新人賞で佳作入選した禁断の秘技は『ミステリーの書き方』のほげほげをほげほげ! 『数学文章作法』(基礎編、推敲編)『抱影』
Posted on 2019.04.25 Thu 09:00:56 edit
今回の記事、本当に短い。
目次
新人賞で佳作入選した禁断の秘技 短短短
『ミステリーの書き方』(日本推理作家協会)幻冬舎 短短
上記の補足としての北方謙三『抱影』 短
『数学文章作法』(基礎編、推敲編) 中
参考資料 短
新人賞で佳作入選した禁断の秘技
この動画シリーズがすごい。
(
文体=縛り=自分に課したルール。
動画作成者が新人賞で佳作入選した禁断の秘技が
『ミステリーの書き方』(日本推理作家協会)幻冬舎
にある北方謙三の文体ルールを完全コピーして書くというもの。
盗むのは文体だけ!
プロットもキャラクターもオリジナル。
北方謙三が西洋史を書いたらこうなると下読みの人に評価された。
他の動画で類語辞典の活用とか説明してくれている。
(確かに
禁止単語を作ったり色々制限をかけると思わぬ良い表現ができることがある。
自分でわざと縛るのだ。
『美しい』と『きれい』を使用禁止にすると
美しいの表現と綺麗の表現が生まれる。
文体=縛りによる能力強化と考えれば良い。
和歌は制限がきついからこそ芸術になった。
)
『ミステリーの書き方』(日本推理作家協会)幻冬舎
恩田陸のタイトルのつけかた
タイトル
=①ある程度何かをイメージできる部分
+②分からない部分
(内容に興味がそそられるように)
(文書の特徴を端的に表現できる外せない単語を決めて、
簡潔で分かりやすくなるよう並び替える。
ヤフートピックスは13文字でタイトルをつけているらしい)
北方謙三の文体
・「……」、
「――」、
「体言止め」、
「感嘆符!」、
「『美しい』と『きれい』」の使用禁止
※「疑問符?」は使用可
(おそらく、あまりにも便利または陳腐すぎる表現を禁ずる戒律だろう)
・擬音は基本的に使用禁止。
カタカナではなく平仮名の擬音を使う。
・三行を一行に短縮。観念性を排除。
・"た"は三回は続けない。
「……だった」。/……した。」と来たら、次は「……する。」と変える。
・視点だけの存在を描かない。台詞で場所がわかるようにする。
・難しい漢字は使わない。
読めない漢字もルビふって使うことはめったにやらない。
漢字が続くと字面が悪いので、開く(仮名にする)場合もある。
漢字の不統一の問題が出てくるが、統一する場合としない場合とがある。
・改行のポイントは読むときのリズムと場面転換。
改行を、ある種の漢字だと思えばいい。
(
ゆづき@worldhappyend
2018年8月30日
この前読んだ「ミステリーの書き方」という本で、北方謙三さんが句点や読点は作者の息づかい。って書かれていて、なるほどーって思った。文体の好き嫌いは、句点のリズムもあるからねぇ。
)
・時間の経過をあらわす意味で、一行空けるのはやらない。
視点がまるで違う人間になる場合だけ。
戦場の場面を描くときに、一人の人間の戦闘状態を書いて、
次に違う人間の視点でぽんと書くときには一行空ける。
・形容詞は読者の頭のなかにあり、それを引っ張り出すような文章を書けばいい。
女の仕種や会話からいい女のイメージを与えるのが可能である。
(私の補足。
「きれい」や「美しい」という形容詞を使わずに
読者が「きれいな」または「美しい」と思うであろう仕草、
行動、
会話、
場所の描写などで表現することだと解釈した。
荒木先生は
「表現はヘミングウェイに学べ
説明しようとしてはいけない
行動、自然な会話、しぐさ、いる場所の風景などで説明する。
お手本がヘミングウェイの『殺し屋』で
地の文の説明なしで
セリフだけで二人の男がどういう男たちかわかるようになっている。」という趣旨のことを述べている。
じんのぎん
@ginchannel
2017年1月1日
北方謙三先生と荒木飛呂彦先生が、
ヘミングウェイの同じ作品の同じ場面を引用してるー。
ミステリーの書き方 幻冬社
荒木飛呂彦の漫画術 集英社
「へーやっぱりそこなんだ」町田さわ子脳)
・新人賞に応募してくる作家志望のほとんどは、文体にキレがない。
説明が多い。
削りに削って文章を絞り込み、
本当に濃密に書かなきゃいけないところを思い切り濃密に書けばメリハリが出てくる。
トル作業が一番大切。
(
▼前の写真について。さるとりいばら(吉村龍一)の原稿に朱をいれたのは北方謙三さん。無駄な文章を省く実践編で30秒弱で次々に「トル」を指定してくれた。見事に引き締まった文章、これぞ北方節だ。『ミステリーの書き方』は幻冬舎文庫にも入ってるのでぜひ。文体についての北方論、最高ですよ。
獅子丸
@Cidwarf
2014年6月26日
Q.執筆の中で、絶対しないことは?
●酒を飲まない。<北方謙三>
●セックスシーンは書かない。<北上秋彦>
↑
コイツラ喧嘩すんなwww
『ミステリーの書き方』より
並木朽介
@kyusuke_namiki
2013年6月18日
“文章は書けば書くほど上達する。
私はまず、好きな作家の文章の模倣から始めて、
自分の文体を積み上げていった。
文体とは、その作者独特の個性的な文章である。
作者独自の誤用や誤字も、文体に含まれる”(『ミステリーの書き方』森村誠一編)
)
北方謙三の文体確認のために
Uさんが紹介していた『抱影』を読んだ。
Uさん
”北方謙三の抱影という小説に「キリスト教会に逃げ込めばヤクザは手出しができない!」って書いてあって、
吹き出しそうになった(笑)<
ヤクザよりも教会が強いってことだもん。
それも当然、
金貸しも
奴隷売買も、
昔から教会の許可がいったんだから。
どれだけの強制力だよって話。”
北方謙三『抱影』
” 私はまた、素描(デッサン)をはじめていた。
昂ぶらない。自分を失わない。冷静に、素描の変化を見つめ、それを分析する。
そうやって、自分の心の中と対峙する。
…
かたちから脱けるのに跳ぶのは、一瞬である。
その瞬間だけ、私は、多分、異常な心の状態になっているのだろう。
それから私は、キャンバスに筆を走らせる自分を、俯瞰している。
その状態で、数時間で絵はできあがるのだ。
いまは、まだ素描が、割れた花瓶であることは、誰が見てもわかるだろう。
…
花瓶が、かなり大きく変りはじめたのは、素描をはじめて二週間ほど経ったころだ。
…
素描の木炭を遣う私は、日常の私ではなくなり、
それを見つめているもうひとりの自分がいる、というかたちだった。
物のかたちから、心のかたちへ跳ぶ瞬間に、
私は自覚できる自分ではなくなっている。
それも私なのだ、といまは思っていられる。
跳ぶことを、恐れてはいない。
いかに昇華しようと、物はいつまでも物なのだ。
かたちは、間違いなくある。
かたちのないもののかたち。
そこへ跳ぶのは、非日常でもなく、創造の極限でもなく、
多分、狂気に似たなにかなのだ。
朝、眼醒めると、息絶えていないことを、まず確かめる。
眼醒めれば息絶えていない、というのはまやかしで、
眼醒めたままの死も、あるはずだと思った。
息絶えていなかった自分は、静かに日常の中に入っていく。”
pp.93-95
“描きあがった絵を、私はすぐに裏返しにした。
花瓶が、花瓶ではなくなった。
物象と呼ぶものではなくなった瞬間を、
私はまったく憶えていない。
気づいた時は、白い二十号のキャンバスに、木炭を走らせていた。
…
徹底した写実。
その徹底さ加減には、大きな意味がある。
最後に描こうとしているものを、まずかたちの中に押しこめる、
そういう儀式だと、私は思っていた。”
p.105
”信治は、不法入国とか、ビザの期限切れで、逃げるに逃げられず、
躰を売ることを強要されている中国人や台湾人やフィリピン人の女で、
脱出する意思のある者の手助けをしていた。
つまり、昔ふうに言うと、足抜きである。
もっとも、ひとりでそれをやっているわけではなく、
市街地浄化の市民運動に加わっている、というかたちをとっていた。
市民運動に対して、やくざは手を出そうとしない。
信治が組んでいるのは、悲惨な状態にいる、外国人女性を助ける運動だった。
教会がひとつの拠点になっていて、そこに逃げこめば、やくざは手を出さないという、暗黙のルールはあるようだ。
市民運動は、ただ教会でそういう女性を受け入れる、とうたっているだけだった。
やくざが守りを堅くすれば、そこへ逃げこむ女はほとんどいない、ということになる。
信治はそこに、すでに二十名以上を送りこんでいるという。
市民運動の側としては、それで活発に動いているということになり、
警察や入国管理局に対して意見が通りやすく、警備を受けることもできる。
実際に動いているのは信治だけだとしても、教会と運動は注目を集め、何度か新聞でも取りあげられた。
ほんとうは、信治と、女で商売をしている連中との、際どい勝負であることを、新聞などは見ようとしない。
まっとうな市民と、そして教会が、そういう女を保護しているということが、報道としては価値があるのだ。”
pp.111-112
(その後の記述で、
岩井信治が一人で助ける、人の手は借りない、警察に訴えないかぎり、893は教会の仲間では手を出さない取り決めがあることがわかる。
要は、売春婦を足抜けさせる=893の商品がいなくなる
なので893にとっては都合が悪い。
かといって、こういう不幸な女を少しは助けることをまったく誰かがやらないと、
逆に裏家業がやりにくくなるから、
ガス抜きとして認めていると私は解釈した。
教会の利権にもなっているのだろう。
不幸な女が生まれるシステム自体はまったく揺らがないから賽の河原の石積だ。
岩井は主人公の助けを借りたので、ペナルティとして右腕を切り落とされた。
この小説に教会の人の詳細が登場しないが、
教会>893。
教会の神父か牧師が元893かもね!)
