【サッカー】広島、F組首位で1次リーグ突破 広州恒大に競り勝つ2019年5月9日 紙面から ◇ACL1次リーグ 広島1-0広州恒大サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は8日、各地で1次リーグ(L)第5戦を行い、F組首位の広島はホームで同2位の広州恒大(中国)を1-0で破り、日本勢一番乗りで16強による決勝トーナメント進出を決めた。F組首位突破も確定した。広島は前半15分、左CKにDF佐々木翔(29)が合わせて挙げた先制点を、持ち前の堅守で決勝点に仕立て上げた。E組2位の鹿島は、アウェーで同4位ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)に0-1で敗れ、16強入りは最終節・山東戦(22日・カシマ)に持ち越しとなった。 先発11人の平均年齢24・55歳。前戦の3日・横浜M戦からスタメン6人を入れ替えたヤング広島が格上の広州を打ち砕いた。18歳・東、19歳・大迫、20歳・松本泰、22歳・荒木&森島の若手5人衆が躍動し、城福監督は「若い選手たちが深めた自信はチームの成長につながる」と目尻を下げた。 前半15分、左CKを佐々木がニアで合わせて先制した。「CBが4人いるような守備ライン」(城福監督)という高く、険しい広州の城壁を揺さぶり、仕留めた。分析、プラン通りの痛快な得点劇。ただ、攻撃陣が歓喜する姿を横目に、守護神の大迫は真顔でDF陣を集め、声を掛けていた。 「前半は絶対に失点ゼロで折り返そう」 国内リーグ戦は4戦連続失点中で急失速の3連敗と、持ち前の“防波堤”に危うさがにじんでいた。だから、ハードワーク、危機管理の意識を徹底し続けた。広州の個の強さを前面に押し出したハイボール、クロス攻撃にも動じず、ピンチはほぼゼロ。A代表候補の大迫は「予測していたので、怖くはなかった」とあっけらかんと笑った。 首位突破で5年ぶりの決勝トーナメント進出を決め、城福監督は笑顔で言った。 「ここは最終目標ではない。日本の代表として、より上に行く」-。 (松岡祐司)
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