LINEも企画もおもしろい
PLANNER:二木 祥平・入江 和孝
写真左:二木 右:入江
入江:前職は、ソーシャルゲームを中心としたSNSプラットフォーム企画およびコミュニティ機能の企画をしていました。LINEには2014年に入社して、それからずっとLINEの企画です。LINEの一般ユーザー向けの機能のプロジェクトリードとして、新機能リリースからアカウント乗っ取りの対応とかもやります。
二木:前職は人材サービスのWebディレクター職でした。THE・大規模開発を経験させてもらった後、新規サービスの立ち上げなどをして、2015年にLINEに入社しました。入社後は「LINE Beacon」の立ち上げや「Messaging API」の公開などを担当し、現在は主にLINE上の公式アカウントなどの法人向けプロダクトの企画を担当しています。
LINEの企画が求められること
入江:企画職の役割は会社によっても定義が異なることが多いと思いますが、社会課題やユーザーニーズから着想して、サービスの方向性を考えて仕様を決めてUI/UXを設計する、くらいまでってことが多いと思っているのですが、LINEの企画はさらにプロジェクトディレクションの要素が加わります。特に、U//UXを突き詰めることとディレクションすることの比重が高い気がします。
二木:そうですね。LINEの企画職はプロダクトマネジャーとプロジェクトマネジャーを掛け持つことが多くて、データやヒアリングからユーザーのインサイトを分析して企画を考える力はもちろん、ステークホルダーを巻き込みながらそれをリリースまで持っていく推進力も同時に求められますね。
入江:企画者はデザインもコーディングもしないので企画者単体ではサービスが作れません。LINEにはプロがいっぱいいるので、彼らのスキルを100%活かしきってサービスをリリースに導くことが企画の仕事ですね。
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二木:企画って、ビジネスやエンジニアリング、デザインなど、色んな立場の間で働くという意味で”交差点職”だと思っていて。どういうことかと言うと、交差点のど真ん中でそれぞれの立場の観点を理解しながら、一番良い結論を出すことが企画の仕事には求められています。
ざまざまな職種のプロと一緒に働けるという意味でも、常にインプットがあってとても楽しい仕事ですね。
入江:みんな違うこと言うからね。リリースしてみないと何が正しかったのかはわからないから、議論に時間を使いすぎるのも良くない。ある程度正解が見えている場合もあるけど、そうじゃない場合に”とりあえずAをやってみます。間違ってたらBをやります”と見直しを含むロードマップも併せてみんなに説明して、納得してもらうみたいな建設的なコミュニケーション力は必要かなと。
二木:あとは、人格を変えられる人ですかね(笑)。プランニング段階だと好き勝手にアイデアや理想を語ってるんだけど、開発フェーズでは途中に”本当はこうしたいんだけど、今これを言っちゃうと間に合わない”みたいな実現性やスピード重視な自分が出てくる。フェーズによって求められるスキルセットも役割も変わってくるので、人格を切り替えるイメージというか...。
入江:フェーズによるアプローチの違いはわかるんですけど、人格まで変えてる認識なかった(笑)。
二木:表現が正しいかわからないですけど(笑)だから他の会社では、その企画とプロジェクトマネジャーを別の部署として分けてるところもありますよね。LINEの企画職はどちらもできなきゃいけないという意味で成長のしがいはあると思います。
考えること・作り上げること両方が必要
入江:新卒だからということはないんですけど、LINEの企画は自分たちの頭で考えなきゃいけないことがとにかく多い。もちろんチームとして先輩としてサポートはするんですけど、今自分たちが置かれている状況がどうなっているのかとか、自分たちなりの考えを発信したり実行したりしてほしいですね。
確かにLINEは日本で一番のコミュニケーションサービスを持ってるんですけど、日本に閉じてサービス展開しているわけでもない。外から見えていないものも含めて課題もいっぱいあって、その課題にどう気づいて何をやっていくかが大事です。
二木:たしかに、主観と客観のバランスって難しいですよね。LINEの新卒ってベースがリテラシー高かったり、ちょっとマニア気質な人も多いから余計に(笑)もちろん先端の感性を取り入れることも大事だけど、多くの人が使うアプリとして、これは本当にみんなが使いやすいのか?逆に消したほうが良い機能ってないのか?なんで他のアプリにあってLINEにないのか、それは意図的なのか?みたいに様々な観点で捉えていってほしいとは思います。
