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【詳しく解説】1は素数ではない理由と判定方法!最大の素数も!

この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。内容が古くなっているのでご注意ください。

はじめに

何かと耳にすることが多い「素数」という言葉。
しかし、きちんと素数の意味を説明できない、なんてことはありませんか?
今回の記事では、「素数とは何か?」や新しい最大の素数、大学入試対策に必要な素数の判定法を解説していきます。
素数についての知識を私と一緒に整理してみましょう!

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素数とは?

素数の定義をサラッとおさらい!

まずは素数の定義を確認してみましょう!
定義の説明を文章だけで理解することは難しいので、最初は分からなくても大丈夫です!




【定義】
素数とは、

「1と、その数自身以外に正の約数がない自然数」

のことを言います。

ポイントが5つもあります。多すぎですね。だから理解するのが難しいのかもしれません。


まずは、「自然数」であること。

自然数の中の特殊な数字を素数と呼びます。


「じゃあ、何が特殊なんだ??」

ここが残りの4つのポイントを含みます。


素数の場合、「正の約数」が「1」と「その数自身」の「2つのみ」なんです。

この部分がとても特殊なんです!


この特殊な性質を用いると素因数分解ができるんですね。

自然数や素因数分解については、このリンクから詳しい記事に飛ぶことができます。ぜひ参考にしてみてください?

素因数分解のやり方を早大生が分かりやすく解説!計算問題も付いてます

自然数とは?0や整数との違いは?例題を元に慶應生が解説!

また、上で紹介した定義は少し分かりやすく言い換えることもできます。


自然数とは、正の整数のことです。

約数とは、その数字を割り切ることができる数字のこと。


つまり素数とは、

「1とその数自身でしか、割り切ることができない、正の整数」

と言い換えることもできます。

言葉で理解するときには、どちらかわかりやすい方を選んでください!!

具体的に素数を見てイメージをつかもう!

定義のような文字ばかりの説明じゃ分かりにくいですよね。

ここでは具体的に数字で素数を見てイメージをつかみましょう!

1から10までの数字の中に、

2,3,5,7

の4つの素数があります。

ここでは、素数ではない6と、ラッキーセブンの7を見比べてみましょう。

6の約数は

1,2,3,6


7の約数は

1,7

になります。


素数である条件は、

「自然数」
「約数」が「1」と「その数自身」「のみ」

でしたね。

6の約数は、1と6(その数自身)以外に2と3があるので6は素数ではありません。
7の約数は、1と7(その数自身)のみの2つとなっているので7は素数になります。

約数の◯の中に、1とその数自身のみの2個だけ数字が入っていれば素数ですね!!


最も分かりやすく、シンプルに書くと

「素数とは正の約数が2個のみの数字」

となりますが、厳密ではない説明の仕方なので、答案に書くには適切ではない表現になりますね…

余談ですが、
6のように、
約数(1,2,3,6)のうち、その数自身(6)を除いたもの(1,2,3)を全て足すと元の数(6)に戻る
という「完全数」なんてのもあります?

1は素数!?

上の文章中で1〜10の数字の中で素数であるのは

2,3,5,7

と説明しました。


「1って、、、、素数じゃないん?」
と思う方もいるのではないでしょうか。

自然数だし、1とその数自身(1)で割ることもできる…


1が素数ではない理由は、「約数が2つ」ではないからです。
最初は変な感じがしますが、1は素数ではないことを覚えておいてください。

少し難しい書き方の素数の定義では、

「2以上の自然数のうち、正の約数が1と自分自身のみである数字」

と言うものもあります。高校生以上であればこの定義で覚えておくことをおすすめします。

素数か素数ではないかの判定方法紹介◎

ある数が素数であるかどうかを判断したい場合(素数判定と言われます)には、

ある数よりも小さい素数で、ある数が割り切れるかどうか(試し割り)で判断しましょう。

他にも色んな方法がありますが、大学入試までは試し割りで十分です!



割り切れれば素数ではない、割り切れなければ素数です。

シンプルで楽勝!機械的に計算していきましょう!


割る素数の候補として、
2,3,5,7,11,13,17,19
を覚えておきましょう。

また、素数でないけど素数だと勘違いしやすい2桁の数字として
91
が挙げられます。
91=7×13
ですので素数ではありません。注意しましょう⚠



文章だけの説明を見ても、分かりにくいですね。
例題を考えてみましょう!!

【例題】

こんな感じです。こんな感じなんです。

割ってみる素数候補の小さい方から順番に試してみる。

2で割ってみる。2がだめなら3で割ってみる。3がだめなら5で割ってみる。


こんなのでいいんです(笑)




でも、この例題の中には意外と大事なことが。


「偶数は2以外は素数ではない」

「3の倍数の見分け方は、各位の数字を足して3で割れるかどうか」
(例題であれば1+4+7=12となり3で割れるから147は3の倍数)

「1の位が5、または0の数字は5の倍数である」


などなど、倍数の見分け方が素数判断に関わってくるわけですね。

様々な素数一覧

大学受験対策で覚えるべき素数一覧

まずは高校受験〜大学受験レベルで覚えておくといい素数を表にしてみました。

1の位を揃えて書いてみましたが、整理の仕方はあなたの自由です。自分なりの素数の整理法を見つけてみてはいかがでしょうか。

一度書いてみるだけで暗記の定着度は全然違います!!☀

つまり、30までの素数

2 3 5 7 9 11 13 17 19 23 29

の10個です。

実は、この10個の素数の覚え方、

先程の素因数分解の記事で紹介されています!!(すぐ下にもリンクを貼ってます。)