結城浩
『数学文章作法』(基礎編、推敲編)
ちくま学芸文庫
単なるわかりやすい文章術本ではなく
特に推敲篇は情報管理やバックアップ取りなさいとか
レビューの受け方とか
出版までする人用の有用情報も多い。
さすが著者が本を多く出しているだけある。
プログラミング系や数学系の人って文章がめちゃくちゃな人が結構いて
分かりにくいのが著者の日本語力のせいだったりする。
ひどいものになると英語の原著の方がわかりやすかったりする。
つまり本書の著者は実に貴重。
『数学文章作法・基礎編』
・文章を書く一番の目的は
あなたの考えを読者に伝えること。
本書は
読者のことを考える
というたった一つの原則を具体化したものといえる。
読者の何について考える必要があるのか。
少なくとも次の三点。
知識 何を知っているのか
意欲 どれだけ読みたがっているのか
目的 何を求めて読むのか
読者の知識は不変ではなく変化するもの。
ですから、文章を書くときには「順序」を意識しなければなりません。
あなたの考えをどのような順序で読者に提示するか、
これは文章を書く上で本質的な問題です。
「ここまで読み進めてきた読者は何を知っているか」
という観点で順序を意識することが極めて重要。
読者が
「ということは、もしかしたらこんな命題が成り立つのではないか」
と思ったタイミングでその命題を提示し
読者が
「抽象的でわかりにくいから、
簡単な例がほしいな」
と思ったタイミングで例を提示できれば最高。
読者は熱心に読むとはかぎらない。
読者は基本的に飽きっぽく、浮気性であり、
あなたの文章をいつでも止める権利を有している。
読者の意欲を向上させるには変化が一番。
何かを変化させよう。
抽象的な話が続いたなら具体例を出す
具体的な話が続いたなら、まとめを出す
言葉の説明が続いたなら、図・グラフ・表を出す
読者の知識も意欲も変化する。
同じ調子が続くと意欲は減退するが
適度な変化があると意欲は向上する。
なるほど!
と膝を打つような意見があると読者の意欲はたいへん向上する。
なるほど!
といえる題材を適切なタイミングで提示すると良い。
題材に対して読者がどのような反応をするか想像することが大事。
読者の目的
全体像を知る、
個別の事実の詳細を知る、
ある事象に至る理由を知る、
純粋に娯楽など。
目的もまた固定的なものではない。
読者が自分の目的に合致する個所を探しやすくするために目次と索引が重要。
・長い文は改善がしにくい。
読みにくいと感じたら短い文に分ける。
・逆接ではない「が」には特に注意。
「しかし」で置き換えられないので逆接ではない「が」。
この「が」は背景や文脈を提示するためのもの。
これは文を長くする原因となるのでできれば削除。
・事実と意見を意識する
事実 2は素数である
意見 2は小さい数である
事実では誰かの判断は入っておらず第三者が正誤を調べられる。
意見では主張に判断が入っており第三者が正誤を調べられない。
ただし文章中で
10以下の数を「小さい」と呼ぶ
のように定義しているなら
小さい
と言っても事実を述べていることになる。
読者への情報提供を主目的とした文章では
事実と意見の区別が重要。
特に自分の意見を客観的な事実のように書いてはいけない。
(私はこれができない人を信用しない。
なぜなら無自覚な嘘を垂れ流すから)
・ちなみに、「ちなみに」は注意して使いましょう。
「ちなみに」は、話の流れとは少し外れた内容を持ち出すときに使うものです。
少し外れていても、読者の理解を助けたり、読む意欲を増したりするならかまいません。
しかし、文章から読者の意識をそらせたり、文章を長くするだけの「ちなみに」なら不要です。
・引用のルールを守る。
ちょっとしたミスで盗用とみなされてしまうから。
出所を明記。
第三者が引用元へたどり着くための情報を明記。
引用文の著者名、書籍、論文、雑誌名、
発行年、ページ数。
出典範囲を明記
自分の文章に他人の文章を区別なく紛れ込ませてはいけない。
一字一句そのまま写し、改変しないこと。
何らかの都合で書き換える必要があるなら
書き換えたことを明記。
一部を強調したい場合にも
強調は筆者による
のように明記。
主従関係に注意
自分で書いたものが主で
引用は従でないといけない。
・『数学文章作法 基礎編』2章で学んだこと
・内容を読者に伝えるため形式を大切にすること
・文章の各レベルで
何を主張しているのか
を自問すること。
(このように章ごとにまとめがついている)
・自然な順序
過去現在未来
未来現在過去の順。
作業の最初次最後
上中下
左中右
頭胴体足
前後左右
上右下左(右回り)
大きい小さい
小さい大きい
短小
狭い広い
軽重
高低
小規模大規模
多少
・既知から未知へ
最初に既知(読者が知っていること)を簡潔に書く
次に既知と未知が混じっていることを少し詳しく書く
最後に未知のことを詳しく書く
既知のことを提示すると読者は抵抗なく文章に入り込める
くどくならないよう簡潔に。
既知と未知が混じっていることを提示するときは
読者の理解を確認するのが良い方法。
簡単な例を出したり
読者に問いかけたり。
読者は未知の内容を受け入れる準備を整えることができる。
未知を詳しく提示。
易しいから難しいの順序
も既知から未知への応用。
具体から抽象
特殊から一般
個別から一般への順序
逆の順序のほうが良い場合がある。
(説明術)
・新しい用語を使用するときはきちんと定義する必要がある。
なぜならふだん使われていない新しい用語がいきなり文章に登場すると
読者はとまどってしまうから。
定義→使用
の順序で書くのが基本。
どれほど厳密に定義するかは
文章の種類や想定する読者によって大きく異なる。
学術論文では厳密に定義する必要があることが多いが
読み物では必ずしも不要。
むしろ定義を簡略化し
具体例を豊富にしたほうが読者の理解を助けるだろう。
たくさんの用語が出てくる文章では
定義の書き方に工夫が必要。
一つは
用語の定義という節で定義する。
一節に定義を集約してしまう。
読者が確認したいときに用語定義に戻ればよいことになる。
ただし、用語を定義している場所と使用する場所が離れてしまうという欠点もある。
もう一つは
用語を使用する直前で定義する。
ただし用語の定義が長々しいと話の流れが分断されてしまう危険性もある。
折衷案として
用語の使用直前では暫定的に定義し
文章の付録として厳密に定義する方法もある。
厳密に表現すると長くなってしまう場合に
短い用語を使うことがある。
その場合には読者に誤解を与えないようにきちんと伝える必要がある。
必要以上に多くの用語を導入しないのは良いこと。
・長文なら階層を作り階層ごとに順序を整える
各階層のはじめに
概要・方針・要約をぽんと提示しておくのも良い方法。
・パラレリズムとは内容的に対比させるものを形式的にも対比させる技法。
クラスの性質は、フィールドとメソッドで定まる。
フィールドは情報を保存する場所であり
メソッドは情報を処理する方法。
フィールドは変数に似ており、
メソッドは関数に似ている。
・例を作る心がけ
自分の知識をひけらかさない。
この例は読者の理解を助けるかと自問。
良い例は良い理解から生まれる。
良い例が作れないなら自分の理解を疑おう。
数学ガールには
例示は理解の試金石
というスローガンが登場する。
典型的な例
極端な例
あてはまらない例
一般的な例
読者の知識を考慮した例
・二重否定を避ける。
・数式まじりの文章は
数式を「ほげほげ」と書き換えても読めるようになっていなくてはならない。
「ほげほげ」する。
(この意味のかたまりを単純な記号に置き換えるのは
難解な本を読むときにも使える)
・目次と索引と参考文献は読者にとって有益な道具。
論文はいわば過去から連綿と続いている研究成果のツリーに
自分の成果を連結させたものなので
自分の論文がどのような系譜に連なっているかを示すのが参考文献。
参考文献は読者が検証する気になれば検証できるようにするため。
読書案内とするなら
難易度
概要
必要な予備知識
良い点
悪い点
注意点
翻訳の有無などが読者に役出つ。
(この読書案内項目は本の紹介したいなら網羅すべきもの。
良い索引の作り方を書いている本は少ないのでは?)
