【いだてん】第14話と第15話ネタバレ感想やあらすじの紹介【東京オリムピック噺 大河ドラマ 中村勘九郎・阿部サダヲW主演】

2019年の大河ドラマは、宮藤官九郎オリジナル脚本の「いだてん~東京オリムピック噺」です。

「いだてん」は、1912年のオリンピック初参加から、1964年の「オリンピック」開催までの激動の52年間を、歴史に翻弄されたスポーツマンたちの姿を通して描く「東京&オリンピック」の物語。

2020年の東京オリンピックを目前に控えた2019年の大河ドラマにふさわしい題材ですね。

こちらの記事ではドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』の第14話と次回の第15話のネタバレや感想とあらすじを紹介していきます!

 

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2019.01.05

「いだてん~東京オリムピック噺」第14話あらすじや感想とネタバレ

 

第14話あらすじ

オリンピックの戦いを終え、ストックホルムから帰国する四三(中村勘九郎)。元号も明治から大正に移り、四三には人々の空気が変わったように感じられる。報告会で大勢の高師の仲間が四三の健闘を称える中、敗因を問いただす女性が出現。永井道明(杉本哲太)の弟子・二階堂トクヨ(寺島しのぶ)である。永井とトクヨはオリンピックでの敗北を受け、娯楽スポーツではなく強靭(きょうじん)な肉体を作る体育の推進を改めて主張する。同じころ、孝蔵(森山未來)は四三とは逆に旅立とうとしていた。円喬(松尾スズキ)とは別の噺家について地方を回るのだ。新橋駅から出発の日。師匠に見限られたと思っていた孝蔵のもとに、円喬が駆けつけて──。

 

第14話の感想やネタバレ

 

第14話の感想

 

また強うそうなキャラが登場しましたね!

 

 

 

やはり可児さんはこの役回り(笑)

 

 

遊び心がいいですね!

 

 

へぇ~~!!!ってなりました!

 

引き際も素晴らしい天狗倶楽部、天晴です!!

 

 

仕方ない気もするけど、やっぱり切ない…。

 

 

あの過酷な環境で闘った二人にだけ分かることがあるんですよね。

 

 

 

明治が終わり、一区切りついた感じの回でしたね!大日本体育協会も新しくなり、四三の目標も定まり、天狗倶楽部は華麗に解散、そして四三とスヤも新しい時代へ向かいます!

 

第14話のネタバレ

大正時代

オリンピックが終わり2週間後、ニュース映画と言われる無声映画で、ストックホルムオリンピックが上映される。野口や永井らは皆、銀幕に見入っていた。四三が帰国した頃、改元され大正が始まった。東京高等師範学校の面々は誰も四三の敗退を責めなかったが、二階堂トクヨという女性がストレートに敗因を聞く。羽田の予選の様子を引き合いに出し、四三と弥彦が代表にふさわしかったのかとまで言及する。一同にまかないのおばさんだと思われた二階堂は永井の弟子だった。責める二階堂に、四三は敗因は1つではなく、食事や天候等様々で、それは言い訳にしかならず、胸にしまうと言う。すると永井がそれでは駄目だと一喝。敗北から学ばなければ、10年、いや、50年遅れている日本体育に発展はないと言う。四三は10年も50年も待ってはおれず、4年後もオリンピックに出ると宣言した。そして、勝つためにノートを作り、日々トレーニングに励む。まずは、舗装路対策、そしてスタートダッシュ対策。スタートダッシュには、この頃急に増えた電信柱を利用し、ダッシュと流しを繰り返す、電信柱練習法を編み出した。四三はストックホルムから持ち帰った鉄球や槍をみんなに使わせ、野口は素晴らしい素質を見せ、新しいスポーツが始まる予感がした。

ところで、二階堂トクヨは何者か。東京高等師範学校の目と鼻の先にある東京女子高等師範学校(後のお茶の水女子大学)の助教授だった。永井は「学校体操教授要目」というものを作り、肋木とスウェーデン体操を基盤にした体育の指導要領を全国に広めるため、二階堂と共に全国を回る予定だったが、二階堂が英国へ留学すると決まり、永井と共に回る人物に四三が推薦された。永井は治五郎のやり方では駄目だと、四三のオリンピックで証明されたと言い、4年後のオリンピック出場は暴挙だと言い放つ。

