6年勤めたNTTをNTT労働組合に連れ去られたのをキッカケに退職した話

NTT労働組合に連れ去られ、役員として仕事をして、激務とパワハラで心の病気になり、結局NTT自体を退職することにした話です。

ある程度上位の役員として働かされていたので、NTT労働組合の実状についてもお話しします。

また、冒頭はNTTのグループ会社での話も若干しますので、参考になれば幸いです。

はじめに

NTTのグループ会社で働いていた時のお話

これまでNTT退職エントリーが数多く投稿されていますが、見る限りNTTグループの主要5社の方が多いように思います。

それに対して私は、主要5社の子会社、つまりNTT持株からみて孫会社に勤務していましたが、やはり主要5社以上の方と比べると、賃金は低いです。

ボーナスは年2回しっかり支給されますが、月の手取りは部署にもよりますが、相当低いです。

現場での作業は手当が付くので多少はマシですが、デスクワークになると悲惨なことになります。

私の場合は結局6年間勤めて、年収は300万円ほどでした。

ここ最近は現場の業務も下請け会社に次々と委託しており、NTTとしての業務は管理業務が中心となっています。

技術力もなかなか身に付かず、NTT内でしか役に立たないことも多く、転職もままなりません。

心の中では仕事を辞めたいと思っているけれど、実際辞めても他社でやっていくことができないため、NTTにしがみついている人が多いのが現状です。

会社側の話も色々ありますが、本筋から外れてしまうので割愛いたします。

NTT労働組合に連れ去られた時のお話

ここからがメインです。私がNTT労働組合に連れ去られた時のお話です。

ある日、NTT労働組合の役員をやっており、以前色々とお世話になった方に「役員やらない?」と誘われたのが始まりでした。

当時圧倒的イエスマンだった私は、お世話になっていたこともあり、ほぼノリで「やってみます。」と言ってしまいました。これがいけなかった。

後日、別の知り合いから「組合は激務で潰れるから辞退しろ」と強く説得され、悩んだ結果、やはり辞退することに。

辞退の連絡をNTT労働組合にしたところ・・・、なんとチンピラみたいな悪そうな人2名(組合役員)が会社に襲来。

1対2の状態で会議室に監禁される事態に陥ってしまったのでした。

『役員をやると言うまで、ここから出さない』

そりゃ、とんでもない恐怖を感じましたよ。

見た目ヤクザ?チンピラ?今の時代、そんな人からこんな事言われるとは思いませんでした。

引き留めるにしても、他に言い方があるでしょ。

ただ、私も相当粘りました。2時間くらい粘りました。

しかしノリとは言え、一度「やります」と言ってしまったのもあり、最終的には「組合業務は分からないことだらけなので何かあったら助けてくれ」ということを約束し(というより、早くその場から逃げたかった)、結局は役員をやることになりました。