『数学文章作法 推敲編』
・第2章「推敲の基本」
自分が書いた文章を読み返すときに大切なのは,
自分が書いたという考えをいったん捨てることです.
私はこれを「著者の帽子を捨てる」と表現するのが好きです.
…
あなたの愛着や苦労は,文章の正確さや読みやすさとは無関係です.
…
言い換えると, 自分の目の前にある文章は赤の他人が書いたものだと考えるのです.
そして,何も知らないまままっさらな気持ちになり, 一人の読者として文章を読み返しましょう.
(完全に正確な引用ではないので引用符をつけていない。
ですます調をそのままメモると、
だである調より時間がかかるので
ですます調でメモることはあまりない。
本書がコンマとピリオドかつ横書きの本なのは
著者がプログラミング本と数学小説の作者だから)
・必ず筆記具を持続って読み返す。
間違いを見つけたらすぐに修正したくなるがあまり賢明ではない。
まずは印をつけながら通読することを進める。
・観点を定めて読み返す
誤字脱字
数詞
固有名詞
論旨
図表
索引項目の漏れ
・時間をおく
時刻や場所を変える。
・著者が自分の意図を上手くあらわすためという観点だけでなく
読者が著者の意図をうまく受け取るためという観点で語句を選ぶことにも注意。
・~の一種
~の一つ
は
言及しているものがすべてではない
ことを明確にするのに便利。
・「」などを使うと強調できる。
また、修飾語が多くついた語句を
「一つの語句」として読んでもらえる。
(「日常的な一般語」ではなく専門用語だと示すこともできる)
・注意が必要な語句
基本的には
基本的ではない場合はあるか
基本的にはを削除したら意味が大きく変わるか
を自問する。
ある意味では
どんな意味なのか自問
簡潔に意味が説明できるなら意味を説明する。
など
は列挙した以外のものが確かに存在するときに限って使う。
場合がある
ことがある
と一緒に使うとぼんやりした印象がさらに強まるので注意。
同じ
どのような意味で同じなのか明確にする。
(
万教帰一詭弁について長くなったので参考資料に移動。
)
等しい 数や量が同じ
相似 形が同じ
合同 形と大きさが同じ
平行 直線やベクトルの向きが同じ
同相 同相写像が存在する
同型 同型写像が存在する
AはBである
は悪くはないが
さまざまな意味で用いられるので
意味を明確にしたいなら異なる表現を選んだほうがいいこともある。
二進法の111は7である。
↓
二進法で111と表記する数は十進法なら7と表記する。
・本当に、絶対、必ず、常に
などの強い表現には注意。
・大きい、頻繁に、軽くのような定性的表現は
それが実際にどれほどであるかの判断を読者にゆだねる主観的な表現。
対して
37mの、週に3度、0.1gにのような定量的表現は客観的な表現といえるだろう。
一般の説明文で概要を伝えるときには定性がよい場合もあるし
論文などで客観的な表現を行わなければならないときには定量的表現を使うべき。
・「と」はうっかりすると意味が不明確になる。
入場許可証として使えるのはチケットとカードです
だと両方必要か片方だけでいいかが不明確。
チケットのカードのどちらでも~
なら明確。
・「の」が多すぎると読みにくい。
のを省く
冗長な部分を省く
のを別語に変える
頻繁に使う「○○の○○」に個別の用語を割り当てる。
・本当に強調すべきところを強調する。
強調個所が多すぎないように。
「してはいけない」ばかり強調して
「せよ」の強調を忘れるのも典型的な誤りの一つ。
せっかく作った図だから使ってしまえも典型的な誤りの一つ。
・冗長性を入れて
誤読への耐性をつける。
aはbである。aはcではないことに注意してほしい。
文章全体で一貫した用語を使う
図のキャプションに使う語句と
文章内で使う語句を一致させる
成り立つ例と成り立たない例の両方を入れる
・品質のバランスを整えるためには以下の三つの作戦が有効
まんべんなく読む(ローラー作戦)
観点を変えて繰り返し読む(フェーズ作戦)
修正箇所を念入りに読む(メリハリ作戦)
この三つの作戦を順番にお話しします。
(まず何を説明するか提示して
詳細を改めて述べる説明術)
フェーズ作戦
誤字脱字
用語
図表の参照個所
事実関係
主張の真偽
論理展開
見出し
というように観点を変える。
メリハリ作戦
大量の修正をした際にこの個所の品質が低くなったと意識する。
・レビューアの選択
読者に近い人
専門家
文章に敏感な人
という三種類のレビューアがいるのが望ましい。
締め切りを考えレビュー計画を立てる。
レビューアが多いならレビューア専用ウェブサイトを準備するのが良い方法。
レビュー観点を伝えることが大事。
~に注意、中心に、重点的に読んでほしい。
・締め切り=デッドライン=死線を守る
本当の締め切りより前に
自分の〆切を設定する。
自分の〆切が来た段階で
保険バージョン
=現時点でこれをそのまま提出しても構わない
を作っておくのも良い考え。
コンピュータが壊れるかも。
誤ってファイルを削除してしまうかも。
・効果的な推敲
用語集を作る
文章を検索する。同じ個所を修正しやすい。置換もある。
(一斉置換は思わぬ単語も置換されてしまうことがあるので注意)
自分の文章の癖を見つける。要注意語句一覧を用意し検索して修正。
ファイル管理。定期的にバックアップ=外部にファイルをコピーして保存。
指針としては
いまこのファイルが消えたらどれだけ困る?
