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【スポーツ】

[陸上]男子400メートルリレー予選で日本、バトンミスで失格

2019年5月12日 紙面から

男子400メートルリレー予選 バトンパスでミスする第3走者の小池(右)とアンカーの桐生=日産スタジアムで

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◇世界リレー

 陸上の世界リレー大会第1日は11日、横浜市の日産スタジアムで行われ、男子400メートルリレー予選では多田修平(22)=住友電工、山県亮太(26)=セイコー、小池祐貴(23)=住友電工、桐生祥秀(23)=日本生命=のオーダーで臨んだ日本が3組で失格となり、今大会での世界選手権(ドーハ)出場権獲得を逃した。3走からアンカーへのバトンパスで違反があった。

 「リレー侍」最大の武器であるバトンの手渡しで、日本がまさかのミスに沈んだ。

 1走の多田から3走の小池までは断トツだったが、小池から桐生に渡るはずのバトンが空中で小さくはじけ飛び、回転。すんでのところで落下は免れ、バトンを手にした桐生が慌ててフィニッシュラインを駆け抜けたが、無情にも失格の宣告が下された。最年長の山県は「1位を狙っていたので悔しいが、これもリレー。リスクの中で戦った結果は受け入れたい」と無念さをかみしめた。

 お家芸のアンダーハンドパスが抱える“もろ刃の剣”があぶり出されてしまった。小池は「2走から3走でバトンを真ん中より前で受け取ってしまった」と振り返る。

 バトンの端と端で手渡すオーバーハンドと異なり、アンダーはパスを繰り返す度にバトンを持つ位置が前になる。「余白」が少なくなったバトン。さらに、桐生がスタート前によろけ「ブレーキをかけてしまった」と小池。2つのほころびが重なり、桐生は「バトンをつかみ損ねてしまった。今まではミスがなかったけど、難しさを改めて知った」と淡々とした中にも悔しさをにじませた。

 もっとも、世界への道はまだ閉ざされていない。今大会の上位10カ国を除いたタイムのランキング上位6カ国に入れば世界選手権に出場できる。「37秒台、日本記録(37秒60)を超えれば出られると思う。これでびびらず、攻めるバトン(渡し)をしたい」と桐生。まずは19日のセイコー・ゴールデングランプリ(大阪)で雪辱を期する。 (川村庸介)

<バトンパスのルール> 競技規則第170条6のaで「リレー競技ではバトンを使用しなければならず、バトンは競技中手で持ち運ばなければならない」と定められており、直接手から手で渡す必要がある。今回のように空中でパスをした場合は失格となる。

 

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