可児の功績

可児は永井の思い込みの強さを暴挙だと四三に話す。永井は訪問先の学校でスパルタを発揮し、避難を浴びていると言った。そして、永井が作った要目には、マラソンは鬼ごっこ同様「遊戯」とされていると呆れる。しかし一方で、可児は永井にも一理あると言った。実は、可児は治五郎が不在の間に借金取りに責められ、自ら窓から飛び降り、骨折していた。可児が把握していた借金はほんの一部だったのだ。その一方で、この頃、円形デッドボールという球技を可児が導入し、後のドッジボールとなるほど、浸透していった。可児に誘われ、円形デッドボールに参加する四三のもとに、実次から手紙が届く。実次はオリンピックの結果を残念だと言い、一度帰って来るよう書いていた。

朝太の旅立ち

一方、朝太は旅に出るよう言われる。小円朝に弟子を貸してくれと言われた事実を知った朝太は実質破門かと思う。円喬は「お前さんにはフラがある」と言うが、フラとは何なのか、汽車の音で聞こえなかった。朝太は23歳で旅にでる決意をした。小円朝の弟子の万朝と共に新橋に向かう朝太。この日も4件掛け持ちの円喬だが、大慌てで清さんの車に乗る。朝太が旅立つと知った清さんと小梅は円喬を振り落としたまま、一目散に新橋駅へ向かう。普段走らない円喬はフラフラしながら新橋駅へ走った。新橋駅で、小円朝と会い、「今日から私が師匠だよ」と言われ、腑に落ちない朝太。やはり破門かと思うが、息を切らして見送りに来た円喬の振る舞いから、そうではないと悟る。円喬は、小円朝に大事な弟子をしっかり育ててく返してくれと言い、当時の高級タバコ・敷島を3箱餞別に渡した。こうして朝太は円喬の「お前にはフラがある」と言った意味が分からぬまま、まずは浜松目指して旅立った。

弥彦の進路

オリンピック終了から半年後大正2年1月、弥彦が欧州視察と語学の勉強を終え帰国。自分は銀行員になると宣言し、スポーツは楽しむのが性に合っていると天狗倶楽部の面々の前でまた裸になるが、天狗倶楽部は解散すると聞かされる。世間の風潮が変わり、野球が賊技とされ、それをする者は不良と揶揄された。そんな偏見に怒った弥彦はそれならば、自分はアメリカの銀行へ赴任し、アメリカの強さを見てくると破天荒ぶりを発揮。天狗倶楽部の面々は弥彦の痛快男子ぶりに触発され、皆脱ぎだした。しかし、天狗倶楽部は明治の終わりと共に、幕を下ろした。

治五郎、安仁子、帰国

治五郎は安仁子と共に帰国した。安仁子の胸には兵蔵の絵が抱えられていた。兵蔵はカリフォルニアの病院で息を引き取ったのだ。安仁子は兵蔵の意を尊重し、日本に残ることにした。

帰国した治五郎を待っていたのは、隅に追いやられた自分の机と、永井が仕切る大日本体育協会だった。永井は治五郎の作った借金の整理のために新たに理事として弁護士の岸清一を、新しく副会長として武田千代三郎を迎え、「時代は変わったんですよ嘉納さん」と言い放つ。

四三と弥彦

ある日、弥彦は四三にベストを尽くせば、君は4年後必ず勝てるとエールを送る。四三は弥彦に、オリンピックと先と後で東京が変わったと感じ、あのストックホルムは夢だったのかと話す。すると弥彦は「紛れもない現実さ」と力強く言い、四三を映画館に誘い、上映中だったストックホルムオリンピックの実録フィルムを見せた。二人の姿は少ししか映ってなかったが、それでも満足げな四三と弥彦だった。

四三、見合う

四三は休暇を利用して、熊本に帰省した。すると、実次が強引に四三を連れ出す。「悪かようにはせん」「何も言うな」「俺に任せろ」と言うときは決まってろくなことがない。四三はそんな不安を感じながら、言われるままついていく。そして突然お見合いが始まった。その相手は、スヤだった。

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2019.01.05

「いだてん~東京オリムピック噺」第15話あらすじや感想とネタバレ

 

第15話あらすじ

兄・実次(中村獅童)に呼ばれて熊本に帰った四三(中村勘九郎)を待ち受けていたのは、夫の重行(髙橋 洋)を亡くしたスヤ(綾瀬はるか)との見合いだった。重行の母・池部幾江(大竹しのぶ)と実次に強引に押しきられる形になったものの、互いに好きだった四三とスヤは晴れて祝言をあげる。しかし四三はスヤを残して東京へ。次のベルリンオリンピックで勝つために、四三はスヤの理解を得て練習に打ち込む。その姿と重なるように、浜松の浜名湖では、河童かっぱ軍団と称する若者たちが日本泳法の稽古に励んでいた。ちょうど旅で浜松にいた孝蔵(森山未來)は、自分の寄席をよく見に来ていた少年を河童たちの中に見つける。

 

第15話の反応と期待の声

 

 

 

 

 

 

第15話の展開予想

 

次週は、四三とスヤの結婚が成りますね!しかし、四三は東京へ行くようです。二人なら大丈夫ですね!そして、気になる朝太の旅。浜松ということで、田畑少年と出会うのでしょうか…。

 

第15話の感想

 

 

意外な展開でした!!