と自問すればいい。
バージョン管理を行うソフトやサービスを使うのも一法。
著者はバージョン管理ソフトGitを使っている。
作業ログを書く
日付
作業時刻
作業時間と作業内容
気づいたこと
行なった作業
やり残した作業
自分の文章の癖
見積もった作業量
その妥当性
予定変更
新たに発生した調査すべきこと
・画面と紙で確認。
気になった個所を紙で確認し
改めてファイルを修正するのは二度手間のように感じるかもしれない。
しかし誤りだと思ってすぐに修正したけど
少し先を読んだら誤りではないことに気づく場合がよくある。
画面上だけで推敲するならディスプレイを変える。
作業場所を変えて読む。
外出して読む場合、機密保持の観点で注意が必要。
思わぬところにカメラがあるもの。盗難、忘れ物。
疲れているときに読むと
わかりにくい文章を見つけられる。
わかりにくいと思ったところに印。
変った推敲方法としては
ランダムに読むのがある。長い文章に有効。
・推敲を終えたくなったら
文章の品質を見て判断したか
内容に見合う読みやすさか
最後に全体を通読したか
いつでも修正できると思っていないか
を確認。
推敲を終えたくない心理
著者の場合
自分の文章が批判されるのを恐れたからだった。
推敲を終えるタイミング
読むときのひっかかりがなくなってきたとき
修正してから戻すが多くなってきたとき
加筆したい項目がテーマからずれていることが多くなってきたとき。
推敲では、文章を繰り返し読みます。
推敲が十分にできていないと、読んでいる途中であちこちに「引っかかり」ます。
「引っかかる」というのは、使っている語句、
書かれている事実や論理の進め方などが気になって、内容に集中しにくいという意味です。
しかし、推敲を終えるタイミングが近づくと、そのような「引っかかり」がなくなってスムーズに読め、
内容に集中できるようになります。
読むときの「引っかかり」がなくなってきたことは、
推敲を終えるタイミングの目安となります。
読者が読むときも、同様に引っかかることなく読める可能性が高いからです。
・最終確認では重要項目をチェック
推敲では細かい誤りに目が行きがちで
大きな誤りを見逃す場合がある。
・訂正
訂正記事を掲載
正誤表公開
少しの違いで重大なインパクトを持つウェブページでは
いつどこをどのように修正したかという修正履歴を提示した方がいい場合がある。
隠ぺいしてはいけない。
・推敲チェックリストは省略。
(推敲篇だけは手元に置く方がいいな)
参考資料
(長くなったのでここに移動した。
カルトが学会の定説を攻撃することで
自分らのカルト教義(偽史含む)を布教したりする。
攻撃対象は学会の研究手法、出典の明記などにも及ぶ。
カルト信者のほとんどが「意見≒教義」と
事実をまったく分けずに布教する。
信者のほとんどは「自分の意見」ではなく
「自分の意見だと思い込んでいるが実際は教団の教義のコピペ」を宣教しているので
意見ですらない。
第四エズラにない記述を捏造し
日ユ同祖論を布教するコピー機が多い。
第四エズラの内容は同祖論を否定する内容。
信者は確かめないことを悪用。
シッチンはシュメール語を単語レベルで捏造。
過去記事参照
)
(万教帰一カルトが
~AとBは同じって主張するときに
どのように同じなのか明確にしない。
一神教と多神教は観点を変えれば同じとかね。
八百万の神々とゴッドはどうみても言葉の意味が完全に違うのに同じにはならないので
「神」という言葉の定義には突っ込まない。
出口鬼サブローは
多神教の神々はキリスト教の天使であり
真のゴッドは唯一と言っている。
そりゃあ、多神教の神々をゴッドではなく天使と呼べば
多神教は実は一神教という詭弁が成り立つわな)
)
4月2日
いくら学んでも、学んだ知識を活用しなければ血肉にならない。血肉になってない知識をいくら詰め込んでも、実戦ではたいして力を発揮できない。むしろ読む量を減らして、その分、知識を活用する時間を増やしたほうが、はるかに実力が向上する。
インプットとアウトプットをたくさんしているのに退屈な人は、たいていインプットされた知識を「活用」していない。
文章の書き方の本の例だと、アウトプットは本に書かれていることをまとめた記事を書くこと。
「活用」は本に書かれているテクニックを使って、自分のオリジナルの文章を書くこと。
学んだ知識を活用して、フィードバックをもらって改善するところまでやらないと、たいして成長しない。
「学ぶ → 学んだ知識を活用してなにかする → やった結果にフィードバックを貰う → フィードバックを取り込んで改良したやり方でやる」を繰り返すと成長する。
ふろむだ
文章の書き方の本を読んでおけば、いつか文章を書く時に役立つと思っちゃうのは甘い。あとで文章を書こうとしても、ろくに書けない。血肉になってないから。
文章の書き方の本の正しい読み方は、読みながら、読んだ知識を片端から活用して、自分の文章を書いていくこと。それが血肉になる読み方。
2月16日
「○○理論/戦術/メソッドの通りにやれば、うまくいく」と主張する人の話が、
確証バイアスの生んだ妄言にすぎないのか、それとも、耳を傾けるに値するものなのかは、その人が反例(「○○理論/戦術/メソッドの通りにやって、うまくいかなかった例」)をどれだけきちんと収集・分析しているかで分かる。
たとえば「インフルエンサーのIさんの言う通りにやれば、うまくいく」と主張する人が、単に確証バイアスのせいでそう思い込んじゃっているだけなのかどうかは、「Iさんの言う通りにやって、うまくいかなかった人の例」をどれだけ収集・分析しているか、聞いてみればいい。それをしてなきゃ、ただの妄言
3月15日
大量の雑用を、Google Apps ScriptとGreasemonkeyで自動化しようとしているのだが、
どうしてもできないところがあり、それをRPAで自動化しようとしたら、GASでもグリモンでも自動化出来ないものはRPAでも自動化出来ないという当たり前のことが判明。やっぱRPA、クソだわ(俺にとっては)。
クラブの運営作業で、入会者へのメールの送り漏れのある人のリストアップ、
3日以上返信のない人のリストアップ、アカウント発行漏れなどをスクリプト書いてやっているのだが、もしかしてプログラム書けない人って運営業務を全部手作業と目視チェックでやってるわけ?地獄だな。プログラマでよかったわ
3月10日
短期間に急成長するのは若者だけじゃなくて、40過ぎのおっさんでも急成長することはある。
急成長するのに一番重要なのは、年齢でも気力体力でも時間でもなく、自分を急成長させるポジションを獲得することだ。おっさんの場合、自らポジションを創り出すことで急成長するのが必勝パターンだ。
3月16日
「誰でも簡単に、サクッと読める短い記事を書ける方法」を教えてほしいというニーズが、予想外にあって驚いた。そんなん、誰でも呼吸をするように簡単にできると思い込んでいた。これは、俺のスキルやったんや。。。おそらく人間は、自分が呼吸するようにできるスキルをスキルだと自覚できないんだ。
「この手順で書けば、かなり高い確率で面白い文章が書ける」という秘伝の強烈なレシピを面白文章力クラブのデフォルト設定にしたら、「文章自体、あまり書いたことがない」という人がおいてけぼりになった感があるので、誰にでも簡単にちょっとずつ文章を面白くしていけるレシピを追加した。
3月20日
話が面白い人:抽象的なイメージが思い浮かぶ → 大量の具体的な内容を考える → その中から本質的な部分を見極める → 「具体的かつ本質的」な、簡潔な言葉でそれを表現する。
話がつまらない人:抽象的なイメージが思い浮かぶ → それを抽象的な言葉で簡潔に表現する。(具体的な内容は考えてない)
4月7日
石器時代の方が、現在の日本人よりも労働時間が短く、仕事は楽しく、将来の心配はなかった(将来を予測できないから)。今よりも幸せに生きられた人は多かったろう。ただ、すごく死にやすく、大半は大人になる前に死んだ。どちらの時代に生まれた方が良かったとかは簡単には言えない。
”立場の弱い人間が、自分の意見を押し通すには、以下の8つのポイントを抑えると効果的です。
(1)自分の意見を正面から主張しない。
自分の意見は表に出さず、裏に手を回して、自分の意見が通るように政治工作する。
(2)正しい判断ができない人間の多数決で物事を決めない。
今回の例だと、「窓を開けた状態」と「窓を閉めた状態」の両方を経験していない人々で多数決をとったら、
誤った判断がなされるリスクがあった。
(3)情報収集する。
(4)表面的な情報を懐疑し、深掘りして、情報の解像度を上げる。
(5)集団内による意思決定がどのようになされているか、意思決定メカニズムを高い解像度で把握する。
(6)複数の方向から、圧力をかける。
今回の例でいくと、「女湯は窓が閉まっている」という圧力。
「花粉症の人のために、窓を閉める必要がある」という圧力。
(7)多くの人が見ているところで、政治的決着をつける。
対立している相手と1対1で言い争っても、不毛な水掛け論になるだけ。
大勢の人が見ているところで、
その場の全員に自分の意見を認めさせると、対立している相手は、反対できなくなる。
(8)勝負に出るときは、ド派手な花火を打ち上げ、多くの人の注意を自分に引きつけ、主導権を握る。
今回のケースだと花粉ブロッカー。
※この技だけは、リスクを伴うので、センスのない人はやらないほうがいいです。”
ゆっくりが論文の書き方を教えるよシリーズ
http://www.nicovideo.jp/mylist/36220136
お読みくださり感謝!
