マリナーズの菊池雄星投手(27)が2勝目を挙げた8日のヤンキース戦で、帽子のつば裏に禁止された松ヤニを塗っていたとの報道は、一夜明けた9日も続いた。ヤ軍ブーン監督は、地元紙ニューズデー(電子版)の取材に「(映像などを)チェックした。考えはあるが、公にはしない。適切と思われる方法を用い、水面下で処理するつもりだ」と収束を図り、マ軍のサービス監督は「自然に解決するだろう」とだけ語った。
大リーグ機構の声明発表はなく、ペナルティーも科されないもよう。AP電によれば、当日の審判団を率いたディマス主審は「疑わしいことは何もしていなかった。常に新しいボールを使っていたし、古いボールもヤンキースのベンチに投げ返していた。隠そうという態度ではなかった」と、話した。
大リーグでは、投手が松ヤニなどの粘着物質を使用するのは危険な死球が減るため、打者も容認しているのが現状だ。米放送局SNY(同)によると、レッドソックスのファレル元監督は「普通は、あれほどあからさまにならないようにやるものだ」と語った。