ちなみにその約束は果たされることはありませんでした。




今思えば、警察を呼んででも逃げれば良かった。

NTT労働組合で働いていた時のお話

不本意ながらNTT労働組合の役員として働くことになってしまいました。

しかもただの役員ではなく、割と上位の役員で、下にはいくつもの支部のようなものがぶら下がっているという立場。

簡単に言うと、それら下部の組織を束ねつつ、様々な企画を立案から運営までやれとのこと。

労働組合の仕事といっても、多岐にわたります。

これだけではなく、上部の組織が企画したイベント等に組合員の引率者として参加したりもします。

さらに、NTT労働組合が加盟している情報労連などの業務もあります。んなもんいっぺんにできるわけありません。

しかし、これだけの業務が私に割り当てられていたのは、心底震えあがりました。

会社側との時間外労働に関する交渉などにも参加しましたが、あまり印象に残っていません。

これらに加えて、さらにゴルフの参加も強制されました。

ゴルフセットやゴルフウェアから揃えさせられ、総額15万円弱くらい支払う羽目になり、これのおかげで一時期生活が苦しくなりました。

ここから、組合関係者の謎のおっさんの指導が入り、業務終了後、夜20時過ぎくらいまで打ちっぱなしで練習させられる日々が始まります。

次の日も組合の仕事なのに、おっさんにキレられながら、手のひらに血が滲むほどドライバーや7番アイアン降りまくってました。

そもそも組合のゴルフは、偉い人の気分で開催されることが多く、仕事放置で平日ど真ん中にやることもありました。

お金を払った記憶がありませんので、組合費で支払われているんでしょう。

あと、「紳士のスポーツだからマナーが大切!」とか言ってた謎のおっさんが、そこらへんで立ちションしてたのが衝撃でした。

こいつらは信用ならない、と改めて思ったのでした。

以上のようにNTT労働組合の仕事は多岐にわたりますが、やっていれば慣れる・・・というわけではありませんでした。

やはり上手くいかない。というよりしんどい。

はじめてやることばかりというのもありましたが、どうも不本意ながら仕事をしているというのが引っかかりました。

夢も希望もない仕事を無理矢理やるというのは、ここまで辛くしんどいものなのか。

そして心の病気になってしまう

メモリ1GのデスクトップPCで資料を作りながら思い浮かべるのは、「自分はなんでこんな事をしてるんだろう」という一言。

一度思い浮かべると止まらなくなり、仕事が手に付かなくなったのを覚えています。

そういったことはしょっちゅうで、ここまで理不尽にボロクソ言われるのは初めてでした。

人を無理矢理連れてきておいて、この扱いはさすがにひどい。

よくブラック企業の新入社員研修で人格否定をして洗脳するというのがありますが、これに似たようなものを感じました。

そんな中で「平和なくして労働運動なし」とかドヤ顔で言われても、理解不能でした。

こちらは個人的な平和が脅かされているのに、世界平和なんか祈れるかという話です。

というように色々とパワハラやらなんやらはありましたが、私は変なところで我が強かったのか、心の中だけでえらく反発していました。

ついにはそれが「適応障害」という形になって現れてしまったのでした。

一般的に会社でパワハラを受けたりだとか、なにか問題があれば組合に駆け込むでしょう。

しかしながら組合内でなにか問題があった場合はどうでしょう。どこにも助けを求められません。

会社側に言ったとしても、NTTの場合立場が弱いのでどうにもなりませんし、結局組合側に伝わって面倒なことになりかねません。

だれも頼れる人がいないのです。

そこで私は、NTT労働組合の人間は信用できなかったので相談せず、独断でメンタルクリニックへ行き、診断書を入手。

それをNTT労働組合に叩きつけ、会社側にも提出し、なんとか休職することになったのでした。

組合の役員はそのまま辞めました。

会社に復帰するも結局は退職

少し休んだ後、会社に復帰しましたが、仕事に対する姿勢だとか考え方がえらく捻じ曲がったような感じになり、結局退職することに。

そのまま会社に残っても、NTT労働組合との関係もありますし、会社自体の低賃金も考えると辞めた方が良いだろうとの判断でした。

会社側の管理職の中には冷たい態度を取ってくる人もいましたしね。それまで仲良かったのに。

そして、会社を辞めてからも苦しみは続いています。

どうしても夜眠るとき、目を閉じるとあの時の記憶が蘇ってしまいます。

当時よりはかなりマシになりましたが、今でもほぼ毎日思い出してしまいます。

NTT労働組合の実状

ここからは実際に私が役員として働いていたNTT労働組合の実状をお伝えします。

NTT労働組合は組合費で飲み食いしてるんじゃないか?

これはその通りです。

基本的には組合員との意見交換会という形で飲み会を開催し、お酒を飲んだり色々食べたりしています。

ただし、組合員が参加したという体で、実際は役員だけで晩御飯を食べることもありました。

これは実際に私が連れて行かれた時の話ですが、その場にいない適当な組合員を参加させたように装っていました。

さらに飲み会後はやたら高そうなバーとかしょっちゅう連れて行かれ、飲み直したりしてました。

あと、偉い人は特にタクシーチケットを使って帰宅します。公共交通機関使ってほしいですね。

春闘は出来レース?