目次
新人賞で佳作入選した禁断の秘技 短短短
『ミステリーの書き方』(日本推理作家協会)幻冬舎 短短
上記の補足としての北方謙三『抱影』 短
『数学文章作法』(基礎編、推敲編) 中
参考資料 短
新人賞で佳作入選した禁断の秘技
この動画シリーズがすごい。
(
文体=縛り=自分に課したルール。
動画作成者が新人賞で佳作入選した禁断の秘技が
『ミステリーの書き方』(日本推理作家協会)幻冬舎
にある北方謙三の文体ルールを完全コピーして書くというもの。
盗むのは文体だけ!
プロットもキャラクターもオリジナル。
北方謙三が西洋史を書いたらこうなると下読みの人に評価された。
他の動画で類語辞典の活用とか説明してくれている。
(確かに
禁止単語を作ったり色々制限をかけると思わぬ良い表現ができることがある。
自分でわざと縛るのだ。
『美しい』と『きれい』を使用禁止にすると
美しいの表現と綺麗の表現が生まれる。
文体=縛りによる能力強化と考えれば良い。
和歌は制限がきついからこそ芸術になった。
)
『ミステリーの書き方』(日本推理作家協会)幻冬舎
恩田陸のタイトルのつけかた
タイトル
=①ある程度何かをイメージできる部分
+②分からない部分
(内容に興味がそそられるように)
(文書の特徴を端的に表現できる外せない単語を決めて、
簡潔で分かりやすくなるよう並び替える。
ヤフートピックスは13文字でタイトルをつけているらしい)
北方謙三の文体
・「……」、
「――」、
「体言止め」、
「感嘆符!」、
「『美しい』と『きれい』」の使用禁止
※「疑問符?」は使用可
(おそらく、あまりにも便利または陳腐すぎる表現を禁ずる戒律だろう)
・擬音は基本的に使用禁止。
カタカナではなく平仮名の擬音を使う。
・三行を一行に短縮。観念性を排除。
・"た"は三回は続けない。
「……だった」。/……した。」と来たら、次は「……する。」と変える。
・視点だけの存在を描かない。台詞で場所がわかるようにする。
・難しい漢字は使わない。
読めない漢字もルビふって使うことはめったにやらない。
漢字が続くと字面が悪いので、開く(仮名にする)場合もある。
漢字の不統一の問題が出てくるが、統一する場合としない場合とがある。
・改行のポイントは読むときのリズムと場面転換。
改行を、ある種の漢字だと思えばいい。
(
ゆづき@worldhappyend
2018年8月30日
この前読んだ「ミステリーの書き方」という本で、北方謙三さんが句点や読点は作者の息づかい。って書かれていて、なるほどーって思った。文体の好き嫌いは、句点のリズムもあるからねぇ。
)
・時間の経過をあらわす意味で、一行空けるのはやらない。
視点がまるで違う人間になる場合だけ。
戦場の場面を描くときに、一人の人間の戦闘状態を書いて、
次に違う人間の視点でぽんと書くときには一行空ける。
・形容詞は読者の頭のなかにあり、それを引っ張り出すような文章を書けばいい。
女の仕種や会話からいい女のイメージを与えるのが可能である。
(私の補足。
「きれい」や「美しい」という形容詞を使わずに
読者が「きれいな」または「美しい」と思うであろう仕草、
行動、
会話、
場所の描写などで表現することだと解釈した。
荒木先生は
「表現はヘミングウェイに学べ
説明しようとしてはいけない
行動、自然な会話、しぐさ、いる場所の風景などで説明する。
お手本がヘミングウェイの『殺し屋』で
地の文の説明なしで
セリフだけで二人の男がどういう男たちかわかるようになっている。」という趣旨のことを述べている。
じんのぎん
@ginchannel
2017年1月1日
北方謙三先生と荒木飛呂彦先生が、
ヘミングウェイの同じ作品の同じ場面を引用してるー。
ミステリーの書き方 幻冬社
荒木飛呂彦の漫画術 集英社
「へーやっぱりそこなんだ」町田さわ子脳)
・新人賞に応募してくる作家志望のほとんどは、文体にキレがない。
説明が多い。
削りに削って文章を絞り込み、
本当に濃密に書かなきゃいけないところを思い切り濃密に書けばメリハリが出てくる。
トル作業が一番大切。
(
▼前の写真について。さるとりいばら(吉村龍一)の原稿に朱をいれたのは北方謙三さん。無駄な文章を省く実践編で30秒弱で次々に「トル」を指定してくれた。見事に引き締まった文章、これぞ北方節だ。『ミステリーの書き方』は幻冬舎文庫にも入ってるのでぜひ。文体についての北方論、最高ですよ。
獅子丸
@Cidwarf
2014年6月26日
Q.執筆の中で、絶対しないことは?
●酒を飲まない。<北方謙三>
●セックスシーンは書かない。<北上秋彦>
↑
コイツラ喧嘩すんなwww
『ミステリーの書き方』より
並木朽介
@kyusuke_namiki
2013年6月18日
“文章は書けば書くほど上達する。
私はまず、好きな作家の文章の模倣から始めて、
自分の文体を積み上げていった。
文体とは、その作者独特の個性的な文章である。
作者独自の誤用や誤字も、文体に含まれる”(『ミステリーの書き方』森村誠一編)
)
北方謙三の文体確認のために
Uさんが紹介していた『抱影』を読んだ。
Uさん
”北方謙三の抱影という小説に「キリスト教会に逃げ込めばヤクザは手出しができない!」って書いてあって、
吹き出しそうになった(笑)<
ヤクザよりも教会が強いってことだもん。
それも当然、
金貸しも
奴隷売買も、
昔から教会の許可がいったんだから。
どれだけの強制力だよって話。”
北方謙三『抱影』
” 私はまた、素描(デッサン)をはじめていた。
昂ぶらない。自分を失わない。冷静に、素描の変化を見つめ、それを分析する。
そうやって、自分の心の中と対峙する。
…
かたちから脱けるのに跳ぶのは、一瞬である。
その瞬間だけ、私は、多分、異常な心の状態になっているのだろう。
それから私は、キャンバスに筆を走らせる自分を、俯瞰している。
その状態で、数時間で絵はできあがるのだ。
いまは、まだ素描が、割れた花瓶であることは、誰が見てもわかるだろう。
…
花瓶が、かなり大きく変りはじめたのは、素描をはじめて二週間ほど経ったころだ。
…
素描の木炭を遣う私は、日常の私ではなくなり、
それを見つめているもうひとりの自分がいる、というかたちだった。
物のかたちから、心のかたちへ跳ぶ瞬間に、
私は自覚できる自分ではなくなっている。
それも私なのだ、といまは思っていられる。
跳ぶことを、恐れてはいない。
いかに昇華しようと、物はいつまでも物なのだ。
かたちは、間違いなくある。
かたちのないもののかたち。
そこへ跳ぶのは、非日常でもなく、創造の極限でもなく、
多分、狂気に似たなにかなのだ。
朝、眼醒めると、息絶えていないことを、まず確かめる。
眼醒めれば息絶えていない、というのはまやかしで、
眼醒めたままの死も、あるはずだと思った。
息絶えていなかった自分は、静かに日常の中に入っていく。”
pp.93-95
“描きあがった絵を、私はすぐに裏返しにした。
花瓶が、花瓶ではなくなった。
物象と呼ぶものではなくなった瞬間を、
私はまったく憶えていない。
気づいた時は、白い二十号のキャンバスに、木炭を走らせていた。
…
徹底した写実。
その徹底さ加減には、大きな意味がある。
最後に描こうとしているものを、まずかたちの中に押しこめる、
そういう儀式だと、私は思っていた。”
p.105
”信治は、不法入国とか、ビザの期限切れで、逃げるに逃げられず、
躰を売ることを強要されている中国人や台湾人やフィリピン人の女で、
脱出する意思のある者の手助けをしていた。
つまり、昔ふうに言うと、足抜きである。
もっとも、ひとりでそれをやっているわけではなく、
市街地浄化の市民運動に加わっている、というかたちをとっていた。
市民運動に対して、やくざは手を出そうとしない。
信治が組んでいるのは、悲惨な状態にいる、外国人女性を助ける運動だった。
教会がひとつの拠点になっていて、そこに逃げこめば、やくざは手を出さないという、暗黙のルールはあるようだ。
市民運動は、ただ教会でそういう女性を受け入れる、とうたっているだけだった。
やくざが守りを堅くすれば、そこへ逃げこむ女はほとんどいない、ということになる。
信治はそこに、すでに二十名以上を送りこんでいるという。
市民運動の側としては、それで活発に動いているということになり、
警察や入国管理局に対して意見が通りやすく、警備を受けることもできる。
実際に動いているのは信治だけだとしても、教会と運動は注目を集め、何度か新聞でも取りあげられた。
ほんとうは、信治と、女で商売をしている連中との、際どい勝負であることを、新聞などは見ようとしない。
まっとうな市民と、そして教会が、そういう女を保護しているということが、報道としては価値があるのだ。”
pp.111-112
(その後の記述で、
岩井信治が一人で助ける、人の手は借りない、警察に訴えないかぎり、893は教会の仲間では手を出さない取り決めがあることがわかる。
要は、売春婦を足抜けさせる=893の商品がいなくなる
なので893にとっては都合が悪い。
かといって、こういう不幸な女を少しは助けることをまったく誰かがやらないと、
逆に裏家業がやりにくくなるから、
ガス抜きとして認めていると私は解釈した。
教会の利権にもなっているのだろう。
不幸な女が生まれるシステム自体はまったく揺らがないから賽の河原の石積だ。
岩井は主人公の助けを借りたので、ペナルティとして右腕を切り落とされた。
この小説に教会の人の詳細が登場しないが、
教会>893。
教会の神父か牧師が元893かもね!)