 

鮮やかに決まりましたね!

 

複雑な気持ちですよね。自分の息子との結婚は何だったのか…。しかし、目の前にいるスヤへの気持ちは変わらない…。

 

 

 

 

五りんの初高座、急に来ましたね(笑)

 

 

暑苦しさがよく出ていますね(笑)

 

 

 

治五郎先生はやはり粋ですね!

 

 

 

冷水浴は史実のようですね(笑)微笑ましい夫婦です。

 

 

なにはともあれ、結婚おめでとうございますという感じです。翌日に東京へ帰る素早さはさすがいだてん??朝太が少し心配ですね…。永井先生の意外な過去に笑ってしまいました!

 

第15話のネタバレ

(スヤ)春野スヤでございます。
(四三)はあ?
<相手は なんと
「自転車節」でおなじみ 春野スヤ>
ばばばばば!
ばっ! ばっ… ばばばっ!
<今日は もう「ばっ!」の連続です>
(幾江)池部でございます。
池部?
池部… あん?

「ようっ!」
(太鼓の音)

「ようっ!」
(拍子木の音)
(志ん生)話は 明治43年 春まで遡ります。
(スヤ)
「外いたかばってん 外われんたい」
「たった一目で よかばってん」
(孝蔵)<スヤの秘めたる思いに気付かぬ
石部金吉こと 金栗四三は
東京高師で頭角を現し
オリンピックの代表選手に選ばれるも
日射病に倒れ 4年後の雪辱を誓います。
一方 石貫村の医者の娘であるスヤは
熊本の女学校を卒業。
玉名の大地主 池部家の一人息子 重行と
夫婦になりました>
そん重行さんが
去年の夏 お亡くなりになり申した。
(幾江)胃弱でな。 あんたがオリンピックで
ほうけたように走っとった頃じゃ。
病気がちじゃったけん
覚悟は しとったばってん
まさか こぎゃん早う… 親より先に。
そぎゃんですか。 それは なんとも…。
それは それ。
はっ?
お願いいたします。
こん池部の家ば
おるの代で潰すわけにはいかん。
重行の代わりば探しとったら
実次さんが
弟の四三が 近々 熊本に帰ってくるけん
養子に出しますけん 是非 跡継ぎにと。
ばっ… 養子!?
(実次)重行さんは 一人息子だったけん。
お前は 7人きょうだいの6番目だけん。
はい…。
えっ それだけですか?
そっだけじゃなか!
(実次)そっだけじゃなかばい!
ぬしゃ 池部さんに
大変お世話になったとば 忘れたとか?
オリンピックの渡航費ば
出してもらいました。
田んぼば 売ってな。 そこが大事。
あん田んぼは 今
池部さんから借りとる形ばい。
ばってん あんたが池部に養子に来たら…。
あん田んぼは お前のもんばい。
ばってん… 順番のおかしかです。
いや… 養子縁組みばしてから
縁談ならまだしも
そぎゃん あけすけな話ば…
見合いの席で…。
お ようやく その気になったばい。
はっ?
たかさごや!
あっ いや ちょっと待って 兄上。
言わんでも分かっとるばい。
分かっとらん! 「分かっとう 分かっとう」
言う時の兄上は何も分かっとらん。
(幾江)地主ばい!? スヤと祝言ば挙げて
庄屋の旦那んさんになるとばい。
何が不服ね!?
たかさごや!
田んぼと嫁は別もんばい!
あっ…。
それに 俺は 4年後に向けて…。
お義母さん… せっかくですが
こんお話 やっぱり水に流して下さい。
重行さん のうなったばっかりで
気持ちの追いつかんし。
気持ちなど どぎゃんでん 後から…。
それに…
金栗さんにも ご迷惑のかかりますけん!
スヤ!
≪(実次)ぬしゃ なんて薄情な!
はあ?
田んぼと嫁は そりゃ 別もんばい。
はい。 だけん そぎゃん言いました。
(実次)
言わずもがなっちゅうとが あるばい。
わざわざ言うっちゅうことは ぬしゃ
田んぼとスヤさんば いっぺん はかりに
かけようとしたっちゅうことばい。
いや だけん おるは順番が…。
順番は これでよか!
四三さん のぼせなさんなよ。
おるが欲しかとは スヤたい。
あぁたじゃなか。
えっ え?
(実次)スヤさんは 今
石貫のご実家に帰っとるばい。
(幾江)重行ば 死んで
こんうちにおる理由がのうなったけん…。
ばってん こぎゃん大きか屋敷に
一人でおってみんか。
そりゃ もう… たまらんばい。
(重行)やあ スヤさん。 よう来たね。
いっぺんに 2人もおらんようになって
おるは もう
いっそ死んでしまおうか…
うんにゃ 死ぬわけにはいかん。
そぎゃんこと ぐるぐる考えて
菊池川ば どんどん遡って…。
気ぃ付いたら スヤの家まで来とりました。
(幾江)鍋ば洗っとったとです。
スヤ…。
(幾江)生きようとしとる。
おるは 死のうと思っとるとに
こん人ば 生きようとしとる。
そん姿ば 見て
おるは ようやっと分かった。
こん人ばい…。
おるは こん人が好きだけん
こん人と暮らしたか。
理屈じゃなか そう思ったったい。
家がどうの 商売がどうの
そぎゃんことは知らん。
スヤが一番だけん。
こん先 おるが生きるとしたら
そら こん人のためばい。
おるは お前さんと会うたこともなかし
オリンピックが
どぎゃん立派なもんかも知らん。
ばってん スヤばもらわんなら
養子にゃ せんけん。
こん話は しまいたい!

