LINEを活用したオフラインマーケティングにおいて、端末の位置情報やLINE Beaconの活用が広がっています。
今回は、LINE Beaconを中心にLINEの位置情報を活用したオフラインマーケティングのしくみやメリット、さらには、LINE Sales Promotionとの併用による集客、キャンペーンの実施、購買行動の把握などLINEのプラットフォームを活用したオフラインマーケティングの活用事例についてまとめてみたいと思います。
目次
LINE Beaconとは?
LINE Beaconとは、店舗などに設置されたビーコンと呼ばれるBluetooth発信機を通し、LINE Accout Connectが提供するMessaging APIを活用して、近くにいるユーザーへpush型のメッセージやコンテンツを配信することができる機能です。
これにより、LINE公式アカウントを通して、店舗周辺のユーザーにクーポンやセール情報など様々なコンテンツを配信することができます。
- 「LINE Beacon」とは?beaconを活用し、位置情報を使った顧客とのコミュニケーション方法についてご紹介。 – Feedmatic Blog
- 「LINE Sales Promotion」で店頭販促をワンストップに!各サービスを解説。 – Feedmatic Blog
LINE Beaconを活用したpushメッセージ配信例
ローソンのLINE Beacon活用事例を紹介しながら、近くにいるユーザーへpush型のメッセージやコンテンツを配信する流れをご紹介します。
- Beaconがユーザーを検知すると、ユーザーのLINEの[友だち]または[トーク]画面上部にビーコンバナーが表示されます。
- ユーザーがバナーをタップすると位置情報利用に関する許可の画面が表示されます。
- LINE公式アカウントを友だち追加します。
- LINE公式アカウントからbotを通じてメッセージが配信されます。
このように、LINE Beaconを利用することで、近くにいるユーザーに対してPush通知によるキャンペーンの告知やコンテンツ配信を通してオフラインでのタッチポイントを作り出すことができるというメリットがあります。
また、LINE Beaconでの接触をきっかけに、自然とLINE公式アカウントの友だちを増やすことができるため、以後ユーザーとの継続的なコミュニケーションが可能となります。
LINE Beaconを利用するには?
ユーザーがLINE Beaconからの通知を受け取るには、LINEアプリの [設定]-[プライバシー管理]-[情報の提供]-[LINE Beaconを利用] をONにしている必要があります。
(画像引用:LINE)
また、位置情報の利用については、Ver.8.17.0以降にアップデートした際に、以下のような画面が表示され、意思確認を行う画面が表示されます。(設定は後から変更することも可能)
(画像引用:LINE)
LINE Sales Promotionとの併用で広がる活用シーン
LINE Beaconは、オフラインにおいてリアルタイムにユーザーを検知し、Push通知やメッセージ配信ができるため、店頭販促特化型ソリューション「LINE Sales Promotion」との相性がよく、併用していくことで ユーザーの位置情報を活用したオフラインマーケティングの活用の幅が広がっています。
LINE Sales Promotionとは?
LINE Sales Promotionとは、リアル店舗を中心とした販促領域における課題を解決するソリューションです。
LINEサンプリング、LINEマイレージ、LINEインスタントウィン、LINEポイントコード、LINE SPリサーチ等を活用してLINEを活用した各種キャンペーンの実施や告知により、店頭への集客から購買促進、購買行動把握を一貫して行うことができます。
LINE Beaconを活用したオフラインマーケティング事例
ダイエー、位置情報を活用したデジタルチラシによる店外集客実証実験
ダイエーとLINEはLINE Sales Promotionにおいて、リーチ力に課題を抱える折込チラシにかわる集客手段として、位置情報を活用したデジタルチラシによる店外集客実証実験を実施しました。
当実証実験では、イオンフードスタイル港南台店の本実証実験専用LINE公式アカウントを利用し、友だちに向け、2種類のデジタルチラシを属性別にターゲティング配信しました。また、店頭に設置したLINE Beaconを利用することで、配信されたデジタルチラシを閲覧したユーザーの来店を計測しました。
さらに、デジタルチラシ掲載商品のレシートを提示すると抽選カードをもらえる購買キャンペーンを実施することで、チラシ閲覧者の購買傾向を計測しました。
(画像引用:LINE)
当実証実験では以下のように集客から、購買促進のためのキャンペーン実施、来店・購買データの取得や効果測定までをLINEのプラットフォームで一貫して行うことが可能です。
- 幅広く利用されているLINEを活用することで、印刷コストや新聞非購買層へのリーチなど、従来のチラシの課題を解消しながら集客につなげる