結城浩
『数学文章作法』(基礎編、推敲編)
ちくま学芸文庫
単なるわかりやすい文章術本ではなく
特に推敲篇は情報管理やバックアップ取りなさいとか
レビューの受け方とか
出版までする人用の有用情報も多い。
さすが著者が本を多く出しているだけある。
プログラミング系や数学系の人って文章がめちゃくちゃな人が結構いて
分かりにくいのが著者の日本語力のせいだったりする。
ひどいものになると英語の原著の方がわかりやすかったりする。
つまり本書の著者は実に貴重。
『数学文章作法・基礎編』
・文章を書く一番の目的は
あなたの考えを読者に伝えること。
本書は
読者のことを考える
というたった一つの原則を具体化したものといえる。
読者の何について考える必要があるのか。
少なくとも次の三点。
知識 何を知っているのか
意欲 どれだけ読みたがっているのか
目的 何を求めて読むのか
読者の知識は不変ではなく変化するもの。
ですから、文章を書くときには「順序」を意識しなければなりません。
あなたの考えをどのような順序で読者に提示するか、
これは文章を書く上で本質的な問題です。
「ここまで読み進めてきた読者は何を知っているか」
という観点で順序を意識することが極めて重要。
読者が
「ということは、もしかしたらこんな命題が成り立つのではないか」
と思ったタイミングでその命題を提示し
読者が
「抽象的でわかりにくいから、
簡単な例がほしいな」
と思ったタイミングで例を提示できれば最高。
読者は熱心に読むとはかぎらない。
読者は基本的に飽きっぽく、浮気性であり、
あなたの文章をいつでも止める権利を有している。
読者の意欲を向上させるには変化が一番。
何かを変化させよう。
抽象的な話が続いたなら具体例を出す
具体的な話が続いたなら、まとめを出す
言葉の説明が続いたなら、図・グラフ・表を出す
読者の知識も意欲も変化する。
同じ調子が続くと意欲は減退するが
適度な変化があると意欲は向上する。
なるほど!
と膝を打つような意見があると読者の意欲はたいへん向上する。
なるほど!
といえる題材を適切なタイミングで提示すると良い。
題材に対して読者がどのような反応をするか想像することが大事。
読者の目的
全体像を知る、
個別の事実の詳細を知る、
ある事象に至る理由を知る、
純粋に娯楽など。
目的もまた固定的なものではない。
読者が自分の目的に合致する個所を探しやすくするために目次と索引が重要。
・長い文は改善がしにくい。
読みにくいと感じたら短い文に分ける。
・逆接ではない「が」には特に注意。
「しかし」で置き換えられないので逆接ではない「が」。
この「が」は背景や文脈を提示するためのもの。
これは文を長くする原因となるのでできれば削除。
・事実と意見を意識する
事実 2は素数である
意見 2は小さい数である
事実では誰かの判断は入っておらず第三者が正誤を調べられる。
意見では主張に判断が入っており第三者が正誤を調べられない。
ただし文章中で
10以下の数を「小さい」と呼ぶ
のように定義しているなら
小さい
と言っても事実を述べていることになる。
読者への情報提供を主目的とした文章では
事実と意見の区別が重要。
特に自分の意見を客観的な事実のように書いてはいけない。
(私はこれができない人を信用しない。
なぜなら無自覚な嘘を垂れ流すから)
・ちなみに、「ちなみに」は注意して使いましょう。
「ちなみに」は、話の流れとは少し外れた内容を持ち出すときに使うものです。
少し外れていても、読者の理解を助けたり、読む意欲を増したりするならかまいません。
しかし、文章から読者の意識をそらせたり、文章を長くするだけの「ちなみに」なら不要です。
・引用のルールを守る。
ちょっとしたミスで盗用とみなされてしまうから。
出所を明記。
第三者が引用元へたどり着くための情報を明記。
引用文の著者名、書籍、論文、雑誌名、
発行年、ページ数。
出典範囲を明記
自分の文章に他人の文章を区別なく紛れ込ませてはいけない。
一字一句そのまま写し、改変しないこと。
何らかの都合で書き換える必要があるなら
書き換えたことを明記。
一部を強調したい場合にも
強調は筆者による
のように明記。
主従関係に注意
自分で書いたものが主で
引用は従でないといけない。
・『数学文章作法 基礎編』2章で学んだこと
・内容を読者に伝えるため形式を大切にすること
・文章の各レベルで
何を主張しているのか
を自問すること。
(このように章ごとにまとめがついている)
・自然な順序
過去現在未来
未来現在過去の順。
作業の最初次最後
上中下
左中右
頭胴体足
前後左右
上右下左(右回り)
大きい小さい
小さい大きい
短小
狭い広い
軽重
高低
小規模大規模
多少
・既知から未知へ
最初に既知(読者が知っていること)を簡潔に書く
次に既知と未知が混じっていることを少し詳しく書く
最後に未知のことを詳しく書く
既知のことを提示すると読者は抵抗なく文章に入り込める
くどくならないよう簡潔に。
既知と未知が混じっていることを提示するときは
読者の理解を確認するのが良い方法。
簡単な例を出したり
読者に問いかけたり。
読者は未知の内容を受け入れる準備を整えることができる。
未知を詳しく提示。
易しいから難しいの順序
も既知から未知への応用。
具体から抽象
特殊から一般
個別から一般への順序
逆の順序のほうが良い場合がある。
(説明術)
・新しい用語を使用するときはきちんと定義する必要がある。
なぜならふだん使われていない新しい用語がいきなり文章に登場すると
読者はとまどってしまうから。
定義→使用
の順序で書くのが基本。
どれほど厳密に定義するかは
文章の種類や想定する読者によって大きく異なる。
学術論文では厳密に定義する必要があることが多いが
読み物では必ずしも不要。
むしろ定義を簡略化し
具体例を豊富にしたほうが読者の理解を助けるだろう。
たくさんの用語が出てくる文章では
定義の書き方に工夫が必要。
一つは
用語の定義という節で定義する。
一節に定義を集約してしまう。
読者が確認したいときに用語定義に戻ればよいことになる。
ただし、用語を定義している場所と使用する場所が離れてしまうという欠点もある。
もう一つは
用語を使用する直前で定義する。
ただし用語の定義が長々しいと話の流れが分断されてしまう危険性もある。
折衷案として
用語の使用直前では暫定的に定義し
文章の付録として厳密に定義する方法もある。
厳密に表現すると長くなってしまう場合に
短い用語を使うことがある。
その場合には読者に誤解を与えないようにきちんと伝える必要がある。
必要以上に多くの用語を導入しないのは良いこと。
・長文なら階層を作り階層ごとに順序を整える
各階層のはじめに
概要・方針・要約をぽんと提示しておくのも良い方法。
・パラレリズムとは内容的に対比させるものを形式的にも対比させる技法。
クラスの性質は、フィールドとメソッドで定まる。
フィールドは情報を保存する場所であり
メソッドは情報を処理する方法。
フィールドは変数に似ており、
メソッドは関数に似ている。
・例を作る心がけ
自分の知識をひけらかさない。
この例は読者の理解を助けるかと自問。
良い例は良い理解から生まれる。
良い例が作れないなら自分の理解を疑おう。
数学ガールには
例示は理解の試金石
というスローガンが登場する。
典型的な例
極端な例
あてはまらない例
一般的な例
読者の知識を考慮した例
・二重否定を避ける。
・数式まじりの文章は
数式を「ほげほげ」と書き換えても読めるようになっていなくてはならない。
「ほげほげ」する。
(この意味のかたまりを単純な記号に置き換えるのは
難解な本を読むときにも使える)
・目次と索引と参考文献は読者にとって有益な道具。
論文はいわば過去から連綿と続いている研究成果のツリーに
自分の成果を連結させたものなので
自分の論文がどのような系譜に連なっているかを示すのが参考文献。
参考文献は読者が検証する気になれば検証できるようにするため。
読書案内とするなら
難易度
概要
必要な予備知識
良い点
悪い点
注意点
翻訳の有無などが読者に役出つ。
(この読書案内項目は本の紹介したいなら網羅すべきもの。
良い索引の作り方を書いている本は少ないのでは?)
