エムズジャパンのK氏は、GIGAZINEの編集長が見せようとした登記簿の原本を見るまいとして奪い取ってコンクリートの床に叩きつけた。その登記簿は汚れたが役に立たないと言うほどではなかった。


しかし、この行為は犯罪スレスレのところまで行っているのである。Wikipediaによれば、
「 私用文書等毀棄罪(刑法第259条)
権利又は義務に関する他人の文書又は電磁的記録を毀棄した者は、5年以下の懲役に処する。」
ということである。毀棄(きき)とは、法律用語では、物の効用を滅失または減少させる一切の行為を指す。


公文書というのは 「公務所が使用する目的で保管する文書のことを言う。 公務員が作成者である公文書に限定されず、私人が作成した私文書も公務所が使用するものであれば含まれる。」
これ以外を私文書という。それ故、今回は、法務局という公務所が作成したものでも個人が使用保管するので私文書となる。


具体的にどういうことかと言うと、Wikipediaによると、
「文書等毀棄罪は「毀棄」を構成要件的行為とする。文書の効用を失わせる一切の行為が含まれる。判例で認められた例として、以下の行為がある。
・文書を丸めてしわくちゃにし、床に投げ捨てる行為。
・公正証書の原本にはられた印紙をはがす行為。
・文書の利用を一時不能にする目的で、隠匿する行為。」

今回の場合は、K氏は、この建物は地主の言う通り地主のものであるといことにして解体工事を進めているのに登記簿を見てしまうとこの建物が誰のものか知ってしまうことになる。知ってしまうと勝手に解体工事をすると違法になってしまう。だから、建物の所有者が登記簿を見せようとしたのでその書類を奪い取ってコンクリートの床に叩きつけたのである。

これって、上の判例に照らし合わせると、」文書の利用を一時不能にする目的で、奪い取って床に投げつけた。」ということになる。


これがその法務局から取ってきた登記簿の原本である。土足で歩くコンクリートの床に叩きつけただけではちょっと弱いかな。只読ませる行為を妨害してのことであるので、やはり犯罪にはならないのかな。


これぐらいしわくちゃだと犯罪になるのかな。


破ってしわくちゃにしていたなら完璧に犯罪なのだろう。

以前、どこぞの不埒な人が、交通違反切符を切られて警官の前でそれを丸めて飲み込んだという事件があったが、これも立派な文書等毀棄罪に相当する。

世の中にはいろんな犯罪があるものだ。