strawberry recordインタビュー Vol.1
メジャー第2弾アルバム「circa(チルカ)」をリリースしたstrawberry record(ストロベリーレコード:以下「ストレコ」)に、インディーズ時代から注目していたギターラボ特派員・不眠彦が迫るファン必見のインタビューです! |
なかよくしてくれなかった(こまち) ■ストレコの結成のいきさつから伺おうと思います。まず、高校のときこまちさん(以下「こまち」)と、lahcim(以下「ラーシム」)さんが同じクラスになったんですってね。 こまち:そうなんです。席が隣同士で...... ラーシム:この並びどおりでね(写真参照)。 こまち:そうそう。入学式で(ラーシムは)新入生代表のあいさつをしていたんですが、うちの母がそういうのミーハーで写真を撮りまくっていて、「こまち、ああいう子となかよくなるのよ」って言われて。 (一同爆笑) こまち:で、教室に行ったら隣の席だったんですよ。「えーーー! なかよくなれそうー」って思ったんですね。ところがどっこい、全然なれなかったんですよ。「ブス寄るな」とか言ってね。で、英語の教科書を忘れたふりして「ねえ、見せて」って机を近づけると蹴るんですよ、机やイスを。「寄るな、バカがうつる」って(笑)。大変でした、なかよくなるまでの道のりは。 ラーシム:そうだね。あのころ貸したCDも1年くらい返してくれなかったしね。 こまち:すみません。 ■なんで新入生代表に選ばれてたんですか? 成績がよかったの? ラーシム:あ、そうです。 mana:ふっ(笑)。 (一同爆笑) ラーシム:(高校は)主席で入学して主席で卒業して、大学も主席で入学して主席で卒業したんだよね。 こまち:あ、ほんと!? うわ、すごいヤな感じ。 ラーシム:あ、ごめんね、ほんとヤな感じだね。 こまち:ほんとだったんだー。 ■へーー。 こまち:私、ラッキーボーイなのかと思ってた。 (一同笑) 画像:こまち(左)、lahcim |
ローン返済バンドみたいに......(ラーシム) ■そうこうしてバンドを始めるわけですが、いつごろ? ラーシム:高3かな。 こまち:そうそう。 ラーシム:そのころクラスの女の子が「黒夢」にはまっていて。 ■ありがちなハナシですね。 ラーシム:(笑)そう。わりとクラシックな学校(音大の付属高校)で、「バンドやるなんてもってのほか的オーラ」が出ていて。でも、ある女の子が私バンドやりたいと。僕は中3か高1のときに初めてDTM(デスクトップミュージック)に開眼して、ちまちまと3年間で100曲ほど作っていたので、バンドやるなら機材だよと。みんなでローンを組んで、ベースを買ったり......。 ■ちょっと待ってね。ローン組んだって、高校生でしょ? ラーシム:それはこまちのおにいさんの協力を得て可能になったんですけど、100万くらいあれやこれや買いそろえたんですね。ですが、DTMしかやっていなかったから生のドラムとか生のボーカルでどうやって曲を作っていけばいいのか分からず、そのうちただのローン返済バンドみたいになっちゃって(笑)。 ■じゃあバイトで返済みたいな? こまち:バイトをやっちゃいけない学校だったんですよ。みんなでお小遣いから返済していたんですが......。 ラーシム:次第にきつくなっていき、しまいには親にバレて。いくつかの機材は僕がピアノのコンクールでいただいた賞金があったので、それで引き取ることになったんです。メンバーが多くて楽器も多かったからできなかったけど、ボーカルとだけならできるかもということでこまちとやっていたんですが、こまちもモチベーションが上がらず......。 こまち:えー、そんなことないよ。 ラーシム:でもやっぱりモチベーションはあげなきゃと思っていて。大学に入ってから「石坂がベース弾けるよ」ってことを耳にして、声をかけて出来上がったのが1枚目の「So nobody is still here.」なんです。 画像:mana(左)、石坂 |