お義母さん!
スヤ…。
お義母さん ごめんなさい…。
ごめんなさい お義母さん…。
どこにも行かんで!
あんた もう… たまがったばい!
<金栗家でも
緊急の家族会議が開かれました… が>
いや めでたか!
さあ 一杯!
ううん 酒は飲めんけん。
まあまあ 先生… いや これからは
旦那んさんと呼ばんといかんばい。
なあ 初太郎!
(初太郎)旦那んさん。
田んぼ 返してもらったとね?
(笑い声)
(2人)旦那んさん!
(スマ)四三は 金栗家の救いの神ばい。
ばあちゃん まだ決めたわけじゃなかばい。
(シエ)堂々とせんといかんばい。
向こう行ったら いつまっでん
水ば かぶって わめいたらいかんばい。
(実次)オリンピックに出たと思うたら
学生の身で結婚とは
四三おじは
やっぱ とつけむにゃあ男ばい!
(子どもたち)とつけむにゃあ!
だけん まだ結婚はせんて!
いい加減にせんか!
男なら 腹ば決めんか!
往生際の悪か!
どっちみち あさってには祝言ばい!
ばっ!
もう 後戻りできんぞ。
(ため息)
そぎゃん嫌なら 明日 東京へ帰れ!
金栗家は破産じゃ!
(子どもたちの泣き声)
なし… なし そぎゃん大事なことを
何も相談もせんで!
学校部屋に来い。
行かん。
来い!
行かん!
何だ こら!
学校部屋に入ったら しまいだけん!
承知するまで折檻されるけん…。
松雄!
せの!
あ! ひゃあ!
<四三は必死の説得を試みました。
ストックホルムでの屈辱的な敗北。
4年後のドイツ・ベルリンで 日の丸を
掲げるという なみなみならぬ決意>
4年しかなか。
一日も休まず訓練せんと勝てんとばい。
そぎゃん厳しか世界ばい。
<さすがの誇大妄想狂の鬼も…>
よう分かった!
四三 お前の好きなようにせい。
兄上…。
そのために スヤさんと結婚ばせい。
なし 兄上!
なし 俺の話ば聞いてくれんね!
俺が家長たい! 俺の話ば聞け!
な… ああっ!
よかか?
教員の給料なんざ たかが知れとる。
そこでだ 池部さんの養子になれば
少なくとも 金の心配ば のうなる。
思う存分 走れる。 相撲のタニマチばい。
ばってん そんためには…。
まだ動かんとね?
それなら 一本背負いでいくばい!
四三 お前は
スヤさんのこつ 好かんとか!?
好かん! ほんなこつ あん男は…。
実次さんが是非っちゅうけん
会うたばってんが
いっちょん 煮えきらん。
もうよか。 あんたさえ来てくれたら
おるはよかけん。
跡継ぎは こっちで探すばい。
いえ… 私は四三さんがよかです。
相手が四三さんだけん
謹んでお受けしたばってん
四三さんじゃなかったら…
こん話は しまいです。
好いとっとね?
ひゃあ!
<文字どおり 頭を冷やしながら
幾度も自分に問いかけました。
四三 お前はスヤのことが好きなのか?>
丈夫なら それでよかたい!
…って 将来 四三さんの奥様に
なんなはる方なら言われますよ。
丈夫な体ば お国のために使うか
自分のために使うか
決めるとは四三さんたい。
自由ったい!
幸い 俺は丈夫ばい。
スヤさんのおかげで…
俺は誰よりも丈夫ばい!
≪(鶏の鳴き声)
<大正2年 春。
四三は 池部家の養子となり
スヤという嫁をもらいました>

