【芸能人を怯えさせた“歩く録音男”の正体と闇(1)】ついに捕まった――。警視庁は10日までに、元芸能プロダクション代表の下谷地(しもやち)卓也容疑者(39)を恐喝の疑いで逮捕した。事務所に所属していた女性タレント・西條瑠美からプロモーション代と称して100万円を脅し取った疑いが持たれている。下谷地容疑者は業界では有名で、これまでにも様々な形で怪しい件に顔を出しており、“被害”にあった有名芸能人&スポーツ選手も多いという。本紙はその恐るべき手口もキャッチ。緊急連載で実態を明かす。
逮捕容疑は2012年4月、横浜市西区のパシフィコ横浜で、当時事務所に在籍していた西條に対し「金を出さないなら、この業界で生きていけないようにしてやる!!」などと言って、100万円を脅し取った疑い。西條が警視庁に相談し、逮捕に至った。警視庁によると下谷地容疑者は「恐喝した覚えはない」と容疑を否認している。
180センチの長身、ガッチリとした体格の下谷地容疑者は元格闘家とのことだが、世間的には無名の存在。普段はおだやかな話し方で相手に気を許させておきながら、会話は常にこっそりレコーダーに録音しているような男で、業界では有名人だった。
事情通の証言。
「とにかくレコーダーを2台常備していて、親しい人、初対面の人など関係なく片っ端から会話を録音していました。相手から『録音してるでしょう? 止めてくださいよ』と言われると、下谷地(容疑者)は『わかったよ』と言って内ポケットに隠していたレコーダーを取り出して録音を止めるんです。ところが実はもう1台を隠し持っている。それを編集して自分に都合のいいように使っていましたよ」
会話を録音する行為は下谷地容疑者にとって、日課のようなものだったという。いったい何者なのか?
「(下谷地容疑者は)五輪金メダリストの親戚と聞いている」(テレビ関係者)という話もあるが、それ以上に「大手芸能事務所幹部にかわいがられていることをかさに着て、様々な怪しい案件に姿をちらつかせていました。中でも相手の弱みを握り、恐喝することで有名でした」と芸能関係者。業界中で要注意人物として非常に警戒されていたのだ。
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