『数学文章作法 推敲編』
・第2章「推敲の基本」
自分が書いた文章を読み返すときに大切なのは,
自分が書いたという考えをいったん捨てることです.
私はこれを「著者の帽子を捨てる」と表現するのが好きです.
…
あなたの愛着や苦労は,文章の正確さや読みやすさとは無関係です.
…
言い換えると, 自分の目の前にある文章は赤の他人が書いたものだと考えるのです.
そして,何も知らないまままっさらな気持ちになり, 一人の読者として文章を読み返しましょう.
(完全に正確な引用ではないので引用符をつけていない。
ですます調をそのままメモると、
だである調より時間がかかるので
ですます調でメモることはあまりない。
本書がコンマとピリオドかつ横書きの本なのは
著者がプログラミング本と数学小説の作者だから)
・必ず筆記具を持続って読み返す。
間違いを見つけたらすぐに修正したくなるがあまり賢明ではない。
まずは印をつけながら通読することを進める。
・観点を定めて読み返す
誤字脱字
数詞
固有名詞
論旨
図表
索引項目の漏れ
・時間をおく
時刻や場所を変える。
・著者が自分の意図を上手くあらわすためという観点だけでなく
読者が著者の意図をうまく受け取るためという観点で語句を選ぶことにも注意。
・~の一種
~の一つ
は
言及しているものがすべてではない
ことを明確にするのに便利。
・「」などを使うと強調できる。
また、修飾語が多くついた語句を
「一つの語句」として読んでもらえる。
(「日常的な一般語」ではなく専門用語だと示すこともできる)
・注意が必要な語句
基本的には
基本的ではない場合はあるか
基本的にはを削除したら意味が大きく変わるか
を自問する。
ある意味では
どんな意味なのか自問
簡潔に意味が説明できるなら意味を説明する。
など
は列挙した以外のものが確かに存在するときに限って使う。
場合がある
ことがある
と一緒に使うとぼんやりした印象がさらに強まるので注意。
同じ
どのような意味で同じなのか明確にする。
(
万教帰一詭弁について長くなったので参考資料に移動。
)
等しい 数や量が同じ
相似 形が同じ
合同 形と大きさが同じ
平行 直線やベクトルの向きが同じ
同相 同相写像が存在する
同型 同型写像が存在する
AはBである
は悪くはないが
さまざまな意味で用いられるので
意味を明確にしたいなら異なる表現を選んだほうがいいこともある。
二進法の111は7である。
↓
二進法で111と表記する数は十進法なら7と表記する。
・本当に、絶対、必ず、常に
などの強い表現には注意。
・大きい、頻繁に、軽くのような定性的表現は
それが実際にどれほどであるかの判断を読者にゆだねる主観的な表現。
対して
37mの、週に3度、0.1gにのような定量的表現は客観的な表現といえるだろう。
一般の説明文で概要を伝えるときには定性がよい場合もあるし
論文などで客観的な表現を行わなければならないときには定量的表現を使うべき。
・「と」はうっかりすると意味が不明確になる。
入場許可証として使えるのはチケットとカードです
だと両方必要か片方だけでいいかが不明確。
チケットのカードのどちらでも~
なら明確。
・「の」が多すぎると読みにくい。
のを省く
冗長な部分を省く
のを別語に変える
頻繁に使う「○○の○○」に個別の用語を割り当てる。
・本当に強調すべきところを強調する。
強調個所が多すぎないように。
「してはいけない」ばかり強調して
「せよ」の強調を忘れるのも典型的な誤りの一つ。
せっかく作った図だから使ってしまえも典型的な誤りの一つ。
・冗長性を入れて
誤読への耐性をつける。
aはbである。aはcではないことに注意してほしい。
文章全体で一貫した用語を使う
図のキャプションに使う語句と
文章内で使う語句を一致させる
成り立つ例と成り立たない例の両方を入れる
・品質のバランスを整えるためには以下の三つの作戦が有効
まんべんなく読む(ローラー作戦)
観点を変えて繰り返し読む(フェーズ作戦)
修正箇所を念入りに読む(メリハリ作戦)
この三つの作戦を順番にお話しします。
(まず何を説明するか提示して
詳細を改めて述べる説明術)
フェーズ作戦
誤字脱字
用語
図表の参照個所
事実関係
主張の真偽
論理展開
見出し
というように観点を変える。
メリハリ作戦
大量の修正をした際にこの個所の品質が低くなったと意識する。
・レビューアの選択
読者に近い人
専門家
文章に敏感な人
という三種類のレビューアがいるのが望ましい。
締め切りを考えレビュー計画を立てる。
レビューアが多いならレビューア専用ウェブサイトを準備するのが良い方法。
レビュー観点を伝えることが大事。
~に注意、中心に、重点的に読んでほしい。
・締め切り=デッドライン=死線を守る
本当の締め切りより前に
自分の〆切を設定する。
自分の〆切が来た段階で
保険バージョン
=現時点でこれをそのまま提出しても構わない
を作っておくのも良い考え。
コンピュータが壊れるかも。
誤ってファイルを削除してしまうかも。
・効果的な推敲
用語集を作る
文章を検索する。同じ個所を修正しやすい。置換もある。
(一斉置換は思わぬ単語も置換されてしまうことがあるので注意)
自分の文章の癖を見つける。要注意語句一覧を用意し検索して修正。
ファイル管理。定期的にバックアップ=外部にファイルをコピーして保存。
指針としては
いまこのファイルが消えたらどれだけ困る?