誰もが利用するアプリだからこそ、きちんとそれぞれの機能のターゲットを想定することは大事ですよね。
入江:たまに面接で「私毎日LINE使ってて、こういう機能があればめっちゃ便利だと思いました」という話をされることがあるんですけど、そこに発想が留まってちゃいけなくて。自分たちとは違う感性やリテラシーの人、さらには海外のユーザーにも考えが及ばないといけない。
最初はわからなくて当然なんだけど、主観に依存しすぎず自分たちとは違うユーザー像を客観的に意識することが重要です。
二木:とはいえ僕も新卒のときはよく”なんでうちはやらないのか?これやりましょうよ”とか言ってよく上司につっかかってたなぁ(笑)主観でぶっちぎる突破も正直応援しちゃいそう。
でも本当にLINEは新卒がチャレンジできる機会が多いと思います。会社として挑戦するフィールドも年々増えていて、新卒中途関係なく”皆が初めて”というサービスドメインや技術的チャレンジも年々増えていますね。経験はもちろん大事ですが、それよりも新しいことへの学習力や変化への適用力が重視されるケースが多い。経験って学習効率を高めるための補助アセットでしかないなと最近思います。そして、できる人にはどんどん任せる文化もあるので、これほど若手に恵まれた環境はないかなと思います。
二木:妄想上手な人ですかね(笑)
こういう画面作ったらどんな反響がありそうか、このままプロジェクト進行したらどこが炎上しそうか、この部分はあの人にお願いしたら上手く進みそうか?
人によって得意な妄想領域は異なりますが、企画においても進行においても、先回りで多面的に妄想ができて先手を打てる人は活躍してるイメージです。妄想の幅と解像度を上げるための情報収集力も高い気がする。
入江:アプローチは得意分野とか人によって違ったりするんですけど、結果として良いものを世の中に出すことが達成できる何らかのスキルって感じですよね。その手段がコミュニケーションで他の人を巻き込むのか、例えば技術力とかの自分の力なのか、その辺のやり方・プロセスはその人次第なところはあります。
入江:仕事の中で経験させてあげたいのは成功体験というか、何かしら企画したものを外に出すという一つのことをやり遂げる経験をすることです。中途も新卒も任せる仕事は本質的に変わらなくて、とにかくその人がやれるならどこまででも任せるという方針です。その意味でも一度やり遂げた経験があると、”どこまでも”という部分が広がっていくかなと。
二木:成功体験は早めに与えたいですね。極論、一通り自分でやりきったあとはその規模や対象をどこまで広げられるかだけです。
全員が対象ではないですが、企画者向けのPM研修やSketch講座などもあります。でも実践に勝るものはないと思います。
LINEで企画者として働くということ
入江:”「LINE」は完成されたプロダクトだ、これから何をするんですか”と言われることは、けっこう多いです。でも中にいると、機能も関わる事業領域も増え続けていて、完成されたプロダクトという感覚はないし、これからも完成することはないと思う。
コアバリューを見失わないようにしつつも、プラットフォームとしてどう発展させるかは常に考え続けている必要がある。何をやっていくべきかを自分たちの頭で考え続けることが醍醐味だと思っている。
ユーザーインタビューをしていてもコミュニケーションの形は常に変わり続けていると感じますし、LINEもコアを変えずにプロダクトとして変化していく必要があります。
二木:確かに「完成している」なんて言われると自分たちの肌感と違いすぎてびっくりしますよね。Businessの観点でもFacebookやGoogle、中国ではTencentが似たドメインで日々機能を出してくるし、LINEでやりたいこと、実現できる世界はまだまだこれから、可能性しかないという印象です。
例えば、未だにユーザーと企業・サービスとのつながりだと、電話やメールなどレガシーなコミュニケーション手段がまだまだ多いでしょうし、LINEならもっとユーザーとサービスの距離を近くできるのでは、という可能性しかない。
あと、”0→1”よりも”1→100”が圧倒的に難しいと思っていて。サービスの0から1を作るコストやハードルは日々下がっている印象。リリースしたプロダクトを育てる経験のほうが、クリエイティビティが求められていて人材価値もどんどん高まっていると思う。