男が少なかったから加入(石坂) ■大学で初めて知り合ったわけですよね。なぜ石坂さん? ラーシム:結果的にそうなった、ってことなんですけど(笑)。 石坂:そのとき僕はピアノくらいしか弾けなくて、大学に入って立食パーティーがあったんですね。そのときラーシムと知り合って、男子が400人中20人しかいなかったので目立ったんですね、いやでも。それで僕も埋もれないですんだのかなと。 (一同笑) ■ベースは弾けたんですか? 石坂:ステージに3回あがった程度です(笑)。僕も中学からリアルタイムの打ち込みをやっていたので、ラーシムとその話などで意気投合したって感じだったんですね。 ■それで1998年にバンド「strawberry record」結成となったんですね。1枚目はそれ以降のどれとも違うなって感じがしているんだけど。 ラーシム:あ、そうですか? ■前衛的っていうか。音が違うんだよね。 こまち:歌い方もいろいろ模索していますしね。 ラーシム:そうだね。誰?ってくらい違ったりね。で、2枚目あたりから石坂がアレンジをどんどんやるようになって。 こまち:でもそれは(ラーシムの)留学がきっかけじゃない? ラーシム:あ、そうだね。 ■オーストリア留学していますが、それは音楽のため? ラーシム:そうです。ピアノの勉強のためで。でもバンドをやるために戻ってきて。 ■留学している最中はデータのやり取りをしていたんですか? ラーシム:そうですね。けっこう大変でしたけど、今でもネットを使ったデータのやり取りをしていますけどね。 石坂:ですね。データと直接と半々って感じでしょうか(笑)。 画像:(奥左から)こまち、lahcim、mana、石坂、(手前)インタビュアー不眠彦 |
ストレコのファンだったんです(mana) ■で、最後にmanaさんが加入するわけですね。お待たせしましたmanaさん。 mana:いえいえ(笑)。 ■manaさんは別のバンドで活動されていたんですよね? mana:けっこういろいろなバンドを転々としていて、ストレコの前はユニットだったんです。女性ボーカルと二人の。そのときにストレコのことを知ったんですが、アルバム「nina」でギターを探しているというのと、ラーシムが留学から戻ってきてライブ活動をするのにサポートで参加するのと、そういったタイミングが合ってメンバーとして参加することになったんです。 ラーシム:「nina」のときだよね。留学から帰ってからは、もうメジャーに出るための武器を作らなければということで、もう自宅に制作環境がなかったので連日Mスタジオ(こまち宅の物置)に通って、一年近くかけて作ったアルバムですね。 ■しかし、こまちさんのお宅の物置をスタジオにしちゃうなんてすごいですよね(笑)。 こまち:うちに来て物置を見て、エプロンして掃除を始めちゃって「これは使える!」って。 (一同笑) ラーシム:それで出来上がったのが「mimeme(ミメイム)」ですね。いつもはアルバムができた時点で、次の作品のための曲が数曲できていたりするんですが、このときだけは次にすることが「mimeme」を売ること。ストレコの名前を知らしめること、だったんですよ。ライブをやったり、レコード会社を探したりとか、そういう活動をしたんです。それに半年くらい? mana:うーん。もうちょっとかかった気がするけど......。 ■このアルバムの「シンメトリック」がいいですよね。これはRPG(ロールプレーイングゲーム)の主題歌にピッタリだと思うんですよ。 一同:ありがとうございます! mana:ゲーム音楽とか作りたいんですよね。 ■ああ、いいじゃないですか! ぜひやってくださいよ(笑)。ストレコがプロデュースしたゲーム音楽、楽しみですね。 こまち:今年は活動、ガンガンやっていきますよー。 ---次回は最新作「circa(チルカ)」の話をたっぷりとお届けします。どうぞお楽しみに! |
「circa」全6曲+BONUS TRACK 1,800円(税込) 2008年3月19日発売 【収録曲】 1.route299 2.サクラシュレッダー 3.GRETEL 4.千の花 5.sound clicker 6.浜辺の詩(うた) 7.町(BONUS TRACK) 発売元:株式会社シーエー・モバイル 販売元:エイベックス・マーケティング株式会社 |
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