と自問すればいい。
バージョン管理を行うソフトやサービスを使うのも一法。
著者はバージョン管理ソフトGitを使っている。
作業ログを書く
日付
作業時刻
作業時間と作業内容
気づいたこと
行なった作業
やり残した作業
自分の文章の癖
見積もった作業量
その妥当性
予定変更
新たに発生した調査すべきこと
・画面と紙で確認。
気になった個所を紙で確認し
改めてファイルを修正するのは二度手間のように感じるかもしれない。
しかし誤りだと思ってすぐに修正したけど
少し先を読んだら誤りではないことに気づく場合がよくある。
画面上だけで推敲するならディスプレイを変える。
作業場所を変えて読む。
外出して読む場合、機密保持の観点で注意が必要。
思わぬところにカメラがあるもの。盗難、忘れ物。
疲れているときに読むと
わかりにくい文章を見つけられる。
わかりにくいと思ったところに印。
変った推敲方法としては
ランダムに読むのがある。長い文章に有効。
・推敲を終えたくなったら
文章の品質を見て判断したか
内容に見合う読みやすさか
最後に全体を通読したか
いつでも修正できると思っていないか
を確認。
推敲を終えたくない心理
著者の場合
自分の文章が批判されるのを恐れたからだった。
推敲を終えるタイミング
読むときのひっかかりがなくなってきたとき
修正してから戻すが多くなってきたとき
加筆したい項目がテーマからずれていることが多くなってきたとき。
推敲では、文章を繰り返し読みます。
推敲が十分にできていないと、読んでいる途中であちこちに「引っかかり」ます。
「引っかかる」というのは、使っている語句、
書かれている事実や論理の進め方などが気になって、内容に集中しにくいという意味です。
しかし、推敲を終えるタイミングが近づくと、そのような「引っかかり」がなくなってスムーズに読め、
内容に集中できるようになります。
読むときの「引っかかり」がなくなってきたことは、
推敲を終えるタイミングの目安となります。
読者が読むときも、同様に引っかかることなく読める可能性が高いからです。
・最終確認では重要項目をチェック
推敲では細かい誤りに目が行きがちで
大きな誤りを見逃す場合がある。
・訂正
訂正記事を掲載
正誤表公開
少しの違いで重大なインパクトを持つウェブページでは
いつどこをどのように修正したかという修正履歴を提示した方がいい場合がある。
隠ぺいしてはいけない。
・推敲チェックリストは省略。
(推敲篇だけは手元に置く方がいいな)
参考資料
(長くなったのでここに移動した。
カルトが学会の定説を攻撃することで
自分らのカルト教義(偽史含む)を布教したりする。
攻撃対象は学会の研究手法、出典の明記などにも及ぶ。
カルト信者のほとんどが「意見≒教義」と
事実をまったく分けずに布教する。
信者のほとんどは「自分の意見」ではなく
「自分の意見だと思い込んでいるが実際は教団の教義のコピペ」を宣教しているので
意見ですらない。
第四エズラにない記述を捏造し
日ユ同祖論を布教するコピー機が多い。
第四エズラの内容は同祖論を否定する内容。
信者は確かめないことを悪用。
シッチンはシュメール語を単語レベルで捏造。
過去記事参照
)
(万教帰一カルトが
~AとBは同じって主張するときに
どのように同じなのか明確にしない。
一神教と多神教は観点を変えれば同じとかね。
八百万の神々とゴッドはどうみても言葉の意味が完全に違うのに同じにはならないので
「神」という言葉の定義には突っ込まない。
出口鬼サブローは
多神教の神々はキリスト教の天使であり
真のゴッドは唯一と言っている。
そりゃあ、多神教の神々をゴッドではなく天使と呼べば
多神教は実は一神教という詭弁が成り立つわな)
)
4月2日
いくら学んでも、学んだ知識を活用しなければ血肉にならない。血肉になってない知識をいくら詰め込んでも、実戦ではたいして力を発揮できない。むしろ読む量を減らして、その分、知識を活用する時間を増やしたほうが、はるかに実力が向上する。
インプットとアウトプットをたくさんしているのに退屈な人は、たいていインプットされた知識を「活用」していない。
文章の書き方の本の例だと、アウトプットは本に書かれていることをまとめた記事を書くこと。
「活用」は本に書かれているテクニックを使って、自分のオリジナルの文章を書くこと。
学んだ知識を活用して、フィードバックをもらって改善するところまでやらないと、たいして成長しない。
「学ぶ → 学んだ知識を活用してなにかする → やった結果にフィードバックを貰う → フィードバックを取り込んで改良したやり方でやる」を繰り返すと成長する。
ふろむだ
文章の書き方の本を読んでおけば、いつか文章を書く時に役立つと思っちゃうのは甘い。あとで文章を書こうとしても、ろくに書けない。血肉になってないから。
文章の書き方の本の正しい読み方は、読みながら、読んだ知識を片端から活用して、自分の文章を書いていくこと。それが血肉になる読み方。
2月16日
「○○理論/戦術/メソッドの通りにやれば、うまくいく」と主張する人の話が、
確証バイアスの生んだ妄言にすぎないのか、それとも、耳を傾けるに値するものなのかは、その人が反例(「○○理論/戦術/メソッドの通りにやって、うまくいかなかった例」)をどれだけきちんと収集・分析しているかで分かる。
たとえば「インフルエンサーのIさんの言う通りにやれば、うまくいく」と主張する人が、単に確証バイアスのせいでそう思い込んじゃっているだけなのかどうかは、「Iさんの言う通りにやって、うまくいかなかった人の例」をどれだけ収集・分析しているか、聞いてみればいい。それをしてなきゃ、ただの妄言
3月15日
大量の雑用を、Google Apps ScriptとGreasemonkeyで自動化しようとしているのだが、
どうしてもできないところがあり、それをRPAで自動化しようとしたら、GASでもグリモンでも自動化出来ないものはRPAでも自動化出来ないという当たり前のことが判明。やっぱRPA、クソだわ(俺にとっては)。
クラブの運営作業で、入会者へのメールの送り漏れのある人のリストアップ、
3日以上返信のない人のリストアップ、アカウント発行漏れなどをスクリプト書いてやっているのだが、もしかしてプログラム書けない人って運営業務を全部手作業と目視チェックでやってるわけ?地獄だな。プログラマでよかったわ
3月10日
短期間に急成長するのは若者だけじゃなくて、40過ぎのおっさんでも急成長することはある。
急成長するのに一番重要なのは、年齢でも気力体力でも時間でもなく、自分を急成長させるポジションを獲得することだ。おっさんの場合、自らポジションを創り出すことで急成長するのが必勝パターンだ。
3月16日
「誰でも簡単に、サクッと読める短い記事を書ける方法」を教えてほしいというニーズが、予想外にあって驚いた。そんなん、誰でも呼吸をするように簡単にできると思い込んでいた。これは、俺のスキルやったんや。。。おそらく人間は、自分が呼吸するようにできるスキルをスキルだと自覚できないんだ。
「この手順で書けば、かなり高い確率で面白い文章が書ける」という秘伝の強烈なレシピを面白文章力クラブのデフォルト設定にしたら、「文章自体、あまり書いたことがない」という人がおいてけぼりになった感があるので、誰にでも簡単にちょっとずつ文章を面白くしていけるレシピを追加した。
3月20日
話が面白い人:抽象的なイメージが思い浮かぶ → 大量の具体的な内容を考える → その中から本質的な部分を見極める → 「具体的かつ本質的」な、簡潔な言葉でそれを表現する。
話がつまらない人:抽象的なイメージが思い浮かぶ → それを抽象的な言葉で簡潔に表現する。(具体的な内容は考えてない)
4月7日
石器時代の方が、現在の日本人よりも労働時間が短く、仕事は楽しく、将来の心配はなかった(将来を予測できないから)。今よりも幸せに生きられた人は多かったろう。ただ、すごく死にやすく、大半は大人になる前に死んだ。どちらの時代に生まれた方が良かったとかは簡単には言えない。
”立場の弱い人間が、自分の意見を押し通すには、以下の8つのポイントを抑えると効果的です。
(1)自分の意見を正面から主張しない。
自分の意見は表に出さず、裏に手を回して、自分の意見が通るように政治工作する。
(2)正しい判断ができない人間の多数決で物事を決めない。
今回の例だと、「窓を開けた状態」と「窓を閉めた状態」の両方を経験していない人々で多数決をとったら、
誤った判断がなされるリスクがあった。
(3)情報収集する。
(4)表面的な情報を懐疑し、深掘りして、情報の解像度を上げる。
(5)集団内による意思決定がどのようになされているか、意思決定メカニズムを高い解像度で把握する。
(6)複数の方向から、圧力をかける。
今回の例でいくと、「女湯は窓が閉まっている」という圧力。
「花粉症の人のために、窓を閉める必要がある」という圧力。
(7)多くの人が見ているところで、政治的決着をつける。
対立している相手と1対1で言い争っても、不毛な水掛け論になるだけ。
大勢の人が見ているところで、
その場の全員に自分の意見を認めさせると、対立している相手は、反対できなくなる。
(8)勝負に出るときは、ド派手な花火を打ち上げ、多くの人の注意を自分に引きつけ、主導権を握る。
今回のケースだと花粉ブロッカー。
※この技だけは、リスクを伴うので、センスのない人はやらないほうがいいです。”
ゆっくりが論文の書き方を教えるよシリーズ
http://www.nicovideo.jp/mylist/36220136
お読みくださり感謝!
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