「帆をかけて」
「帆を上げて」
間違った…
すいません ちょっと緊張して。
≪(足音)
(スヤ)疲れましたね。
はい。
春休みで帰省して
こぎゃん大変なことになるとは。
「大変」?
あ いや…。
大変 その おめでたかことに ハハハ…。
はっ!

ちょっと 失敬!

いやいや いやいや…。
スウェーデン語で 水んこつば
バッテンといいます。
えっ?
あっ すいません… 聞こえましたか。
独り言たい。
(2人)あの…。
あっ… すいません。 どうぞ。
四三さんから。
いやいやいや…。
聞きたか。 何? 何ね 何ね?
し… 重行さんの最期は
スヤさんが みとられたとですか?
はい。
こん部屋で。
あっ… そぎゃんですか。
何やってんだい 本当に。
堅物の新婚初夜ほど
じれってえものはねえですな こりゃ。
寝られんですか?
私もです。
こん部屋で
こうしてまた夜ば迎えるとは…。
ばってん うれしか。
ありがたかです。
お義母さんに恩返しばせんといかん。
こん池部の家ば 四三さんと…。
お… 俺には 4年後がありますけん。
オリンピックに出るっちゅう
大志のありますけん。
日本スポーツの向上のために
雪辱ば果たさんといかん。
そんためには 脇目も振らんで
何はさておき オリンピックだけん。
だったら
私も 何はさておき お義母さんです。
そぎゃんですか。
では お互い 頑張りましょう。
はい。
おやすみなさい。
おやすみなさい。
ひゃあ!
おいちに おいちに おいちに…。
ひゃあ!
すいません!
すいません!
すいません すいません すいません…。
旦那んさん お荷物ば お持ちしますんで。
ばばば… いや 自分のことは自分で。
いえ それが こん人らの仕事だけん。
せわしなか男ばい。
そぎゃん慌てて帰らんでも。
まさか結婚するとは思わんかったけん。
すいまっせん。
あっ いや… 今後のことは また改めて。
あっ すいません。
どうぞ どうぞ… はい。 ほれほれ。
あっ…。
(実次)ほら…。
行ってらっしゃいませ!
(一同)行ってらっしゃいませ!
(実次)あっ すいません…。

≪旦那さん… 旦那さん!
はよ はよ!
あっ はい。
旦那さん 足場ん悪かけん つかまって。
はい。
あっ…。
(実次)大丈夫か?
ほんなら 手紙ば書きますけん。
出しますばい。
あっ… お元気で。
スヤさんも。
(実次)硬か 2人とも。 コッチコチばい。

