ざっつなオーバーロードIF展開 作:sognathus
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※原作の時間軸的にこの時点ではモモンガと名乗っているので、この話でも表記はそうします。
※性的描写やや有り
NPCが会話をしている。
口元が動いている。
コマンドを用いなくても命令ができる。
数々のイレギュラーに混乱するモモンガであったが、玉座の間でアルベドと二人きりになったところで更にこの状況を確かめる有効な方法を思いついた。
倫理的にあまり乗り気はしなかったが『それ』は今おかれている自分の状況がゲームの世界ではないとより確信ができるものだったので、彼は意を決してアルベドに命令した。
「アルベド、私の傍に」
「はい♪」
モモンガの命令に黄金の瞳を喜色で輝かせたアルベドは即座に応じ、彼が自分を抱き寄せられる位置にまで接近した。
その時モモンガはアルベドから香水のような女性的な甘い匂いを感じ、その事に内心で驚愕する。
(匂いがする?! 確かユグドラシルでは嗅覚の機能はなかったはず。これはいよいよ確かめなければいけないな……)
モモンガは最後に確かめるべき事を改めて強く決意すると無意識に彼女を自分の膝に座らせるように抱き寄せながら言った。
「アルベド」
「あっ♪ モ、モモンガ様っ♪」
自分の腰に回ってきたモモンガの手にアルベドは狂喜する。
勿論抗うことなど決してせず、その素直に自分を引き寄せる力に従ってモモンガの膝に座らせてもらう。
アルベドは今は腰を回って太腿にのっている彼の手を見て自分の中の感情がどんどん昂ぶっていくのを感じた。
(あぁ、そんな。いきなり、いきなりですか? そんな、此処で? でもそれが貴方の御意思であるのならどうして抗えましょうか? どうしてそれに嫌悪などしましょうか? ああモモンガ様……アルベドは、アルベドは……今、自分に飛び込んでくる幸運の数々に紛うことなき至福を感じております……!)
そんな幸福で荒れ狂うアルベドの気持ちなど露知らず抱き寄せた彼女にモモンガは続けて言う。
「胸を触らせてくれ」
「?! は、はい! どうぞお好きに!!」
元々露出が多くて胸元どころか肩まで開けていた服だったが、アルベドは事もあろうにそんな服の胸元を自らずり下げ乳房を完全に露出させた。
正直この時点でゲームの中では決して行えない18禁行為ができる事が確認できていたのだが、モモンガはアルベドの予想外の行動に完全に動揺して冷静さを保つのに酷く苦労した。
(ええ?! ふ、服が……というより裸の胸ぇ?! ……確かユグドラシルでは、例えば自分の股間を触ろうとしたらそれはできなかった気がする。いや、触ってもそこにあるべき『モノ』とその感触が無かった、だったかな?)
女性の胸も同様だ。
確かギルド内や他の女性プレイヤーからは触れるけどまるで安っぽいドールを触ってるような感触でただ無機質に固いだけだと聞いたような気がする。
だからと言って流石にそれを実際に自分にも確かめさせてくれ、俺の股間も触っていいからなどとお願いすることは無かったが。
というよりそこまでの行為は何らかの妨害機能が働いて恐らくできなかっただろう。
だが今、それらを全て覆す事態が自分の目の前で起こっていた。
(……ここまで来るともう確かめる必要はないけど……)
モモンガが悩んでいるフリをしながらチラリと豊満で凄まじい魅力を放っていたアルベドの裸の胸に視線を向ける。
地肌の色通りに白い胸はやはり大きかったが、だからといって下品さを感じさせる事は無く、美の化身という表現に相応しい魅力を依然として放っていた。
彼女を創造したタブラ・スマラグディナがどれだけ設定に入魂していたかがモモンガにはよく解った。
(下着の状態からスタイルを決めるのが限界だったキャラデザを、あの長くて手の込んだ設定が補強してる感じかな? 女性NPCは大体美人だけど、中身までこうも完成度が高いのは流石はタブラさんと言ったところか)
ゲームのキャラ(アンデッド)の姿になっていた所為か性欲は驚くほど感じなかったが、それでも心の奥に滾る男としての欲と好奇心に背中を押される形でモモンガは身体の何処からともなく息を一つ大きく吐き出すと、慎重な手付きでそれに触れた。
「ああっ♪」
アルベドの恍惚に満ちた表情と嬌声が玉座の間に木霊する。
彼女の羽は刺激と感激に小刻みに震え、そこから発せられる声が官能的な嬌声に変質するのはあっという間だった。
(柔らかい……ていうか寧ろ重い? これは……こういうものなのか)
最初は徐に優しく鷲掴みにしたが、そこから乳房を救うように下から持ち上げ、その圧倒的な質量と感触にモモンガは別の意味で感慨深い気持ちになった。