もちろん、”1→100”よりも”100→200”が難しいし、LINEでやれるのは”100→10000”くらいのチャレンジだと思う。
入江:考えられないほど短期間で急成長したプロダクトなので、100に来る過程で抜け落ちているものも結構あります。そこも踏まえて課題を解決しながら、どうやって1000→10000へ伸ばしていくのかというのは、他にはない価値ある経験だと思います。
二木:とにかくパーツは揃ってる、それをどう組み上げるかが一番おもしろい。めっちゃ素材が貯まってる状態のマインクラフトみたいな(笑)今のLINEはそういう状況かなと思います。
二木:ふわっと言ったことにみんなが合意すれば、たまにめちゃくちゃスッと進むことがあるんですよ。例えば、一回キックオフミーティングをすると、翌週にはプロトタイプができて、そのまま”これで行きましょう”と決まって、”ふわっと発言”から2週間後にはリリースするみたいな。法務観点やセキュリティチェックも完了済みで。そういう時、プロの集まってるLINEすげーって思います。
普通は多少の稟議とかあると思うんですけど、そういうプロセスみたいなものが必要ないこともありますし、PR担当にLINEすればプレスリリースも1日で仕上がって”なんて早いんだ”と。何よりプロジェクトメンバー感の合意が大事で、誰から見ても良い企画は進むのが本当に早いです。
入江:僕が最初にびっくりしたのが、普通は事業が成立することが大事で優先する会社が多いんですけど、プロダクト意識のプライオリティの高さが尋常じゃない。ここはぼかして書いてほしいとこで、今でこそあゆみさん(上級執行役員)がLINE上の事業面も包括的に見るようになってるけど、昔は本当にプロダクト原理主義の塊みたいだった(笑)。”事業のことなんかよりプロダクトが大事だろ!”みたいな、ある意味過剰なプロダクト愛で守られていた時代があった。その時に、そういう反応を受けた人たちが、”確かにこれやるとLINEとしては良くないよね”とすんなりと受け入れていたのがカルチャーショックでした。
二木:今でも売上を追ってる広告部門の担当が”これきっと売れるけどユーザーにとって微妙ですね”とか言うんですよね。ユーザードリブンであることが大切で、それが結果的に長期的成長につながるという意識が全社に染み付いてる会社は珍しいんじゃないかなぁと。
プロが集まっている環境
二木:転職してきて最初に思ったのは、エンジニアもデザインも法務も、あらゆるポジションにプロがめっちゃ多いと感じました。業界的に有名な人も結構いますよね。”各ドメインのプロと働けるこの職種最高”って思ってます(笑)。
そこに各職種が自由に意見を言える環境も相まって、プロジェクトの経験を重ねるたびに自分の知見が増えていくし、本当に恵まれた環境だなって日々思います。
入江:プロセスどうこうはあまり言われないことですかね。僕も入社してきてからいろんなタスクがいっぱい降ってきたけど、それを出すまでに、例えば報告周期とか取り組み方とかのプロセスで上司に文句言われたことは一回もなくて。間違った結果を出せば、もちろん怒られるんですけど。任せてもらえる裁量の自由は、ほんとに広い会社だなと。
二木:行動の制約がないというのはあるかも、巻き込む範囲広げることに怒られることはないです。LINE IDを社内名簿で公開してる社員が多い上に、LINEで”ちょっといいですか?”に大抵の人は慣れていますね(笑)。ドキュメントも社内では公開されていますし、動いた分だけナレッジを吸収できるというか、そういう学びのきっかけが多い環境は新卒には本当に良いものだと思います。
入江:逆に、待ってると本当に何もできないです。待ってると”これぐらいしかできないんだ”と見極められちゃうので、自分でどんどん枠を広げられる人であれば、いくらでもチャンスや成長機会があるかな。
入江:企業のことを知ることは大事です、判断材料がないと選べないから。まずは、インターンで実務がリアルに感じられる課題に取り組んでもらって、実際にLINEで働いたらどうなるかをイメージしてもらいたいです。それは、LINEだけじゃなくて、他のインターンも受けて、判断基準をいっぱい作って、その上でぜひ優秀な人にLINEに入ってきて欲しい。
二木:インターンだけだとLINEカルチャーの片鱗しかわからないかもしれません。どうせならインターンという機会を使って何か仕掛けてやろうというような、与えられた環境+αを自分で作っていけるような人に来て欲しいですね。