K信用金庫が日新プランニング(事件現場)への抵当権を放棄したとGIGAZINEに投稿があった。この長い10連休が終わるのを待って登記簿を確かめてから、K信用金庫へ電話をかけてみた。


登記簿の理由の欄には、弁済ではなく放棄とある。弁済ならば融資してもらったお金は全額返済したということである。しかし、金融機関が抵当権を放棄したということは一体どういうことか。抵当権者は1人しかいないので、他へ移ることはない。土地の権利はもとの日新プランニングだけのものになったということらしい。


しかし、K信用金庫が日新プランニングへ融資したお金は一体どうなったのであろうか。抵当金額の上限が6500万円であるから、それに近い金額が融資されたはずである。


K信用金庫の融資担当者(部長代理)に電話してあれこれ尋ねるが「答えられない。」という返事ばかり。「では答えられる上の人に変わってほしい。」と言うと、「折返し電話する。」と言うのでかなり待たされた挙げ句、同じ人が出てきて「答えられません。」と言って電話を切ってしまった。

何故、K信用金庫は「答えられません。」としか答えられないのか。せめて、建物の所有者にとってこの抵当権放棄という結果がどの様な影響があるぐらい答えるのがK信用金庫の最低限の義務ではないのか。この質問に対しての答えは「分からない。」というものであった。「では、どこに訊けばよいのか。」とたずねても「分かりません。」と言う答え。

4月17日にGIGAZINEの編集長が茨木市にあるK信用金庫の本社に赴いて融資担当の部長代理なる人に事の顛末を話したのである。すると、2日後の4月19日に登記簿には「抵当権の放棄」と変更されていたのである。この事も訪ねてみたが、部長代理は「教えられたことを受けて・・」と言う返事であった。

「個人情報なので。」という理由でひたすら「答えられません。」、個別の質問には「分かりません。」と言う返事には、なにか怪しげな疑問というものが湧いてくる。K信用金庫は、反社の誓約書にサインできないと言い張った企業との取引を無かったことにしたかったのか、そして、これ以上この事実に触れてほしくなかったのか・・・とあれこれ邪推してしまう。事の顛末をGIGAZINEの記事にされるなんて事は絶対避けたいという一心での対応だと考えてももう少し言いようがあっても良かったのではないかと不満が残る。なにしろ、建物の所有者は未確定の地権者であるかもわからないのだから無関係という訳にはいかないのである。


抵当権とか債権とかという話には疎い私のこと、NET検索しても何がなんやらよくわからない。単細胞的な私の頭では、抵当権を放棄してもらった日新プランニングは融資してもらったお金お返す必要がなかったと思うのであるが、もしそうなら、日新プランニングは丸儲けということになるのではないか。抵当権の土地の上にはまだ話し合いが成立していない家があるという事実を確かめもせず融資した信用金庫側に落ち度があるのか、その事実を隠していた日新プランニングの事実隠蔽の責任かということで揉めたであろうが、フロント企業っぽい会社とブランドイメージを大切にする金融機関とでは、勝負にならなかったのではないか。居直ることなんて朝飯前の企業と建前重視の信用金庫の対決の結果が「抵当権放棄」という結果だったのではないかと憶測している。

明日は法務局へ行って訊ねてみることにする。