白バイを先頭に啓発運動に出発するパトカーと広報車=10日午前10時半、石川県庁前
11日から始まる春の全国交通安全運動を前に、石川県庁前で10日、啓発活動に当たる団体の出発式が行われ、県や各市町の職員ら約200人が事故抑止への決意を新たにした。大津市で8日に保育園児2人が亡くなる事故が起きたことを受け、20日までの期間中は子どもを守る取り組みが強化される。各市町・団体は事故ゼロを願って多彩なキャンペーンを繰り広げ、地域の安全対策に不備がないかについても確かめる。
県庁前で行われた出発式では、谷本正憲知事が大津市での死傷事故に触れ、「痛ましい事故が続出している。交通ルールやマナーを守ることを互いに徹底する機会にしたい」と運動の推進を呼び掛けた。ミス百万石の小笠原好美さんと坂井典子さんが運動への協力を求めた。
河原淳平県警本部長は「関係機関と密に連携し、真に効果が上がるようにしたい」と述べ、高名雅弘中能登町参事兼総務課長が交通安全宣言した。県警音楽隊の演奏に続き、白バイの先導で各市町の広報車約20台が出発した。
式後、金沢市の香林坊アトリオ前で街頭啓発活動が行われた。交通安全運動の期間中は、子どもと高齢者の安全な通行の確保と、高齢運転者の交通事故防止、自転車の安全利用の推進などを重点としたキャンペーンが行われる。
今年の県内の交通事故発生件数は9日現在、前年同期に比べて6件減の856件、負傷者数は10人増の1012人、死者数は4人減の8人でうち7人が高齢者となっている。