さて 四三さんが
ぎこちなく身を固めた頃
朝太こと 美濃部孝蔵 つまり 私はですね
旅巡業の真っ最中で。
東海道を西へ
静岡の浜松辺りをほっつき歩いてた。
(孝蔵)浜松といえば うなぎだね。
(万朝)おい 孝ちゃん 行くぜ。
金 持ってねえのかい?
持ってないよ。
おっと… バカ野郎!
あ もう… 怒らない 怒らない。
(小円朝)着いたよ。
困った時の 浜松勝鬨亭だ! ハハハハハ!
ちいちゃん おい!
「ナカの若いもんなんでございますよ。
ゆうべ あの男がね うちでもってね
50円近い遊びをしちゃって
その勘定をこしらえてもらうために
こちらへ来たわけですよ。
なにも こんな早桶をこしらえてもらいに
来たわけじゃないんですよ」。
「えっ? あっ そうかい」。
ねえ 帰らんけ?
しっ。 静かにしな。
「お前さん逃げられちゃったんじゃねえか。
えっ?
ナカの若え衆が そんなことで
どうすんだい 本当」。
(子どもの泣き声)
「どうすんだ こんなバカでけえもん」。
(子どもの泣き声)
「職人の手間代は まけといてやるから
木口の代 10円だけ置いて 持ってけ」。
「いえいえ
そんな冗談言っちゃいけませんよ」。
ツイてんな おい 今日は。
(志ん生)<もう
貧乏で博奕好きが集まってるから
着るもんなんか とうに売っちまった>
何だ これ
朝太って書いてあんじゃねえかよ。
構やしねえよ。
とっとと帯締めて出ちまえよ。
勝鬨亭のね 何がいいって うん
三度の飯が出て 楽屋に泊まれて
近くにね 八百庄って 造り酒屋があって
おまけに…。
(ちいちゃん)
今日は特別。 大入りだで うなぎだに!
待ってました!
お ありがてえ!
おいおい 俺の分 残しといてくれよ。
おうおう… 大丈夫だよ。
行け行け 行け行け。
≪うんめえ! うめえ!
ちいちゃん 悪いんだけどよ
今月も いくらか前借りできねえかな?
頼むよ。
(五りん)ちいちゃん?
(知恵)えっ あたしと一緒だ!
こんなチンチクリンじゃねえよ。
浜松のちいちゃんは
小股の切れ上がった いい女だったな。
あんたには フラがあるよ… なんてね。
ありゃ 俺にほれてたな。
(りん)誰の話?
もう ちいちゃん もう 目が…。
もう一本 ちょうだい。
はい。
あっつ!
もっと買ってよ。
えっ いくらなら買ってくれんだい?
もう 何言ってんだ。
ありがと。
お前 どうだった?
とぼけんじゃないよ。
聞いてたんだろ? 俺の噺。
はあ… まあ 大したもんだやぁと
思いましたね。
んっ?
前座だら? なのに長い噺覚えて
つっかえずに言えて…
たんと稽古したんだな 偉いやぁって。
(ちいちゃん)
八百庄の次男坊のまーちゃん。
(志ん生)<うん? まーちゃん?
どっかで聞いたような…>
(ちいちゃん)お父っさのお供で
バカちっせい頃から 寄席 通ってんだに。
うん? んっ んっ おい おい…。
「偉かった」ってのは?
えっ ほかには 何かねえのかい?
面白かねえら。
ハハハ… 何だと この野郎!
よしない 孝ちゃん!
子どもの言ってることだで。
いいや! 「付き馬」は大ネタだ。
どうせ 田舎だ 分かりゃしねえって
かけたんだろうが
目の肥えた客はお見通しさ。
ですがね お師匠さん
いつまでも「子ほめ」や「やかん」じゃ
うまくなれやせんからね!
じゃあ お前の「付き馬」で
客は沸いたかい?
なっ?
真面目に稽古した大ネタより
笑える前座噺だよ。
だったら てめえの人情噺はどうなんだよ
このハゲ!
(万朝)よしなよ 孝ちゃん!
(小円朝)何すんだよ こら!
眠くて聞いてらんねえや! 円喬師匠の
爪の垢でも煎じて飲みやがれ!
知ってんだよ。 えっ
ちいちゃんに夜這いかけようとして
しくじったことはな
一座の連中 みんな 知ってんだよ。
えっ? 小せえ野郎だな。
えっ? 小円朝の「小」は小者の小だ!
止めんなら 早く止めろよ!
ごめん!
おい!
痛っ!
(小円朝)出てけ!
…ってんで 師匠に追ん出されまして
その後はどうなったか。
続きはね また後で。
(笑い声)
え 東京高師の最終学年を迎えた
我らが韋駄天。
<嘉納校長に 結婚の報告を
しなくちゃならないんだが…>
(治五郎)
いつまで 金の話をしておるんだね!
せっかく 金栗君に選手の立場の話を
してもらおうとしているのに!
(岸)借金問題の解決は
我が体協の急務ですから。
(武田)ストックホルムの惨敗で
世間の 体協に対する風当たりも強い。
(治五郎)惨敗だと?
そこじゃないんだよ そこじゃ。
(永井)基礎を侮るなかれ!
今は 私が書いた この要目に従い
体操中心の学校教育を
広く全国に推進すべきなんです。
ああっ。
あ!
(可児)ああ ああ…。
あ 息が詰まる。
すいません 拭くもんば…。
何だよ これは。 えっ?
読むだけで 肩と首が凝る。
広まらんだろう こんなもん。
しかし 文部省と軍部の介入から
体育を守ったという意味では
永井さんの功績も…。
(治五郎)何言ってんだよ。
あいつは もともと
学生時代 テニスボーイだぜ?
えっ?
はっ?
せい!
(治五郎)朝から晩まで テニス漬け。
あまりにも面白く 夢中になりすぎて
ある時 ふと 気が付いたそうだ。
これは いかん。 面白すぎて
勉学と並立し難い… 害悪だ!
それで すっぱり テニスをやめたそうだ。
ハハッ。
そういう極端なやつだから
聞き流してればいいんだ。
(孝蔵)<結婚の報告を誰にもできず
春が過ぎ…>
<待ちに待った夏
四三は 灼熱の海へ繰り出した>
<日射病で負けた雪辱を晴らすために
どんな暑さにも倒れぬ体を
作らねばならない。
そこで 日中 最も気温が高い正午過ぎを
練習時間とし
炎天下の砂浜で帽子もかぶらず
がむしゃらに走りました。
まさに 耐熱練習>
(野口)金栗さん!
あっ おい 大丈夫か!?
(野口)
あ ちょっと 触んないで下さい!
触んないで下さい!
失格になりますから。
金栗さん 間もなく8km。 頑張れ!
大丈夫ですから。
頑張れ。