- 閲覧時や来店に対してインセンティブを付与することで、チラシ閲覧や店頭での「LINE」の起動を習慣化
- LINEがもつユーザーデータ(みなし属性)と紐付けた来店・購買データの取得や効果測定
「LINEチェックイン」来店したユーザーへのリアルタイムなキャンペーン訴求
2019年2月4日、LINEが提供するLINE Sales Promotionの新メニューとして「LINEチェックイン」の提供が開始されました。
「LINEチェックイン」では、店舗内に設置したLINE Beaconを活用し、来店したLINEユーザーに対して、店舗のLINE公式アカウントからキャンペーンの告知などのメッセージを配信することが可能です。
キャンペーンは即時抽選が可能な「LINEインスタントウィン」上で実施することができ、来店時にキャンペーンの告知、参加、インセンティブや景品の受け取りが可能となるため、来店ユーザーへのリアルタイムなキャンペーン訴求が可能となります。
(画像引用:LINE)
ローソン、「LINEウォレット」を活用した店頭販促キャンペーン実証実験
2019年1月15日(火)〜1月31日(木)の期間限定で、福岡市内のローソン全店舗において「LINEウォレット」を活用した、購買データを取得できる店頭販促キャンペーンの実証実験を行いました。
LINE公式アカウントや、LINE Beaconによりローソン店頭で告知されるキャンペーン画面からキャンペーンにエントリーでき、エントリー後に福岡市内のローソン各店舗にて対象商品と「LINEウォレット」のマイカードを提示することで、もれなく商品の値引きを受けることが可能です。
(画像引用:LINE)
シリアルコードやレシート、自社アプリのダウンロードを前提とした従来の小売店舗における店頭販促キャンペーンでは、コストや手間などに課題がありました。「LINEウォレット」を活用することで、より手軽に購買データを取得できるキャンペーンの実施が可能となります。
LINE Beaconを利用した位置連動型リアルタイム調査 「ビーコン調査」の提供を開始(LINE リサーチ)
2018年11月22日、LINEは、スマートフォン専用のリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」において、LINE Beaconを利用した位置連動型リアルタイム調査「ビーコン調査」の提供を開始しました。
「ビーコン調査」では、イベント会場や店舗、街頭広告、交通機関などにてLINE Beaconを設置し、LINE Beaconに接近したユーザーに対して、アンケートをプッシュ配信します。
(画像引用:LINE)
「ビーコン調査」では位置連動型のため、その場にいるLINEユーザーの鮮度やリアルタイム性の高い回答が期待できます。
「ビーコン調査」では、イベント会場や店舗の好意度・認知経路・来場/購入意向理由の把握や、広告の認知度・利用経験・好意度・利用意向等の広告効果を把握することも可能です。
LINE Beaconや位置情報活用のメリットとは?
これまでにご紹介した活用事例をふまえて、LINE Beaconや位置情報を活用したオフラインマーケティングの企業、ユーザーそれぞれのメリットをまとめてみます。
企業メリット
- ”その場にいるユーザーに”対して、オフラインにおけるリアルタイムなキャンペーンの告知、訴求が可能
- Push通知をきっかけに友だち追加を促すことで、自社ビジネスに興味のある友だちを増やすことが可能
- LINE Sales Promotionを併用することで、オフラインでの集客から各種キャンペーンの実施や計測、位置連動型リアルタイム調査をすべてLINEのプラットフォームで一気通貫で実施することが可能
ユーザーメリット
- 詳細な位置情報に応じたコンテンツの配信により、近くのお店のクーポンなどすぐに利用できるお得情報や位置情報と連動した必要な情報取得できる
- 大規模災害などの緊急時や、天候変化のお知らせなどいざというときのお知らせを位置情報を活用して必要な情報を受け取ることができる(参考:サービス向上のための位置情報利用に関するご案内 : LINE公式ブログ)
さいごに
弊社フィードフォースが提供するソーシャルPLUSのLINEログインオプションでは、企業のLINEアカウントと連動するLINEログインやProfile+をはじめ、自動友だち追加機能、Messaging APIを利用した会員向けのプッシュメッセージ配信機能など、LINEアカウントを活用したOne to Oneコミュニケーションに必要な各種機能の実装コストを削減し、自社開発よりもシンプルに導入することが可能です。
以下ページにて、機能の詳細や具体的な導入事例インタビューをご紹介しておりますので、ご興味のある方はぜひチェックしてみてください。
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(執筆:松元)
Source: Feedmatic Blog
LINE Beaconや位置情報を活用したLINEのオフラインマーケティングとは?~店頭への集客から購買促進、購買行動把握までをシームレスに実施