(そうか、女性の胸はただ柔らかいものだと思っていたけど、大きいとしっかりこうして重みもあるんだな……あっ)
モモンガはつい夢中になってアルベドの胸を揉みしだいている自分に気付いて我に返り、申し訳ないとばかりに彼女の胸から手を離した。
「す、すまん。つ、つい……」
「あっ……そ、そんな。モモンガ様が謝罪されるようなことなど一切ございません! 寧ろ心ゆくまで、私で宜しければ!」
「あ、うん……」
もっと触ってと言わんばかりに身を乗り出して自分で自分の胸を持ち上げてモモンガに迫るアルベドにモモンガは気圧される。
しかしもうその場で確認したいことは大方できていたのでそれ以上何をするという考えは彼には浮かばなかった。
「いや、大丈夫だ。確認したことは大方……おい? アルベド?」
要件はこれで終わりと話を締めくくろうとしたモモンガだったが、アルベドは彼の目の前でいそいそと服を脱ぎ始めており、彼は大いに動揺する。
予想外と言えばそうだが、展開的には解らなくもない状況だ。
だがこれ以上はいけない。
何れ命令を下したセバズ・チャンやプレアデス達が戻ってくるだろう。
その時にこの醜態を見られるという事態だけは何とか避けたかった。
「ま、待て。お前、何をしている? ダメだ服を着ろ」
「はっ……はっ……えぇ……はい……。申し訳ございません。私、すっかりこれからモモンガ様に初めてを捧げられると……」
「いや、すまないな。別にそういうつもりではなかった……ん?」
アルベドの一言にモモンガは何かひっかかりを感じた。
(初めて……?)
モモンガはステータス欄を表示するとアルベドの長い設定を改めて読む。
(……んー……設定からはそれっぽい感じはするけど……)
確認し終えたモモンガは目の前の半裸の守護者筆頭に問うた。
「アルベド……お前処女なのか?」
「はい! 勿論で御座います! アルベドは生まれた頃より自身の純血は貴方様に捧げようと決意しおりました!」
「そ、そうか……」
(生まれた頃より? 決意?)
正直大まかな設定からはアルベドが何故そう思うに至ったのかまでは読み解けなかった。
だが一つだけそうなってしまった可能性になら心当たりはあった。
『モモンガを愛している』
(これか)
沈鬱な気持ちになったモモンガは確かめることにした。
(これは絶対に確認しなければならない。安易な行いでもそれがNPCに影響しているかどうかを)
「アルベド、それは……それは私を愛しているからか?」
「その通りで御座います!」
(やっぱりか……)
モモンガは今の異変に遭遇する前に自分が犯してしまった軽率な行いを思い出した。
茶目っ気のつもりでアルベドの解説欄に追記しただけだったのだが、それがまさかこんな形で自分に返ってくるなんて。
彼は大いに罪悪感に駆られ、勝手に設定を弄ってしまった事をタブラに心の中で侘びた。
そしてそれと同じことをアルベドにもした。
自分の軽はずみな行いの影響を受けた紛れもない被害者なのだから、それを詫びるのはモモンガからしたら当然であった。
「も、モモンガ様?! な、何を?! どうか、どうか頭をお上げ下さい! 一下僕に過ぎない私などに頭など下げないで下さい!」
「そうもいかないのだアルベド。お前は今私のことを愛していると言った。そう思ってしまうのは私がお前の創造主のタブラさんの設定を安易な気持ちで弄ってしまったからなのだ。その事を本人に謝れない以上、代わりにお前に謝罪する以外に選択肢など皆無だ。だからどうかアルベド、この事を謝らせてくれ。本当にすま……」
モモンガは最後まで言えなかった。
何故なら謝罪のために頭を下げて下を向いた視線の先に、土下座することによって自分より更に低い位置に伏せたアルベドの姿があったからだ。
「アルベド……何を……」
「恐れながら……恐れながらどうかお許しを。貴方の謝罪を受けることを否定する私の無礼をどうか……! ご希望でしたらこの後に自らの死によって貴方様に働いた無礼を贖います故。どうか……!」
「……アルベド、何故そうまでして私に非があることを認めたがらない……?」
謝罪しようとしている自分によもやどうか謝らないでくれと部下としての献身さすら感じさせる彼女の必死な様子にモモンガは躊躇いがち訊く。
アルベドはその問にあくまで主に対する無礼を詫びる下僕として面を床に伏したまま答えた。
「……それは、私のこのモモンガ様に対する気持ちは紛れもない真実だからです。そして思考なる御方に仕える身として、守護者筆頭として、敬愛する主に頭を下げさせるなどという返り忠と取れる行いは断じて容認できないからです」
「後者はともかく、前者は事実だ」