(志ん生)
<倒れない工夫をするのではなく
倒れても起き上がって走る練習をする。
バカと天才は紙一重といいますが…>
もう駄目だ… ああっ 歩けねえ。
(ベル)
おい… 何だ? ありゃ。
ありゃ… 河童だな。
そう。 彼らこそ 浜名湾の河童軍団。
詳しくは 弟子の五りんから。
はっ? えっ?
(笑い声と太鼓の音)
(拍手)
あっ どうも…。
え 昔から 浜松はですね
水泳が盛んな土地柄でして。
(五りん)<自分たちの泳ぎを
浜名湾流と名乗るようになりました。
旧制中学の生徒たちは
毎年 夏に合宿を行いました。
自らを河童と呼ぶほど
水に親しんだのです>
さあ 行かざ!
(一同)お!
<当時の水泳は 速さを競うものではなく
鎧姿でも泳ぐなど 戦国武士の修練を
受け継いだものでした。
立ち泳ぎをしながら 字を書いたり…>
(歓声)
<腹をわざと水面に当てて沈まぬことで
水中に仕掛けられた罠をかわす技
腹打ち飛び込み>
あっ… おい。
あれ 八百庄のせがれじゃねえか?
おい 浜名の河童
潜って うなぎでも取ってこい!
<合宿の総仕上げは
6時間にも及ぶ大遠泳。
その距離 なんと16kmですから
浅草から芝なんてもんじゃありません。
韋駄天が海岸を走っていた頃
浜松では河童が泳いでいた。
どちらが速いかは知りませんが
どちらもバカなのは間違いございません>
(孝蔵)<しかし この河童軍団の中から
金栗 三島に続く
オリンピック選手が生まれます>
金栗さん!
あっ 大丈夫か?
触るな 触るな!
(野口)金栗さん 無理ですよ。
気温 摂氏36度 死んじまいますよ。
今しかなかばい… 今しかなかばい…。
次のオリンピックまで
夏は あと2回しかなかばい!
<つらい時は ストックホルムの屈辱を
思い出して 頑張った>
(ラザロ)ノー ノー ノー ノー ノー!
あ!
頑張れ!
頑張れ 頑張れ!
 回想 
オリンピックに出るっちゅう
大志のありますけん。
日本スポーツの向上のために
雪辱ば果たさんといかん。
そんためには 脇目も振らんで
何はさておき オリンピックだけん。
頑張れ!
頑張れ 頑張れ!

