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【藤井かすみの体感して ゴルフ上達ドリル】

ドリル(5)スイングする時の体と手の関係を知りましょう

2019年5月9日 紙面から

 今週は体と手の関係を知るために、フィニッシュで両手を頭の真上に振り上げるドリルです。「えっ、こんなんでいいの?」とバカにしないでください。しっかりとボールをつかまえられるようになりますよ。さあ、やってみてください。 (取材、構成・児玉光雄)

自然と軸回転に

 フィニッシュで両手を体の正面に上げるドリルは、文章ではなかなか説明しにくいので写真を見てください。つまり、左サイドではなく、頭の上部にフィニッシュするのです。剣道で、上段から振り下ろすような形になります。

 「えっ、こんなの!?」と思われるかもしれません。それに、ゴルフ練習場でやると周囲の方から変な人って思われるかもしれませんよね。だけど、この練習法は体と手の関係を体感するにはものすごくいい練習なんですよ。

 頭の上に振り上げることで、自然に体が軸回転になります。同時に、ヘッドの走りがよくなるのでボールのつかまりがよくなります。信じられないかもしれませんが、とにかくやってみてください。ヘッドの走りがよくなりますから、自然と弾道はドロー気味になります。ボールをつかまえられている証拠です。

写真

球右足寄りでも

 100を切れない原因の多くは、クラブヘッドが下から入ってダフってしまうか、体が流れて軸回転ができないことです。体が左右にぶれているわけですから、クラブヘッドでしっかりボールをフェースで捉えることができません。だから、かすったようなボールだけでなく、曲がってしまうのです。

 スイング時の手は遅れて出てくるものなのですが、そのまま遅れたままではボールを捉えきれません。しっかりターンすることが肝心なのですが、わかってはいても、これがなかなか難しいのです。

 やってもらえるとわかると思いますが、腕が先にいってハンドファーストみたいになると、ターンしにくくなってスライスになります。ボールがスライスしているうちはまだダメで、ドロー気味に出るようになったら正解だと思ってください。

 ボールを右足寄りにしてもドローが出るようになったら、しっかりボールを捉えて回転で打てている証拠です。一気に上達したことになります。

手は遅れすぎず

 このドリルは、手が遅れすぎずに付いてくる大事なことを、体感で教えてくれるのです。

 上級者の方でも「ボールのつかまりが悪いな」と感じたら、やってみてはいかがでしょうか。スイングの矯正につながりますよ。ゴルフがうまくなるためには、ボールをいかに直接捉えて振り切れるか。それが、飛距離だけではなく方向性にもつながっていくことになります。

【かすみのひとりごと】

ぐっすり寝た方が成績振るわず…元気すぎた20歳代

 2002年のダイキンオーキッドレディスでプロ2勝目を挙げたときの話ですが、興奮していて寝た記憶がありません。ほかにも、一睡もできない夜もありました。でも、若いってすごいですよね。眠いと思っても、しんどいと思ったことはありませんでした。

 そういえば、土曜日の夜にぐっすり眠れた時の方が、最終日の成績が悪かったように思います。

 20歳代の頃、一緒に行動していた先輩がよく「疲れた」って言うので、「すいません、疲れるって何ですか?」と聞いて笑われたことがあります。

 それぐらい、元気でした(笑)。

 <藤井かすみ(ふじい・かすみ)> 1967(昭和42)年11月30日生まれ、山口県岩国市出身の51歳。身長162センチ。ヴィクトリアゴルフ所属。学生時代はソフトボールの選手で東京女子体育短大のとき日本代表にも選ばれた。23歳からプロを目指し、3度目のプロテスト受験だった95年8月にトップ合格。2001年ベルーナレディースカップでツアー初優勝。02年には3勝を挙げ賞金ランク2位。ツアー通算10勝。師弟関係は岡本綾子。現在は兵庫県でジュニア育成に力を入れている。

取材協力 中日カントリークラブ(三重県鈴鹿市東庄内町1447)(電)059(371)1188

(毎週木曜日の紙面に掲載)

 

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