【大相撲】白鵬、令和最初の本場所休場 右上腕二頭筋断裂2019年5月10日 紙面から 大相撲の東横綱白鵬(34)=本名ムンフバト・ダバジャルガル、モンゴル出身、宮城野部屋=が右上腕負傷により、夏場所(12日初日・両国国技館)を休場することになった。師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)が9日、明言した。同親方によると、右上腕の二頭筋断裂で全治3週間以上。既に日本相撲協会へ診断書を提出したという。 白鵬の休場は14日目から休んだ1月の初場所以来、2場所ぶり12度目。宮城野親方によると、横綱が8日夜に「休場します」と自ら申し出た。同親方は手術の予定はないとし「1カ月程度で治る。昨日の時点で(回復具合は)7割程度と言っていた。(長期休場は)ない」と説明。7月の名古屋場所での復帰を目指し、夏場所中から下半身中心の稽古を再開する方針を示した。 令和最初の本場所は、史上最多42度の優勝を誇る第一人者が不在で、鶴竜の一人横綱となる。白鵬も節目の場所へ強い思い入れを抱いており、宮城野親方は「本人が特に残念がっていた」と胸中を代弁した。 白鵬は全勝で制した3月の春場所千秋楽で右上腕を痛めた。春巡業中の4月には、ぶつかり稽古で胸を出す見通しを聞かれると「他の力士が胸を出した時に筋肉を切ったということを聞いた。そういう話を聞くと怖くてね」とこぼした。さらに、相撲を取る稽古を控えていた今月7日には「ブチッと逆の方(左腕)がいったらと思う。不安はある」と悪いイメージを抱えていた。 横綱審議委員会の元委員長で整形外科医の守屋秀繁氏(千葉大名誉教授)は「筋肉は再生しても筋力を戻すのに時間がかかる。7月(名古屋場所)に間に合うかどうか。基本運動で人一倍汗をかくが、年齢的にも(体の)弱くなってきた部分をカバーできなくなってきているのではないか」と指摘する。けがの多さが顕著になってきた昨年初場所から、9場所で実に6度目の休場。今後への影響が心配される。
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