【大相撲】貴景勝、戦闘モード 母校から化粧まわし贈呈2019年5月12日 紙面から
大関貴景勝(22)=千賀ノ浦=が11日、母校の埼玉栄高で化粧まわしを贈呈された。高貴な色とされる紫を、大関以上が許される馬簾(ばれん)まで全体に使用。12日に初日を迎える夏場所へ向けて「気持ちが戦いモードになってます」と気合を入れた。 大関となって母校へ凱旋(がいせん)した貴景勝は、贈られた化粧まわしを手に気持ちを高ぶらせた。 埼玉栄高からは新十両に続き2本目。「新十両のときは、埼玉栄の化粧まわしをずっと夢見ていた。すごく新鮮な気持ちになった。もっと頑張ろうと思った」と懐かしんだが、今回は明確に野望を口にした。 「新鮮な気持ちで、次の番付を目指したいと思います」 新大関場所の初日を翌日に控えた段階ではあるが、すでに横綱昇進を見据えている。そうなれば同校出身初の横綱。“3本目”の化粧まわしは三つぞろいとなるが、同校にとってはうれしい悲鳴となる。 聖徳太子が定めた冠位十二階の最上位を表す紫は高貴な色とされ、大相撲でも馬簾まで紫を使えるのは大関以上とされている。 今回、貴景勝は自ら紫を所望し、「大好きな色です。かっこいい。これに恥じない相撲を取りたい」と言う。 準備もできた。「あしたから(夏場所が)始まるんで。気持ちが戦いモードになってますし、新大関とか変な意識を持たず、伸び伸び伸び伸び自分の相撲を取るだけ。簡単に負けられない。でも受けて取ることもできないんで、向かっていく気持ちを忘れず」と自分に言い聞かせるように話した。 「背中で見せられるように。背中で教えてもらったことを、自分もやっていければ」。新大関場所の優勝は2006年夏場所の白鵬が最後。そこへ挑む男の背中を見せていく。 (岸本隆)
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