日本ハムは4-5とされた6回に渡辺の3号2ランで逆転した。上沢が6イニング5失点と苦しみながらも約1カ月ぶりの3勝目を挙げた。西武は中村の満塁本塁打で一時は逆転したが、多和田が6回途中まで6失点と乱調で今季初の4連敗。
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沈みきった雰囲気を一瞬で変えた。逆転された直後の6回無死一塁。「バントかなと思った。でも打てのサインだったので思い切りいった」。日本ハム・渡辺が多和田の初球140キロ直球を狙い打った。左翼席へ飛び込む3号逆転2ランだ。
6年目の今季は二塁の定位置取りに燃える。東海大甲府高の2学年上の中日・高橋とは寮で同部屋。入学前から憧れていた先輩はイタズラ好きだった。「寝ていると雑誌とかいろんなものが飛んできて大変でしたよ」と笑顔で振り返る。人見知りの周平にとっては、それは心を許した証し。1年夏は3番高橋、4番渡辺のコンビで戦った。その高橋先輩もこの日本塁打を放った。
今季初の猛打賞もマーク。「こういうのが続くように頑張りたい」。二塁の先輩田中賢が今季限りの引退を決めており、「『まだオレがやっていた方が良い』と思われないようにしたい」。確固たる地位を築く1年にする。 (土屋善文)