京都の景観規制、日本中で推進すべし

<動画>その看板、本当に広告効果があるのか

景観を守るための広告規制で「業者悲鳴」。ただ夏野氏は、「全国的にもっと規制を強めるべき!」と投げ掛ける(写真:アフロ)。

京都の街中で、茶色っぽい地味な色合いのセブンイレブン、マクドナルドなどの店舗をたびたび見掛ける。これは京都市の「屋外広告物等に関する条例」で定められている景観規制に適応するための、京都ならではの仕様だ。

ほかの大都市に比べ、景観を守るための建築・屋外広告規制が以前から厳しい京都市。今年9月1日には新条例を完全施行し、この規制をさらに強化している。具体的には、広告物の面積や高さ、色を細かく指定。完全施行に向け、2012年度からは所管部署の人員を拡充、違反業者の摘発を徹底してきた。

意味のないところにドーンと出てくる屋外広告

この記事は週刊『夏野総研』とのコラボレーションでお届けします

この規制強化について、毎日新聞では「罰則強化に業者悲鳴」と題し、看板撤去や新基準へ適応するための広告制作業者の負担について報道した。

一方で夏野剛氏はこれに対し、「業者の権利」というものに比べ、「公共の意識」というものが日本で重要視されてこなかったのではないかと指摘する。「派手な看板があまり意味のないところにドーンと出ていることで、どれだけそこを歩いている人が心象を悪くするか、そういうことに思いを致す人が日本にはあまりいない」(夏野氏)。

次ページ逆宣伝になっている可能性も?
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 最新の週刊東洋経済
  • 食べれば世界がわかる!カレー経済圏
  • さとり世代は日本を救うか?
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

  • NO NAMEa226d5e5b1e8
    広告規制が経済発展の足かせになる?! 秩序ある美しい屋外広告なら経済効果もあろうが、醜くドギツク無秩序な屋外広告は人心をかく乱する犯罪でしかない。表現の自由だなんてバカを言うな。公然わいせつ罪と同じだよ。とくに今のインターネット時代にあって、野立て看板の放置は大問題だ。違法なものは勿論強制撤去、合法なものでも年100万円くらいは課税すべきだ。だって経済的利益が得られると思ってやっているはずだから。
    up1
    down0
    2018/10/21 06:13
  • 憂国市民a226d5e5b1e8
    夏野さんの提案に大賛成です。世界のいろんな国に旅行してみて日本ほど醜い屋外広告が景観を台無しにしている国はほかにありません。醜い看板は良質な看板を駆逐する暴力なのです。国民が心を乱され交通事故を誘発し有形無形の莫大な損失を被っていることを行政はもっと認識すべきです。そもそも行政、議員、大学が屋外広告や道路景観をどうすべきか真剣に勉強していない(研究会などでお茶を濁しているだけ!)。日本の美意識が危機に瀕しているのです。観光立国なんてお笑いです。美しい日本を取り戻しましょう!!!
    up0
    down0
    2018/10/20 07:02
  • NO NAME8b6dbe10c805
    雑居ビルを放置して景観規制もないだろw
    日本の場合は建物から改める必要がある
    up2
    down2
    2017/5/12 21:22
  • すべてのコメントを読む
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
「ナルシスト」全開の仕掛け人<br>ひと烈風録 若新雄純

ロン毛茶髪にカジュアルな服装を貫き、「プロデューサー」を自称する。慶応大学 特任准教授、地方創生プロデューサー、会社代表、コメンテーター……。どの肩書を見ても仕事内容はつかみどころがない。若新雄純とは何者か、その働き方とは。