「いえ違います! モモンガ様 ……これは、これは私の持論なのですが、お許し頂けるのであればそのお耳を一時傾けて頂きたく存じます」
「許す。だがそれには顔を上げて私を見て話せ。膝など付けたままでなくてもいい。立ち上がり楽な姿勢で、私を見て話せ」
「……慈悲深き御心に心より感謝申し上げます」
アルベドは顔を伏せたまま一度だけ頷くと、立ち上がり玉座に座るモモンガを見下さない位置にまで恭しく態度で下がった後に静かに話し始めた。
「私がこの気持をここまで真実だと肯定しますのは、それだけ私の創造主タブラ・スマグラディナ様の想いが強いからだと思うのです」
「タブラさんの想い?」
「はい。モモンガ様のご承知の通り、私という人物の解説にはタブラ様は大変な真剣さを感じますよね?」
「ん? ああ、そうだな」(まぁあれだけ長ければな)
「ですよね? つまり私のこの性格は、相応に完成されたものなのです。だからこそ私は、モモンガ様のあの一文に影響を受けたのだと私は思うのです」
「……あの一文に影響を受けたのもタブラさんの功績によるものだと?」
「はい、その通りでございます! ああ、流石は至高の41人。流石は私の創造主タブラ・スマグラディナ様!」
「……」
モモンガは肘掛けに肘を付いて指で歯を擦るようにしながら先程のまでのアルベドの話を頭の中で反芻させる。
(面白い解釈だな。というより説得力を感じる。タブラさんに対する罪悪感はあるけど、アルベドの話はそれはそれで納得できるものを感じる)
正直あれだけ練り込まれた解説に余計な一言を入れられたら、タブラも良い顔をしないだろうが、それでも彼と最後に会ったのは何時であるか等を考えるとアルベドの話も相まってモモンガは心に感じていたもやもやが少し晴れた気がした。
故にだからこそ結論した。
アルベドに対する答を。
「アルベド」
「はっ」
「解った。私はお前の考えを肯定する。そしてもうお前の私に対する想いは偽りのものなどとは断じたりはしない」
「モモンガ様ぁ! あ、ありがたき幸せに御座います!」
「うむ、それでは……ん?」
モモンガは気付いた。
アルベドの気持ちを肯定した一瞬で彼女が再び自分の間近にいつの間にか戻り、再び跪いて自分の足元のローブを握っている事に。
「アルベド、まだ何かあるのか?」
「恐れながら私の気持を受け入れて頂いた事で最後に一つだけお聞き届け頂きたい願いが御座います」
「言ってみろ」
「……私の、初めてを貰ってください」
「……」
モモンガもとい、鈴木悟も身体は成人だったのでアルベドの言葉の意味が解らないという事は無かった。
寧ろ18禁行為が行えると判ったこの世界で『そういった』楽しみに興味を持った事もはっきりと自覚していた。
だがそれでも2つこの時点で彼が思いつく問題があったのだ。
(とは言ってもアンデッドになってから性欲はマジで微妙だからな。快感を得たいというより行為に満足感を見出すくらいなら……まるっきりエロゲだな)
「アルベド」
「はい!」
「私はアンデッドだ」
「承知しております!」
「普通にできると思うか? その……そういった事を」
「今日日快楽を得るのとご寵愛を頂くのは表裏一体と考えております! ましてや私の初めてを捧げたいという願い一点くらいでしたらそう難しくもないかと」
「普通にできないぞ?」
「どのような形であれ、一番始めに貴方様に私の初めてを捧げられたのなら、先ず間違いなく私は満足し、永遠にも等しい幸福感に満たされるでしょう!」
「……まぁそこまで望むのなら。暫し待て。お前を問題なく受け入れられる環境を作る」
「あ、ありがとうございます! ああ……モモンガ様、大好きです!」
素の人間の状態であったなら先ず間違いなく動揺して無様を晒すところであったが、アンデッド化の影響で性欲の大きな減衰と変質、そして精神の強い安定性を獲得した鈴木悟はかくしてモモンガとしてアルベドの一番の願いを然程抵抗もなく受け入れる事ができた。
部下にメッセージを送って二人の時間を取ったり、魔法の組み合わせでプライベート空間を構築するさなかに嬉しさから我慢しきれずに自分に抱きついてきたアルベドの裸の胸の感触を顔全体に感じながらも、モモンガはスムーズに事を進めるのだった。
そしてアルベドとの行為の最中モモンガは思った。
(これは『完全』な人間の姿に自由に変えられる手段も考えておいた方が後々いろいろと有効そうだな)と。
はい、以上の流れでこの話ではアルベドは処女ではなくなりました。
つまりバイコーンに乗れます。
実はこれを実現したかっただけというw
いや、人間として物を食べれるアインズ様を書きたいという思いもありますね。
ウィッシュ・アポン・ア・スターとかで安易に姿を変身できるようにするとか。
効果が持続しない条件とかあるのかなぁ。