<そして ついに1か月>
おっ 来たぞ 来た…。
あと50!
頑張れ 頑張れ!
頑張れ 頑張れ。
あんたなら できるよ。
頑張れ 頑張れ。
(野口)なんということだ 日本の金栗
今 ぶっちぎりで ゴール!
(歓声)
<40kmを倒れることなく 走り抜きました>
アハハ!
失敬。
<やがて 秋が過ぎ…
冬になり
東京高師の最高学年を修了する日が
刻一刻と近づいてきた>
(平田)金栗君! 金栗君 ちょっと。
<東京高師を卒業した者は
全国の中学に散らばり
教壇に立つのが当たり前でした。
徒歩部の橋本は 長野中学。
平田は熊本。
それぞれ 赴任先が発表になり
辞令を受け取ったが…>
金栗君が こう 顔を真っ赤に染めて
ゴールした瞬間
あれは忘れられないよ。
すごかったんだから! アハハ。
(橋本)金栗君 これから どうすんだ?
実次! 出てこい!
こんペテン師が! 実次!
どぎゃんしました?
どぎゃんも こぎゃんもなか!
あんたの弟が
熊本に帰らんて言うてきたばい。 ほれ!
(実次)えっ?
「四三は 教員になる道ば
捨てる決心ばしました」。
いや 教員にはならん。
マラソン一本でいこうて思うとる。
(実次)「養子話も縁談も
破談にして頂いて構いません。
四三は
退路を断って ベルリンを目指します」。
オリンピックまで2年半。 みっちりやれば
最高の状態でベルリンへ行けるばい!
おのれ 四三!
片手間でやったら 一生後悔するけん。
卒業したら 帰るて言いよるけん
養子にもろたとに だまされたばい!
よし! 俺も オリンピック目指します!
おっ そぎゃんね 野口!
はい。
夏の合宿で あんなに何度も倒れて
それでも諦めない金栗さん見て
バカだと思いましたよ。
バカなんでしょうね。 フッ。
こんバカタレが!
あっ 痛い 痛い 痛い!
バカタレ バカタレ バカタレ…。
(実次)すんません… あ!
(永井)貴様 正気か!?
すいまっせん!
(永井)
4年間 官費の教育を受けておきながら
教員になりたくないとは
高師に学んだことをなんと心得る!?
教職に就くことは 高師卒業生の義務だ!
来い!
肋木につかまれ!
(福田)金栗
おるは 熊本中の校長も よう知っとる。
お前が望めば 新任で雇ってくれるばい。
いや 熊本には帰りません!
東京で トレーニングば します。
(福田)ばってん…
2年間も無給でやっていけるとね?
教員やりながらでも
十分 練習できるんじゃないの?
そぎゃん生半可な気分では
立派な先生にも
立派な選手にもなれんとです!
金栗! こっち来い。
はい!
靴を脱いで はだしになりたまえ。
は… はい!
(治五郎)汚い足だな。
すみません!
ほら 見たまえ。
夏も冬も ぶっ通しで走ったせいだろう。
血まめだらけじゃないか。
なんと不格好でゴツゴツした
みっともない… 足!
教師は 生徒の手本にならなくてはいかん。
こんな足では
人の上には立てん。 不合格!
はい。
こんな足では
世界一の
マラソン走者ぐらいにしかなれんと
言っておるんだよ。
校長先生…。
ハハハハ…。
走れ!
君は何も考えず 存分に走りたまえ。
文部省には 私が話をつけよう。
それで問題ないね?
ただし 寄宿舎からは出ていってもらうぞ。
何だ そんなもん!
衣食住の面倒ぐらい体協で見る。
(可児)校長!
(治五郎)職にも就かず
マラソンばかり
やっているようなやつのことを
何というか知っとるかね?
(永井)さあ?
プロフェッショナルだよ。
君は マラソンを極めて
我が国におけるプロフェッショナルの
スポーツ選手 第1号になりたまえ!
(福田)しっかりやれよ 金栗!
はい! ありがとうございます!
(スヤ)「スヤより。 お手紙拝読しました。
進路の件 マラソンへかける思い
私は理解しました。 お義母様は
これじゃ話が違うと騒ぎますが
四三さんが オリンピック制覇の宿願を
達成するまでの辛抱ですと
言い聞かせております」。
あれ? 新しか旦那んさんは?
どぎゃんもこぎゃんも 祝言を挙げた翌朝
東京に帰り申した。
(笑い声)
2年後のオリンピックまでの辛抱だけん。
はい 皆さん ようがまだしたな!
「幾江殿 スヤ殿 私の身勝手な決断
ご理解頂き ありがとう。
四三は 幸せ者です。
これを励みに
日々 ますます精進する所存。
スヤさんも お体 ご自愛下さい」。
「スヤさん」…。
「冷水浴は よかばい。
いっちょん 風邪ばひかんけん
だまされたと思って やってみなさい」。
えいっ 何事も経験ばい。
ひゃあ!
ひゃあ!
気持ちよか!
(トクヨ)オリンピックなど
開催できる状況ではない!
(治五郎)若者の夢を奪う権利は
誰にもないんだよ!
<ベルリンオリンピックの前に
立ちはだかる壁 壁 壁>
(スヤ)
今から 東京に行ってもよかですか?
<やだ もう泣いちゃう>

 

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「いだてん~東京オリムピック噺」第14話と第15話のネタバレ感想やあらすじの紹介まとめ

 

2019年の大河ドラマは、33年ぶりに近現代史を扱う「いだてん~東京オリムピック噺」です。

オリンピック初参加から「オリンピック」開催までの激動の52年間を、描く「東京&オリンピック」の物語。

第14話では…帰国したそれぞれに新しい未来が待っていました。そして朝太もまた新しい一歩を踏み出しました。

第15話では…四三とスヤは結婚し、四三は日本初のプロスポーツ選手となりました。

この記事では、ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』を各話ごとに詳細にネタバレとあらすじや感想を更新していきますので、ぜひご覧ください!

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