面白くて覚えやすいので、ぜひ見てみてください◎



次は1〜100までの自然数の中で素数だけを書き出してみました。
同じく一の位を揃えましたが、あなたが最も整理しやすい方法で一度書いてみてください。覚えられますよ◎

なんだか100マス計算みたいですね(笑)


↓↓↓↓↓?リンク?↓↓↓↓↓

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大学入試でよく使う素数の性質

大学入試となると、上のように簡単にはいきません。

素数は整数問題と絡むことが多いので、問題自体の難易度も上がってきます。

厳密な証明を求められるので、重要な性質を確実におさえ、使えるようになっていることが大切です。

「定義そのまんまやん…」と思う方もいるかもしれませんが…


整数問題で素数が出てきた時に、一番最初に思い浮かべなければいけないことは


「定義」


なんです!!


素数に限らず、

特殊な数字(整数、自然数など)が問題に出てきたときには
まずは「定義」を思い浮かべ、解答欄や問題文のすぐ近くにメモしましょう!

メモしていないと、意外と忘れてしまいますよ!

最も難しく、忘れやすく、イメージを掴みにくいのが、


「素数Aは1,2,3,…(A-1)の全てと互いに素である」


という性質です。


互いに素というのは、

・共通の約数を持たない
・最大公約数が1である

という性質を指します。言い方を数学っぽくしただけです。


素数Aは、1とA以外で割ることはできないので、
Aより小さい数字と共通の約数を持つことはありません。

この性質は忘れてしまうことが多いので要注意です。


また、素数を表すときに「P」という文字がよく使われますが、

これは素数が英語で

「prime number」

と呼ばれるからです。

素数をPで表したり、「互いに素」という言葉を使いこなせれば、数学に慣れてきた証ではないでしょうか。

性質③は、高校生以上に向けた性質となるのではないでしょうか。
少しややこしい性質です。



「正の約数のが2個のみ」

という素数の条件がありましたね??

正の約数が2個あれば素数なので、負の約数があっても問題ないわけです。
もちろん、負の約数は、正の約数に−を付けた数字になるので負の約数の個数も2個です。

最後は拍子抜けな感じがしますが、

「偶数の素数は2のみ」

という性質です。


これは素数か素数でないかの判断の時に役立ちます!

最大の素数は?

最近新しい素数が発見されました。しかも史上最大の素数です。なんと2324万9425ケタもあり、400字詰め原稿用紙に書き起こすと、5万8000枚近く必要になります。
探査プロジェクト「GIMPS」が2017年1月3日、史上最大の素数を発見したと公式サイトで発表しました。
今回発見された数字のコードネームは「M77232917」。2×2×2×2×2...といった具合に、2を7723万2917回掛け合わせた数から1を引いた数です。
とてつもなく大きい数で、想像もつきませんよね。覚えることはできないので頭の片隅にでも入れておいてください

素数の問題

続いて、素数の問題をご紹介していきます。
先程覚えた素数の意味を思い出しながら素数の問題を説いていきましょう。

素数の基本問題

まずは簡単な素数の問題を考えてみましょう!

【例題】

3432/nが素数になるような自然数nを求めなさい。

【解説】

自然数を、自然数で割っています。


こういうとき、何か便利な表し方があったような、、、


素、、、?因数、、、?分解、、、!?



自然数同士の割り算では、

割られる方をかけ算の形、つまり素因数分解してみると何かいいことがあったような、なかったような。

ひとまずやってみましょう!!

やり方は先程のリンクを参照してください!

3432というめんどくさそうな数字が、2とか3とか、簡単そうな素数のみで表すことができました。


nで割ることに対して、


この素因数分解された形から色々数字を削っていく


というイメージを掴むことができれば、もう勝ちも同然です。


少しやってみましょう!

素因数分解して自然数の積で表してからの割り算のイメージ

何となく掴めたんじゃないでしょうか??


この問題では、素数を残すことが目的なので

後3パターン考えられますね。

2、3、11を残せばいいんです!?

2を残すときにはn=2・2・3・11・13=1716

3を残すときにはn=2・2・2・11・13=1144

11を残すときにはn=2・2・2・3・13=312

13を残すときにはn=2・2・2・3・11=264

となりますね。

nは割るほうの数字なので、少し計算が必要ですね◎

入試問題

大学入試に出題された問題を全て解説するわけにもいかないので、

ここでは紹介にとどめておきますが、

「素数が大学入試に出る」

ということを知っておいてください。


油断したあたりで、出てきますよ◎

平成26年度第2次学力試験試験問題 数学(文科)第4問 より引用

東京大学の入試問題で、素数が題材になっています。

このように、とても抽象的な問題のときこそ、基本である「定義」に戻って具体的に考えることが重要になります◎



問題文で「素数」を見たら、


まずは「定義」
そして、大学入試でよく使う素数の性質を思い出してください!

最後に

ここまで、大学受験に必要な内容に限定して、素数の解説をしてきました。

この記事を読んで、少しでも素数のイメージを掴んでくれることを願っています!


また、受験では出題されないけど実生活に役立っている素数の性質や利用方法もあります。興味があれば、調べてみてください!

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この記事を書いた人
慶應義塾大学 理工学部に通っています。1人旅が趣味で、得意科目は数学と英語です!

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