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【社会】「つらさ1人で抱えないで」 連休明け 心身不調の子どもたちへ例年になく長かった十連休が明け、子どもたちにとっては七日が「第二の始業式」となった。茨城県高萩市では四月末に中学三年の女子生徒(15)が自殺していたことが明らかになり、埼玉県熊谷市では高校二年の男子生徒(16)が自殺したとみられる。何が死に走らせたのかは分かっていないが、心と体が不調になった子どもを、どう守ればよいのか。専門家は「つらいときは学校に行かないで」と呼び掛けている。 (原尚子) 教育評論家の尾木直樹さんは「心と体の安全が守れるところに緊急避難して。つまり、学校に行かないこと」ときっぱり。茨城県高萩市で四月末に死亡した市立中三年の女子生徒が部活動顧問から暴言を受けていたことを受け、「教師やクラスのいじめと一人で戦っちゃ、だめ。まずは、分かってくれる人のいる家で心身を休めて、次の策を考えて」と助言する。 友人や子どもが死を口にした場合、たとえ冗談めかしたり笑顔であっても、SOSのサインの可能性がある。周囲の人は、真剣に話を聞くことが大切という。「まずその子の苦しさに共感し、一番信頼できる大人につなげてあげて」 十四歳で不登校になった経験のあるNPO法人「全国不登校新聞社」の石井志昂(しこう)編集長(37)も、学校や塾など、つらさの原因を取り除くことを強調する。 「自分の気持ちを大事に。私のように不登校になって人生が好転した人もいることを、ぜひ信じて」と語る。周りの大人に対しては「本当に心配な場合、仕事を休み、一緒にいた方がいいときもある」と助言した。 ◇ 各ポイントの頭文字を取った原則で、文部科学省が二〇〇九年に出した教員向けの冊子に紹介されている。 全国不登校新聞社の石井志昂さんが「周囲の大人が参考にするといい」と語る「TALK(トーク)の原則」。 Tell=言葉で心配していることを伝える Ask=死にたい気持ちについて率直に尋ねる Listen=絶望的な気持ちを傾聴する Keepsafe=安全を確保する
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