帰りなさい。
田島今夜中に見つからなかったら
捜索願い 出しましょう。
結果だけ 東京に電報を打たんといかん。
その場合 「棄権」ですかね
…だろうな。 「失踪」じゃ 大ごとになる。
ばっ 四三さんは
どぎゃんなりましたかね
実次 重行アッハハハハハ
そりゃあ スヤさん 明日か あさっての
新聞に載らにゃ分からんばい。
そぎゃんでした。
笑い声
重行さん 帰りましょう。
ゆっくり…。
ハッ… ヒョウ
お 安仁子。
うん
どうした
んん
おい 何やってんだ
寝てるとは何事だ
あっ… すいまっせん。
田島すいませんじゃない
この意気地なしが
日本人の粘りと闘志は どうした
大和魂をどこへ捨てた
安仁子ノ
大森安仁子… オケ。
スタンドで待っていたんだよ
君のゴルを… 首を長くしてね。
だが… 日の丸のマクは
とうとう現れなかった。
あっ…。
捜したんだよ。
スタジアムも
マラソンコスも 病院にも行った。
まさか… 先に帰ってるとは。
ハハハハハハ
見つからんわけだ。
すいまっせん…
自分でも 分からんばってん…。
負けた…。
負けは負けです。 全て 俺の責任…。
もういいよ 金栗君。 なあ
少し休みなさい。
いや 違います 先生…。
先生 あの… 調子のよくて
スピドも どんどん出て…
どんどん どんどん…
どんどん 楽しくなって
「いける いける」思うたばってん…。
田島だったら なぜ寝てるんだ ここで
分からんです…。
なし 帰ってきて…
なし 寝とっとか…
いっちょん分からんです。
分からん…。
嘉納先生 すいません。
ニッシャビョウデス。
日射病
我々が ここへ連れて帰ってきました。
すいまっせん…。
すいまっせん… すいまっせん…。
もういいよ。
すいまっせん…。
金栗君。
すいまっせん…。
少し休みたまえ。 なあ
すいまっせん… すいまっせん…。
すいまっせん…。
すいまっせん
ハロ ハロ
弥彦君 二度と走れんのだぞ
本庄出ました 「金栗 敗退」と。
ウッ ワン ワンワン ワンワン
「旦那」。
大森年後 年後の若者のために
今がある。
可児何があった 金栗
「四三は やります。 必ず やり遂げます」。
年月日に行われた マラソン競技。
金栗が スタジアムを飛び出した時
彼を襲う悪夢は
誰も予想できませんでした。
ラシュさんは
当時のマラソンに詳しい歴史家です。
マラソンコスは ストックホルムから
郊外に出て
ソレンツナという街の教会で折り返しました。
オリンピックの年後に建てられた
折り返し地点の記念碑です。
沿道には
万人以上の市民が応援に駆けつけ
最も人気の競技になりました。
当時の道は 今は
住宅街の路地裏になっています。
そして 運命の分岐点。
行方不明になった金栗は スタジアムに
戻ってくることはありませんでした。
喜之助さんがねえ。
嫁をもらう年になったかい。
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「いだてん~東京オリムピック噺」第11話と第12話のネタバレ感想やあらすじの紹介まとめ
2019年の大河ドラマは、33年ぶりに近現代史を扱う「いだてん~東京オリムピック噺」です。
オリンピック初参加から「オリンピック」開催までの激動の52年間を、描く「東京&オリンピック」の物語。
第11話では…弥彦は予選で破れ「日本人に短距離は100年早い」と言い残しました。
第12話では…四三はゴールテープを切らずでした。
この記事では、ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』を各話ごとに詳細にネタバレとあらすじや感想を更新していきますので、ぜひご覧ください!