【ドラニュース】コイ斬り13K大野雄2年ぶり完封 左腕エース完全によみがえった2019年5月8日 紙面から
よみがえった左腕が仁王立ちだ!! 中日・大野雄大投手(30)が7日、広島戦(ナゴヤドーム)で三塁も踏ませず自己最多タイの13三振を奪う快投。2017年9月6日の巨人戦(前橋)以来となる2年ぶりの完封勝利で3勝目を挙げた。昨季は未勝利に終わった男が、9回に149キロを計測する無双状態。左腕エース が、完全復調を印象付けた。 最後は加藤のサインに実に4度、首を振った。「一番打ち取れる球はどれか。雰囲気を感じていた」。大野雄が選択したのは、真ん中低めのツーシーム。その球に、長野のバットが空を切る。最終回はこの日、最速タイの149キロをたたき出すなど、広島の主軸を3者連続三振の撫で斬り。自己最多タイの13奪三振で2017年9月6日の巨人戦(前橋)以来、2年ぶり7度目の完封勝利だ。 12連戦の11戦目で救援陣は、疲労困憊(こんぱい)気味。5点の援護をもらった時点で「最後までいきたい」と完投を意識した。警戒していたバティスタ、鈴木、長野は12打数無安打、7奪三振。「右打者の内角はストライクゾーンにしっかり投げ切れた」。これで今季の奪三振は52を数え大瀬良、菅野らを抑え、堂々のリーグ奪三振王だ。 昨季0勝から復権を期す今季。大野雄の1日には新たな時間が加わった。試合前、ブルペンで球を前で離すためのシャドーピッチングを念入りに繰り返す。「今まではやっていなかったけど、チェンジアップの精度を上げたいのもあるし、スライダーも課題として取り組んでいる。感覚的には5センチは前で離せるようになったと思う」。30歳にして失うことのない向上心。今季のチーム初完封で、3勝はチーム勝ち頭となった。 「エースが一人で投げ抜いて、勝利をもたらすというのがすごくみんな助かる。リリーフもみんなクタクタだし、本当によく頑張ってくれた」。与田監督は「エース」の称号を与え、最大の賛辞を贈った。
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