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【サッカー】

令和初ゴールは横浜M・仲川「狙って決めた」

2019年5月4日 紙面から

広島-横浜M 令和最初のゴールを記録し、Tシャツを手にサポーターにあいさつする横浜MのFW仲川 =Eスタで

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◇J1第10節 横浜M1-0広島

 令和1号はハマのスピードスター-。横浜MのFW仲川輝人(26)が広島戦の前半34分に得点を決め、新元号「令和」でのJ1最初のゴールを記録した。横浜Mは1-0で広島に勝ち、暫定4位に浮上。昨季王者の川崎は3-1で仙台を破って連勝を4に伸ばし、同3位につけた。

 一瞬の速さにすごみが凝縮されていた。前半34分、敵陣左サイドでマルコスジュニオールが球を足元に収めると、右サイドにいた仲川はピッチを斜めに横切るように急加速した。

 右足でトラップすると、仲川は19歳GK大迫と1対1。シュートを打とうとした瞬間、「迷ってしまった」という大迫が無理やり、体を投げ出してきたが、「倒れ込んでくるのが見えた」と冷静だった。すぐさま左足で短く持ち出してかわした。角度のない場所から左足でゴールへ流し込んだ。速さと判断で奪った令和1号。両手を広げ、左膝を曲げた「令の字パフォーマンス」で喜びに浸った。

 「イメージ通り。チャンスがあるのは(試合開始が早い)自分たちの試合だったので、(令和1号は)狙ってました。それよりも、勝利したことがうれしいですね」

 50メートルを5秒台で駆け抜ける驚速を武器に専大では関東1部リーグ4連覇の中心選手だった。得点王にもなり、「大学最高のアタッカー」として鳴り物入りで横浜M入りしたが大学4年時に右膝前十字靱帯(じんたい)断裂の重傷を負った影響もあって活躍できず、2度のレンタル移籍も経験した。

 「苦労した。壁にもぶち当たった。悔しい思いもした。でも、それが自分を突き動かす気持ちになっている」。前節の鹿島戦に続く元号またぎの2戦連発。「優勝を狙える位置までいかないと」。歴史に名を刻む令和1号で、ハマのスピードスターが完全に点火した。 (松岡祐司)

<仲川輝人(なかがわ・てるひと)> 1992(平成4)年7月27日生まれ、川崎市出身の26歳。161センチ、57キロ。川崎U-15、同-18を経て、専大へ進学。2015年横浜M入り。16年J2町田、17年はJ2福岡へ期限付き移籍。50メートル5秒台の俊足が武器の小兵アタッカー。

 

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