組合新聞では「交渉が紛糾した」だとか「一方的に交渉を打ち切った」だとか書いてありますが、

実際は組合側の担当者と会社側の労務担当が話し合った上で、どこで妥結するか決めているそうです。

ついでに言ってしまうと、私は役員として他の拠点に行って交渉内容を逐一報告する仕事をしていたのですが、

春闘中に会社側の労務担当と組合側の役員でちょっとした飲み会をしてました。仲良しかよ。

まぁ御用組合と言われても仕方ありません。

NTT労働組合の役員はろくでもない人が多い

冒頭のチンピラはもちろんですが、若い頃は飲酒運転したとか、よくケンカしたとか、普通に言う人が役員やってます。あとタバコ吸いながら仕事してる人もいます。

離婚歴がある人も多く、あまり言いたくありませんが低学歴の人が組合の三役に多かったです。

そういったこともあってか、感情論でものを話す人がとても多く、結果、理不尽な物言いに繋がっていると感じました。

こういった過去にどれだけ人を傷付けてきたか分からない人達が、平和活動をドヤ顔で行なっています。

ろくでもない人とは違うのですが、NTTの野球部を引退した若い人が、いきなりNTT労働組合のかなり上の役員として引き抜かれていたのも見ました。

引退して会社員として右も左も分からない状態で、労働組合の役員として連れ去られててこれは本当に可哀そうでした。

ヤミ専従は実在する

というか、私自身が「ヤミ専従」だったんじゃないかと思います。

私は専従役員ではありませんでしたが、基本的に一日中組合業務をしていました。それが普通だと思っていました。

週に数回会社へ出勤して半日勤務し、再び組合業務へ・・・といった形をとっていましたが、会社側からは賃金は満額出ていました。

そこに組合役員手当で6万円くらいがプラスされます。他の役員も同じような形だったようです。

あと、多くの役員が会社に出勤しても、やる仕事がありません。人によっては浦島太郎状態ですし。

そういうのが嫌なので、出社したように装っている人もいることでしょう。

実際にヤミ専従な役員はかなりいるかと思われます。

定年間近だろうと意地でも脱退はさせない

ある時、残り数ヵ月で定年退職という組合員が脱退したいと申し出てきました。

組合の上司は全力で引き留めにかかっていたのが印象的でした。

その組合員も頑として譲らないようだったのですが、何回も何回も引き留めに行っていたのには若干引きました。

徹底的な反安倍政権

当然と言えば当然なのですが、当時の民進党を全力で支援している組織なので、安倍政権に対しては徹底的に反対します。

国会議事堂前に集まって「安倍政権反対!」のプラカードを持って叫ぶのは当たり前、若手組合員のイベント等では国会議員を招いて反安倍政権の英才教育を施します。

病的な人に至っては、酔っぱらって街中で「安倍の所為だ!」と叫び始めてました。

とにかくNTT労働組合としては安倍政権は「悪」なのです。

NTT労働組合には半強制的に加入

そもそもユニオンショップ協定は締結していないので、NTT労働組合への加入するしないは自由のはずです。

ですが、実際は多くの新入社員が半強制的に加入させられています。

加入を促す際の決まり文句は、

といったもので、とにかく加入させるためにプレッシャーをかけます。

机に新入社員が座ってて、契約書にサインするまで周囲に組合役員が立っているのはよくあることです。

加入を渋る勇気ある新入社員がたまにいますが、裏で「生意気だ」と文句言われていますので注意しましょう。

NTT労働組合としては、新入社員が組合に加入するのは当たり前という認識なのです。

ここまで色々書いていますが、余計な波風を立てたくなければ黙って加入した方が良いです。

さもなくば、私の時の様に怖い人が出てくることになるでしょう。

ただ、NTT労働組合の活動に深入りだけはしないようにしましょう。

各種投票も出来レース

組合関連の選挙で、職場に立候補者の名簿と共にカラフルな投票用紙が配られることがあります。

NTTに勤務している方なら経験があるかと思いますが、〇(信任)を書けと役員から圧力が掛かります。

×(不信任)を書くと、組合役員から文句を言われるなど面倒なことになりそうなので、大体の人は何も考えず〇を書いて提出して終わり。(×を書いても基本バレませんが)

このように、形だけのほぼ出来レースな選挙になっており、組合事務所では数少ない不信任の数を競い合って談笑するのが決まりです。

公約的なものも掲げず、顔写真と経歴と名前だけの紙が配布されて信任されるなんて、おかしな話ですよね。

私は信任・不信任の数を計算していましたが、これは心底ばからしいと思いました。

組合を脱退したいができないという人達は多くいますが、組合に対抗する第一歩として、

こういった選挙でどこのだれかも分からんおっさんにしっかり×(不信任)を書いて、叩き落とすのをオススメします。

ストライキ批准一票投票もそうですが、適当に〇を書いてしまっているから、組合役員は調子に乗っているのです。

さいごに

私は労働組合という組織自体の存在は否定しません。

ブラック企業が蔓延る現代社会では、労働組合が必要な場面も多いかと思います。

ただ、労働組合に加入して戦ってまでそのひとつの会社で働き続ける必要があるのかどうかという点は、今の時代の上では疑問です。

そしてNTT労働組合が必要とされているかというと、そうでもありません。

組合員の生活と雇用を守っていると彼らは言っていますが、多くの組合員がいつそれを望んだでしょうか。

無理矢理組合に加入させ、仕事が忙しい中休ませてまで組合の研修に参加させ、反安倍政権を刷り込み、ただ組合員を政治利用しているだけです。

生活や雇用を守って欲しがっているのは無能な社員だけで、そういった時だけ張り切って守りに入るのが組合です。

大多数の社員は時間外労働拒否にウンザリし、送りつけられる組合新聞を速攻でゴミ箱に投げ捨てています。

結局のところ自分の生活や雇用をどうにかするのは自分自身です。

今の時代、いつまでも昭和から抜け出せないNTT労働組合に守ってもらおうなんて考え自体が時代遅れなのです。

NTT労働組合でボロボロになって私が心に決めたことがひとつありまして、「政治関係の仕事は今後絶対にしない」ということです。

やってる事もやってる人間も気持ち悪いです。



最後に、新入社員の皆さんは入社して1ヵ月が経ちましたね。

もう今の時代あまりいないかもしれませんが、何でもかんでもイエスマンにならないようにしましょう。

年配のおっさんに好かれる可能性は高くなりますが、いつの間にか自分を追い込むことになります。

今回の私の様にならないためには、どこぞの経営者の話を鵜呑みにして即断即決するのではなく、一旦持ち帰って知り合いに相談するなりして、何事も検討したうえで答えを出すと良いでしょう。

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