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【サッカー】

やっぱり阪口!今季出場ゼロでも世界一へ 4大会連続の力が必要

2019年5月11日 紙面から

サッカー女子W杯の日本代表に選ばれ、ポーズをとる阪口(後列右端)ら日テレの選手たち=川崎市で

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 日本サッカー協会は10日、女子W杯フランス大会(6月7日開幕)に臨む日本代表「なでしこジャパン」のメンバー23人を発表した。右膝の故障から復帰途上のMF阪口夢穂(31)=日テレ=が4大会連続で選ばれ、FW遠藤純(18)=日テレ=ら17人が初のW杯代表となった。6組に分かれて争うW杯1次リーグで日本はD組に入り、10日(日本時間11日)にアルゼンチン、14日にスコットランド、19日(同20日)にイングランドと対戦する。

 平均年齢は24・17歳。前回カナダ大会の経験者はわずか6人。グッと若返ったなでしこにあって、どうしても譲れない、外せないのが31歳のベテラン阪口だった。今季出場ゼロ。故障から復帰途上であっても、高倉監督にとっては絶対的な存在だった。

 高倉監督は「(阪口の)コンディションは大丈夫だと聞いている」と説明した上で、「経験豊富な選手。チームに落ち着きをもたらしてくれるので大きく期待している」と、背番号10に対する全幅の信頼を隠そうとはしなかった。

 阪口は昨年4月末に右膝前十字靱帯(じんたい)損傷などの重傷を負った。今年1月1日の皇后杯決勝で延長終了間際に出場したが、今季国内公式戦ではベンチ入りさえしていない。チームの心臓とはいえ、異例の選出だが、指揮官は不安要素や懸念を事もなげに一蹴した。

 「彼女自身のパフォーマンスが、どこまで上がってくるか見なければいけない。どの選手にも言えるが、選手のコンディションとどれだけ研ぎ澄ませてグラウンドに立ってくれるかでメンバーは決まってくる」

 W杯は1カ月の長丁場だ。チームは生き物で、勝負は水物。想定外の劣勢、不調もあれば、「不測の事態も起きる」(高倉監督)。どんな苦境にあっても、かつての澤穂希さんのようにプレーで、背中で、言葉でチームを支え、鼓舞できるのは阪口にほかならない。

 「優勝を目指さない限り、手に入れることはできない。優勝を目指してW杯に挑みたい」と高倉監督。4大会連続出場の阪口を中心に据え、なでしこジャパンが世界一奪還へ向かう。 (松岡祐司)

 ▽阪口「試合に出ていないにもかかわらず選出してもらった。持っている全てのものを出して臨む」

 ▽遠藤(今月24日で19歳)「最年少で選ばれたが、年齢にとらわれず、自分のプレーを最大限に発揮したい」

<日テレから史上最多選出> プレナスなでしこリーグの日テレから10人が選ばれ、1クラブからの選出数で史上最多。海外クラブ所属選手は15年大会の6人から、熊谷と宇津木の2人に減った。

 

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